英語ですが無料の動画サイトや量子生物学についてのサイトや動画を紹介します。

YouTubeで量子生物学の番組を探していたら、以下の動画の右に表示されるおすすめに
https://youtu.be/wN1vLuNPsfk

AcademicLessonというチャネルのQuantum Mechanics Full Courseというのが表示されていたので見てみました。これはなんと一つの動画が11時間42分余りの動画です。
https://youtu.be/hyctIDPRSqY

ほかの動画リストもみてみると、https://www.youtube.com/c/AcademicLesson/videos
量子力学のadvanced レベルの講義や、線形代数、量子力学のための線形代数、解析学や代数学、グラフ理論、Rを使って学ぶ深層学習Deep Learning with R、LaTex入門コース、Data science with Python course for beginners、近代物理学入門、Git入門などなどいろんな面白そうなコースが満載でした。すべて無料ですので手軽に学べて役立ちそうです。

最初の量子生物学のビデオは、the Quantum Biology Tech Lab (QuBiT) at UCLA on Quantum BiologyというCalifornia NanoSystems Institute at UCLA(カリフォルニア大学ロサンジェルス分校)
https://cnsi.ucla.edu/about-us/what-is-cnsi/
が去年創設した量子生物学の推進を目指した研究所の所長Clarice Aielloさん(an assistant professor of electrical and computer engineering)による今年三月に行われたzoom 会議の記録です。この研究施設については次のNatureの記事も参考になります。https://www.nature.com/articles/d41586-020-02463-6
彼女のサイトもご覧ください。https://samueli.ucla.edu/people/clarice-aiello/
また、こんなサイトも参考になりそうです。世界の量子生物学センターのリストです。
https://www.theguyfoundation.org/quantum-biology-centres/
このリストがのっている The Guy Foundation Family Trust website (私設の財団のようです)のサイトには他にも量子生物学についての情報(有用なテキストのリストとか、動画、論文の一覧など)がいろいろのっています。
https://www.theguyfoundation.org/useful-reading/

植物の血液型についての論文をみつけました

私が糖鎖生物学の研究をはじめたのは、両生類であるアフリカツメガエルの卵母細胞や受精卵、初期卵割胚の細胞表面にB型血液型物質が存在しており、B型血液型物質が初期胚の細胞接着に働いていることを発見したのがきっかけです。それでABO 式血液型物質には特に興味をもっています。今日は植物にもABO式血液型物質が存在するのかというお話です。以前、糖鎖生物学の入門書籍で植物にもABO式血液型があるという話を読んだことがあります。たしかカエデは紅葉する前後で血液型物質の種類が変わると言う話だったと思います。多くの糖鎖生物学の入門書は、退職の時に学生さんにあげたり図書館に寄贈したりしたので、どの本で読んだのか思い出せません。血液型物質の研究で有名な山川民夫先生に、懇親会で植物がABO型の血液型物質をもっているって本当ですかと質問したことがあるのですが、そんな話はきいたことがないというお答えでした。Google検索では、「植物の血液型」で検索するといくつもweb pageがヒットして植物にも血液型があると書いてありますが、文献があげてないので真偽不明です。さっきおもいついて、国立国会図書館のデジタルコレクションの全文検索で、「植物の血液型」というキーワードで検索すると論文がヒットしました。もちろん植物が血液をもっているわけではないので、ABO(ABH)式血液型物質(の糖鎖構造)が存在するかを血液凝集活性阻止実験や吸収実験で確認している論文です。

「植物の血液型学的研究-4-抗H,抗A,抗B凝集素を阻止する高等植物の種子と果実について / 山本茂 ; 森岡ハツ 」科学警察研究所報告. 30(2)(118号) 86-93
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1781133/8
「植物の血液型学的研究-5-ABO式血液型様活性を有する野菜,果物,香辛料の血清学的性状 / 山本//茂」 科学警察研究所報告. 34(4)(136号) 191-196
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3390226/3

カエデなどにH型物質(これがO型物質のことです。)やA型物質、B型物質が存在すると書かれています。いろんな植物、種、果物、野菜などでの検索も行われています。
論文が見つかって安心しました。ABH式血液型物質については、これからいろいろ解説していく予定です。

学習院大学の田崎晴明先生の物理数学や統計力学・熱力学の教科書と動画について

学習院大学の田崎晴明(たざき はるあき)先生の物理数学の教科書
「数学:物理を学び楽しむために 」が9月2日に改訂されています。https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/mathbook/
目次をご覧になるとわかりますが、微分、積分、常微分方程式、線形代数、偏微分や場の量の微分と積分など。基本的な物理数学がわかりやすく解説されています。
また統計力学IとII(培風館、新物理学シリーズ)

https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/statbook/index.html
への修正のweb pageが9月10日更新されているほか、
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/statbook/errata.html
統計力学Iの一部さしかえ用のpdfもアップロードされています。
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/statbook/files/RevP77.pdf
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/statbook/files/RemP77.pdf

田崎先生は他に熱力学の教科書も書いておられますが
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/td/、これもきめこまやかな出版後のfollow upがされています。

また量子力学についても第二量子化の解説その他、有益な記事を公開されています。
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/qmbj/
動画とかもいろいろ公開されているので先生のホームページ
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/indexJ.htmlでご覧ください。勉強になります。https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/mgr/2021_qm1/とか
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/mgr/2020_qm3/とかが面白そうです。

https://youtu.be/v-auy9yseJ0

量子コンピュータの基礎についての講義ノートがでています

「デモクリトスと量子計算」(森弘之訳、Scott Aaronson著)という本がでています。https://www.morikita.co.jp/books/mid/087201
訳者の森先生は東京都立大学の教授でブルーバックスの「二つの粒子で世界がわかる」https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000322626
を書かれた先生です。この本「デモクリトスと量子計算」の著者Scott Aaronsonさんは、現在テキサス大学(Austin)のコンピューター科学部の教授で、量子情報センターの所長をしておられる先生です。以前はMIT(マサチューセッツ工科大学)のElectrical Engineering and Computer Scienceで9年ほど教えておられたそうです。量子コンピュータに何ができて何が限界かを研究しておられる専門家だそうです。

https://www.scottaaronson.com/
上のホームページにリンクが載っていますが、最近、先生の学部向け講義のノートが公開されました。最近公開されたのはIntroduction to Quantum Information Science II (undergraduate, 2022)という講義の講義ノートのpdfで、以前公開されていた講義Introduction to Quantum Information Science (undergraduate, 2016)の講義ノートの続きになっています。まず2016年の講義ノートから勉強してくださいとのことです。
https://scottaaronson.blog/?p=6685
2016年の講義ノートのほう(2018年発行)を読み始めてみると、大変わかりやすい講義ノートのようです。Church-Turing Thesisとは何か、という解説から始まっていますが、わかった気にさせてくれる説明でした。二重スリットの実験の話が次に続いていて、読みやすい講義ノードです。興味のあるかたは一度ダウンロードして読んでみてください。
写真は今朝いっぱい咲いたソライロアサガオの花です。西洋アサガオのなかまですので、夏の終わりから元気がでる花だそうです。

今日は美しい中秋の名月(満月)が見られました!

今日は中秋の名月です。ここ数年 福岡では、中秋の名月は雲に隠れてちらっとしかみえなかったり、雨だったりしたのですが、今日は快晴で丸い美しい満月を堪能できました。(15夜の月は必ずしも毎年満月とはかぎらないのです)
東の山から高く上った月の左下には、木星がでていました。

今日は数学関係の本を二冊紹介して寝ることにします。
一冊目は、今日AmazonのKindle unlimitedで偶然見つけた本です。「世にも美しき数学者たちの日常」(二宮敦人著、幻冬舎2019年)という本で、日本の数学者の方々(黒川信重、加藤文元、千葉逸人、高瀬正仁など著名な数学者や数学教室講師、芸人などへのインタビューが集められている本です。
https://www.gentosha.co.jp/book/b13642.html
最初に九州大学におられた高瀬正仁先生(九大名誉教授)のインタビューを読みました。先生とは残念ながらお話したことがないのですが、岡潔やガウス、リーマンなど数学史に名を刻んでいる数学者の原著の解説本や数学史の本、岡潔の伝記など様々な興味深い本を書かれている先生です。現代数学は間違った方向にいってしまっていて、しょうむない問題を設定してそれを高度な数学を構築して解いているというような現代数学批判の発言が収録されています。鶴亀算の解き方を例にとって、亀がぱっと二本足で立ったとしたらというアイデアで問題を解くのが岡潔やオイラー、リーマンの情緒の数学、鶴亀算から連立方程式を考案して、一般化して様々な問題が解けるようにするのがカルタンなどが創始した現代数学だという話をされています。高瀬先生がなぜ数学史や偉大な数学者の原典解説本を著されているかがよくわかりました。他の先生がたへのインタビューもとても面白そうでこれから読んでみようと思います。

もう一冊は、「ガロアの夢―群論と微分方程式」(久賀道郎 著 日本評論社)という本です。東京大学教養学部のゼミナールで行われた講義の記録という本で、名著という評判の高い本です。これは購入しなくても国立国会図書館の個人送信資料で読めます。(2023・12・04追記:出版社が復刊するというアナウンスがあったのでチェックしたら、個人送信資料では読めなくなっていて、館内限定に変更されていました。残念なことです。)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1383206
こちらでパラパラ眺めてみて読めそうだったら読んでみてください。私は昔 紙の本を購入して読み出しましたが、挫折中です。

サイト 科学図書館の再紹介です

今日は以前紹介したことがあるサイト 科学図書館
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/munehiro/science/scilib.html#top
にある本をいくつか再紹介しておきます。是非サイトを訪れてダウンロードして読んでみてください。私は、パスツールの「自然発生説の検討」を高校の時によんで感動しました。このサイトには国立国会図書館の個人送信資料でよめる本もはいっていますが、その場合でもTexでくみなおされたpdfは、個人送信資料のみにくいスキャン画像を凌駕しています。

『数学史散策」(増補版)村田全
『科 学の価値』ポアンカレ・田辺元訳
『科学者と詩人』ポアンカレ
ハーヴェイ 『動物の心臓ならびに血液の運動に関する解剖学的研究』
ルグロ 『科学の詩人――ファーブルの生涯』
ダーウィン 「人 及び動物 の表情について」〔改訂版〕
パストゥール 「自 然発生説の検討/自然発生について」
アーレニウス 「史的に見たる科学的宇宙観の変遷」〔改訂版〕寺田寅彦訳
オストワルド 「エネ ルギー」 全面改訂版。
『量 子力学史」(改訂版) 天 野清の主著。
「熱輻射論と量子論の起源(改訂版)」天野清
「光 と生命」(N・ボーア著)
「物理学序説〔改訂版〕」寺田寅彦 (物理学の哲学的考察を目指しながら、惜しくも 未完に終わった論考。附録として「自然現象の予報」をつけた)

以前の記事はこちらです。
https://glycostationx.org/2018/06/06/%e7%84%a1%e6%96%99%e3%81%ae%e7%84%a1%e6%96%99%e3%81%ae%e7%a7%91%e5%ad%a6%e3%81%ae%e6%9c%ac%e3%82%92%e3%83%80%e3%82%a6%e3%83%b3%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%89%e3%81%97%e3%81%a6%e8%aa%ad%e3%82%81%e3%82%8b/

英語論文で単位の前に入れるスペースについて

東京大学の進矢 先生の研究室ホームページ
http://enzyme13.bt.a.u-tokyo.ac.jp/fushi/index.htmlと
twitterをときどき拝見して勉強させてもらっています。
https://nitter.net/sugargroove
今日みた先生のtwitterでは論文で%や℃の前にスペースをいれるのかどうかということについて議論されていました。
一般に単位で測る量を論文に書くときは、単位の前にスペースを入れるのが原則です。これは数字のあとのスペースが、掛け算を意味していると考えるとわかりやすいです。プログラミングでスペースは乗算を意味するので、なじみやすい解釈ですね。ということで30 kmとか100 mAのように、測定値のあとにスペースをいれて単位を書き込むわけです。それから唯一の例外は、角度を表す度(°)と分(′)と秒(″)でこれはスペースなしで使いなさいと教えてきました。また単位ではない℃や%を使う時には、数字のあとにスペースを入れてはいけませんと教えてきました。27℃とか100%とか書きなさいということです。

しかしtwitterの議論によると、最近では、この℃と%の前にもスペースをいれなさいという規則ができてきたようです。
国際度量衡局(BIPM)の決めたSI単位系の使い方の基準 国際単位系(SI)という冊子によると、℃もパーセントも共に数字の後にスペースをいれるそうです。こちらからhttps://www.bipm.org/en/publications/si-brochure
冊子をダウンロードして5.4.7節や5.4.3節をごらんなさい。
SI Brochure: The International System of Units (SI)
pdfファイルへのリンクはこちらです。
The International System of Units – 9th edition – Text in English (2019)
https://www.bipm.org/documents/20126/41483022/SI-Brochure-9-EN.pdf
日本語版は計量標準総合センターのサイト
https://unit.aist.go.jp/nmij/
の以下にあります。SI文書第9版(2019)日本語版及び関連資料
https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/SI_9th/index.html
pdfへのリンクはこちらです。

https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/SI_9th/pdf/SI_9th_%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E7%89%88_r.pdf
正誤表もご覧ください。
https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/SI_9th/pdf/20220714_seigohyo.pdf

でもいまのところ、℃と%の前にスペースを入れない流儀が生命科学系では主流みたいです。また、角度の表記についてのスペースをいれないという例外慣習は、国際単位系の冊子でも守るようにと書かれています。

大隅 良典先生の講演動画「半世紀の研究を振り返り、コロナ禍に思う ー基礎科学の大切さと魅力ー」

YouTubeをみていたら、右のほうにでてくる おすすめ動画に大隅 良典先生の講演「半世紀の研究を振り返り、コロナ禍に思う ー基礎科学の大切さと魅力ー」が表示されたので見てしまいました。基礎研究の大切さをうったえる先生のこの講演動画をおすすめします。大隅先生は福岡の高校、福岡高校(通称 福高)の卒業生です。ノーベル賞をもらわれたあと、母校の復興で講演されたと聞いています。
https://youtu.be/8IGJ802yYPI

東京理科大学創立140周年記念講演会・招待講演

「半世紀の研究を振り返り、コロナ禍に思う ー基礎科学の大切さと魅力ー」

東京工業大学 栄誉教授 2016年ノーベル生理学・医学賞受賞 大隅良典氏の動画です。細胞周期研究、液胞研究、オートファジー研究の歴史をふりかえり、基礎研究の軽視に警鐘を鳴らしておられます。

YouTube動画を見る時にでる広告を除去する機能拡張について

こちらでは台風11号の被害はあまりありませんでした。福岡は暴風域がかすめたので風はすごかったです。でも対策が進んでいるのか、いつも台風が通過したあとにみられる倒れた屋根の上のアンテナとか、カーポートの波板がはがれているというような風景はみかけませんでした。直撃の台風でなくてよかったです。私の家では南風で郵便受けの蓋が外れて飛んで落ちたくらいの被害でした。あとはご近所の庭の木が風で傾いたり、草花が倒れたりしていました。温帯低気圧になったようですが、北日本の皆様も被害がないことを祈っています。さて、今日はYouTubeをみるときの広告を消す機能拡張を紹介しておきます。Braveのブラウザではなにもせずとも広告は自動で除去されます。FirefoxではAdBlocker for YouTube™という機能拡張https://mybrowseraddon.com/adblocker-for-youtube.html
をあらかじめ入れておくと、広告は表示されなくなります。いつもでてくる英文文法チェッカーの広告とかがなくなるので快適です。たとえばこんな動画をみることができます。
https://youtu.be/B8WnCAOcheM

この動画は以下のチャンネルの動画の一つです。人気のチャンネルだそうです。マイクロソフトのエディタのVSCodeの入門動画ですね。
https://www.youtube.com/channel/UC5Kgc_HNzx4GJ-w4QMeeKiQ/playlists
VSCodeのプログラミング用のおすすめ機能拡張については以下のQiitaにでている記事をご覧ください。とても参考になります。

https://qiita.com/KNR109/items/5f933df1292564e6dc70
下の動画はMRC LMBの動画です。これも見る時に広告がでます。私はヘッドホンを使っているので広告がでてもヘッドホンを外すだけですけれど‥‥。
https://youtu.be/D8xv_pJvD1g

今 台風が福岡に接近中です

今日は福岡に台風が接近しています。夕方、玄関でガシャーンとガラスの割れる音がしました。あわてていってみると飾ってあった額が風で落ちてガラスが散乱していました。たいした風も吹いていなかったので玄関を網戸にしていたのが悪かったのでした。突風が突然吹き込んできたようです。
天気予報をみると、台風の風向きをベクトル場のように動画で表現した画面で解説している場面をよくみかけます。それによると今夜は台風の風は南から吹き付けてくるそうです。ニュースでやっているような、ベクトル場表示の風向き地図はこちらで見ることができます。
https://earth.nullschool.net/jp/
NHKもdigital earthというのを作っているはずなんですが、今夜はみつけられませんでした。

このサイトでは風向きの他、海流や波浪も動画表示で見られます。また気温やオーロラとか、湿度、降水量などなどいろんな情報が地球儀上でみられますので面白いです。みたいももは、下の写真の左下にあるearthという部分をクリックすると選択窓が開くのでそこで選べます。

Copyright (c) 2022 Cameron Beccario
詳しくはこちらでどうぞ。
https://earth.nullschool.net/jp/about.html