癌の早期発見についての動画NIH Videocastを紹介します。circulating tumor DNAの話もあります!

今日は癌検診のNIH videocastの紹介です。
Tests for Early Cancer: Facts vs. Opinions Can We Detect Early Cancer?
という題で、癌の早期発見についての基礎知識と最先端の状況を教えてくれる動画のようです。https://videocast.nih.gov/Summary.asp?file=33008

癌の早期発見について私はほとんど知識がないのでこれはゆっくり勉強してみようと思う動画です。早期発見と検査法にともなうエラーについても解説があるようです。また後半には血漿に含まれる主に死んだ白血球細胞から放出されたDNAの断片であるcell free DNA (cfDNA)と患者の癌細胞から放出されているcirculating tumor DNA (ctDNA)の話があって、ctDNAをつかって癌の診断や治療後に生き残っている癌細胞をみつけるというような話もあるようです。高画質でダウンロードも可能ですし、字幕もダウンロードできますので、是非一度ご覧になることをお勧めします。

カリフォルニア大学の世界初(?)の量子生物学入門(春の学校のような)講義がZoom開催されます。開始時間が午後11時夏時間になってました。すみません訂正します。

今日はあたたかくて福岡は20℃を越えていました。夜は雨が降ったのですが、春雷で稲妻が何度も光ってゴロゴロと音がしていました。
杏の花も満開でクリスマスローズもきれいに咲いています。

さて、Gordon会議にとうとう量子生物学の会議ができたそうです。それでPre Gordon Conferenceの企画として、多分世界初の量子生物学の学校が開催されるそうです。カリフォルニア大学のQuantum Biology Tech Lab @QuBiT_Lab 主催です。Zoom 開催で、3月13-17日(カリフォルニアの現地時間の朝7時から10時まで毎日3時間の講義があります。量子生物学ってどんなものかという入門に最適ではないでしょうか。こちらのリンクからむ登録できます。
別途 後日動画はアップロードされるとことですが、臨場感もあるので日本の真夜中(訂正です=3月13日午後11時 夏時間??から開始)ですが、視聴されるのも良いと思います。
https://www.pregrcquantumbiology.org/

量子力学入門、生物学入門、生物におけるスピン、エキシトンによるエネルギー移動、トンネル効果と電荷移動、未来への展望などの項目についての講義です。

以前のブログ記事もご覧ください。

量子生物学入門コースかZoom開催されています。

国立国会図書館個人送信資料でどんな本が読めるのでしょうか?リストがダウンロードできるので参考にしてみてください。

国立国会図書館の個人送信資料でいろいろ面白い本が読めることはこのブログでしばしば紹介してきました。国会図書館ではどんな本が公開されているかのリストがサイトに掲載されているのでそのアドレスを紹介しておきます。

オープンデータセットと題するページです。
https://www.ndl.go.jp/jp/dlib/standards/opendataset/index.html#opendataset01

このページには、公開範囲が、インターネット公開、図書館・個人送信、館内限定の三つについて、それぞれどんな資料にアクセスできるかのリストファイルへのリンクが掲載されています。xlsx形式とtsv形式の両方のファイルがありますので、便利な形式を選んでダウンロードするとよいでしょう。

図書や古典籍、博士論文、雑誌、歴史的音源などのリストファイルがありますので適宜ダウンロードして、手元で検索してみるのにも使えます。

個人送信資料をみていると、自分が子供の時に読んでいた本などもみつかって懐かしい気がします。前にも書きましたが、文学全集(日本、世界)や世界の名著などの本が図書館にでかけることなく自宅でよめるので便利です。まだ登録していない方は是非登録して利用することをお勧めします。

こんな本も個人送信資料にありました。https://dl.ndl.go.jp/pid/12225856
「自分で考える」ということ 増補版 (角川文庫) 沢瀉久敬 (おもだかひさゆき) [著]1981.10  フランス哲学者でデカルトやベルグソンを研究した大阪大学の先生のロングセラーです。考えるということについてのしっかりした考察がベストセラーになりました。

RのプラグインEZRで多変量解析するための教科書のKindle版が本日限定セール中です。

という本のKindle版が、 Amazonで本日限定セールで499円で売られています。紙の本は、3080円です。
試し読みしてみると目次もみられます。多変量回帰モデルや多変量解析、オッズ比の話などがのっていて、すべて RのブラグインであるEZRで解析するという本です。以前にもEZRを開発された神田 善伸先生の本を紹介して、先生の本があれば生命科学の一般的な統計解析は十分できるという記事をかきました。今回紹介する本は、新谷歩先生の書かれた本で、こちらの本は先生がアメリカの大学で医療従事者のためのコースを教えておられた時のテキストをもとに書かれた教科書で、臨床医学の方に最適の統計本になっているようです。先生の講義は以前もこのブログで紹介していますので検索してみてください。

あと。深層学習 改訂第二版という本も安売りをしています。こちらは3月16日までのセールです。

The Human Genome at 20 ヒトゲノムの完全解読とその成果の難病治療への応用の動画を紹介します。

今日はNIH videocastの動画を紹介します。昨年、ヒトのゲノムの完全解読がなしとげられました。
2003年の解読結果では、タンパク質をコードする遺伝子数は2,0000から2,5000と見積もられていましたが、ヒトゲノムの重複領域やギャップなどを完全に解読した結果、タンパク質をコードする遺伝子数は2,0076と確定しました。(数字のコンマの位置は日本語に合わせてみました)
完全解読結果(テラメアtoテラメア・シークエンス)の生データについてはこちらのGithubをご覧ください。https://github.com/marbl/CHM13

今回の動画 The Human Genome at 20の前半は、その完全解読のリーダーAdam Phillippyさんによる完全解読の全貌とその意義のわかりやすい解説です。動画の後半は、Cynthia Tifftさんによる糖鎖にかかわるリソソーム関連の病気であるTay-Sachs病、Sandhoff病、GM1 gangliosidosisやtype 1 sialidosisの話、難病のゲノム解析による解明などの話です。ヒトゲノムの解読って2003年に終わったのではと思っていた方、2022年の完全解読っていったいどういうことなのか知りたい方、糖鎖生物学関係の病気の治療法に興味のある方、難病に興味のある方など、皆さん必見の動画です。例によって動画は高画質版のダウンロードが可能ですし、字幕のダウンロードや表示もできますので、是非ご覧ください。
https://videocast.nih.gov/watch=48823

Don’t ever give up!とDon’t give up!の違いをChatGPTにきいてみました。

ChatGPTは日本語でも使えます。今日はいろいろ使ってみていたのですが、昔私の研究室に張っていたDon’t ever give up!と書かれたポスターについて聞いてみました。このポスターは昔、アメリカでSUNY(ニューヨーク州立大学ストーニーブルック分校: the State University of New York at Stony Brook)のJerry Thomsenさんのところを訪問していた時、Thomsenラボに張られていたもののコピーです。Thomsen さんのお父さんが研究室に張っておいたらいいよと送って下さったのだそうです。有名な図柄で、ネット検索してもいっぱい画像がでています。Don’t ever give up!とDon’t give up!の意味はどう違うのでしょうか。さっそく日本語でChatGPTに聴いてみました。


私)Don’t ever give up!とDon’t give up!のニュアンスと意味の違いを教えてください。


ChatGPT) ”Don’t ever give up!”と”Don’t give up!”のニュアンスと意味の違いは、微妙なものですが存在します。

“Don’t give up!”は、あるタスクや目標を達成するために、途中で諦めないようにするための励ましの言葉です。これは、何かを達成するための過程でモチベーションを保つために使われます。

一方、「Don’t ever give up!」は、より強い表現であり、絶対にあきらめないように言い聞かせる意味があります。これは、非常に困難な目標を達成しようとしている人や、長期的な挑戦に直面している人に向けられることが多いです。

つまり、「Don’t give up!」は、あなたが達成しようとしている目標に対して、しっかりと立ち向かっていることを表しています。「Don’t ever give up!」は、どんなに大変でも、決して諦めずに最後まで頑張り抜くことを表しています。


ということだそうです。困難な研究にうちこんでいる研究室にピッタリの言葉ですね。私やトムゼンさんはアフリカツメガエルを研究していたので、飲み込まれているカエルは特にぴったりする気がしました。研究室の秘書さんは怖い絵だと思ったそうです。Never give up!とどうちがうのかもきいてみましたが、最初は”Don’t ever give up!”とほとんど同じと答えてきました。たしかThomsenさんは意味がだいぶちがうと言っていたので、下の方にあるRegenerate responseボタンを押して再度答えてもらいました。するとこんどはだいぶ違うと言う答えが返ってきました。 Regenerate responseボタンも押してみると新しい発見があるかもしれませんので、試してみてください。

AIと仏教についての講義

佐々木閑(しずか)さんのYouTubeでは仏教の講義を体系的に行っておられることを紹介したことがあります(この記事の末尾をご覧ください)。佐々木さんは京都大学の工学部工業化学科と文学部哲学科仏教学専攻を卒業され、京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学の文学博士です。カリフォルニア大学バークレー分校の仏教学科にも留学されており、現在は花園大学教授です。科学を学ばれた後、仏教の研究にうちこんでおられるので、科学者との対談や仏教と科学との関係の本も多いです。今日、YouTubeのおすすめビデオとして佐々木さんのAIについての講義シリーズがあることを知ったので紹介しておきます。ChatGPTのBingへの組込み版を使っておられるようで、その話からはじまっていろいろAIの話をなさっています。仏教からAIをどのようにとらえるのか、興味深いお話がきけそうです。いちどご覧になってみるとよいと思います。私も最近ChatGPTをつかいはじめていますが、とうとう今日は有料プランPlusにアップグレードしました。
https://youtu.be/TOrJ0632wio

https://youtu.be/zQ2mmNgRQcc

https://youtu.be/_o6yJK6nii8

自然科学者向けの仏教解説サイトを紹介します。


2022/1/19

自然科学に理解の深い仏教の研究者である佐々木閑(しずか)先生(京都大学工学部工業化学科と同文学部哲学科仏教学専攻を卒業されています)はNHKの100分de名著などでもおなじみです。先生と斎藤成也先生との対話をまとめた本(「生物学者と仏教学者 七つの対論」という本は私も読みました。先生のYouTubeチャンネル「般若心経」の解説動画がおいてあったので紹介しておきます。このチャンネルには先生の仏教に関する講義その他の動画が満載されていて仏教や仏教哲学に興味のあるかたには最適のサイトだと思います。

ヘルマン・ワイルの最後の著書―シンメトリーが個人送信資料で読めます。

図書館で岩波書店発行の科学者の本棚」という本を借りてきて読んでいたら、ワイルのシンメトリーという本が紹介されていて懐かしいので書棚から取り出してみました。この本に紹介されている古い本のいくつかは、国立国会図書館の個人送信資料でよむことができます。ヘルマン ヴァイルの最後の著書である「シンメトリー」というこの本も国立国会図書館の個人送信資料で読めることがわかりました。
https://dl.ndl.go.jp/pid/2484767
「シンメトリー」ヘルマン・ヴァイル 著, 遠山啓 訳(紀伊国屋書店1957年)です。
Internet archiveでは原書が
https://archive.org/details/symmetry0000herm/page/n1/mode/1up
から貸出可能です。
ヴァイル(ワイル)は有名な数学者で物理学にも多大の貢献をしたドイツの学者です。この本は、彼がプリンストン大学で行った講演を本にしたものだそうです。ヨーロッパの学者に昔よくみられた。幅広い教養をもった人物で、その芸術・文化のふかい造詣をもとに、対称性について、その歴史から科学での発展についてまとめた本です。群論の入門書にもなっているとのことです。ワイルは、他にも「群論と量子力学」という本や、「数学と自然科学の哲学」という本、「空間・時間・物質」という本などを書いていて邦訳がありますので、オンライン書店などで探してみてください。シンメトリーの新訳もあります。Inernet Archiveでは「空間・時間・物質」の英語版は無料ダウンロードできます。シンメトリーという本は、高校生の時に買いましたがまだ読み切っていません。面白そうな本ですし、なにしろゲージ理論の開拓者の本ですので読んでみてください。

快適なLaTex環境を簡単に導入する方法の動画が公開されました!

日本語の物理学・理論物理学のすばらしい入門コースをみつけました。

このブログではしばしば英語の講義を紹介しています。今日は日本語ですごい物理の講義シリーズがあるのをみつけたので紹介しておきます。YouTubeの以下のチャンネルです。「理論物理学へのあゆみ」というタイトルのチャンネルです。市井の理論物理屋を増やしたい!この国と知力をすこしでも高めたいというスローガンのもとに素晴らしい動画がならんでいます。

https://www.youtube.com/@user-li4ng6pi3v/playlists

この再生リストでわかるように、高校生レベルの力学からはじまって、電磁気学、振動・波動、熱力学、統計力学、素粒子論や原子核論、量子力学などを本格的に講義してくださっています。さらに理論物理学についての動画では、現在は数学ミニマムということでベクトル、テンソルの本格的な解説が始まっています。
先生のtwitterはこちらです。https://twitter.com/Tois85748641
二つほど動画へのリンクをのせておきますのでご覧ください。https://youtu.be/BTLOkUQsL-0

https://youtu.be/TkAz1JG58rw