ベイズ統計解析も簡単!―初心者にやさしいオープンソースのGUI型統計解析ソフトJASPを紹介します。

以前、jamoviという画面でマウス操作をしながら統計解析できる無料ソフトを紹介したことがあります(本記事の末尾参照)。このjamoviと並行して開発されている同じくオープンソースの日本語でも利用できる無料ソフトJASP(ジャスプと発音するらしいです)を今日は紹介します。JASPとい名前の意味は、公式ページhttps://jasp-stats.org/
にあるFAQによると、https://jasp-stats.org/faq/ベイズ統計の先駆者であるSir Harold Jeffreys(英国の数学者、天文学者、地球物理学者でRoyal Societyのフェロー)をたたえてつけられた名前で、Jeffreys’s Amazing Statistics Programを意味しているのだそうです。サー・ハロルド・ジェフリーズは、ベイズ統計学の普及に大きく貢献した学者で、彼の名前を冠したジェフリーズの事前分布はベイズ統計分析において未知のパラメータに対する無情報事前分布として広く用いられています。

彼の名前を冠したJASPは伝統的な統計とベイジアン統計の両方を扱うことができます。直感的なグラフィカルユーザーインターフェイスを持ち、コードを書かずにほとんどの統計操作を日本語で行うことができます。データセットを直接インポートし、結果をリアルタイムで表示することが可能です。プログラム内部での統計解析には統計解析の定番であるRを用いており、CRANのパッケージを呼び出して利用します。ですからグラフィカルインターフェイスでRを使っているのと同じ信頼性が保障されていて、初心者にも安心です。必要ならRでの処理の詳細を表示することもできるそうです。また近い将来にはRStudioで動くコードも生成できるようになるそうです。JASPは教育的目的でも頻繁に利用されおり、その直感的なインターフェイスと広範な機能を使って、学生が統計的な概念と手法を学び理解するのに大いに貢献しているそうです。

結局、JASPをRを一緒に使用すれば、それぞれのソフトウェアの利点を最大限に活用することができます。JASPはデータの視覚化や基本的な統計分析を容易に行うことができますが、Rはより高度な統計分析やカスタムスクリプトを可能にします。したがって、具体的な目的や必要に応じて、これらのツールを適切に組み合わせて使用するのがよいと思われます。

JASPと、そのベイズ統計解析への応用例については以下のビデオで初めて知りました。

Bayesian statistical inference for health data analysis using JASP
https://youtu.be/qHKiGSHo8p8

英語の入門ビデオは以下のようなものがあります。
Introduction to JASP
https://youtu.be/APRaBFC2lEQ

日本語の紹介記事は以下をご覧ください。
「ベイズ統計をお手軽に、統計解析ツールJASPの紹介」
https://developer.mamezou-tech.com/blogs/2022/06/23/statistical-analysis-tool-jasp/
日本語の紹介ビデオの一例をあげておきます。
「フリーの統計ソフトJASP(日本語対応、GUI、内容も充実)」
https://youtu.be/39yxm05Xuog

日本語のチュートリアルもあります。
JASP入門講座
https://www.jaysong.net/tutorial/JASP/

「看護研究 無料統計ソフトJASPによるアンケート分析法」
https://youtu.be/0ueW1B1KOT0

また、日本語の解説書もすでに複数出版されていて、その一つ「研究に役立つ JASPによるデータ分析 – 頻度論的統計とベイズ統計を用いて -」(清水 優菜 兵庫教育大助教 ・山本 光 横浜国大教授 著、コロナ社)は有名です。https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339029031/
著者の山本光先生のYouTubeチャンネルも、JASPを使ってみようかなと迷っている人には助けになると思います。
https://youtube.com/playlist?list=PLuQHwiiDQCsd_3cFcNJ8N4DNjLY_2T9sx

ちなみに小学校で3年生あたりからプログラム教育で学ぶScratch(スクラッチ)の入門動画も山本先生はアップロードされているので、こちらも必要な方はご覧になるといいと思います。https://youtube.com/playlist?list=PLuQHwiiDQCsd0kT-uwBC1mAQfK8x84lsc

英語の教科書もダウンロード可能です。Learning Statistics with JASP (2019)
https://learnstatswithjasp.com/
これはjamoviの無料教科書https://davidfoxcroft.github.io/lsj-book/をもとにしたJASP版だそうです。私のjamoviの紹介記事はこちらです。

jamoviで学ぶ統計学―統計ソフトRをもとにした統計学のスプレッドシート型グラフィカルインターフェイスの紹介

老化研究でノーベル賞は確実といわれる女性科学者の講演動画を紹介します。

今日は「ヒューマングライコームプロジェクト特別シンポジウム2023」にオンラインで参加しました。日本の糖鎖科学にとって記念すべき巨大プロジェクトが走り出しています。このシンポジウムについては後日紹介することにします。今日は、線虫での老化研究の開拓者の一人、ノーベル賞受賞は間違いないいわれる女性科学者Cynthia Kenyonさんの老化研究についての講演を紹介します。カロリー制限をすると寿命が延びるとよくいわれますが、その分子メカニズムを解明したのが彼女の線虫での研究です。

彼女は英国のMRC LMB(英国CambridgeにあるMRC  Laboratory of Molecular Biology: MRC分子生物学研究所)で研究していた方で、カリフォルニア大学サンフランシスコ分校(UCSF)の名誉教授です。以前同じくMRC LMBに在籍した女性科学者Ahringerさんの講演を紹介しましたが、今回の講演も同じMRC LMBの女性科学者シリーズの講演動画です。講演では、線虫C. elegansの研究の歴史の紹介からはじまって、MRC LMBでのメンターの話、共同研究者の話、そして線虫やショウジョウバエの寿命研究がいかにヒトの寿命研究にまで発展したについて語られます。老化に関心のある方は是非ご覧ください。この講演をきいたあと、老化の論文がよくわかるようになることうけあいです。
Cynthia Kenyon – Ahead of the Curve: Women Scientists at the LMB
https://youtu.be/-yedoQ-qWQU

東大のオンラインイベント「教員向け ChatGPT 講座 ~基礎から応用まで~」が昨日開催され、動画と資料が公開されました。

東京大学のオンライン・イベント「教員向け ChatGPT 講座 ~基礎から応用まで  (東京大学 大学院工学系研究科の吉田塁先生による講義)」が昨日開催されました。その講義動画と資料などが次のページ
イベント「教員向け ChatGPT 講座 ~基礎から応用まで~」 5/13 開催報告と振り返りから利用できるので是非ご覧ください。
https://edulab.t.u-tokyo.ac.jp/2023-05-13-report-event-chatgpt-course/

前半はChatGPTの使用例を紹介しながらその長所や短所を教えてくださいます。そのイントロの部分だけでも必見ですが、さらにChatGPT利用で注意すべき点、ChatGPTの仕組み(ざっくりとした説明でわかりやすいです)、世界の教育界での利用例や教育に与える影響の議論、そしてそれぞれのテーマに関わる豊富な資料の紹介などがあって、とてもよい講演だと思います。今は試料をダウンロードしてみただけですが、私もゆっくり勉強させてもらおうと思っています。
YouTubeにも講座の動画があります。
https://www.youtube.com/live/lwccHzqfuvc?feature=share

ChatGPT plusは来週にはPlusユーザー全員にChatGPTからのweb browsingやPluginsが利用できるようになるなど、格段の改善が導入されるそうです。
こちらをご覧ください。
https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes

AlphaFold2のオープンソース版OpenFoldというのがあるのを今日知りました。

AlphaFold2は、驚異的な精度でタンパク質の立体構造を予測することができます。ただこれはオープンソースではないので、世界のいろんな場所で改良を加えることが難しいと言う欠点があります。去年11月に投稿されたプレプリントでは、OpenFoldという、AlphaFold2とおなじ内部構造をもったオープンソースの機械学習プログラムが紹介されています。
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2022.11.20.517210v2

論文では、OpenFoldがより少ない計算リソース(GPUは1個でOK)で、より早くAlphaFold2と同じ予測精度で予測可能であることが示されています。どれくらいの数のタンパク質の立体構造を学習に用いたらAlphaFold2と同じ精度での立体構造予測が可能になるかも、学習に使うタンパク質の数を変えて試しています。
AlphaFold2は132000個ほどのPDBに登録されているタンパク質の立体構造データで学習したそうですが、OpenFoldでは 17,000、10,000、5,000、2,500、2,000、 1,000 の個数で学習させて予測精度への影響を検討しています。10000個使えばAlphaFold2と遜色ない予測精度になるそうです。もっと数を減らしてもそれほど精度はおちなかったようで、OpenFoldを使って立体構造がまだあまり沢山知られていない生体分子の立体構造(たとえばRNAの立体構造など)も予測できるようになるだろうと書かれています。
私などには難しい論文ですが、幸い この論文の著者の一人 ハーバード大学医学部のResearch AssociateのNazim Bouattaさんによる講義が以下のページにまとまっています。今年の2月から3月にかけておこなわれたハーバード大学での最新の講義です。機械学習でタンパク質の立体構造を予測するというのはどんなことかが良くわかる連続講義です。AlphaFold2の原理やその限界とOpenFoldについても詳しく触れられている講義ですので、このプレプリントを読むための予備知識として絶好の講義だと思います。
https://scholar.harvard.edu/nazimbouatta/lectures

講義のタイトルは以下のとおりです。
Machine learning for protein structure prediction, Part 1: Algorithm space
Machine learning for protein structure prediction, Part 2: AlphaFold2 architecture
Machine learning for protein structure prediction, Part 3: AlphaFold2 and OpenFold
YouTubeでも見られます。
Special Lectures on Machine Learning and Protein Folding
https://youtube.com/playlist?list=PL0NRmB0fnLJQPDZh-6utVnRpF1-beEr4T
https://youtu.be/kIkn5DGEJJw

Google Bardを使ってみました。

ChatGPTを毎日利用しています。これに対抗して、Googleからも新しいサービス Google Bardが提供されており、日本語にも対応しているというので使ってみました。
こちのページにある、ログインボタンから、試験運用中のBardにログインできます。
https://bard.google.com/

ログインボタンを押すと、Googleアカウントでログインできるので、アカウントを選んで(ない人はアカウントを作る必要があります)ログインします。
するとプライバシーポリシーが表示されるのでよく読んで、同意できる場合は同意して使い始めることができます。

ChatGPT plus (GPT-4.0)ではちゃんと答えてくれなかった「コンドロイチンの線虫 C. elegansの初期発生での機能は?」という問いには、やはりコンドロイチン硫酸の哺乳類での機能を線虫に置き換えただけのウソの答えを返してきました。英語でWhat are the roles of chondroitin in the early embryonic development of the nematode C. elegans?ときくと、ちゃんと細胞分裂にも必須だとまともな答えが返ってきました。日本語よりはやはり英語で使う方がよさそうですね。また、糖鎖生物学の研究に役立つtwitter  アカウントを教えてと言う問いには、やはりChatGPTと同じで、存在しないアカウントを教えてくれました。どれも実在しないとchatすると、お詫びと、新しいtwitterアカウント候補をリストしてくれました。でも5つの内、一つが実在するアカウントで後は存在しないものでいた。この辺はChatGPTと同じレベルです。

小松左京の書いた作品名を列挙してください。と聞くと、こんな答えでした。
「小松左京の代表的な作品をいくつかご紹介します。

  • ハレー彗星
  • 日本沈没
  • 復活の日
  • さよならジュピター
  • 海底軍艦
  • 宇宙からのメッセージ
  • 異星からの物体X
  • 未来の想い出 t
  • 火星の静かな夜
  • アルファの城」

こんな答えでしたから、これもChatGPTなみですね。

また、ChatGPTと同じように、英語の論文の校閲に最適なpromptを教えて聞くと、ちゃんとそれらしいプロンプトを教えてくれました。まだ英文校閲には使ってみていませんが、試してみてまた報告します。

日本の科学者による生命の起源についての新説の紹介です。

英語で配信されている動画シリーズ 週間科学ニュースで日本の科学者による生命の起源に関する新説が紹介されています。
https://youtu.be/bX3kFQxKZ4M

私は知りませんでしたが、日本語でもニュースになっていたそうです。
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13026_aminoacid
横浜国立大学からのプレスリリースはこちら。
https://www.ynu.ac.jp/hus/koho/30020/detail.html
横浜国立大学大学院理工学府の小林憲正名誉教授、癸生川陽子准教授、中部大学の河村公隆客員教授、NASAゴダード宇宙飛行センターのウラディーミル・アイラペティアン博士らの研究グループによる研究成果だそうです。詳しくはプレスリリースや上の記事のリンクからご覧ください。生命が誕生するころの太陽はいまよりずっと活発で太陽風も激しく、太陽自体も今より暗かったというのはこのニュースで初めて知りました。

論文はこちらから読めます。
https://www.mdpi.com/2270428
Kobayashi, K.; Ise, J.-i.; Aoki, R.; Kinoshita, M.; Naito, K.; Udo, T.; Kunwar, B.; Takahashi, J.-i.; Shibata, H.; Mita, H.; Fukuda, H.; Oguri, Y.; Kawamura, K.; Kebukawa, Y.; Airapetian, V.S. Formation of Amino Acids and Carboxylic Acids in Weakly Reducing Planetary Atmospheres by Solar Energetic Particles from the Young Sun. Life 2023, 13, 1103. https://doi.org/10.3390/life13051103

このニュースを伝えているのは、Sabine Hossenfelder博士のYouTubeチャンネルです。以前もこのチャンネルを紹介したのでそこにも書きましたが、

脳は量子重力を使っているのか?Sabine HossenfelderさんのYouTubeチャンネルの紹介

博士は現在、the Frankfurt Institute for Advanced Studiesのresearch fellowで、物理学の基礎の研究と科学の哲学や社会学についての論説でも有名です。著書にLOST IN MATH How Beauty Leads Physics Astrayという有名な本もあります。翻訳は「数学に魅せられて、科学を見失う物理学と「美しさ」の罠(みすず書房)」というタイトルででていて、こちらから購入できます。https://www.msz.co.jp/book/detail/08981/

他に、Scientific American、 New Scientist、Nautilus、 Aeonや New York Timesなどにも活発に寄稿されています。Royal Instituteでの講演も面白かったです。https://youtu.be/fl9oDJzfg58
最新刊の本とその本についての講演については、上に書いた以前の記事で紹介しましたので、併せてご覧ください。

低分子の代謝産物とアルツハイマー、寿命、コロナ後遺症などはどのように関係しているのでしょうか?動画の紹介です。

今日はカロリー制限で寿命が延びるという線虫C. elegansなどでわかった現象についてカリフォルニア大学で研究している先生の動画を紹介します。英国のRoyal Institutionの講演会の最新の動画です。
Metabolites: the key to treating Alzheimer’s? – with Priyanka Joshiというタイトルです。

https://youtu.be/aMycpGP2RJY

低分子量の代謝産物がいかにタンパク質の立体構造に影響するか、寿命やアルツハイマー発症メカニズムへどう影響するか、コロナウイルス後遺症にどう関係しているかなどのテーマについて模型やスライドを使いながら、とてもわかりやすく講義してくれています。タンパク質の合成からはじまるタンパク質の一生についても手っ取り早く理解できます。とても教育的な講義ですので、是非ご覧ください。

BBCの往年の名作SFラジオドラマを聞いてみましょう!

連休の後半は雨が降って、ゴールデンウイーク最後の2日間の降水量は5月としては新記録だったそうです。130 mm-150 mmほどの記録的雨量を福岡県各地で記録しました。昨日の月曜から今朝にかけては曇っていましたが、午後は快晴。庭のバラの花も綺麗でした。毎年このバラの花の中でカエルが眠っていたのですが、今年はみかけません。鳴き声だけは聞こえるので今年は別のホテルを見つけたのかもしれません。

さて、今日は英語のラジオドラマを紹介します。私がイギリスにいたときに本屋でみつけて購入したカセットテープに入っていたBBCのSFドラマです。出張のときなどよく新幹線の中で訊いていたのを思い出します。Journey into Spaceという4つのエピソードからなるBBCのラジオドラマで1953年ー1956年にわたって放送された番組です。
https://en.wikipedia.org/wiki/Journey_into_Space
私は第一シーズンのカセットテープを聞いていました。4話のタイトルは以下のとおりです。
Journey into Space, series 1: Operation Luna
Journey into Space, series 2: Red Planet
Journey into Space, series 3: World in Peril
Journey into Space, series 4: Return from Mars

人類初の月着陸と、月での謎のUFO・エイリアンとの遭遇、タイムトラベルなどスリル満点の展開を聞くことができます。さらに火星への宇宙飛行、そこで明らかになる地球を長年にわたり監視し、地球文明の発展をコントロールしていきたエイリアンの存在。人類を滅亡させようとするエイリアンとの戦い、等々とても面白いSFドラマです。詳しい内容は上のWikipediaの記事を参照してください。

昨日 YouTubeで検索してみたところ、全編がアップロードされているのを見つけました。是非聞いてみてください。あのホーキング博士やメージヤー首相(サッチャーの後継者の英国首相)などもこの番組のフアンだそうです。

https://www.youtube.com/playlist?list=PLb_reFs62QjWAJW8q616qGkXIGKgbl-I0

マークダウン言語Quartoを使えば、完全無料で自分のホームページが作れて、無料で公開できるそうです。

去年、新時代のmarkdown言語としてQuartoというのを紹介しました。

Pythonによるデータ処理の新刊本とQuartoの紹介です。

これはRStudioが生み出したmarkdown言語で英語も日本語も同じように扱えます。本を作るのによく使われていますが、今日、奥村先生のtwitterで、Quartoで自分のweb pageを作成して、公開することができるのを知りました。科学者が手軽に発振するのに大いに役立つと思います。作り方がRを知らない人、RStudioを知らない人でも作成できるように、詳細に書かれています。

https://www.marvinschmitt.com/blog/website-tutorial-quarto/
公開する場所として、 GitHub pagesというGitHubユーザーが無料で公開できるweb pageを使うので、無料で公開できます。レンタルサーバーにお金をはらってドメインを取得して公開する必要がありません。公開用のテンプレートも無料で提供されています。こんなサイトができます。
https://marvinschmitt.github.io/quarto-website-template/
GitHubを使ったことのない人でも公開できるように、詳細な解説がのっています。頑張れば、自分で無料でweb pageを公開できそうです!

「ChatGPTとの付き合い方」という動画が必見です!

ChatGPTに関する素晴らしい日本語の動画を紹介します。
【第64回】 大学等におけるオンライン教育とデジタル変革に関するサイバーシンポジウム「教育機関DXシンポ」(4/21 オンライン開催)
「ChatGPTとの付き合い方」中川 裕志 理化学研究所革新知能統合研究センター チームリーダー
国立情報学研究所 – National Institute of Informaticsの動画です。YouTubeでも見ることができます。
https://youtu.be/T6VT7IOocKQ

これは末尾にはりつけてある4月11日に紹介したビデオのシリーズの動画です。国立情報学研究所 の以下のサイトでは、この動画と、スライドの重要部分をpdfにした資料をダウンロードすることができます。
https://www.nii.ac.jp/event/other/decs/past.html

19分ちょっとの動画ですが、ChatGPTを使う心構えや、ChatGPTにまつわる世界的な倫理を含めた取り組み、今後AIとどのようにつきあっていくことになるかという未来予想もある、とてもよい講演です。特に詳細な利用例が参考になります。ChatGPTに、反ワクチンの意見をどのような戦略で普及させたらよいかを教えてもらう例、ローマ帝国の滅亡原因を教えてもらう例とかで、ChatGPTの悪用、誤りを含む回答への対処法なども学べます。さらに今後のこうしたAIが、一律に保守的な意見だけを学習して回答するようになることの危険性も指摘されています。

革新的技術であるChatGPTのようなLarge Language ModelによるAIが今後どのように世界を変えていくか、そこを考えるための基礎がわかる動画です。すぐに見終わることができるので気軽にご覧になることをおすすめします。必見の動画です。

ChatGPTを知るための良いリンクを紹介します。