国立国会図書館デジタルコレクションのログインが年末年始はできなくなるそうです‥!!

いつも国立国会図書館デジタルコレクションを利用しています。大変便利で年末年始も活用しようと思っていたのですが今年の12月27日18時から来年の1月6日までの間はログインできなくなるので、個人送信資料は利用できなくなるそうです。皆さんもカレンダーに書き込んでおくのがよいと思います。
サイトのトップページにあるお知らせを引用しておきます。https://dl.ndl.go.jp/
サービス一部休止のお知らせ(令和6年12月27日~令和7年1月6日)
令和6年12月27日(金)18時~令和7年1月6日(月)までの間、デジタルコレクションへのログインができなくなります。この期間はログインの上利用するサービスはご利用できません(ログインなしで閲覧可能な資料はご利用いただけます)。ご不便をおかけして申し訳ありませんが、ご理解のほどお願いいたします。

これだけの記事ではなんですので、昔見たことあある数学入門の本を二冊紹介しておきます。中公新書の二冊です。ルベーグ積分まで書いてある数学再入門の本でユニークな本だなと思ったのを覚えています。(本屋でみただけで読んでいません)で個人送信資料で読めますので興味がある方はパラパラと眺めてみるとよいと思います。

林周二 著『数学再入門』第2,中央公論社,1968. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1382583 (参照 2024-10-22)
林周二 著『数学再入門』第1,中央公論社,1967. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1381933 (参照 2024-10-22)

モンテカルロ法の英語教科書が公開されています。

シカゴ大学でのモンテカルロ法の講義に基づいた講義ノートがarxiv.orgで公開されています。これをもとに教科書を出版する予定だそうで、誤りや誤植などがあれば著者に連絡してくださいと書いてあります。なかなかわかりやすい教科書のように思えます。
A First Course in Monte Carlo Methods
Authors: Daniel Sanz-Alonso, Omar Al-Ghattas
Submitted 25 May, 2024; originally announced May 2024.
Comments: 150 pages, 21 figures
https://arxiv.org/abs/2405.16359

この講義ノートの存在は、いつも参考にさせてもらっている酒井雄志さんのツイートでリツイートされているのをみて知りました。いつも参考になる資料をおしえていただいているこちらのツイート
https://nitter.poast.org/830RDEkpvteEODM
に感謝します。

ヘルスインフォマティクスの専門家Harry Burke教授のNIHの講演が面白かったので紹介します。

Harry Burke博士はヘルスインフォーマティックスの専門家です。ずいぶん前からニューラルネットワークを癌の診断に利用する研究をはじめていたこの分野の先駆者の一人だそうです。

YouTubeにも教授の短い講演動画がでていました。

USU Chat: Harry Burke on Artificial Intelligence
https://youtu.be/laYr1iaqVFA?si=5U9l_YbbNjqQcoF8

この動画では、HintonがAIの危険性を主張しているノーベル物理学賞をとったことから始めてAIが本当に危険かという問題を議論しています。アシモフのロボット三原則とかの話、懐かしい話題です。人間とAIはどこが違うかというのを詳しくスライドを使いながら議論しています。AIは医者にとってかわれるか、今後医学とどのようにかかわっていくかという話が最後のほうにでてきます。これに興味をもったら彼の最新のNIHでの講演動画をご覧になることをお薦めします。
Generative Artificial Intelligence and the Future of Medicine
Harry Burke, MD
Professor of Medicine
Uniformed Services University of the Health Science
https://videocast.nih.gov/watch=55089

このNIHの動画では、生成AIの基本的用語解説、LLMの動作原理などを詳しく説明して、このLLMが今後医学でどのように使われていくかというAI後の医学の未来について議論しています。英語はやさしいですので、必見の動画だと思いました。是非ダウンロードするか、字幕を表示してご覧になることをお薦めします。

コンピュータが数学の定理を自動的に証明する!!?

以前、講習会で九大の溝口 佳寛先生による、コンピュータによる定理証明支援系 Coqのお話を聞いたことを書きました。最近、 Coq とは別の証明支援系(theorem prover)である、Leanというのが特に話題になっています。Coqはより以前から開発されているシステムですが、Leanは後発でそれなりに強力なシステムのようです。たとえば雑誌『数学セミナー』の2024年8月号(特集 「生成AIとこれからの数学」)によると、フィールズ賞受賞者のショルツェが構築したCondensed Mathematicsのある定理の証明の正しさの検証にLeanが用いられ、他の数学者に先駆けて検証に成功したとのことです。またLeanを用いてフェルマーの定理の証明を行う試みがあるというのもこの号の記事で知りました。きっと京大の望月新一先生によるABC予想の証明の検証も こうしたコンピュータによる証明支援系を使って行えるのではなかろうか、などと妄想しているところです。

コンピュータが定理を証明するというこのようなシステム=theorem proverでは対話的に人間とコンピュータが入力・出力をかわしながら証明を構築していくらしいです。こういうのはChatGPTなどが得意とする作業なので、ChatGPTとLeanを組み合わせて定理を証明していくというシステムも研究されているとのことでした。Leanについてもうすこし知りたくなりますね。

このLeanについての講習会が日本で去年あったそうで、その資料が公表されています。Leanのインストールの仕方の動画などもあるので、インストールして遊んでみるのもよいかもと思います。
【数学系のためのLean勉強会 Lean for math workshop】
https://haruhisa-enomoto.github.io/lean-math-workshop/

教材はこちらにあります。
https://github.com/yuma-mizuno/lean-math-workshop

インストール動画を埋め込んでおきます。
【定理証明支援系Leanの始め方講座(Windows編)【VOICEROID解説】】
https://youtu.be/LDfmNmzY5_8?si=_z0sOy2zFPIIHx5g

家の前で紫金山・アトラス彗星が見えました!ノーベル賞が物議をかもしているようです。

PubMedは検索できるようになったようでよかったです。
今日は福岡はとても暑くて30度をこしたそうで、今年の夏から秋は記録ずくめの猛暑とのことです。日中は暑いのでちょっと涼しくなった夕方、芝生のエッジ切りをしていたので散歩をさぼったのが悔やまれます。奥さん一人で散歩にでかけて、なんと家の前で紫金山・アトラス彗星が見えたのです!はじめは飛行機雲かなと思ってしばらく歩いても金星の斜め上にずーっとあるので、これは彗星やとわかってすぐ電話してくれました。もうすぐ雲がかかるから早く!とのこと。さっそく家の前に出たのですがもう うす雲がかかってきていて、肉眼では見えず、iPhoneで撮影した写真にはまあ念写したみたいな ぼーっとしたすじが(拡大したらあるかなぁという程度に)写っていました。幸い奥さんがちゃんと写真をとってくれていて、肉眼でも見えてかつ写真もとれたというので大喜びです。帰宅してきてStellarium で、確かに彗星だと確認しました。私も肉眼でみたいので明日以降にチャレンジしてみます。散歩に行けばよかった‥‥。

さて、今日の話題はノーベル賞です。
今年のノーベル物理学賞は物議をかもしていますが、化学賞と物理学賞についての解説を今井翔太さんが公開して下さっているので紹介します。

こちらの記事も参考になります。
本来なら日本の甘利俊一・福島邦彦両氏が受賞すべき今年のノーベル物理学賞
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/83733

甘利先生の著書でネットで読めるものはこちらです。
甘利俊一 著『バイオコンピュータ』,岩波書店,1986.3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12628929 (参照 2024-10-18)

甘利俊一 著『神経回路網の数理 : 脳の情報処理様式』,産業図書,1978.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12680449 (参照 2024-10-18) こちらは最近文庫化された本の単行本です。文庫本が出たあとも、まだ読めるのでありがたいです。

Pubmedで検索できませんね!とりあえず米国かヨーロッパのPubMed Centralを使いましょう!

午後、PubMedで検索しようとしたら、エラーがでて検索できませんでした。今夜になってもまだ検索できないので、Europe PMCを使っています。https://europepmc.org/
検索できないで困っている方はPubMed Central https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/
も使えるようなので、どちらかで検索するとよいでしょう。

最近はInternet ArchiveがDDOS攻撃で使えなくなっていて不便です。Wayback Machineは復活したようですが、ライブラリはオフラインになっています。ろくでもないことをする奴がいるものです。お金とかを要求しているのかもしれませんね。

岡潔関係の本の追加です

今日は忙しいので国立国会図書館デジタルコレクションの個人送信資料で読める岡潔関係の本や記事を追加しておきます。

『私の履歴書』第30集 (井上五郎,岡潔,桐竹紋十郎,土屋喬雄),日本経済新聞社,1967. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2972813 (参照 2024-10-16)

石原慎太郎 著『酒盃と真剣 : 石原慎太郎対話集』,参玄社,1973. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12244280 (参照 2024-10-16) 岡潔との対談が収録されています。

高瀬 正仁先生の雑誌にかかれた記事もありました。

天才数学者・岡潔の肖像(上)福良の海と数学の誕生 / 高瀬正仁/p99~107
https://dl.ndl.go.jp/pid/3368402/1/52

天才数学者・岡潔の肖像<中>「心情の美」と数学の変容 / 高瀬 正仁/p111~122
https://dl.ndl.go.jp/pid/3368403/1/58

天才数学者・岡潔の肖像<下>トノンの秋と由布院の春–考古学者・中谷治宇二郎との友情と断絶の果てに到達した「真情」と学問の創造 / 高瀬正仁/p107~119
https://dl.ndl.go.jp/pid/3368404/1/56

Open Shelfという色々な本がオンラインで読めるサービスがあります

Open Shelfというサイトには様々なオンラインで無料で読める本が公開されています。
https://open-shelf.appspot.com/

例えば:
小泉八雲の『怪談』
https://open-shelf.appspot.com/Kwaidan-StoriesAndStudiesOfStrangeThings/index.html

中谷宇吉郎の『科学の方法』
https://open-shelf.appspot.com/Kagaku-no-houhou/index.html

ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』や、『鏡の国のアリス』。
https://open-shelf.appspot.com/AlicesAdventuresInWonderland/index.html
https://open-shelf.appspot.com/ThroughTheLookingGlassAndWhatAliceFoundThere/index.html

デカルトの『方法叙説』https://open-shelf.appspot.com/DiscourseOnTheMethod/index.html
なども読めます。リンクはしませんが、オーウェルの本はいっぱい翻訳されておいてあります。
『1984』や『動物農場』も読めます。他に、シャーロックホームズの小説や、H.G.ウエルズのSF、ベルヌの『80日間世界一周』、『ロウソクの科学』なども読めます。探してみてください。

紫金山・アトラス彗星のライブ中継をみてもりあがっていました。

今日は午後、息子から連絡があり、すばる望遠鏡のライブ中継をやっていてもうすぐ紫金山・アトラス彗星が現れるところがYouTubeでみられると教えてもらいました。さっそくFireTVでYouTubeを奥さんと二人でみました。日が沈んで彗星がみえるようになるところがとても素敵でした。ライブ中継を見逃した方はこちらの動画(ライブ中継の録画動画)で楽しむことができます。

この彗星、福岡でも夕暮れにみることができるようになったそうで、きれいな写真がネットにでていました。私達もみようと、今日の夕方 近くの丘の上に登って暗くなるまでまっていたのですが、西の方向に雲が多くて、金星もちらっと見えただけで観測できなくて残念でした。このブログでも紹介したStellariumという無料ソフトを起動してみると下の図のように彗星の位置が表示されます。金星はすぐに見つかるので金星をみつけて、夜空で三番目に明るい星であるアークトゥルスと金星の間を探せば簡単に彗星がみつかるはずです。

これからまだまだ肉眼でもみえるようですので、晴れた日に観測にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。私達もチャレンジします。
下の写真はライブ中継のスクショです。きれいですね。

Mathematicaを使って、高校生でも学界発表ができたという動画がありました。

Mathematicaを使って高校生が学会発表しているという話を聞いたことがあります。Mathematicaを販売しているWolfram Japanの動画をみてその概要がわかりましたので動画を紹介しておきます。今日は、依頼原稿を書いていたので簡単な動画ですみません。

文房具としてのMathematica〜難しいことは任せ科学の探究を〜 植田毅氏(東京慈恵会医科大学)
https://youtu.be/Z4qFHZ4A5_E?si=kaxc9Ig5Zw16pgBQ

国際学会にいくと、プログラミングの能力はあまりない若い人がソフトウエアを使って様々なシミュレーションをして意味のある結果をみつけて発表しているそうです。Mathematicaもそうした目的によく使われる有料ソフトウエアです。この具体的な使い方とそれで論文を書いたり、学会発表したりという体験を詳しく紹介している動画です。大変役立つ動画だと思いました。今のAI時代、こうしたソフトやAIを使ってプログラミングや数学の基礎知識がなくても『問題の立て方さえうまくやれば』意味のある成果が得られるという実例の動画です。