「リンドバーグ第二次大戦日記」と「続・英語と私」

AmazonのKindle unlimitedを先日解約したのですがプライムデーのキャンペーンに99円 3か月間の契約というのがあったのでまたKindle unlimitedの会員に戻りました。以前書いた10冊しか同時に借りられないという制限は20冊までに緩和されたようです。いろいろな本がありますが、リンドバーグ第二次大戦日記(上、下)の(上)がKindle unlimitedに入っていました。去年会員だった時には(下)のほうが読めて(上)は読めませんでした。この(下)ですがリンドバーグが第二次大戦中、太平洋戦線を回っていた時の日記があって去年読んで衝撃を受けました。アメリカ軍が、ナチスのユダヤ人に対して行った戦争犯罪と同じ戦争犯罪を、日本人に対しておこなっているという意味の言葉に驚きました。米軍は日本兵が降伏してきても捕虜にせずに虐殺していたという話です。我々は捕虜はとらないんだという言葉。そして日本兵の持ち物を戦利品として持ち帰る米兵の姿、米軍の戦争犯罪の記録ですが、なぜかあまり注目されずひっそりと文庫本で刊行されている本です。勝てば官軍という話です。本当にリンドバーグがこの訳書に書いてあるようなことを書いたのかどうか疑問になったので、さっそくInternet Archiveで検索するとBooks to Borrowの中に原書がありました。
https://archive.org/details/wartimejournalso0000lind
The wartime journals of Charles A. Lindberghというタイトルです。
タイトルにwartime journalsという言葉があります。私達はジャーナルというと研究成果を投稿する専門誌(雑誌)が思い浮かびます。Wisdom2の英和辞書でjournalという単語を調べてみると、「専門誌」という私達が良く使う意味のほかに、「日誌、日記」という意味ものっていました。さらに「diaryより詳細な記録で、時に著名人の手による本を指す」という註も書かれていました。

ということで、これは大西洋単独無着陸横断飛行に成功した(翼よあれがパリの灯だの主人公)リンドバーグの第二次世界大戦のときの従軍日記という本です。さっそくInternet Archiveで貸出手続きをして本を表示し、japという日本人の蔑称で検索してみました。するといろいろ日本兵についての記事がでてきて、翻訳どおりの記述もみつかりました。戦争とはいえ、従軍して投降したのに殺された日本兵が多数いたということで、ご家族の皆さんの無念を思います。一方、先日紹介していた松本亨先生が書かれた自伝 「続英語と私」には、
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2489884
硫黄島の激戦で負傷した兵隊に対して、松本先生が米国でなさった講演の後、「日本兵は白旗をかかげて来ながら、救いに行ったら俺に向かって銃を放ったのはどうゆう訳か」と松本先生に聞いてきた(続・英語と私、147ページ)という話ものっていました。こういう相互の憎しみを生み出す出来事が、どうしたら二度とおきないようにできるのでしょうか。ただ嘆いたり、こんなことが二度と起きないようにすべきだと思います、などと言うだけではだめなことは歴史が証明しています。プラカードをもって反戦平和を唱えても戦争は今も起こっています。具体的にどういう方策を実施するのが有効なのかを、真剣に議論すべきだと思います。