PyMOLの出力から論文投稿用の図をつくれるツールが公開されました!

タンパク質の立体構造を表示するのにPyMOLをよく使います。PyMOL自体に、表示した画像をエクスポートして保存する機能はあるのですが、論文に使えるような図をつくるのは大変でした。なんとその問題点を解消する新しいPyMOLのツールがが公開されたので紹介します。
オープンアクセスの元論文はこちらからダウンロードできます。https://academic.oup.com/bioinformatics/advance-article/doi/10.1093/bioinformatics/btae139/7623589
Rapid generation of high-quality structure figures for publication with PyMOL-PUB
Bioinformatics, btae139, https://doi.org/10.1093/bioinformatics/btae139
PyMOL-PUBのGitHubページはこちらです。インストールの仕方や主要な有名ジャーナルへ投稿する際の、画像の解像度、フォントなどの設定の一覧などがあります。
https://github.com/BGI-SynBio/PyMOL-PUB
どんな感じで使うのかはこちらの動画でわかります。
PyMOL PUB‘s GUI demo video
https://youtu.be/4kbtMWG98h4?si=-eNhpCOM4J1aynwo

テクニカルマニュアルはこちらからダウンロードできます。
https://github.com/BGI-SynBio/PyMOL-PUB/blob/main/docs/PyMOL-PUB-Technical-Manual.pdf

今日はこちらのライブをみていました。物理学者のLEOさんから数学を習うと新鮮な驚きがあります。今日の第7回では複素数の復習からはじまって微分方程式の解き方なども学べます。是非ご覧になるのを おすすめします。
https://www.youtube.com/live/A_FsbiL4zT0?si=_u73aPnzc8Hc9nSU

免疫系の細胞をマイクロマシーンに改造しての癌治療、人工的にオーガナイザー細胞の集団を作成して自在に組織・器官分化を操る!

去年のブログ記事で、ナノテクノロジーについて書きました。その中で、生きている細胞を改造して思い通りの動きをさせるようにするのがもっとも簡単にナノテクノロジーでマイクロマシンを作る方法だと指摘しました。これが第一世代のナノマシーン(マイクロマシーン)という位置づけになると考えます(ブログの記事は文末にリンクをペーストしておきます)。今年の3月14日にNIHでの講演で、実際に免疫細胞や細胞を人工的に改変してこうしたマイクロマシンをつくっている先生の仕事を知りました。Wendell Lim先生(UCSF教授・Cell Design Institute所長)で彼のホームページが動画をみるのに参考になりますので動画と合わせてご覧ください。https://limlab.ucsf.edu/

Generative Biology: Learning to Program Cellular Machines https://videocast.nih.gov/watch=52291

免疫細胞を改変して、脳内のグリオーマ(グリア細胞の癌、神経膠腫)という腫瘍を攻撃して消滅させる実験、細胞をオーガナイザー細胞に改変して体内で組織構築や幹細胞ニッチなどを作る実験など、細胞をマイクロマシンに改変する基礎技術はすでに確立されつつあるようです。まだ全部は見ていないのですが、この動画は必見です。私の分子発生学の講義を聞いた方は、それ以降の発展をこの動画で知ることができます。Notchとかなじみの遺伝子がでてきますし、どのように細胞の転写ネットワークを制御して思い通りに作動するように改変するかという戦略も詳しく説明されています。癌細胞を特異的に認識して攻撃するように免疫細胞を改変して治療に使う、その戦略がとても参考になります。

Wendell Lim先生はCellやScienceにいっぱい論文を書いている有名な先生です。Jennifer A. Doudnaさんとの共著もあります。
https://limlab.ucsf.edu/papers.html
以下の論文はCRISPRを使って遺伝子の転写を制御するという画期的な論文です。

CRISPR-mediated modular RNA-guided regulation of transcription in eukaryotes
Gilbert LA, Larson MH, Morsut L, Liu Z, Brar GA, Torres SE, Stern-Ginossar N, Brandman O, Whitehead EH, Doudna JA, Lim WA, Weissman JS, Qi LS.
Cell. 2013
Repurposing CRISPR as an RNA-guided platform for sequence-specific control of gene expression
Qi LS, Larson MH, Gilbert LA, Doudna JA, Weissman JS, Arkin AP, Lim WA.
Cell. 2013

ノーベル賞を受賞したJennifer A. Doudnaさんも来月、NIHで講演するそうで楽しみです。https://videocast.nih.gov/watch=54303

生物学はナノテクノロジーをどう変えるか?第一世代のナノマシーン?

最後に論文作成に際してのAI利用についての講演も五月にあるそうです。Holden Thorp先生(雑誌Scienceのeditor-in-chief )による講演で、スケジュールに入れておくとよいと思います。
https://videocast.nih.gov/watch=54049

Windows10/11で利用できるPCの管理、最適化ツール Microsoft PC Managerを使い始めました。

Microsoft社製のPC管理ツール(Windows10/11対応)があります。PC Managerというソフトウエアです。

Windows7やそれ以前を使っていたころ、PCの不調をさけるためのツールとしてCCleanerというソフトを愛用していました。しかしこのソフトがマルウエアとされるようになったのでアップロードをやめて使わなくなりました。他に似たツールがないかと探したこともあったのですが、有料のものがほとんどだったことと、WindowsのOSとしての安定性が高まって必要な場面が減ったこともあって、結局PC管理ツール自体使わなくなりました。
しかし今ではPC ManagerというMicrosoft社製のPC管理ツールがでているのを偶然知りました。
Microsoftのstoreや、PC Managerのサイトからダウンロードできます。
https://pcmanager.microsoft.com/ja-jp

PCの高速化、システムの正常性チェック、スタートアップ管理、システムクリーンアップ、ストレージの管理(PCの大掃除なども可能)、ウイルススキャン、WindowsのUpdateの選択的実施(どのWindows Updateを行うかを自分で選択してアップデート可能です)、ポップアップ管理や様々なWindows ツールの利用がこのソフト一本で可能です。Microsoft純正のソフトなので安心してインストールできます。

使い方はこちらの記事がわかりやすいと思います。
『PCの健全性や安全性をセルフチェック&最適化:Microsoft純正ツール「PC Manager」とは』
https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/2403/11/news028.html

写真は我が家の庭に咲いているあんずの花です。福岡はすっかり春になりました。今日、志免町のイオンモールの近くでヒバリが元気に鳴いているのをみつけました。

アカデミー賞をとった映画オッペンハイマーについての参考図書。

今日は確定申告の書類を作成して送信しました。 eTaxは便利ですね。昨年の確定申告で作ったデータファイルが保存してあるので、そのファイルを読み込んで作成しました。去年と同じ部分の入力がとても簡単になります。今回の変更点に集中できるので、効率がとてもよくてすごく楽でした。

さて今日は、前に書いた映画『オッペンハイマー』の話です。この映画がようやく日本で公開されるそうです。
アカデミー賞をとったこの映画ですが、広島・長崎での悲惨な光景は描かれていないそうで、日本では不満の声があがるかもしれません。この映画を見る前に、オッペンハイマーについての知識を得るために最適の本はすでに紹介した藤永茂先生の『オッペンハイマー』です。今読んでいるのですが、行列力学や波動力学の誕生から場の量子論へとつながる学問の発展史の中で、その場に立ち会って研究したオッペンハイマーが、パウリやボルン、ボーアなどと交流しながら成長していく姿がよくわかる本です。量子力学の発展史と原爆開発にかかわった科学者についてこの本では、ほんとうに生き生きと描写されていて、学問・研究はどのように進めるべきかについて学ぶことができる素晴らしい本です。是非読まれることをおすすめします。
写真は近所でみつけた つくしです。福岡はあたたかく明日は快晴、4月の陽気だそうです。

オッペンハイマーについての、個人送信資料でおもしろそうなものを以下にあげておきます。登録しているかたはリンクをたどってみてください。
ローレンスとオッペンハイマー:https://dl.ndl.go.jp/pid/12220647
広島を壊滅させた男 オッペンハイマー:https://dl.ndl.go.jp/pid/12224457

バイオインフォマティクスへの入門のみちしるべの動画や日本の 統合TVのChatGPT関連の動画が役立ちます。

今日はバイオインフォマティクスの入門法関連の動画を紹介します。

こちらは 20230326 Learn Computational Biology the Right WayというタイトルでDr. Ming Tommy Tangの昨年の講演動画です。
https://youtu.be/TvxS6JMFd_Y?si=1Bv-9kEjguZ_B59u

Bioinfocongress IVでの講演です。https://youtube.com/playlist?list=PLowiZZncGesyVEbOAIe4Fe3HczolxV8k5&si=LWybYytmVUwff1w6

プログラミング言語Rを中心にバイオインフォマティクス入門のための『てびき』になっています。

こうしたバイオインフォマティクスの動画は統合TV https://togotv.dbcls.jp/でも日本語でいろいろあります。
このブログでも時々紹介していますがChatGPTの使い方やシンポについても随時紹介されていて参考になります。たとえば以下のような動画です。

科学研究のためのChatGPTの使い方(基本編)
https://youtu.be/AWD_ugGleSk?si=UpEcb6N1Evw803c0

科学研究のためのChatGPTの使い方 GPT-4モデルの性能比較と画像生成・データ分析機能の紹介
https://youtu.be/tnxG6DB52CM?si=ZS3MjeywVxxMZilG

LLM/ChatGPTの現状理解と2024年2月版LLM情報アップデート @ Bio”Pack”athon2024#2
https://youtu.be/hkOBIe7g4lA?si=-ah14zLa5iQlS-Kn

京大の柳瀬陽介先生の論文の解説動画がさきほど公開されましたので紹介します。

以前紹介した柳瀬陽介先生の論文(記事の末尾のリンク参照)の解説動画を先生が作成して公開して下さっています。

柳瀬先生の論文「AIを活用して英語論文を作成する日本語話者にとっての課題とその対策 」が読めるようになっています。

生体エネルギー論からみた進化、基礎物理の医学への貢献、そして四つの力についての解説動画を紹介します。

昨日はちょっと時間がとれずブログの更新を休みました。今日はいくつかの動画を紹介します。
最初はこのブログでもおなじみのNick Lane教授の最新動画です。ケンブリッジ大学のDarwinカレッジでの講演で、教授は生化学の生体エネルギー論のたちばから進化をとらえるという切り口ですので、遺伝学とは一味違った進化についてとらえかたが学べると思います。
Revolution by Natural Selection – Professor Nick Lane, University College London
Darwin College
https://youtu.be/Lh98fyNtPKM?si=T-L0LT9axmcEVxaP
(この動画は埋め込み禁止のようです。リンクをクリックしてご覧ください。)
次の動画は、CERNの70周年記念講演会の講演の一つです。素粒子物理学など物理学の基礎分野がいかに医学の発展に貢献しているかというお話です。
Live: From particle physics to medicine
https://www.youtube.com/live/WhgDZKr9GQQ?si=X_5FYHjZOs4YpETu

また同じく物理学の有名ラボのFermi Labの動画も面白そうです。
Deep dive into the known forces
通俗科学書よりも本格的に物理学で話題になっている四つの力(strong nuclear, electromagnetism, weak nuclear, and gravity)について解説してくれています。とてもよい動画だと思います。
Fermilab
https://youtu.be/NwbsffunM10?si=h03xdbQ57C_uj1cS

鳥山明さんが亡くなられたそうです。ご冥福をお祈りします。

鳥山さんの漫画の大ファンです。子供たちや、私達は発売当時、熱心によんでいました。特にDr.スランプは雑誌や単行本でほとんど全部読んだと思います。またアニメも子供たちがよく見ていました。フランスのホテルに宿泊したときには、テレビでアラレちゃんをやっていて、アラレちゃんやせんべいさんが流暢なフランス語で話しているのをみて、子供たちは大喜びでした。ストーリーは知っているのでフランス語でも理解できたようです。熱心にみていました。マクロン大統領もきっとアラレちゃんを見ていたのだと思います。ドイツに行ったときには、学生が『カメハメハ』をやっていましたし、世界的なマンガ家ですね。先月は NHK で、鳥山明さんのドラゴンボールの新作が作成中というニュースをやっていたのですが、突然のご逝去で残念です。

今日は町内会があったのでこのへんで。
最後に、こんな教科書もでているので紹介しておきます。Applied Causal Inference Powered by
ML and AIという本で無料ダウンロードできる話題の教科書です。https://causalml-book.org/

プロンプト・エンジニアリングは死んだ―という記事がでたそうです。

ChatGPTに質問をなげかけるとき、どのように質問するか (どのようなプロンプトを使うか)で、結果が変わるというのはよく知られています。
『ステップバイステップで考えてみましょう』とか、『あなたはすぐれた英文校閲者です。』とかいうプロンプトを与えたあとに、自分の教えてほしいことや、やってほしい課題を書くと、よい解答がえられるといわれています。OpenAIのサイトにもそういうプロンプトの例があがっていますので、皆さんもいろいろプロンプト作成に工夫を加えておられるかもしれません。私は以前の記事で書いたように、英文校閲のプロンプトをChatGPTに作ってもらってそれをもとにプロンプトを作っています。こういうプロンプトの最適化は、プロンプトエンジニアリングといわれて流行っていますが、人ではなくAI自体にプロンプトを最適化してもらうという系統的な研究がでたそうです。

AI Prompt Engineering Is Dead→Long live AI prompt engineering
https://spectrum.ieee.org/prompt-engineering-is-dead

課題の解決や、画像を作成してもらうときにもプロンプトを人間が工夫して作るよりも、AIにプロンプトを最適化させるほうが良い結果がえられるとか。
ますます便利な時代になりますね。

元論文(プレプリント)はこちら。https://arxiv.org/abs/2402.10949
次のプレプリントも上の記事に引用されています。
https://arxiv.org/abs/2310.03714

nitterがほぼ全滅したようです(5月22日、4月23日、3月12日と31日の追記あり)。

こちらのページに来る方が多いようですが、nitterをログインせずにまだ読める方法はこちらに書いてありますので参考にしてください。nitterの動いているインスタンスはまだ数個あるようです。私はこちらのインスタンスを使っていますが、いつもストレスなしにつながります。https://nitter.esmailelbob.xyz/ (2024・4・23日追記)
(xyzは5/22 現在つながらなくなりました。こちらはまだ使えるようです。)
https://nitter.poast.org/

ツイートをログインしないで読む方法:nitterはいくつかが 生き残っています。twstalkerは広告収入ねらいの改悪がすすんでいるようですZ(4/16に追記有)。


nitterがつながらなくなって困っている方が多いと思います。nitter.netは携帯版のブラウザのBraveでは、セキュリティの安全性を無視するという条件でアクセスすると、昨日まではなんとかつながっていたのですが(Instance has been rate limitedというメッセージがでても、読み込みなおすと何回かでつながっていました)、今日はもうつながりませんね。
(3/31日追記。3月31日現在、ログインせずにツイートを読む方法をこちらにまとめました。参考にしてください。)

X (旧twitter)のツイートをログインせずに読む方法。nitter.netがほぼ全滅した今、まだ使える方法を紹介します。

こちらでみると、https://status.d420.de/
今生きているのは次の2つのインスタンスだけのようです。( 3/12現在上のprivactdev.netのインスタンスのみ動いています。ただ読み込みを何度かするとか、TorやVPNでIPアドレスを何度かかえてみるなどしないとtoo many requestsとかInstande has been rate limitdとか表示されてつながりません。)
https://nitter.privacydev.net/
https://nitter.esmailelbob.xyz/
以前の記事で紹介したtwstalkerなどはまだ使えるようです(3/12現在これは動いています)。これらも使えなくなるといよいよtwitterから別のサービスへ乗り換えなくてはなりませんね。nitterにかぎらず、こうしたサービスでは提供されている情報がもとのサービスと同じで改竄されていないかどうかが問題になります。nitterやtwstalkerなど複数のサービスが存在している状況では、改竄していたらすぐばれてしまうのですが、インスタンスが今のように激減してしまうと、生き残っているサービスが本当にtwitterの情報を改竄なしにつたえているかどうかを疑う必要もでてきます。こうした問題はこちらなどで議論されているので興味のある方はご覧ください。

nitter over IPFS or torrent https://github.com/zedeus/nitter/issues/1188#

nitter.netに接続できない問題が断続的に発生しているようです。インスタンスを変えましょう。(末尾に追記1/30 有)