ChatGPTの無限に続く提案地獄の解消法

ChatGPTに質問すると、回答が終わったあと、追加の提案が必ずでてきます。なかなかよいsuggestionもあるので『お願いします』と返すと、回答してきてあともう一点だけ、とさらに提案してきます。これが永遠に繰り返すというのが最近のthinkingモデルでの日常です。夜遅くchatしていたら、なかなか寝られません。私は追加提案を無視してブラウザを閉じてしまい、翌日チャットを開いて確認するようにしていました。同じような問題に困っている人も多いようで、PC版の場合の解決策がツイートにでていたので転載させてもらいます。外国でも同じような問題に困っているようで、英語でのプロンプトも紹介されているのでそちらもリンクも最後に載せておきます。


外国のサイトにもいろいろ書かれています。
https://www.techradar.com/ai-platforms-assistants/chatgpt/i-got-tired-of-chatgpt-trying-to-bait-me-with-follow-up-questions-after-every-answer-so-i-made-this-one-easy-change
設定の「パーソナライズ」のところにある「カスタム指示」の欄に次の” ”内の英文を書きこむとよいそうです。
『Here you can tell ChatGPT how you’d like it to behave. I entered:

“After providing an answer do not suggest related topics, deeper dives, examples, or extras unless directly requested in the user’s message. End responses cleanly after delivering the core answer.”

You can copy and paste that if you like, or come up with your own version that meets your specific needs.

After I added this, I wouldn’t say ChatGPT never posted a follow-up suggestion again, but it cut them down enough that the conversation finally felt like a conversation, and not the world’s politest engagement trap. Now, when I want follow up suggestions, I simply ask for them.』

もう一つの記事も紹介しておきます。これはGemini用の対策も書いてあります。

How to stop ChatGPT and Gemini from rambling
https://computeruser.com/how-to-stop-chatgpt-and-gemini-from-rambling

今日は円周率の日です。Happy π DayということでLeanについての動画も公開されています。

今日は確定申告をオンラインで済ませました。去年のデータを読み込ませて、それをもとに作成するので主な項目は記入済みで金額などを修正するだけで終わります。毎年やっていますが便利です。昔は税務署にでかけていって担当員の方に教えてもらいながら申告書を作成して書面で提出していました。コンピュータの発達で便利な世の中になりました。

今日は3月14日で円周率の日ですね。Google検索のサイトも円周率にちなむアニメーションにかわっていました。
円周率の日の今日3月14日はアインシュタインの誕生日で、ホーキングの命日だそうです。こちらをご覧ください。
https://www.todayinsci.com/3/3_14.htm

YouTubeにもこんな動画がありました。Happy π Dayの動画です。
Happy π Day from Leonardo de Moura: Formal Proofs, Lean, and the Future of Math
https://youtu.be/WXjY3HbPE9w

これは数学の証明を行うシステムLeanの開発者へのインタビューです。LEANはコンピュータによる形式証明システムとしてとみに有名です。京都大学の望月先生もABC予想の証明をLEANを使ってだれにも文句がつけられないように書き直す作業をはじめておられるようです。望月先生のブログ記事をどうぞ。

『Leanによる形式化は、長期的な検証や説明責任を可能にする記録装置となり得るか?』
https://plaza.rakuten.co.jp/shinichi0329/diary/202601010001/

私もABC予想の証明にLEANをつかってはどうかと妄想していると記事に書いたことがあります。LEANについても書いていますので埋め込んでおきます。

コンピュータが数学の定理を自動的に証明する!!?

もうすぐLEANについての科学ジャーナリストによる本もでるそうです。面白そうですね。
The Proof in the Code
By Kevin Hartnett
https://www.quantabooks.org/books/the-proof-in-the-code/

NIH VideoCastのサイトのダウンロードがそのうちに可能になるように思われます。Bakerさんの講演動画がYouTubeで公開されました。

先日の記事で、NIH VideoCastのダウンロードボタンが無くなっていることをお知らせして対策法を書きました。NIH VideoCastのサポートにメールを送ったのですが返事はなく、しらっとダウンロードボタンなどがもとどおりに復活していました。しかしまだダウンロードはできないようです。おそらくまだ作業中で、そのうちダウンロードも復活するように思えます。
前回の記事で紹介したノーベル化学賞受賞者のBaker さんの講演は、YouTubeにも掲載されたので埋め込んでおきます。ダウンロードボタンは復活したので、多分ダウンロードもそのうちにできるようになると思われます。それまでは前の記事(最後に埋め込んでおきます)にある方法でダウンロードするとよいでしょう。

これは面白い講演です。intrinsically disordered protein (IDP)はちゃんとした折りたたみ構造をとらないタンパク質ですが、ものすごく多くのタンパク質がIDPであることが知られています。こういう天然変性タンパク質に対する薬はどうやってつくるのか、これは重要な問題です。その解決のための研究をノーベル賞受賞者がどのようにすすめているかは興味をそそられますね(論文もすでにNatureにでています)。天然変性領域についてはこちらの記事にある論文も参考にしてください。

Gemini Thinkingで論文の紹介文をつくってみました。

先日のNIH VideoCastの不具合とその対策の記事も埋め込んでおきます。

NIH VideoCastのサイトがリニューアルされて動画ダウンロードや埋め込みができなくなっています。(対策つきの記事です)

渡辺宙志先生とヨビノリたくみ氏のスパコンをテーマにした対談が面白そうです。

計算物理春の学校2026を聴講しています。渡辺宙志先生の講義もきいたのですが (文末のツイートに講義ノートへのリンクがあります)、先生が教育系YouTuberのヨビノリたくみ氏と、スーパーコンピュータ(スパコン)をテーマにした対談動画をアップされているので紹介します。 ツイートはこちらです。


https://www.youtube.com/watch?v=NopEWpe0eec

対談なので、スライドとかなくて内容がわかりません。そこで内容をGeminiにまとめてもらいました。面白そうな内容ですので、ラジオのように聞いてみるとよいと思います。

内容の簡潔なまとめ by Gemini3 Thinking:

渡辺先生のこれまでの研究人生を軸に、スパコンを使ったシミュレーションの可能性と限界、そして「科学を伝えること」の難しさが語られています。

「凡人+スパコン=天才?」という問い
渡辺先生の大きな研究テーマは、「スパコンやAIという強力な道具を使うことで、人間は質的に進化(天才化)できるのか?」というものです。自身の経験から、「道具を使いこなす側にも相応の能力が求められ、結局は元の能力が重要になる」という興味深い持論を展開しています。

スパコン「京」での雪辱と成功
学生時代、世界一だった「地球シミュレータ」を使い切れなかった悔しさをバネに、後にスパコン「京」の全ノード(約8万ノード)を1ヶ月に1度だけ占有できるチャンスを活かし、液体が沸騰して泡が出るプロセスの大規模シミュレーションに成功したエピソードが語られます。

「シャンパンの泡」の研究が世界でバズる
この研究が海外雑誌で紹介される際、サイエンスライターによって「シャンパンの泡がエネルギー危機を救う」という非常にキャッチーな見出しでプレスリリースされた結果、世界中のメディア(スミソニアンやディスカバリーチャンネルなど)で大バズりした裏話が明かされます。

スパコンで作った「世界一難しい数独」の失敗
スパコンを使って「人間には絶対解けない数独」を作ったつもりが、ネットに公開したわずか20分後に人間によって解かれてしまったという失敗談。ここから、コンピュータにとっての難しさと人間にとっての難しさの違いを深く考察しています。

ここが聴き所!
「アラビアン・ドリーム」の衝撃 [10:18]
恩師から「オイルマネーを当てた。5年で10億取ったからサウジアラビアに来ないか」という、まるでスパムのようなメール(件名:アラビアン・ドリーム)が届き、安定した助教のポストを捨てて飛び込んだ破天荒なエピソードは必聴です。

「京」の全系計算、深夜の緊張感 [16:01]
スパコン「京」の全ノードを動かす際、深夜にジョブが走り始め、結果が出るまでの極限の緊張感。失敗が許されない3月、ついに「泡が出た!」瞬間の感動は、研究者の情熱が伝わってきます。

「シャンパンの泡」の見せ方と科学のジレンマ [26:30]
地味な物理現象のタイトルが、メディアによって「シャンパン」に書き換えられ、お酒のショップやタブロイド紙にまで引用されていく過程の面白さと、サイエンスコミュニケーションにおける「分かりやすさ」と「正確性」のバランスについての議論が非常に考えさせられます。

「東大暇そうだな」という批判からの教訓 [42:24]
数独が20分で解かれた際、ネットで「東大暇そうだな」と叩かれて落ち込んだ経験から、「道具が凄ければ凄いほど、使う人間に求められる能力が高くなる」という結論に至る一連の流れは、現代のAI時代にも通じる深いメッセージです。

スパコンという一見難しそうなテーマを、笑いと失敗談を交えて非常に分かりやすく、かつ哲学的に語っている素晴らしい対談です。

動画はこちら: https://www.youtube.com/watch?v=NopEWpe0eec

プログラミングを本やネットで学ぶ時代は終わったようです。

今、計算物理春の学校2026に登録してZoomで聴講しています。物理の話は分からないのでもっぱらGit, GitHub, Juliaなどの講義をきいています。最新のAI技術を使いこなしている先生がたの実践的な講義なので、なるほどAIはこんな風につかってプログラムをかけばよいのかがわかる、ヒント満載の講義で全部はまだ消化しきれないでいます。

もうプログラムを分厚い本で学ぶ時代は終わったんですね。私でもVBAコーディングやPythonコーディングをAIにやってもらっています。プロンプトでこのように動くプログラムを作ってくださいと書くだけで、膨大なコードを吐き出してくれて、それが実際動くのを経験しています。昔だったら、エクセルのマクロを動かそうと思ったらネット検索したり、本を一冊買ってきて読もうとして挫折というのが普通でした。今ではまずコードをAIに作ってもらって、エラーがでたら修正させて、動くようになったらコードを解説してもらって確認という手順で実用に十分なプログラムができます。

実用的なプログラムがまず手に入って、それをAIに解説してもらうという手順でプログラムを学べるのはすごくよいと思っています。最近のChatGPTやGeminiはエクセルマクロやPython、Julia, Rなどのプログラミングが得意なので、統計解析やバイオインフォマティクスでRを使いたければ、プロンプトで解析手法を選ばせてからコードを書いてもらえば、たとえばp値の扱いなどもちゃんとやってくれるので安心です。再現可能性に留意してRStudioでコードを実行して記録したり、Antigravityでコードを記録しながら作業して、再現可能性を確保するのも容易になっています。

講師の品岡 寛 先生のツイートを紹介しておきます。ツイートには春の学校2026の品岡先生の講義資料へのリンクもあるので参考になると思います。コーディングに利用する自立型AIツール(AI が自律的にファイル操作やコマンド実行を行うスタイルのツールで、慣れれば非常に強力とのこと)のおすすめは、ChatGPT plus以上で使えるCodex CLIやClaude Code Pro プラン(月額 $20)などだそうです。詳しくは下のツイートにある講義資料をご覧ください。

計算物理春の学校2026の品岡先生が直前に開催されたCompPhysHack 2026での講義資料も公開して下さっています。Jin-Guo Liuさんの資料はAIにコードをかいてもらうというVibe Codingの講義資料です。

ノーベル物理学賞受賞者レゲット先生の日本人向け論文執筆法

2003年にノーベル物理学賞を受賞したレゲット先生が亡くなったそうです。

2026年3月9日
理化学研究所
アンソニー・J・レゲット博士の訃報に接して
https://www.riken.jp/pr/news/2026/20260309_1/index.html

「巨視的な物理系はどこまで量子力学に従うのか」という先生の問いは昨年のノーベル物理学賞を生み出した原動力でもあったとのこと。ノーベル賞受賞より前にポスドクとして京大に1年ほど滞在しておられるときに日本人向け英語論文執筆法を公開されて日本語訳まででて広く読まれているそうです。上の追悼文を引用します。『この頃、日本の物理学研究者に向けて「Notes on the Writing of Scientific English for Japanese Physicists」と題する記事を『日本物理学会誌』に寄稿され、この文章は現在でも多くの日本の研究者に読み継がれています。』 英語の原文は、こちらからダウンロードできます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/butsuri1946/21/11/21_11_790/_article

下に埋め込んだツイートで知りました。日本語訳を是非読んでみてください。

これ一冊で十分、物理数学の本のおすすめはこれです。

このブログで何度も紹介している学習院大学の田崎晴明先生の数学の教科書です。最新版が3月5日に公開されているのでダウンロードして勉強してみてください。高校生以上なら読み進めることが容易だと思います。田崎先生は世界的に有名な物理学者で2025 年度(第 71 回)仁科記念賞も受賞しておられます。
https://www.yukawa.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/2025/11/Nishina_71st_gyoseki.pdf
熱力学や統計力学の教科書も書かれていて名著として有名です。放射線についてのこちらの本は無償版がダウンロードできます。
田崎晴明『やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識』(無償版および朝日出版社版)
数学の教科書についてはこちらの田崎先生のツイートをご覧ください。おすすめの読み方なども書かれています。ツイートの埋め込み方がよくわからないので、同じ文章が重なっているのはご容赦ください。

NIH VideoCastのサイトがリニューアルされて動画ダウンロードや埋め込みができなくなっています。(対策つきの記事です)

今日はNIH VideoCastで行われたノーベル化学賞受賞者の講演を紹介します。

WALS NIH Director’s Lecture: Design of New Protein Functions Using Deep Learning

2024年のノーベル化学賞受賞者David Bakerによる2月に行われた講演です。
NIH VideoCastのサイトが最近リニューアルされたため、ダウンロードボタンがきえてしまっており、動画の埋め込み、ダウンロードなどすべて不可で視聴のみ可能になっています。そのため、いつものように動画をうめこむことができないのでご容赦ください。ちょっとしらべてみて従来のページのサイトをみつけたのでまずそちらのurlを載せておきます。
https://videocast-b.nih.gov/watch=57255
動画をいつものように埋め込むことができないばかりか、このブログで従来埋め込んでいたNIH videocastの動画のリンクは全部切れてしまっています。上のurlのようにvideocastのあとに-bをつけてやると昔の表示のページに戻るのですが、残念ながらダウンロードボタンはあるのですが、押してもダウンロードできなくなっているようにみえます。しかし今しがた、ブラウザを閉じようとするとダウンロードがすすんでいることがわかり、ダウンロードボタンは動くようです!
ということで、とりあえずは”-b”をvideosastのあとにつけたurlでアクセスして、ダウンロードしてみてください。

現在のサイトのリンクはこちらです。
https://videocast-b.nih.gov/watch=57255
ダウンロードボタンは消えており、動画や字幕のダウンロードができなくなっています。これが一時的なものなのか、方針変更でダウンロードできなくなったのかを問い合わせていますので返事が返ってきたらまた記事にしようと思います。

『中国思想の基礎知識』(湯浅邦弘 著)はとても良い本なのでおすすめします。

面白い本を見つけたので紹介します。
『中国思想の基礎知識』 (角川選書)
著者 湯浅 邦弘
定価: 2,310円 (本体2,100円+税)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322406000191/

中国の古代の思想家たちは、戦争にあけくれる国の中で、どのような思想を育み社会や世界をどのようにみたのでしょうか。
世界のあちこちに戦争がまきちらされている今この時に、自然よりも政治を思想の中心においた中国の思想が、これからの世界に役立つかもしれません。この本は、大阪大学の教授を長年つとておられた 湯浅 邦弘先生が、中国思想を何も知らない一般の人が理解できるように明解にまとめられた本です。随所に、先生の平和への願いがこめられている本だと感じました。
先生の大学での講義もきっとこの本のようにわかりやすいのだろうと想像します。先生はNHKの100分de名著でいろんな中国の古典(孫子や菜根譚、老子、孟子など)を解説されていたのでそのわかりやすいお話を観た方も多いと思います。この本では中国の古典に関する最新の考古学的発見の知見も取り入れられていています。老子、孔子や孟子、荘子、朱子学や陽明学などはもちろんのこと、私たちが中学高校で習ったことがないような思想家についても知ることができます。また現代日本で使われている多くの言葉や漢字についての解説がちりばめられているのも読んでいて楽しいです。最後の方では、こうした中国の思想が日本でどのように受け入れられ日本史に影響を及ぼしたかも解説されています。また現代中国がしかけている認知戦についてもふれられていて参考になります。この本には現代の中国の思想については書かれていないので、現代中国がどのような思想に影響をうけて国をつくっているのかについては知ることができません。ただおそらくは、現代中国にもこの本で書かれている中国思想が受け継がれているのだろうと、読んでいて思いました。486ページの本ですが、すらすらと読めてしまう本でした。座右においてときどき読み返そうとおもうよい本でしたので、一読をおすすめします。

MPG Primerの最新動画でGWAS入門に最適な動画があります!

今日はChatGPT 5.4にPythonプログラムを作ってもらって試していました。これこれこんな動作をするプログラムをつくってくださいというプロンプトを入れるだけで、自分では絶対できないレベルの高度なプログラムができあがるのは感動的でした。ということでちょっと時間がないので、今回はGeminiに、さっきYouTubeのおすすめにでてきたMPG Primerの最新動画を解説してもらった結果を貼り付けることにします。このBroad Instituteの「MPG Primer」シリーズの講義動画(講師:Elyse Robinson博士)は、「ゲノムワイド関連解析(GWAS)の基礎から最新の課題まで」を、非常に明快かつ批判的な視点で解説した素晴らしい教材です。
https://youtu.be/c0knl0fX0DA?

(ここからがGeminiの出力です)
医学・生命科学を学ぶ学部4年生の皆さんに向け、この動画のエッセンスと、視聴することで得られる学びについて解説します。

動画の主な内容:GWASは単なる「統計」から「生物学の探索」へ

この講義は、GWASの歴史的な成功から始まり、現在直面している疫学的な落とし穴までを網羅しています。

  1. GWASの歴史と「パワー」の重要性
    • 2006年にはほぼゼロだった「ヒット(有意な遺伝子座)」が、今や100万件を超えています。
    • 統合失調症を例に、なぜ初期のGWASは失敗し、その後劇的に成功したのかを解説。個々の共通変異の影響(オッズ比)は非常に小さいため、数万人規模のサンプルサイズがいかに決定的であるか(「Power Smile」という概念)を学べます。 [05:18]
  2. 遺伝率(Heritability)の再定義
    • 双生児研究から推定される遺伝率と、SNPから計算される遺伝率の乖離(欠けた遺伝率)について、著者は「現在の生物学的発見においては、その差はそれほど重要ではない」と断言します。それよりも、共通変異が生物学的なプロセスの解明にいかに役立つかという実利的な視点が示されます。 [11:04]
  3. ポリジェニック・リスク・スコア(PRS)の真実
    • PRSの計算は単純なアルゴリズムですが、その予測精度は「手法」よりも「GWASのサンプルサイズ」に依存することを強調しています。 [23:10]
  4. 【最重要】疫学的な「落とし穴」と参加バイアス
    • GWASで得られた結果が、純粋に「疾患の生物学」を反映しているとは限りません。例えば、うつ病のGWASには、社会経済的状況(SES)に関連する要因も混入しています。
    • 「性別のGWAS」という興味深い例が登場します。常染色体には男女差がないはずなのに、UKバイオバンクのような「自発的な参加者」に依存する研究では、参加しやすさに関わる遺伝子が「性別に関連する遺伝子」として検出されてしまうバイアス(参加バイアス)の危険性を指摘しています。 [41:22]

この動画を視聴することで、GWAS初心者の学生でもわかるようになること

  • 「なぜGWASには巨大な人数が必要なのか」の論理的根拠:統計的な有意差だけでなく、負の選択(自然淘汰)との関係から、リスク変異のオッズ比が低く抑えられている理由が理解できます。
  • PRS(ポリジェニック・リスク・スコア)の「限界」と「強み」:臨床応用が期待されるPRSですが、何がその精度を決めているのか、なぜ解釈に注意が必要なのかが明確になります。
  • 「データがすべてではない」という批判的思考:最新のビッグデータ解析であっても、サンプルの集め方(疫学的背景)一つで、結果に「嘘」が混じることを具体例で学べます。これは将来、論文を読む際や研究計画を立てる際に不可欠な視点です。

学生の皆さんへ:なぜこの動画を見るべきか?

「GWASなんて、統計が得意な人がやるものでしょう?」と思っているなら、その考えは明日から変わります。この講義は、「統計の裏にある人間社会の複雑さ」を遺伝学がいかに捉え、あるいは騙されるかを教えてくれるエキサイティングな物語です。

4年生の皆さんがこれから卒論や大学院で向き合う「データ」には、必ずバイアスが潜んでいます。この動画で紹介される「性別のGWASでヒットが出てしまう理由」を知るだけでも、あなたのデータ解析に対するリテラシーは格段に向上するはずです。

最先端のBroad Instituteで行われている「本物の議論」に触れ、ゲノム医学の未来を肌で感じてみてください。

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