いかにして問題を解くか―斬新な問題の解き方の本がでています。

今日は面白い数学の本を紹介します。

『掟破りの数学
―手強い問題の解き方教えます―』(共立出版)

著者 Sanjoy Mahajan 著・ 柳谷 晃 監訳・ 穴田 浩一 訳・ 柳谷 晃 訳
https://www.kyoritsu-pub.co.jp/book/b10003601.html

問題の解き方については、ポリアの本が有名で、企業戦士にもHow to Solve Itの訳本は広く読まれています。この本は、ポリアの問題の解き方の対極の本で、問題の解答を見積もって実用的に解く (証明やきっちりとした計算なしで問題を解く方法を教える)というポリシーで書かれています。イプシロン・デルタなどはでてこない問題の解き方の本で、とても面白い本なので是非読まれることをおすすめします。
実は英語版原書は無料でダウンロードして読むことができます。Street-Fighting MathematicsというMITのOpen Course Wareにある講義のテキストです。
https://ocw.mit.edu/courses/18-098-street-fighting-mathematics-january-iap-2008/
こちらのページ
https://ocw.mit.edu/courses/18-098-street-fighting-mathematics-january-iap-2008/pages/readings/
から各章ごとに読むことができます。一冊まるごとダウンロードするリンクはDropboxにつながるのですが、リンクが」きれているようでダウンロードできません。このページの右下にあるDownload Courseのボタンをクリックしてzipファイルをダウンロードし、解凍してできたフォルダからstatic_resourcesというフォルダを探してください。その中にあるe2bbace1ae225030091624bd8150e0e3_sf_math.pdfが、この講義のテキストです。
この講義で参考文献として紹介されているポリアの本は、日本語版が国立国会図書館デジタルコレクションで読めます。

Pólya, George. Mathematics and Plausible Reasoning. 2 vols. Princeton, NJ: Princeton University Press, 1990. ISBN: 9780691025094 (v. 1) and 9780691025100 (v. 2).

ポリア 著 ほか『数学における発見はいかになされるか』第1 (帰納と類比),丸善,1959. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1373774
ポリア 著 ほか『数学における発見はいかになされるか』第2 (発見的推論-そのパターン),丸善,1959. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2421634