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さて今日は、今年読んだ本を一冊紹介します。
今年の初秋に京都に出かけた時、京大医学部で教授の先生が稲盛和夫(1932年生- 2022年没)さんとの死生観や生命観について対談したときの経験を熱く語ってくださいました。それで京都の大垣書店でいろいろ稲盛さんの本を眺めて購入したのが『京セラフィロソフィ』(サンマーク出版)という本です。オンラインで立ち読みもできますので読んでみてください。https://www.sunmark.co.jp/pr/inamori/phi/

稲盛さんについては京セラやKDDIを創設しJALを再生させた偉大な経営者というのは知っていましたが、山中 伸弥先生との対談本以外は稲盛さんの本を読んだことはありませんでした。山中先生との対談本はなかなか面白かったので文庫本で安いですから一度読んでみることをおすすめします。
『賢く生きるより 辛抱強いバカになれ』稲盛 和夫 / 山中 伸弥 ISBN:9784022618962 定価:704円(税込)朝日新聞出版社という本です。https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=18879

今回読んだ、『京セラフィロソフィ』は出版社の宣伝通り、座右の書となりうる本だと感じました。稲盛さんについては、「カルト資本主義」(斎藤貴男、文春文庫)という本で、オカルトチックであるという酷評を読んだことがあります。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167443023
稲盛さんは僧侶にもなっておられたはず(在家得度)ですので、宇宙と一体化するというようなスピリチャルな考えをもっておられたことが本文からもうかがえます。しかし一読して、そういう面がある人の本だからと、この本を手に取らないのは結果的に、大きな損失になると思いました。全体としては、きわめてよい本だと思います。特に理系の研究室のリーダーになる人には是非とも若いうちに読んでおいてほしい本です。研究室を経営していくときの心構え、そのときに直面する困難、ポスドクやラボのメンバーの処遇や不満に対する対応の仕方などを、自分で考えて実行していく際の参考書として、とても役立つ本です。私も、もっと早くこの本を読んでおればよかったのにと思いました。時間があるときに是非手に取ってみてパラパラ読んでみることをおすすめします。

写真は今夜、散歩にでかけたとき撮った、恒例の年末・年始のイルミネーションです。毎年12月の半ばから1月の7日あたりまで近所の丘で点灯されます。
とてもきれいで子供たちに大人気で、多くの人が夜 見に出かけています。