宇宙人ピピとシン・ウルトラマン

宇宙人ピピというNHKが放送していた子供むきドラマを子供の時いつもみていました。
https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009010119_00000

小学生の子ども達のところに、小さな円盤型宇宙船にのった宇宙人ピピ(いたずら坊主の宇宙人)がやってきて友達になり、いろいろいたずらをして騒動をまきおこすというドラマ。手に持てる大きさの小さな円盤に、ピピがでたり入ったりしているのですが、子ども達が一緒に中にいれてもらうと、ものすごく広い。ピピが子供たちに、「この円盤の中の空間はヒルベルト空間になっていんだ」といっていたと記憶しています。ピピのこのセリフで、「ヒルベルト空間」という言葉を覚えました。なんか不思議な空間なんだろうなぁと。あこがれを持ったのを覚えています。こういう経験が科学への興味をかきたてるのに大きな役割をはたしていると思います。最近、アマゾンプライムビデオで、シン・ウルトラマンという新しいウルトラマン映画がみられるようになりました。これをみると、人間の形のまま巨大化したら体が自重で壊れてしまうはずなのになぜ壊れないかという説明もはいっていて、科学的考証がけっこうとりいれられているのに感心しました。人間が巨人に変身したり、怪獣が巨大化するメカニズムも、超弦理論をもとにしたもっともらしい説明がとりいれられていました。これは京都大学教授の橋本幸士先生が映画の監修をされているからだそうで、先生は超弦理論や学習物理学(機械学習と物理学をむすびつける新分野)を研究しておられるそうです。そういえばスピントロニクスなどの物性物理学でも超ひも理論の手法は活用されているときいたことがあります。この映画の中に、プランクブレーンPlanck braneという専門用語や、スペシュウム133という超重元素、ウルトラマンが人類に彼らの種族の科学を紹介するために手渡した論文、あるいは数式がかかれたマグカップなどもでてきて、物理エンターテイメントとして楽しめそうです。なんと日経サイエンスではこの映画の特集号もでていたのですね。ウルトラマンのスペシュウム光線の考察とかものっているようです。詳しくはこちらをみてください。https://togetter.com/li/1938964
子ども達がこんな映画をみると、きっと超弦理論や宇宙論に興味をもって勉強するようになるでしょうね。いい時代になりました。橋本先生の動画としては、生命誌研究館の以下の動画(永田和宏先生との対話)が生命科学をやっているものにはおすすめです。下には01を載せています。

01-06までの6本の動画が公開されています。生命誌研究館のチャンネルの再生リストからは探しにくいので、最後に5本分のリンクをのせておきます。
https://youtu.be/e_s2gNZbg08
https://youtu.be/iXnEIPcZLI8
https://youtu.be/FFVnccvd9ik
https://youtu.be/4ZJatGlTJ_0
https://youtu.be/m6hLBQWUMtA
https://youtu.be/gxiJk36lAbY