ElicitというAIサービスは最強の研究ツールです!

ElicitというAIを利用したResearch Assistantサービスを使ってみました。とても役立つ研究ツールだと思います。
こちらから使えます。https://elicit.org/

英語で研究に関する質問文を入れると、それに対する答えが返ってきます。キーワードではヒットしない文献も見つけて教えてくれるので文献検索も思いもよらない論文が見つかったりして、助かります。自分の論文をアップロードして関連論文を探すこともできます。質問欄にいろんな質問文をいれてみると結構ちゃんと答えてくれるので皆さんも是非、いろいろ使ってみてください。ChatGPTに質問してもいいかげんな答え(ウソの文献とか)が返ってくることが多いそうですが、Elicitはちゃんとした論文をもとに答えてくるので研究には最適のAIです。twitterはこちら。
https://twitter.com/elicitorg
YouTubeチャンネルの再生リストはこちらです。
https://www.youtube.com/@Oughtinc/playlists

人間の発見と創造 : 21世紀への教育の提言 (講談社現代新書) ブロノフスキーの本と動画の紹介です。

国立国会図書館の個人送信資料にこんな本を見つけました。
人間の発見と創造 : 21世紀への教育の提言 (講談社現代新書)
ブロノフスキー 著 https://dl.ndl.go.jp/pid/1381618
この本は、講談社現代新書の一冊です。Amazonでは中古で17000円以上の価格がついていてびっくりしましたが、個人送信資料で無料で読める(ネットでの国立国会図書館への登録が利用には必要です)のはありがたいです。この本はC.P.Snow、Julian Huxley、Norbert Wienerなどの超有名人が推薦文を書いてる本です。
原書はScience and Human valuesというタイトルで、著者Jacob Bronowski(1908-1974)が教授をつとめていたMITで実施した講演をまとめた本です。著者はポーランド生まれでイギリスに帰化した数学者・統計学者。第二次世界大戦ではOR(オペレーションズ・リサーチ)を駆使してドイツや日本への爆撃その他の戦略の効果を調べていたそうです。彼の軍務の一環として、広島・長崎への原子爆弾投下後の被害調査に来日しており、この本はその体験から生まれたと本のはじめのほうに書かれています。現代の私達が今、もう一度読んでみる価値のある本だと思い、紹介することにしました。

訳書には日本の読者のための序文も入っています。改訂増補版が出版されており新たに The Abacus and the Rose-A New Dialogue on Two World Systemという章が追加されています。https://archive.org/details/sciencehumanvalu00jaco/mode/2up
著者はイギリス石炭庁の研究所長をつとめたり、人類学を研究したりと科学者としても多才ですが、BBCの科学・文化解説でも著名で、多くの本を書いています。Internet Archiveでこの著者の本を借りることができますのでご覧ください。国立国会図書館の個人送信資料にも次の様な本が登録されており、読むことができます。この著者の本のタイトルはポアンカレとかダーウィンとか、ガリレオとかの本のタイトルにちなんだものが多いと思われるのではないでしょうか。

科学とは何か : 科学の共通感覚 (みすず科学ライブラリー)
https://dl.ndl.go.jp/pid/2422310/1/120

原子の伝記 (福音館の科学シリーズ ; 3)
https://dl.ndl.go.jp/pid/1655462」

日本の古本屋https://www.kosho.or.jp/などで探せば他のさまざまな本も見つかると思います。こちらは妥当な値段がついています。

Internet Archiveでは彼のBBCの番組もみられます。

生命科学・医学系の論文をどこに投稿しようかと迷った時に役立つツールが公開されました!

生命科学、医学系の論文をどこに投稿するかの選択を助けてくれるオープンソース・ツールが公開されたそうです。
国立国会図書館のサイト、カレントアウェアネス-Rの記事をご覧ください。

https://current.ndl.go.jp/car/171551

論文のタイトル、要旨、引用文献(オプショナル)にもとづいて適切な投稿先候補を教えてくれます。以下の元記事も参照してください。
Introducing Jot — a new open-source tool that help researchers with journal selection(Yale School of Public Health, 2023/1/4)
https://ysph.yale.edu/news-article/introducing-jot-a-new-open-source-tool-to-help-researchers-with-journal-selection/

こちらのリンクからJotが使えます。
https://jot.publichealth.yale.edu/
引用文献を入れるのはオプションですが、RISファイル形式でアップロードする必要があります。やり方は画面左下のReferences (RIS)部分の下にあるOptional表示の右にあるiマークをクリックするとわかります。

以前書いた私の総説のタイトルと要旨でためしてみましたが、マッチ度のスコアや、関連論文、オープンアクセスのジャーナルか否かなども教えてくれるのでとても役立ちそうです。

去年秋の以下の記事で紹介したJaneとともに投稿先の選定や関連論文検索に使ってみようと思います。

自分の論文をどこに投稿しようかと迷った時、投稿先や関連論文候補を教えてくれるサイト Janeがあります!

Kindle本のセール情報のサイトと、オープンアクセスの物理の本の紹介です。

現在 AmazonのKindle本のセールでいろんな定評ある講談社の本が半額で購入できるようになっています。「全品半額! 講談社の新書&学術書 不朽のロングセラーフェア」というものです。こうした電子書籍のセール情報は、窓の杜 のサイトhttps://forest.watch.impress.co.jp/category/book/や、twitterの「電子書籍値下げチェッカー – 本セール情報」https://twitter.com/ebook_checker などで見られます。
講談社の本では、例えばこんな本が安く購入できます。

質量はどのように生まれるのか 素粒子物理最大のミステリーに迫る (ブルーバックス) Kindle版
橋本省二 (著)

橋本先生のtwitterもご覧になると興味深いかと思います。https://twitter.com/ShojiHashimoto3
先生のnoteをみていたら有効理論という記事がありました。effective theoryというようです。https://note.com/shoji_hashimoto/n/nd2bdd6de35f5

これはSpringer Natureからopen accessで出ている本、

Effective Theories in Physics: From Planetary Orbits to Elementary Particle Masses Paperback – 14 Dec. 2012
English edition by James D. Wells という本をみていて、effective theoryの訳語を検索ででてきた記事です。この本は無料でよめますし、effective theoryについて、調和振動子から重力理論、素粒子論など広範囲の話題で解説している本です。無料ですのでダウンロードしてご覧になると役立つかもしれません。
https://library.oapen.org/handle/20.500.12657/56973

おすすめの数理生物の教科書「発生の数理」(三浦岳著 京都大学出版会)について

昨日はTuring の反応拡散系について書きました。
Mathematicaでもモデリングできますと書きましたが、それについて書いてある本でお勧めは九州大学医学部の三浦岳先生の「発生の数理」(京都大学出版会)という本です。https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784876988877.html
京大出版会のサイトをみてもらうと目次がありますが、Mathematicaの使い方からはじまって、具体的な発生の数理モデルの作り方を懇切丁寧に書きこんである、他では得られない良い本です。一番のおすすめです。Mathematicaのコードは、自分で打ち込むのが良いと思います。先生のホームページ(本に書いてあるurlは変わってしまってリンク切れになっていますので注意してください。最新の先生のサイトはこちらです。
http://www.lab.med.kyushu-u.ac.jp/anat1/
このホームページにこの教科書のMathematicaのコードがのっているはずですが、私の探し方が悪いのかみつけられませんでした。先生の研究室のホームページにある関連のMathematica notebookはこちらからみられます。
https://www.lab.med.kyushu-u.ac.jp/anat1/technical/Mathematica/
先生のサイトの技術情報のページ
https://www.lab.med.kyushu-u.ac.jp/anat1/technical/
からそこにあるMathematicaやRなどの項目へのリンクは機能していません。これは旧いサイトのurl(http://anat1.wp.med.kyushu-u.ac.jp/technical/で始まるurl)を使っているためリンク切れになっていているのです。http://anat1.wp.med.kyushu-u.ac.jp/technical/Mathematica/などとなっているリンクをhttps://www.lab.med.kyushu-u.ac.jp/anat1/technical/Mathematica/のように修正すると正しく表示されます。
まとめると、(http://anat1.wp.med.kyushu-u.ac.jp/technical/)の部分を新しいサイトのurlである https://www.lab.med.kyushu-u.ac.jp/anat1/technical/に修正してアクセスしてみてください。

先生のサイトにある研究内容にある先生の記事は一読の価値のあるご意見だと思います。。私も発生生物学を研究しておりましたので、同感です。
https://www.lab.med.kyushu-u.ac.jp/anat1/research/

生物の形態形成の理論 Turingの反応拡散モデルのその後

生物の形態形成の理論の一つにAlan Turingのreaction-diffusion modelがあります。
近藤滋さんが魚の紋様でこのモデルが実際に働いているという証拠をNatureで発表されて一躍脚光を浴びた理論です。
A reaction-diffusion wave on the skin of the marine angelfish Pomacanthus
Nature, 376 (1995), pp. 765-768
その後の発展はどうなっているのでしょうか。近藤さんがその後の発展についての論文を発表されていてこちらから読むことができます。
An updated kernel-based Turing model for studying the mechanisms of biological pattern formation
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0022519316303630?via%3Dihub
昨日紹介したJT生命誌研究館が提供する最新の動画で、この理論の最新の状況を日本語でのわかりやすく解説しているものがあったので紹介しておきます。
「研究員レクチャー」記録動画 2022.12.10 (オンラインライブ開催)
「生物の形と模様ができる仕組み」(85分)講師:渡邉正勝・荒巻敏寛・黒田純平・近藤滋
(大阪大学生命機能研究科パターン形成研究室)
https://youtu.be/1SDApMW2Lf8

Turing の原著論文はこちらから読めます。ダウンロードも可能です。
https://archive.org/details/turing_20201005/page/37/mode/2up

反応拡散方程式のモデリングはMathematicaでもできます。
関連したMathematicaのパッケージでこんなのがあっていろいろな化学反応系のネットワーク解析に使えそうです。
CRNSimulator Mathematica Package
http://users.ece.utexas.edu/~soloveichik/crnsimulator.html
Python版もあるのでさがしてみてください。

微小管をエネルギーが66オングストロームも移動することがわかったという論文がでています。

微小管をエネルギーが66オングストロームも移動することがわかったという論文がでています。
Electronic Energy Migration in Microtubules
というタイトルの論文です。プリンストン大学のGregory D. Scholesのグループによる論文で、今年の1月12日にオンライン公開されました。印刷版はまだですがこの論文の筆頭著者の図が表紙を飾るそうです。米国化学会の雑誌ACS Central Scienceにアクセプトされた論文です。筆頭著者のプリンストン大学のポスドクのAarat Kalraさんのサイト
https://www.aaratkalra.org/publicationsからも読めますし、表紙の図もみられます。また著者の関連論文も興味深いものがいいろいろあるのがわかります。

タンパク質を作っているアミノ酸であるトリプトファンは、紫外線を吸収することが知られています。微小管microtubulesでトリプトファンに吸収された光エネルギーがどれくらいの距離を移動するかを実験で測定したところ、なんと66Åも移動していることがわかったのだそうです。従来の理論conventional Förster theory ではせいぜい15Åしか移動しないはずなのに、だそうです。微小管に対するイメージが変わりますね。トリプトファンやチロシンと言ったアミノ酸の間でのエネルギー移動についていろいろ調べてある論文です。
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acscentsci.2c01114
pdfをダウンロードして是非読んでみてください。

体内時計についてのすばらしい動画を紹介します。

JT生命誌研究館のYouTibeチャンネルの動画は、以前 映画「シン・ウルトラマン」の話で紹介したことがあります。昨日 面白い講演会ビデオのライブ配信があったようです。サイトの紹介の部分は以下のように書かれています。
「生きものの成り立ちと時間」
講師 八木田和弘先生(京都府立医科大学 統合生理学 教授)
私たちが生きる上で欠かせない、24時間のリズムを刻む体内時計は、地球の自転に伴う昼夜の環境周期に体の機能を適応させるしくみです。この時計の成り立ちと役割について、生まれるまでの発生過程と、生まれてからの環境適応を切り口に、お話しいただきます。私たちはなぜ、今ここに、このように存るのか? という問いを、時間の視点から考えてみましょう。

ということで、生き物の体内時計がどのようなもので、どのような分子メカニズムで動いているのか、なぜ存在するのかなどの問題を考える上での基礎知識が得られるすぐれた動画です。日本語ですので是非ご覧ください。
https://youtu.be/LLOH7Bpm46c

量子コンピュータのZoom 勉強会(英語)の動画が公開されています。

昨日は、匂いの受容に量子力学的な効果が働いているという動画を紹介しました。これは以前紹介したZoom勉強会の動画です。

量子生物学入門コースかZoom開催されています。

カリフォルニア大学ロサンゼルス分校UCLAのQuantum Biology Tech (QuBiT) LabのYouTubeチャンネルに動画が掲載されています。
https://www.youtube.com/@quantumbiologytechlabatucl6800/playlists
この再生リストには、同じく開催されたZoomでの量子コンピュータの勉強会動画もアップロードされています。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLqT9CpqIkT4MH34V9j-8JXU0EK1mJfaYj
興味のあるかたはのぞいてみてください。こちらは第一回の勉強会動画です。量子力学入門となっています。
https://youtu.be/cttTDxRS4fg

新型コロナウイルス感染の量子生物学

プレプリントサーバーをみていたら、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質がレセプターに結合する際に、電子の量子トンネル効果によるトンネリングが重要な役割を果たしている可能性があることを議論している論文をみつけました。匂いの認識に非弾性量子トンネル効果が働いているという有名な説から思いついた研究のようです。

Bad vibrations: Quantum tunnelling in the context of SARS-CoV-2 infectionというタイトルの論文で、こちらにプレプリントがあります。https://arxiv.org/abs/2111.10259

この論文は、Scientific Reportに去年10 月にアクセプトされて掲載されていました。
https://www.nature.com/articles/s41598-022-21321-1
興味深い論文ですね。この論文で議論している嗅覚に量子生物学的効果(量子トンネリング)が主要な役割を果たしているという説についは、おなじくプレプリントサーバーに掲載されている以下の論文をご覧ください。

Quantum Biology: Can we explain olfaction using quantum phenomenon?

賛否両論を扱っている総説です。https://arxiv.org/abs/1911.02529
もっとやさしい匂いの量子生物学についての解説は、「量子力学で生命の謎を解く」の第5章をご覧ください。https://www.sbcr.jp/product/4797384369/
原書を読んでのセミナーの動画はこちらです。https://youtu.be/JliKgsH8y_