仮説の創出(アブダクション)についての討論会の動画が面白そうです。

今日は科研費の学習物理学(科研費学術変革領域研究(A)「「学習物理学」の創成-機械学習と物理学の融合新領域による基礎物理学の変革」)の講演会を紹介します。この科研費の領域は生成AIが出現したのでナイスタイミングの領域ですね。
こちらのチャンネルに動画がいろいろあります。
https://www.youtube.com/@user-zv7ti5mm3l/videos

今日紹介するのは仮説創出についての議論会の模様の動画です。3本動画があります。
https://youtube.com/playlist?list=PLJQ2QP56wJtEZ5G7O5KekoxHW_xkzaynp&si=QIwd1jDiXDlhwWL5
このリンクの説明を引用します。
議論会「仮説創出」2023年12月27日「学習物理学」の創成
科学のサイクルの最も根源的な部分に、仮説の創出(「アブダクション」)がある。
近年の機械学習の進展は、科学の手法をデータの観点から大きく変えており、 将来
的には仮説創出をアシストするまで科学のあり方を変える可能性がある。 このよう
な現代の状況を考慮し、本会では、物理学・科学哲学の観点などから、 仮説創出を
考え議論する。

議論会「仮説創出」1:伊勢田哲治氏「アブダクションの科学哲学」2023.12.27@京大理
https://youtu.be/Qu6FE_h3M_Y?si=viOQ_Eo_8d10h47j

議論会「仮説創出」2:橋本幸士氏、広野雄士氏「話題提供」2023.12.27@京大理
https://youtu.be/yaEyfvRkSio?si=or6Z7ZxmOo7Iy-7L

議論会「仮説創出」3:パネルディスカッション 2023.12.27@京大理
https://youtu.be/VQa9OkLJp7U?si=smRwZAq9Nf2g1414

ちょっと本格的なニューラルネットと機械学習の数学についての講演動画が公開されています。

ちょっと本格的な機械学習の数学についての日本語講演動画をYouTubeが推薦してくれました。
大阪公立大学(大阪市立大学と大阪府立大学が統合された大学)のFD研修会「人工知能と数学」の動画です。二本の動画があります。
講演の順番に紹介します。最初は
積分表現でニューラルネットを理解する(園田 翔 氏、FD研修会「人工知能と数学」)
https://youtu.be/z8TXubu3Uko?si=UJkBiDHJuKQMOIlQ

次が、
機械学習の数学(鈴木 大慈 氏、FD研修会「人工知能と数学」)
https://youtu.be/qXjDEAdjw0s?si=ynG2Nwp9XPfEtikF

どちらもわかりやすいイントロからはじまって、結構詳細にニューラルネットや機械学習の数学的扱いを説明してくれています。私には大筋しか理解できませんが、どんな数学がこの分野で使われているかを把握するのには大変役立つ動画ではないでしょうか。少なくとも私にはイントロはとても参考になりました。イントロの部分だけでも見ることをお薦めします。

X (旧twitter)のツイートをログインせずに読む方法。nitter.netがほぼ全滅した今、まだ使える方法を紹介します。

2025/02/26追記:nitter.netは3週間ほど前に復活したそうです。今日知りました。本日2025/2/26のブログ記事をご覧ください。
nitterがほとんどのインスタンスで機能停止においこまれて、現在動いているのはhttps://nitter.privacydev.net/

だけの模様です。nitterではありませんが、https://twstalker.comからはログインなしでまだ、ツイートがみられるようです(最近は妙な広告がはいったり、関係のないサイトにとばされるようになったので、twstalkerもこの仕様が続く限り利用者は激減するでしょう。4月4日追記)

前にも書きましたが、nitter.privacydev.netの場合 アクセスするとInstance has been rate limited.
Use another instance or try again later.という表示がでて読めない場合が多いと思います。ブラウザをプライバシー重視のブラウザであるTorにかえて、IPアドレスを何回か変更してみると読めることが多いです。TorはBrave ブラウザからも使えますのでBraveのTorモードで読むこことも可能です。BraveのTorモードでも、前のエラーメッセージやToo many requestsと出た場合は次のようにすると読めることが多いです。ToTorモードのBraveの画面で、右上一番右にある三本線が重なっているアイコン(Braveの設定)から「このサイトに新しくTor接続する」を選んでクリックします。Torの接続経路が変わるので、新しいIPアドレスでnitterにアクセスすることになり、エラーが消えると思います。消えなければこの操作を消えるまで繰り返すとたいてい読めます。

今日はこうした方法で読んでいるツイートをいくつか紹介します。

まず学習院大学の田崎先生の物理数学の教科書が改訂されたという先生のツイートです。今回はデルタ関数のわかりやすい説明も追加されています。


先生の教科書の直リンクはこちらです。
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/mathbook/

次は早稲田大学の早水先生のツイートです。


開成高校での先生の高校生向けの講演のpdfバージョンが公開されたとのことです。2023 年度: 組合せ論的系統学入門(早水桃子先生,早稲田大学理工学術院)という去年の講義の文字起こしよのことで、とてもわかりやすく面白い講義だったようです。私もダウンロードして勉強させてもらおうと思います。

最後はいつも有益な情報をツイートして下さっている酒井雄志さんのアカウント(https://twitter.com/830RDEkpvteEODM)
https://twstalker.com/830RDEkpvteEODM
で教えてもらった、こちらのツイートを紹介します。


長崎大学の佐藤俊太朗先生のツイートです。どんなRのパッケージが医学統計で駆使されているかがよくわかる、先生の書かれた記事へのリンクがのっています。

エイズのワクチン接種起源説 再考

二年ほど前に固定ページにエイズが、ポリオワクチンのせいで広がったという仮説を紹介しました。その説は、有名な進化生物学者のHamiltonさんが真剣に検討しており、彼はその仮説の検討のためアフリカでの実地調査中に悪性のマラリアに感染して命を落とされました。この説は、陰謀論という人が多くて、チンパンジーがもっていた免疫不全ウイルスが偶然、チンパンジーからヒトへと感染したのだという説が主流を占めています。最近、エイズのワクチン接種起源説ももっとちゃんと検討すべきだという論説がでたそうです。陰謀論というタイトルの本の序文と、該当する章が以下のサイトからダウンロードできるのでご覧ください。
http://www.aidsorigins.com/where-did-aids-come-from-a-new-essay-by-lochlann-jain/
本は以下のものです。
“Conspiracy/Theory”, introduced and edited by Joseph Masco and Lisa Wedeen; [Durham: Duke University Press, 2024].
https://www.dukeupress.edu/conspiracy-theory
Duke大学出版会の上のサイトによると、陰謀論について考えるのに最適の本のようです。購入してみてはいかがでしょうか。
以前の固定ページの記事も以下にペーストしておきますので参考になさってください。

2022/2/22
今日は2が並ぶ日だそうで、2022/2/22/22:22に投稿することにしました。さてこのところワクチンの話題がニュースをにぎわしていますが、エイズのパンデミックは、アフリカでポリオワクチン接種した時、ワクチンそのものにチンパンジーのエイズウイルスが混入していたことから起こったという説をご存知ですか?ポリオウイルスを産生するのにチンパンジーの培養細胞を使ったため、チンパンジーのもっていたエイズウイルスが増殖してそれがワクチンに混入しており、それをアフリカの人々に接種したため、ヒトでのエイズパンデミックが始まったのだという説です。実際、不活性化ポリオワクチンや生ワクチンに癌ウイルスSV40(サルの癌ウイルス。ポリオーマウイルスの仲間で感染していたサルの培養細胞をポリオウイルスの増殖用に使ったのが原因)が混入しており、1955年から1962年の間にポリオワクチンを接種された多くの人々がSV40に感染したという事故があったのは確かです。リンクにある総説によるとソビエト連邦では1978年までイタリアでは1999年までSV40が入ったポリオワクチンを使っていたとか。SV40が人のいくつかの発癌と関係しているという報告も多いです。興味のある方は、否定する論文も紹介しているリンクの総説をご覧ください。この例でわかるように、エイズウイルスがチンパンジーから人に伝播するときに、ポリオウイルスを増やすのに使ったチンパンジーの培養細胞からワクチンに混入していったという可能性は大いにありうるものと考えられます。この説について詳しく紹介しているのは以前ペリカンブックスから発行されていたThe Riverという本です。今では入手が難しかったのですが著者のHooperさんが海賊版が横行しているのをみかねて電子ブック版をご自身のホームページで公開されています。この本はなんと進化生物学の大御所Hamilton先生が序文を書かれている本です。Hamilton先生はエイズウイルスのポリオワクチン起源説を調査するためコンゴを訪れた折、悪性のマラリアに感染して命を落とされてしまいました。ハミルトン先生の強い支持を得ていたこの説を皆さんもこの本で知ることができると思います。

PyMOLの出力から論文投稿用の図をつくれるツールが公開されました!

タンパク質の立体構造を表示するのにPyMOLをよく使います。PyMOL自体に、表示した画像をエクスポートして保存する機能はあるのですが、論文に使えるような図をつくるのは大変でした。なんとその問題点を解消する新しいPyMOLのツールがが公開されたので紹介します。
オープンアクセスの元論文はこちらからダウンロードできます。https://academic.oup.com/bioinformatics/advance-article/doi/10.1093/bioinformatics/btae139/7623589
Rapid generation of high-quality structure figures for publication with PyMOL-PUB
Bioinformatics, btae139, https://doi.org/10.1093/bioinformatics/btae139
PyMOL-PUBのGitHubページはこちらです。インストールの仕方や主要な有名ジャーナルへ投稿する際の、画像の解像度、フォントなどの設定の一覧などがあります。
https://github.com/BGI-SynBio/PyMOL-PUB
どんな感じで使うのかはこちらの動画でわかります。
PyMOL PUB‘s GUI demo video
https://youtu.be/4kbtMWG98h4?si=-eNhpCOM4J1aynwo

テクニカルマニュアルはこちらからダウンロードできます。
https://github.com/BGI-SynBio/PyMOL-PUB/blob/main/docs/PyMOL-PUB-Technical-Manual.pdf

今日はこちらのライブをみていました。物理学者のLEOさんから数学を習うと新鮮な驚きがあります。今日の第7回では複素数の復習からはじまって微分方程式の解き方なども学べます。是非ご覧になるのを おすすめします。
https://www.youtube.com/live/A_FsbiL4zT0?si=_u73aPnzc8Hc9nSU

免疫系の細胞をマイクロマシーンに改造しての癌治療、人工的にオーガナイザー細胞の集団を作成して自在に組織・器官分化を操る!

去年のブログ記事で、ナノテクノロジーについて書きました。その中で、生きている細胞を改造して思い通りの動きをさせるようにするのがもっとも簡単にナノテクノロジーでマイクロマシンを作る方法だと指摘しました。これが第一世代のナノマシーン(マイクロマシーン)という位置づけになると考えます(ブログの記事は文末にリンクをペーストしておきます)。今年の3月14日にNIHでの講演で、実際に免疫細胞や細胞を人工的に改変してこうしたマイクロマシンをつくっている先生の仕事を知りました。Wendell Lim先生(UCSF教授・Cell Design Institute所長)で彼のホームページが動画をみるのに参考になりますので動画と合わせてご覧ください。https://limlab.ucsf.edu/

Generative Biology: Learning to Program Cellular Machines https://videocast.nih.gov/watch=52291

免疫細胞を改変して、脳内のグリオーマ(グリア細胞の癌、神経膠腫)という腫瘍を攻撃して消滅させる実験、細胞をオーガナイザー細胞に改変して体内で組織構築や幹細胞ニッチなどを作る実験など、細胞をマイクロマシンに改変する基礎技術はすでに確立されつつあるようです。まだ全部は見ていないのですが、この動画は必見です。私の分子発生学の講義を聞いた方は、それ以降の発展をこの動画で知ることができます。Notchとかなじみの遺伝子がでてきますし、どのように細胞の転写ネットワークを制御して思い通りに作動するように改変するかという戦略も詳しく説明されています。癌細胞を特異的に認識して攻撃するように免疫細胞を改変して治療に使う、その戦略がとても参考になります。

Wendell Lim先生はCellやScienceにいっぱい論文を書いている有名な先生です。Jennifer A. Doudnaさんとの共著もあります。
https://limlab.ucsf.edu/papers.html
以下の論文はCRISPRを使って遺伝子の転写を制御するという画期的な論文です。

CRISPR-mediated modular RNA-guided regulation of transcription in eukaryotes
Gilbert LA, Larson MH, Morsut L, Liu Z, Brar GA, Torres SE, Stern-Ginossar N, Brandman O, Whitehead EH, Doudna JA, Lim WA, Weissman JS, Qi LS.
Cell. 2013
Repurposing CRISPR as an RNA-guided platform for sequence-specific control of gene expression
Qi LS, Larson MH, Gilbert LA, Doudna JA, Weissman JS, Arkin AP, Lim WA.
Cell. 2013

ノーベル賞を受賞したJennifer A. Doudnaさんも来月、NIHで講演するそうで楽しみです。https://videocast.nih.gov/watch=54303

生物学はナノテクノロジーをどう変えるか?第一世代のナノマシーン?

最後に論文作成に際してのAI利用についての講演も五月にあるそうです。Holden Thorp先生(雑誌Scienceのeditor-in-chief )による講演で、スケジュールに入れておくとよいと思います。
https://videocast.nih.gov/watch=54049

Windows10/11で利用できるPCの管理、最適化ツール Microsoft PC Managerを使い始めました。

Microsoft社製のPC管理ツール(Windows10/11対応)があります。PC Managerというソフトウエアです。

Windows7やそれ以前を使っていたころ、PCの不調をさけるためのツールとしてCCleanerというソフトを愛用していました。しかしこのソフトがマルウエアとされるようになったのでアップロードをやめて使わなくなりました。他に似たツールがないかと探したこともあったのですが、有料のものがほとんどだったことと、WindowsのOSとしての安定性が高まって必要な場面が減ったこともあって、結局PC管理ツール自体使わなくなりました。
しかし今ではPC ManagerというMicrosoft社製のPC管理ツールがでているのを偶然知りました。
Microsoftのstoreや、PC Managerのサイトからダウンロードできます。
https://pcmanager.microsoft.com/ja-jp

PCの高速化、システムの正常性チェック、スタートアップ管理、システムクリーンアップ、ストレージの管理(PCの大掃除なども可能)、ウイルススキャン、WindowsのUpdateの選択的実施(どのWindows Updateを行うかを自分で選択してアップデート可能です)、ポップアップ管理や様々なWindows ツールの利用がこのソフト一本で可能です。Microsoft純正のソフトなので安心してインストールできます。

使い方はこちらの記事がわかりやすいと思います。
『PCの健全性や安全性をセルフチェック&最適化:Microsoft純正ツール「PC Manager」とは』
https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/2403/11/news028.html

写真は我が家の庭に咲いているあんずの花です。福岡はすっかり春になりました。今日、志免町のイオンモールの近くでヒバリが元気に鳴いているのをみつけました。

アカデミー賞をとった映画オッペンハイマーについての参考図書。

今日は確定申告の書類を作成して送信しました。 eTaxは便利ですね。昨年の確定申告で作ったデータファイルが保存してあるので、そのファイルを読み込んで作成しました。去年と同じ部分の入力がとても簡単になります。今回の変更点に集中できるので、効率がとてもよくてすごく楽でした。

さて今日は、前に書いた映画『オッペンハイマー』の話です。この映画がようやく日本で公開されるそうです。
アカデミー賞をとったこの映画ですが、広島・長崎での悲惨な光景は描かれていないそうで、日本では不満の声があがるかもしれません。この映画を見る前に、オッペンハイマーについての知識を得るために最適の本はすでに紹介した藤永茂先生の『オッペンハイマー』です。今読んでいるのですが、行列力学や波動力学の誕生から場の量子論へとつながる学問の発展史の中で、その場に立ち会って研究したオッペンハイマーが、パウリやボルン、ボーアなどと交流しながら成長していく姿がよくわかる本です。量子力学の発展史と原爆開発にかかわった科学者についてこの本では、ほんとうに生き生きと描写されていて、学問・研究はどのように進めるべきかについて学ぶことができる素晴らしい本です。是非読まれることをおすすめします。
写真は近所でみつけた つくしです。福岡はあたたかく明日は快晴、4月の陽気だそうです。

オッペンハイマーについての、個人送信資料でおもしろそうなものを以下にあげておきます。登録しているかたはリンクをたどってみてください。
ローレンスとオッペンハイマー:https://dl.ndl.go.jp/pid/12220647
広島を壊滅させた男 オッペンハイマー:https://dl.ndl.go.jp/pid/12224457

バイオインフォマティクスへの入門のみちしるべの動画や日本の 統合TVのChatGPT関連の動画が役立ちます。

今日はバイオインフォマティクスの入門法関連の動画を紹介します。

こちらは 20230326 Learn Computational Biology the Right WayというタイトルでDr. Ming Tommy Tangの昨年の講演動画です。
https://youtu.be/TvxS6JMFd_Y?si=1Bv-9kEjguZ_B59u

Bioinfocongress IVでの講演です。https://youtube.com/playlist?list=PLowiZZncGesyVEbOAIe4Fe3HczolxV8k5&si=LWybYytmVUwff1w6

プログラミング言語Rを中心にバイオインフォマティクス入門のための『てびき』になっています。

こうしたバイオインフォマティクスの動画は統合TV https://togotv.dbcls.jp/でも日本語でいろいろあります。
このブログでも時々紹介していますがChatGPTの使い方やシンポについても随時紹介されていて参考になります。たとえば以下のような動画です。

科学研究のためのChatGPTの使い方(基本編)
https://youtu.be/AWD_ugGleSk?si=UpEcb6N1Evw803c0

科学研究のためのChatGPTの使い方 GPT-4モデルの性能比較と画像生成・データ分析機能の紹介
https://youtu.be/tnxG6DB52CM?si=ZS3MjeywVxxMZilG

LLM/ChatGPTの現状理解と2024年2月版LLM情報アップデート @ Bio”Pack”athon2024#2
https://youtu.be/hkOBIe7g4lA?si=-ah14zLa5iQlS-Kn

京大の柳瀬陽介先生の論文の解説動画がさきほど公開されましたので紹介します。

以前紹介した柳瀬陽介先生の論文(記事の末尾のリンク参照)の解説動画を先生が作成して公開して下さっています。

柳瀬先生の論文「AIを活用して英語論文を作成する日本語話者にとっての課題とその対策 」が読めるようになっています。