東京大学のトム・ガリー先生のAI時代の英語論文執筆法の動画が公開されました。

東京大学の英語の先生、Tom Gally先生による、初心者向け英語論文執筆法の動画が公開されました。
ガリー先生はわかりやすい科学英語の解説記事で2012年のこのブログ記事で紹介したことがあります。

『科学英語を考える』という全11回のシリーズです。
先生の記事へのリンクが、リンク切れになっていたのでWayBack Machineのリンクに訂正しておきました。
https://web.archive.org/web/20210306145016/https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/story/newsletter/english/

タイトルにある本日公開された動画はこちらです。
【論文執筆における生成AIの活用と課題】トム・ガリー_初心者向け英語論文執筆セミナー
https://youtu.be/3mpy8WZue3g

これは役立ちそうな動画です。私も時間があるときに見てみようと思います。ガリー先生のホームページにもいろいろ役立つ記事(pdf)がのっていますのでご覧ください。

https://www.gally.net/writings.html

たとえばこちらのpdfなどは深い洞察があって読みごたえがありました。
https://www.gally.net/writings/2025_AI_Jidai_no_Gaikokugo_Kyouiku.pdf
「AI 時代の外国語教育」(『獨協大学外国語教育研究所紀要』 [Dokkyo Journal of Language Learning and Teaching] 第13号掲載) (2025)
このpdfに書かれている、先生がChatGPTの初公開の5日後につくられた動画も必見です。ChatGPT と外国語教育をテーマにした正解で最初のビデオだそうです。
https://archive.org/details/chat-gpt-and-language-education
その他の先生の動画のリンクもチェックしてみてください。
https://www.gally.net/videos.html

なんとnitter.netは近々復活する、との告知がでています!

nitter.netの代わりになるセキュリティやプライバシー保護を配慮した公開サービスをChatGPT AstraのWorkモードで探してもらいました。その調査中に、nitter.netが復活するというアナウンスをだしているとAstraが教えてくれました。
https://nitter.net/より引用しておきます。

“Cease and desist – UPDATE Sep 7th

On 24 August 2026 cease and desist letters were sent by X Corp. demanding a permanent takedown of Nitter instances and the project’s repository.

Following legal advice, the Nitter project will continue. This instance and others will be back up and running shortly. An announcement will be made within a week, once we’re able to reveal more information.”
ChatGPT Astraがおしえてくれた今のところよさそうな代替nitter サービスはこちらです。Torでアクセスしてみてください。ChatGPTはツイートはNASAのアカウントを代表として使うようです。
https://nitter.jaydenha.uk/NASA
NASAの部分を、お好きなツイート名に変えればログインせずにツイートを読むことができます。アカウントがフォローしているツイートも表示されるので参考になります。ネットにはいろんな代替サービスリストがでていますが、たいていはゴミです。 たとえば、カリフォルニアの人が公開しているサイト
https://nitter.miningtcup.me/(クリックしてもリンクは開きません)は、
アクセスログを全部残しておきます、警察などから要求されたら公開しますなどと規約に明記されています。これはXの警告文に対してカリフォルニアの人が反発して作ったサイトのようにみえますね。nitter.netの代替にはなりません。
また大抵のサイトは、画像や動画をクリックするとXのサーバーからダウンロードするので、そのときアクセスしているIPアドレスがXにみえるようになっています。これではXにログインしているのと同じになりますね。サイトがどのようにXとデータをやりとりしているかは調べないとわからないので、調べる代わりにTorでアクセスすると自分のIPアドレスではなく出口ノードのアドレスがXにわたるだけなので、Torを使うことをおすすめするわけです。
たとえば、TwStalkerを使うとき、

TwStalkerのページ本体の内容は
    ↓
twstalker.com から取得 ですが、

投稿に付いている画像や動画を取得するためにクリックすると
    ↓
XのCDN(content delivery network)から直接取得となります。

この場合、TwStalkerで投稿を見て画像や動画をクリックすると、画像や動画表示のためにブラウザがX側へ直接アクセスしてしまいます。CDNを使う理由は、世界中の利用者に近いサーバーから画像や動画を配信して、表示を速くし、X本体のサーバー負荷を減らすためです。YouTube、Google、Amazon、Netflixなども同じ仕組みを使っています。
ですから、普通のブラウザでTwStalkerなどnitterの代替サービスにアクセスすると、投稿を読んでいるあなたのIPアドレスはTwStalkerにみえますが、Xにはみえません。しかし投稿にのっている動画や画像をクリックすると、その画像や動画を取得するためにブラウザがXのContent Delivery Networkのサーバーにアクセスするので、自分のIPアドレスがXに知られてしまうというわけです。図解すると以下のようになります。

通常のブラウザの場合には:
あなた → 通常のブラウザ→X CDN
              ↑
         自宅IPが見える

Torを使っている場合には:
あなた → Tor → X CDN
         ↑
   Tor出口ノードのIPが見える

ということで、画像や動画をダウンロードしてもXから見えるのはTorの出口ノードのIPアドレスだけです。

AIがデータ解析にいかに有用か、そしてどう誤るのかという動画がでています。

今日はnitterのまだ動いているインスタンスについて書いていたのですが、アクセスの安全性についてChatGPT Astraで調べてもらった結果をもうすこし書き換えようと思うので後日に公開することにします。代わりに面白そうなYouTube動画を埋め込んでおきます。

演者は今はGoogleで経済データサイエンティストとして働いている物理学出身の化学者です。勤めている物理学者・統計学者です。核融合の歴史について書いたThe Star Buildersは日本語訳もでています。https://aeturrell.com/thestarbuilders/thestarbuilders.html

彼のホームページには他の動画や講義などへのリンクもあって面白そうです。興味がある人はご覧ください。
https://aeturrell.com/
この動画では、AIを用いたデータ解析を実演してそれが以下に有用か、そして以下に簡単に謝った結論をだしてしまうかというのを教えてくれます。英語字幕をオンにしてご覧ください。

AIの目覚ましい進歩―東京大学の立川先生の物理研究に利用した体験談は必見です。

nitterのまだ動いているインスタンスを使って、東京大学の立川裕二先生(カブリ数物連携宇宙研究機構教授)の最近のツイートを知ったので紹介します。https://nitter.kareem.one/yujitach

AI をつかってみて思うこと (2026年9月4日)
https://member.ipmu.jp/yuji.tachikawa/misc/ai2026.html

現在のAIは弦理論についても専門家とやり取りできるほどに進歩しているそうです。最先端の研究にAIを使ってみた体験談は参考になります。また、講義や学生の指導にAIをどのように利用するかについて考える資料にもなっています。是非皆さんも読まれることをお薦めします。

先生も書かれていますが、現代のAIは高度な知識をみにつけているので、教科書や講義をきいていてわからないところがでてきたらAIに質問すれば解決できます。式の展開のギャップを埋めるのがこれほど容易になったのには感動します。とうとう理論系の科学の学習は大学などにいかなくても独習で可能になりましたね。今では小学生がYouTubeで大学の数学を勉強したり統計力学の本を読んだりしている時代ですが、AIはこうした若者や老人の科学の独習に革命をもたらしましたね。

私達 実験中心の生物学者のあこがれのまとだった「バイオインフォマティクス」の研究も、どうやらウエットの研究者が独力でAIエージェントと協力しながらすすめることができる時代になったと思います。私のようにラボをもっていない研究者がバイオインフォマティクスの研究や理論生物学の研究を行なえる素晴らしい時代になったのではないでしょうか。楽しみな時代です。

立川先生の数学セミナーの記事の紹介などはこちらの過去記事をご覧ください。

場の量子論の数学についての原稿、場の量子論のモノグラフ、講義ノートなどが公開されています。

あと奥村先生のツイートをみていたら、なんとAIがフェルマの最終定理の証明をおこなった(LEANを使っています)、その過程で多数の新しい定理(29000個以上)の証明もみつけたというツイートがリツイートされていました。


すごい時代になりましたね。私のChatGPT plusのWork (Chatの隣にあります)をみると、GPT-6 Astraが使えるようになっていました。

GeminiのYouTube要約機能についての解説は嘘でした!訂正です。

今日、YouTubeの動画を要約してとGeminiに頼みました。するとこのところたびたび遭遇するこんなメッセージをうけとりました。
『私は大規模言語モデルとしてまだ学習中です。そちらについては理解できないため、すみませんがお手伝いできません。』

このメッセージは、ChatGPTの登場したころに時々目にしたメッセージですが、今の時代にこれはないでしょう、と思いました。しかしこのごろGeminiでしばしばこのメッセージをうけとります。皆さんのところはどうでしょうか?Geminiがちょっと劣化しているようです。

このメッセージのあとで再度同じプロンプトをいれると、要約をはじめました。しかし動画のスライドは読めないということで、前に記事にしたGeminiがスライドが読めて、音声も理解できるという回答がGeminiのハルシネーションだというのがわかったので訂正します。すみませんでした。

YouTube動画の要約をGeminiとChatGPTに依頼してみました。その違いとは⋯。

スライドが読めない、動画の音声も聴けないと今回言うので、前に読める、聴けるといっていたのは嘘かと、前の回答を貼り付けて問いただしました。するとハルシネーションでしたと告白して謝ってきました。Google社内の開発環境ではスライドも音声も理解できるのだそうですが、まだ一般向けには公開できる段階ではないそうです。それで前回の記事で書いたことは嘘だということがわかりました。(Geminiを一番高い価格のモデルにしてもダメだそうです。)

結局、GeminiもChatGPTと同じで音声は聴けない、スライド画面も読めないのだそうです。唯一の違いは音声字幕にGeminiがアクセスできるという点ですね。要約機能はChatGPTがはるかに上だと思います。

今日はYouTubeのおすすめで出てきた、この映画を紹介して終わりにします。
『ミクロの決死圏』という邦題で公開された映画です。
アイザック・アシモフが小説化しており、小説では人間や潜航艇を人間の体内に送る方法についてそれらしい理論が書かれているそうです。人体の内部に潜航艇でもぐりこみ、生命の危機にある重要人物の治療を行うというSF映画です。アカデミー賞の特殊効果賞など2賞を受賞した映画で、公開されるや、生物科学や医学の学生、教師に大きな感動を巻き起こした作品です。人体に送り込んで治療を行うというナノマシーンについて語るときには外せない、歴史的意義もある映画です。NHKのBSで時々放映されていますが、今回の映画は自動生成字幕でみるとよいでしょう。

Fantastic Voyage | English Science Fiction Film | Starring Raquel Welch
https://youtu.be/cZaqE1U0XEE
埋め込み禁止に設定されているようですので、リンクをクリックしてご覧ください。
トルコ語のバージョンを参考までに埋め込んでおきます。

高速検索ソフトEverythingのファイル内容インデックスの作り方

今日はEverythingのcontentインデックスの作り方をステップ・バイ・ステップでまとめます。ファイル内容のインデックスファイルをつくっておけば、Everythingで超高速に検索語を含むファイルを探し出すことができます。是非利用してください。5.から始まるのは今作成中のEverythingのマニュアルの項目番号なので気にしないでお読みください。

5.内容検索用インデックスの作り方

5-1.「内容インデックス」とは

Everythingは通常、ファイル名や保存場所をインデックスに登録します。さらにExcelなどのファイル内部にある文字列もあらかじめ登録しておくと、

content:”egl-1″

のような指定法で、ファイル内容についての検索を高速に実行できます。この例のegl-1は線虫の遺伝子名です。遺伝子名egl-1を含むファイルを探し出せという命令が content:”egl-1″です。

便宜上「index fileを作る」と表現しますが、自分でインデックスファイルを手作業で作成するわけではありません。Everythingの設定画面で対象フォルダと対象ファイル形式を指定すると、Everythingが自動的に内容インデックスを作成します。

内容インデックスに登録されたテキストはメモリにも保持されるため、PC全体を無制限に登録するのではなく、研究データのフォルダと必要な拡張子だけに限定するのが重要です。

5-2.設定手順

Everything 1.5bを起動します。ベータ版の1.5bでは内容検索ができますが、安定版の1.4では内容検索はできないので是非、1.5bを使うようにしてください。以下の記述は1.5aではなく最新のベータ版である1.5bでの設定手順です。

手順1

メニューから次の順で以下の画面を開きます。

ツールTools
→ オプションOptions


手順2

開いたメニューにはコンテントの項目がない(1.5aではあったのですが、1.5bから消えてしまいました)ので、図のように詳細メニューにcontentと英語で入れます。

次の項目を探し出して、値をtrueに変えます。下の図のようにtrueにチェックを入れます。

content_indexing_enabled
これは「ファイル内容をインデックスする機能をオンにする」という意味です。

手順3

content_indexing_include_only_foldersを選んで、内容検索したいフォルダを指定します。

例:図の編集(D)というボタンを押すとフォルダ指定が入力できる画面がでます。

フォルダを追加というボタンで、フォルダを指定していきます。

手順4

次は内容を検索するインデックスを、どんな種類のファイルについて作成するかを指定します。

contwen_indexing_include_only_filesの項目を選んで、編集画面を開いて、インデクスの対象とする拡張子を入力します。フィルターを追加(L)⋯とある上から二番目のボタンを押すとポップアップする入力ウインドウに、ファイルの拡張子をワイルドカードつきで入力します。たとえば*.docとか*.pptなどと入力します。

Excelファイルの場合:*.xls;*.xlsx;*.xlsm;*.xlsb

マクロ有効Excelファイルは必ず*.xlsmと入力します。

手順5

必要に応じて、内容インデックスを作成するファイルの最大サイズを確認する

Everything 1.5b では、内容インデックスに関する詳細設定は Tools(ツール)→ Options(オプション)→ Advanced(詳細設定) に移動しています。

Advanced の設定一覧から、

content_indexing_max_size

を探します。

これは、内容インデックスを作成する1ファイルあたりの最大ファイルサイズを指定する設定です。この値より大きいファイルは、内容インデックスの対象外になります。

0

を指定すると、ファイルサイズによる制限を設けません。0 がデフォルトです。

サイズの単位は、

content_indexing_max_size_unit

で指定します。

主な値は、

0 = bytes

1 = KB

2 = MB

で、デフォルトは 2 = MB です。

例えば、

content_indexing_max_size = 50

content_indexing_max_size_unit = 2

なら、50 MBを超えるファイルは内容インデックスの対象外になります。

注意: この Maximum size は、内容インデックス全体の大きさではなく、個々のファイルのサイズ制限です。

0 にすると大きなファイルも対象になりますが、Everythingはインデックス化したテキスト内容をメモリに保持するため、大きな文書や多数の文書を対象にすると、インデックス作成時間やメモリ使用量が増える可能性があります。そのため、実際には対象フォルダやファイル形式を必要なものに限定することを推奨します。

手順6

OK を押します。

Everythingがバックグラウンドで内容インデックスを作成します。対象フォルダと対象拡張子は、セミコロン区切りで指定できます。内容として登録されるのは、画像などではなく抽出されたテキストです。


京大の柳瀬陽介先生のツイートをご覧ください。Everythingならエージェント型AIにたよらずに超高速でファイル検索できます。もっとも何テラバイトもあるディスクの内容検索は無理ですが、昔使っていたハードディスクの中身検索などには余裕で対応できますので、是非Everythingを試してみてください。

nitterのまだ動いているインスタンスを探してみましょう(Wayback Machineの使い方)

Xからの警告文でほとんどのnitterのインスタンスが閉鎖されてしまいました。先日はいくつかのnitterの代替サービスを紹介しました。あの代替サービスは今日もまだ動いているので、ログインせずにx.comのpublic ツイートを読みたときにはTorブラウザなどを使ってサイトにアクセスするように注意すれば、ある程度プライバシーに配慮して利用することができます。

今日は、アプローチを変えて、まだ動いているnitterのインスタンスはないかを調べてみましょう。以前紹介したnitterインスタンスで動いているものをリストしているサイトhttps://status.d420.de/が使えそうです。しかしこのサイトにアクセスしても、動いているインスタンスはもう表示されません。代わりにこんなメッセージがでるだけです。

Cease and desist
On 24 August 2026 cease and desist letters have been sent by X Corp. demanding a permanent takedown of Nitter instances and the project’s repository.

Development has stopped for the time being. For more info see the official nitter.net statement.

Thank you to everyone who used, hosted, packaged, donated and contributed to Nitter over the past seven years.


— 28 August 2026
これでは、昔動いていたインスタンス名もわかりません。こういうときは昔のWebサイトのスナップショットを記録して保存しているWayback Machineを使いましょう。
http://web.archive.org/
を開いて、検索窓にスナップショットを見たいサイトのurlアドレスを入れてエンターを押します。すると下のスクショのように表示されますので、nitter インスタンスが消えていった今年の8月26日より前のサイトの保存データをみてみましょう。これでその時点で動いていたnitterのインスタンスがわかるはずです。
デフォルトで上のスクショした画面の下に、今年のカレンダーが表示されます。水色で囲まれている日付の部分でその日のサイトのスナップショットが保存されています。丸の大きさはスナップショットの数を反映しています。

例として8月25日にカーソルをあわせてみます。するとこんな風にサイトを保存した(スナップショットを取得した)時刻が一覧で表示されます。

上のスクショでは、14時33分11秒をはじめとして、4つの異なる時刻でスナップショットがとられているのがわかります。14:33:11の部分をクリックするとしばらく時間がかかりますが、その時刻のスナップショットが表示されます。
青色が動いている時間帯を示し、橙色が一時的に止まっている時間帯を示します。一番左の列がインスタンスのurlです。この時刻では上から三つのインスタンスが動いていて、その下のインスタンスは動いたり止まったりしています。その下はずっと止まっていますね。
このスナップショットから8月25日に生きていたインスタンスのurlがわかります。これらのインスタンスがまだ動いているかどうかを上から順に試していくと、動いているものが見つかるかもしれません。これでだめなら、もっと古い日付のスナップショットに表示されているインスタンスを試すとよいでしょう。だめもとで私も時間があるときに試してみようと思います。

 

源氏物語の入門動画と帚木 蓬生さんの本の紹介

NHKの大河ドラマで紫式部が主人公の作品をやっていましたね。大河ドラマ『光る君へ』という題名でした。2024年の大河ドラマだったのでそのころには、源氏物語関係の番組の作成や講演会などが盛んにおこなわれていたようです。
東京大学の UTokyo Channelで今日公開された動画【源氏物語の作者を知っていますか 】も、2024年度の夏学期開催の高校生と大学生のための金曜特別講座の講義です。

高木 和子教授による高校生以上、大学生・一般むけの講義です。源氏物語に興味をもつ「きっかけ」になるよい講義だと思います。高木先生については、動画の中で言及されている東大新聞の記事をご覧ください。

東大新聞オンライン
2024年5月1日
『源氏物語』の魅力は「愛の豊かさ」 高木和子教授インタビュー
https://www.todaishimbun.org/takagikyoju_20240501/

小説では帚木 蓬生さんの大作 香子全5巻がありますね。未読ですがなにしろ源氏物語の帚木からペンネームをとっておられる氏の作品ですから読むのが楽しみな作品です。
帚木さんは九大医学部出身の精神科医ですので、こちらの本もおすすめします。
源氏物語のこころ (朝日選書)
https://publications.asahi.com/product/25044.html

フェルミのパラドックスってご存知ですか?宇宙での生命探査についての良い動画がありました。

YouTubeのおすすめに面白い動画が出てきたので紹介します。

最初は地球が宇宙の中心だと思っていたヨーロッパなどの人々が、望遠鏡の発明を機に「コペルニクス的転回」を経験して、科学を発展させ「ハッブル宇宙望遠鏡」を打ち上げ、何もないと思われる暗黒部分を長時間露光したところ無数の銀河が発見されたという導入で動画に引き込まれます。この動画では、映画コンタクトからの映像も交えて、この様に広大で多数の銀河がある宇宙で我々が孤独であるはずがないはずでは?という哲学的な問いに対して、現代科学が具体的な観測と探査でどのように挑んでいるかを描いています。とても聞き取りやすい英語ですので、字幕をオンにして是非ご覧ください。きれいな映像も見どころです。以下はGeminiによる要約に私が手をいれた紹介文です。


動画の核心:地球外生命探査に向けた4つの科学的アプローチ

このような導入で始まる動画の残りの部分では、空想的な宇宙人論を排し、天体物理学、電波天文学、宇宙生物学(アストロバイオロジー)の最前線の知識が以下の4つのテーマにわけて紹介されます。

1. フェルミのパラドックスと「宇宙の沈黙」(7分〜13分頃)

物理学者エンリコ・フェルミの有名な問い「みんなどこにいるんだ?」。銀河系の年齢を考えれば、人類よりはるかに進んだ文明が銀河を探索し尽くしている時間的余裕は十分にあったはずです。それにもかかわらず、なぜ我々は地球外生命の痕跡を全く観測できないのか。番組はこのパラドックスを軸に、恒星間航行と知的生命体との接触がいかに困難な課題であるかを考察します。

2. 電波天文学による「意図的な信号」の探索(13分〜29分頃)

我々には隣の恒星へ物理的に到達する技術はまだありませんが、光や電波で「観測」することはできます。フランス・ナンセーの巨大電波望遠鏡の仕組みなどを例に、科学者たちが宇宙からの「変調された(=意図的な情報を含む)電波」をどのように探しているかが解説されます。過去に観測されたパルサーや「Wow! シグナル」、そして人類自身が宇宙へ向けて発信してきたメッセージ(アレシボ・メッセージなど)に触れつつ、光の速さをもってしても通信に数万年を要するという「距離と時間の壁」の残酷な現実が提示されます。

3. 系外惑星の発見と「第2の地球」探し(29分〜39分頃)

1995年のペガスス座51番星bの発見を皮切りに、現在では約6000個もの太陽系外惑星が確認されています。番組では「トランジット法(惑星が恒星の前を横切る際のわずかな減光を観測する手法)」の仕組みが直感的に解説されます。さらに、2029年打ち上げ予定の欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡「ARIEL(アリエル)」などが、大気成分の変化(酸素、メタン、二酸化炭素の不均衡など)から生命活動の痕跡(バイオシグネチャー)を読み解こうとする最前線の試みが語られます。

4. 宇宙生物学と「氷の衛星」がもたらす希望(39分〜50分頃)

知的生命体に限らず「生命」そのものの定義を広げ、極限環境生物の研究に焦点を当てます。国際宇宙ステーション(ISS)での「EXPOSE実験」では、地球の微生物や地衣類が宇宙空間の真空と強力な放射線に耐え抜く驚くべき結果が紹介されます。

そして現在、科学者たちが最も熱視線を送っているのが、木星の衛星エウロパや土星の衛星エンケラドスといった「氷の衛星」です。巨大惑星の重力による潮汐加熱が地下に液体の海を維持しており、そこに生命が存在する可能性が高いとされています。2031年に木星系へ到着する探査機「JUICE」への期待など、極めて現実的でタイムリーな探査ミッションが紹介されます。

本作をみて得られるのは⋯

      • 「空想」ではなく「現在進行形の探査ミッション」を知ることができることです。JUICE計画やARIEL宇宙望遠鏡など、現在まさに進行中、あるいは数年以内に稼働する最新のプロジェクトを知ることができます。このドキュメンタリーを見ることで、今後の宇宙開発ニュースや系外惑星発見のニュースが何倍も深く理解できるようになります。
      • 「時間」という盲点への深い洞察(結末のハイライト)動画の結末では、フェルミのパラドックスに対する一つの答えとして「宇宙スケールにおける『時間』のズレ」が提示されます。他の文明はすでに繁栄して滅びた後かもしれないし、何百万年後に誕生するのかもしれません。ここで科学は哲学へと回帰し、「我々が他の生命と出会うためには、我々人類自身が環境を破壊せず、長く存続できる文明にならなければならない」という痛烈なメッセージで締めくくられます。


この動画と同じような「宇宙に生命を探す方法」についての解説がある、次の日本語の動画はおすすめです。以前紹介した記事を埋め込んでおきます。

宇宙で生命を探す方法は?国立天文台の動画が超おすすめです。Geminiで動画の解説を作ってもらいました。

ニュートンについての国立国会図書館デジタルコレクションの本やニュートンのリンゴの話

国立国会図書館デジタルコレクションの中で個人送信サービスで読める本をみていたら、私が昔購入したニュートンの大部の伝記(Never at Rest) の翻訳が出版されていて読めることに気づきました。

540) リチャード・S.ウェストフォール 著 ほか『アイザック・ニュートン』1,平凡社,1993.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/13308693 (参照 2026-08-30) Never at Restの日本語訳です。原書よりずっと読みやすい。

541) リチャード・S.ウェストフォール 著 ほか『アイザック・ニュートン』2,平凡社,1993.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/13308691 (参照 2026-08-30) Never at Rest の日本語訳の続きです。

542) 吉仲正和 著『科学者の発想 : ガリレイ・ニュートン・寺田寅彦・橋田邦彦』,玉川大学出版部,1984.10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12591691 (参照 2026-08-30) ガリレオからニュートン、そして寺田寅彦、橋田邦彦が取り上げられているのは面白い観点です。

543) 『人類の知的遺産』37,講談社,1982.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12289988 (参照 2026-08-30) ニュートンの評伝です。

これは既出
191)吉仲正和 著『ニュートン力学の誕生 : 現代科学の原点をさぐる』,サイエンス社,1982.5. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592855 (参照 2026-08-30)

544) 『世界の名著』31,中央公論社,1979.5. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12406045 (参照 2026-08-30) こちらは、ニュートンのプリンシピアの全訳です。

545) アイザク ニュートン 著 ほか『光学』,槙書店,1980.1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12593144 (参照 2026-08-30) 光学の専門家が加わったニュートンの光学の改訂第四版の日本語訳です。

546) ニュートン 著 ほか『光学』,岩波書店,1983.11. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12593156 (参照 2026-08-30) こちらは第3版の日本語訳です。第四版は誤りが多いというので第三版を訳したと書いてありました。上の第四版の訳は光学の専門家が主に翻訳しているのでお勧めです。

436)吉仲正和 著『力学的世界の創造 : ガリレイ・デカルト・ニュートン』,中央公論社,1979.1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592824 (参照 2025-12-12) デカルトと、ガリレオ・ニュートンの科学を扱った読みやすい本です。

6年前の記事ですが、ニュートンのリンゴの話は本当だったという記事も書いているので再録しておきます。

Newtonのリンゴ―疫病を逃れての大発見