Firefoxのおすすめ機能拡張(プラグイン)を2つ紹介します。

Firefoxのブラウザで表示したページを保存するプラグインで私が使っているのはScrapbeeです。これは昔から使っていたScrapbookのデータを読み込めるので重宝しています。別のプラグインで同様な機能でおすすめは、Single Fileというプラグインです。https://addons.mozilla.org/en-US/firefox/addon/single-file/
これは表示しているページを単一のhtmlファイルで保存するというものです。使ってみましたがなかなかよい機能拡張だと思います。活発に開発が継続しているようでその点もよいと思います。
使い方のデモがみられる動画はこちらです。https://youtu.be/oVvTmcwxvmc?si=ZXSb5TMdEA-3Pfnj

もう一つは、手軽に表示しているページにあるリンクが生きているかどうかをチェックしてくれる機能拡張Link Analyzerです。表示しているページ丸ごと、あるいは選択した部分にあるリンクがつながるかどうかをチェックしてくれます。右クリックしてAnalyze all linksをクリックするとチェックがはじまり、つながらないリンクは赤で表示されます。https://addons.mozilla.org/en-US/firefox/addon/link-analyzer/
これは便利です。私もこのブログのリンク集をチェックしてみたところ、切れているリンクが結構あるのを発見しました。すこし訂正しましたが時間をみて、この機能拡張でチェックして直していこうと思います。

Cambridge University Pressから出ている線形代数の新しい教科書が無料ダウンロードできます。

今日は線形代数の教科書を紹介します。スタンフォード大学やカリフォルニア大学ロサンジェルス分校などで教科書として使われています。

Introduction to Applied Linear Algebra – Vectors, Matrices, and Least Squares
Stephen Boyd and Lieven Vandenberghe
Cambridge University Press
この本はケンブリッジ大学出版会が版権をもっていますが、著者のページ
https://web.stanford.edu/~boyd/vmls/
から一冊まるごとダウンロードできる許可を与えているとのことです。ダウンロードリンクはこちらです。
https://web.stanford.edu/~boyd/vmls/vmls.pdf

上に紹介しこの教科書の著者のページには、JuliaやPythonのnotebookや、コード、スライド、追加の練習問題などがダウンロードできるようにしてあります。
Amazonの評価も大変高い本です。

この本を教科書に使っているスタンフォード大学の講義はYouTubeでみることができます。
Stanford ENGR108: Introduction to Applied Linear Algebra | 2020
プレイリストはこちらです。
https://youtube.com/playlist?list=PLoROMvodv4rMz-WbFQtNUsUElIh2cPmN9&si=lDZvq3-NiojyG1KC
第一回の講義ビデオのリンクはこちらです。(動画の埋め込みは禁止されているようです。)
https://youtu.be/oR6G1MUMveE?si=cp_bnA_FTwNNHYso

AIが新書一冊分の本を書いてくれるという話、クリスマス向けの数式変形を楽しみましょう。

AIが新書一冊分の分量の本を書いてくれるという話題を前にとりあげました。今日は、仏教学者で京大の応用化学科出身の佐々木閑先生のアップロードされた動画を紹介します。こちらも宗教に関する新書をChatGPTに書くようにとプロンプトで指示したら、とても興味深い内容の新書ができあがったという報告です。それを例として、AIの最近の進歩、危険性、これからAIとどうつきあっていくべきかということを考えるきっかけになるように作られた動画です。大変わかりやすいので、生成AIとは何かをまったく知らない方にもわかりやすく有益な動画だと思います。短い動画ですので是非ご覧ください。

『生成AIに関する新しい動画です。怪しい教祖様も登場します。』
https://youtu.be/bDa41NjGtLs?si=6InzyJRoStlOFei9

もうすぐクリスマスですね。Royal Institutionのツイートをみていたらこんなリツイートがありました。ちょっと検索すると2004年ごろには評判になった式の変形のようです。

今日は福岡造船にいって、船の進水式(一般公開)をみてきました!

今日は夫婦で福岡造船の進水式(一般公開)を見に行きました。今日進水するのはケミカルタンカーだそうで、化学薬品をつんで海外と行き来する船です。大きい!クレーンがとにかく巨大で、天を衝くという高さでした。
https://www.fukuzo.co.jp/release/archives/309
近くのかもめ広場の駐車場は混むとみて、大濠公園の駐車場に車をとめて徒歩で福岡造船にむかいました(10時半ころにかもめ広場についてみると、まだ駐車場には何台か空きがありました!)。
福岡造船へのアクセスはこちらを見てください。
https://www.fukuzo.co.jp/companyprofile/access_fukuoka
大濠公園から徒歩15分ほどの場所にあります。進水式は年に4回ほど一般公開されるようです。

開場は10時40分とのことで、10分前くらいに造船所前に到着、結構な列ができ始めていました。開場は10時50分くらいだったでしょうか、ぞろぞろと入場しておみやげをもらって、船の横で進水(11時20分)を待ちました。場内のマイクで本日の船の解説がありますので、動画で録音するよりスマホの録音機能で収録するほうがよいと思いました。

11時15分から式が始まり、船が動き出すと1分あまりで海に入りました。海に入るときの水の音は大きくて、感動しました。くすだまがわれて風になびいてそれはきれいでした。海に入った後、錨をおろすところも見どころだそうです。小さいお子さんや赤ちゃんをだっこした女性なども見に来られていて、なごやかな雰囲気でした。FBS福岡放送が取材にきており、撮影しているスタッフの方も何人も見かけました。

福岡は海も山も近いので都会でありながら、海と山を楽しめるよい街です。海産物も農産物も安いで暮らしやすい街で、移住してくる人も多く人口も増加しているそうです。今日撮影した動画のスナップショットを載せておきます。

やさしい英語で書かれた集団遺伝学の最新の教科書が無料公開されています。英語の誤用についての本も紹介しておきます。

スタンフォード大学の集団遺伝学の教授Jonathan K Pritchard先生が集団遺伝学のやさしい教科書を公開されています。

https://web.stanford.edu/group/pritchardlab/HGbook.html
から読めます。最新の執筆中の教科書なので最後のパート(GWASなどが扱われる予定)は未完ですが、集団遺伝学の入門部分は完成してわかりやすいです。上のリンクから本の紹介文を引用しておきます。

An Owner’s Guide to the Human Genome:
an introduction to human population genetics, variation and disease

by Jonathan Pritchard, Stanford University

In this book I describe the forces that govern genetic variation including mutation, drift, recombination and selection, as well as what genetics teaches us about human history, and the role of genetic variation in human phenotypes and diseases. When complete, the book will combine the three pillars of human population genetics – population genetics, population history, and trait genetics – under a single umbrella, with a focus on examples and applications in human genetics. Moreover, each section emphasizes the essential interplay between theory, statistical methods, and biological applications, with a focus on building intuition while avoiding heavy technical detail where possible.

Parts 1 and 2 of the book were released in September 2023. The chapters of Part 3 were released in April and September 2024. I’ll release the chapters of the final section, Part 4, as I finish them. Original material is provided under a CC-BY-4.0 Creative Commons License.

I’m very happy to hear from readers, including students at any stage, with feedback, questions, errors (or even just to say that you enjoyed it!) at pritch@stanford.edu. Include “human genetics book” in the subject line.

ということです。是非読んで意見や気づいた点、誤りなどあれば先生にメールしてあげてください。

もう一つ、英語の誤用についてのこれも無料で読める本を紹介しておきます。ワシントン州立大学の英語の先生のサイトです。先生は引退していますが、教材をいろいろオンラインで公開されています。ポッドキャストもあるので興味がある人は聴いてみてください。医学用語についてとかも議論されていますので生命科学系の人にの役立ちそうです。https://commonerrorspodcast.wordpress.com/

先生のサイトはこちら。The Web Site of Professor Paul Brians
https://brians.wsu.edu/

Brians先生が2013年に出した本、Common Errors in English Usage という本のオンライン版がこちらです。
https://brians.wsu.edu/common-errors-in-english-usage/

印刷された本の販売促進の文もありますが、このサイトを暇なときに見るだけでもずいぶん勉強になると思います。
Kindle版は今みたところでは985円で買えるので購入するのもよいと思います。

早稲田大学の村田昇先生の統計学、確率論、統計解析などの講義資料が秀逸です!

今日も大学の先生が公開されている講義資料を紹介します。早稲田大学の村田昇先生のサイトにある講義資料はよさそうです。2022年の講義となっていますが、資料自体は2024年に書き込まれたものもあるので最新版と考えてよさそうです。

https://noboru-murata.github.io/lectures/
にある資料です。

講義のタイトルをコピペしておきます。
多変量解析 (後期火曜1限)
確率・統計 (前期火曜1限)
信号処理 (前期金曜1限)
情報学習論 (前期月曜3限)
統計データ解析 (前期・後期金曜5限)

「多変量解析」の講義では、講義のスライドも公開されていて、講義ノート
https://noboru-murata.github.io/multivariate-analysis/pdfs/multivariate-analysis.pdf
とともに役立てることができます。
「確率・統計」の講義では、スライドの他、https://noboru-murata.github.io/probability-statistics/page/notes/  確率論と統計学の講義ノートをダウンロードすることができます。こちらは理論をしっかり学ぶのに最適の資料です。

「統計データ解析」(IとIIがあります)の講義では、RとRStudioのインストールの仕方からはじまって、実際のデータの統計解析法をじっくり学ぶことができます。R言語の入門と、使い方も学べて大変よい講義です。なんとQuartoの使い方まで学べます。https://noboru-murata.github.io/statistical-data-analysis2/post/post3/

なお信号処理にも資料がありますが、情報学習論だけは資料へのリンクがないようですので注意してください。

九州大学地球惑星学科の吉田茂生 先生のホームページが面白いので紹介します。

九州大学地球惑星の吉田茂生 先生のホームページが面白いので紹介します。

九大の地球惑星学科で教えておられる吉田茂生 先生のホームページをたまたま見ました。
http://dyna.geo.kyushu-u.ac.jp/~yoshida/japanese/

解説と一般向け講演というページには、
http://dyna.geo.kyushu-u.ac.jp/~yoshida/japanese/articles/j-articles.html

映画日本沈没と小松左京の小説日本沈没の比較や、本当に日本が沈むかという科学解説があります。
(高校生向けの出前授業の資料です)
『進路説明会「理学部・模擬授業」 一般向け講演:映画「日本沈没」を科学で読む
岐阜県立加茂高等学校, 2008 年 9 月 18 日
講演原稿 時間がなかったのと、DVD の機能が全部使えない機械だったので、 実際は適当に端折って話した 』
http://dyna.geo.kyushu-u.ac.jp/~yoshida/japanese/articles/chinbotsu.html

また第27回名大サロン 一般向け講演:映画「デイ・アフター・トゥモロー」を科学で楽しむ
という講演の資料もあります。

どれも面白くわかりやすいのでおすすめです。

また、先生が読まれた本のノートのような記録集もおすすめです。
『活字中毒の記』
http://dyna.geo.kyushu-u.ac.jp/~yoshida/japanese/articles/j-articles.html
先生は推理小説がお好きなようで、シャーロックホームズやポアロなど私も好きな小説のノートが公開されています。
また100分de名著もお好きなようでいろんな本が紹介されています。中には
「科学論文の英語用法百科 第2編 冠詞用法」
http://dyna.geo.kyushu-u.ac.jp/~yoshida/japanese/books/2023/paquette20230417.html
などのように内容にまで深く立ち入ったノートもあって、これから読もうと思う人(私は全部読みました)にも役立ちます。

あと授業の資料も公開されています。
『ベクトルとテンソル』 の講義資料はよさそうです(地球惑星数理演習 修士向けの講義ですが学部でもわかると思います)。
吉田担当分 ベクトルとテンソル(1回3時間分)
http://dyna.geo.kyushu-u.ac.jp/~yoshida/japanese/lecture/math-exercise/vector-analysis-v_12_0.pdf

とても面白い統計学の一般向け動画が公開されています(失敗に終わったケネディ大統領時代のキューバ侵攻計画=ピッグス湾事件やMI5の公式マグカップの話もあります!)

英国で一番有名な統計学者David SpiegelhalterさんのOxford大学での公開講演が面白かったです。
タイトルは、
“Chance, luck, and ignorance: how to put our uncertainty into numbers” – David Spiegelhalter
です。動画では、コイン投げの実演や、ケネディ大統領にキューバ侵攻計画の成功確率をどうつたえて許可を得たか(侵攻は失敗におわっています)など、面白い話題とクイズを通して、どのようにあることに対する無知を数値化していくかというベイズ統計の基本がわかりやすく説明されています。彼が英国情報局MI5での講演した時もらったMI5公式マグカップには、情報局員が使うlikelyという言葉は、確率55-75%の意味だというような表が書いてあるそうです。その話が面白いので、今回の講演動画はそのマグカップがでてくる部分から再生するように設定して、埋め込んでおきます。

https://youtu.be/Cybnip2Kyw0?si=LcyPk4lJtxhAS8ri&t=598

この動画は、Spiegelhalterさんの今年出版された本に基づく講演動画です。
The Art of Uncertainty: How to Navigate Chance, Ignorance, Risk and Luck’ (Penguin, September 2024)
という本で、面白そうです。翻訳がでるといいのですが‥‥。

David Spiegelhalterさんはケンブリッジ大学の教授やMRCの統計ユニットのリーダーを長年つとめケンブリッジ大学の名誉教授です。ベイズ統計の専門家で、リスクの統計的に正しい扱い方の専門家です。医療統計への貢献の他 数々の業績で賞を多数受賞している科学者です。彼は英国王立統計協会会長でしたし、WinBUGS, OpenBUGSなどのベイズ統計ソフトウエアの開発のリーダーでした。Amazonで検索してみるとわかりますが、ベイズ統計の本や統計学の入門書あるいはPyTorchの入門書など多くの本を書いています。日本語訳もいろいろ出ています。彼の本のお世話になった人も多いのではないでしょうか。日本語訳を2つ紹介しておきます。

統計学の極意
https://www.soshisha.com/book_wadai/books/2692.html

もうダメかも 死ぬ確率の統計学
https://www.msz.co.jp/book/detail/08888/

Royal Institutionの公開した動画―視聴に年齢確認が必要でびっくりしました。

いつもよくみているYouTubeのThe Royal Institutionの動画の紹介です。臓器移植の最先端技術を紹介する次の動画が数日前に公開されました。

というわけで、ログインせずに動画のサムネールをクリックすると、次のメッセージがでます。
「年齢確認のためログインしてください この動画は、一部のユーザーに適さない可能性があります。」

英国のRoyal Institutionの公開する動画でもこんな制限をつけるのですね。びっくりしました。外科手術の場面などが問題なのでしょうか?手術の場面などがにがてな方には向いていないかもしれません。
ログインしてご覧になると、最新の臓器移植の情報がよくまとまっているのがわかると思います。

NHKのドラマ「宙わたる教室」最終回を見ました!

「宙わたる教室」の最終回を見ました。疲れました!

毎週楽しみにしていた「宙わたる教室」も昨日が最終回でした。さきほど録画していたものを見終えました。

「疲れたー!」というのが正直な感想です。感動の最終回でした。定時制高校の生徒たちの学会発表が口頭発表に採択されました。口頭発表のための準備、練習の詳細、そして実際の発表の様子などが、実際の研究発表の時とまったく変わらない正確さで描写されていました。発表まえの練習、発表まえのどきどき感、そして発表をみているもののドキドキ、発表者の緊張感などがほんとうに迫真の演技で描かれていました。

久ぶりに、学生さんの口頭発表の準備や発表前の想定質問への対応練習(みんなでどんな質問がでるか、おもいつくままに列挙してそれに対する解答を用意します)、プレゼンをみまもるときの緊張感を思い出して、ドラマの学会発表を見終わるまでにどっと疲れました。本当によいドラマでした。私達もこのドラマで描かれたような、緊張感を何度何度も味わいました。卒論、修論、博士論文、学会発表、ポスター発表など、あの緊張感がほんとうにうまく描かれていました。なおドラマでは描かれませんでしたが、私たちの研究室では、予想される質問に答えるためのスライドもあらかじめ拵えて、発表で使ったスライドの後に並べておくのがかっこいいと学生が代々伝えて、皆いつも発表前に用意していました。質問がでると、「スライドをもう一度映してもらえませんか」、などといって用意したスライドを見せながら説明するのです。

学会のあとに会場で質問されたり、共同研究の申し込みがあったりするのも実際どおりです。ドラマではJAXAの火星探査計画に参加することになるという展開でした。これは私にも経験があります。学会での私のポスター発表が終わって、たまたま食事に行ったお店で一緒になった先生から共同研究を申し込まれたのが、研究のブレイクスルーになりました。

昨日の最終回は、NHK plusで一週間は配信していますので、まだみていない方はごらんになることをおすすめします。前に書いたように、AmazonのPrime Videoでも一週間おくれで全話配信しています。