無料で使えるオープンソースの画像エディタGIMPを使ってみましょう!

私はAdobe Photoshopのユーザーですが古いバージョンを使っていて最新版のサブスクリプションはしていません。
でも以前はGIMPというフリーでオープンソースの画像エディタもPhotoshopの簡単な代替品として時々使っていました。
GIMPはthe GNU Image Manipulation Program (GIMP)の略だそうです。サイトはこちらです。
https://www.gimp.org/
このGIMPはWindows, Mac, Linux版があって無料で使えるPhotoshopの代替品としてとても優れたものだと思います。サードパーティーのプラグインもいろいろあるようで画像エディタとして部分的にはPhotoshopを超える機能も実装しているそうです。
今年になってようやくGIMPのバージョンアップが完了したとのことで、GIMP 3.0のシリーズ(現在は3.0.2)は、各OS版がこちらからダウンロードできます。
https://download.gimp.org/gimp/v3.0/

GIMPの使い方は日本語ではYouTubeの解説がいろいろあるので検索してみてください。たとえばこちらなどもよさそうです。

『GIMP3.0で大幅に改善して大規模アップデート!Photoshopに近づいた!何が変わったか解説!』
https://youtu.be/_1S0sMwFN04?

この動画をつくっている方の本もあります。Kindle unlimitedにこの本がいっているので、今やっているKindle unlimitedの2か月無料キャンペーン
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/bookwatch/sale/2010081.html
などを使って読んでみるのもよいと思います。

メンデルの古典的論文にでてくる7つの形質を支配する遺伝子すべての同定が完了したそうです!

メンデルの7つの形質を支配する遺伝子すべてが同定されました!

Mendelが遺伝学を拓いたとされる有名な論文を読んだことがありますか?このブログでも何度も紹介していますが、日本語や英語版で読むことができます。

「植物の雑種に関する実験」(1866年) 日本語訳は国立国会図書館デジタルコレクションで読めます。
https://dl.ndl.go.jp/pid/12406051/1/262
英語への翻訳はこちらで読めます。
https://academic.oup.com/genetics/article/204/2/407/6072056
この論文は理論生物学の論文ともいえる素晴らしいものですが、メンデルがこの論文であつかっていた7つの形質の遺伝子がいったいどんなものなのかが、ついに全部わかったという論文がでました。7つのうち4つの形質を支配する遺伝子が同定済みだったのですが、残りの3つの同定は難航していました。今回Nature のArticle年て発表された論文では、エンドウマメのゲノム配列の完全解読をおこなっていた中国の深センにある研究所の著者たちの長年の研究をもとに、英国のNorwichノリッジにあるJohn Innes Centreの研究者(こちらには世界中から集められたエンドウマメの品種のコレクションがあり、このコレクションで同定したSNPsとGWASを駆使した共同研究を行ったそうです)と共同で残り3つの遺伝子がすべて同定されたそうです。またそれ以外のエンドウマメの様々な形質を支配している遺伝子の研究の基礎を築いたという意味でも画期的な研究になっています。7つの表現型というのは、豆の丸としわ・さやの色・花の色・茎の長さ・さやの形その他ですが実際にどんな遺伝子かはオープンアクセスの論文ですのでダウンロードしてご覧ください。
https://www.nature.com/articles/s41586-025-08891-6
遺伝子については
Extended Data Fig. 1: Schematic illustration of the genetic loci for each of Mendel’s seven traits plotted along the seven chromosomes (linkage groups)という図がわかりやすいのでお勧めです。遺伝子は全部異なる染色体上にのっています。

また本文にあるメンデルが解析した実際の表現型の写真ものっているのでとても参考になります。
Fig. 2 :Genetic architecture and genomic diversity of the genes underlying the seven pairs of contrasting traits that Mendel studied in detail.

遺伝学でメンデルの法則の話を習いますが、実際の表現型の写真をみたことがない人が多いのではないでしょうか。この論文はそんな人にもおすすめです。
Natureの紹介記事はペイウオールで全部は読めないので(論文自体はオープンアクセスなので読めます)、雑誌Scienceの紹介記事がおすすめです。Google検索で以下のdoiをいれていみてください。
doi: 10.1126/science.zz3djnc

必見の番組、動画を紹介します。これは絶対みなくては!

東大の理系を卒業し東大大学院の修士を修めた世界的なピアニスト 角野隼斗さんが出演するNHKの番組がアナウンスされました。

なんと、こちらも世界的な数学者、山下真由子さんとの対談だそうです。NHKのサイトはこちら。5月2日と5月7日のEテレでの放送だそうです。これは見なくては!
https://www.nhk.jp/p/switch-int/ts/K7Y4X59JG7/episode/te/JZRKY21213/


こちらは従来考えられていた漸進的な突然変異の集積による進化のメカニズムではない、急激な進化のメカニズムの研究についてのわかりやすい動画です。進化論の書き換えが必要になるかもしれない研究です。これも必見の番組です。
Milstein Lecture 2025: Mechanisms driving the rapid evolution of genomes by David Pellman
https://youtu.be/NN0uWbFb990?

数学を本格的に学ぼうとする時につまづきやすい用語解説の本をおすすめします。

以前紹介したことがある、American Mathematical Societyの無料で読める教科書や講義資料のサイトをまた紹介します。

AMSのOpen Math Notesというサイトには無料の英語の数学の教科書や講義資料がいろいろ公開されていて無料でダウンロードできます。
https://www.ams.org/open-math-notes

このサイトに数学の本を読むうえでまずおさえておきたい証明についての初学者向け解説があったので紹介します。数学での言葉づかいについての注意、定義とは何か、命題とは何かなどの基礎的事項から始まって証明に必要な論理や集合についてとてもわかりやすく解説してある講義ノート(去年の秋の講義ノート)です。これはおすすめの本です。英語ですがAI翻訳を使いながら読む値打ちがあると思います。
Handbook of Mathematical Proof
サイトの講義ノートの紹介文を引用しておきます。

This can be used for an intro to proofs course, or a reference in a proof-based course Designing any guide or text on mathematical proof leads to a discussion of sets first or propositions first. We introduce a little of each first, and then constantly bring the discussion back to categorizing what each kind of thing is, with emphasis on mathematical language.

Edward Kim · University of Wisconsin-La Crosse · Date posted: July 11, 2024

こちらからダウンロードできます。https://www.ams.org/open-math-notes/omn-view-listing?listingId=111405
以前の記事も参考にしてください。

無料で読める英語の数学書や講義資料があつめてあるサイトOpen Math Notesを紹介します。

米国の公共放送PBSのGene(遺伝子)というドキュメンタリーがYouTubeにアップされていました。

米国 Public Broadcasting Service(PBS)の国際放送用チャネル
https://www.youtube.com/@PBSAmerica
に”Gene”という遺伝子と遺伝子に由来する病気についてのドキュメンタリーがアップロードされていました。まだ見ていないのですが4時間程度のドキュメンタリー(part1, part2)で遺伝子について学ぶ動機づけになる動画だと思います。遺伝子研究の歴史や遺伝子についての基礎的事実、ゲノム配列の完全解読の歴史、遺伝子に由来する病気などについて目でみて学べる動画です。ただ大統領が変わって、PBSの予算が縮小されているためn今まで入れなかった広告が頻繁に入るらしいです。

The Gene: An Intimate History – Episode 1 (2020) | Full Documentary
https://youtu.be/3OsWLNqoWLA?

The Gene: An Intimate History – Episode 2 (2020) | Full Documentary
https://youtu.be/b-Af6FqaetQ?

絵で学び絵で計算する量子力学

Professor Bob Coeckeはこのブログでも何度も紹介した圏論を量子力学に応用する教科書や一般向けの本を書いている著名な科学者です。簡単な紹介があったので引用しておきます。
https://www.quantinuum.com/meet-bob-coecke
‍『In addition to his post as Chief Scientist, Professor Coecke leads Quantinuum’s Oxford-based Quantum-Compositional Intelligence research team. The team’s research efforts include work in Quantum Computational Linguistics (QCL) and its practical implementation, Quantum Natural Language Processing (QNLP). Bob is Distinguished Visiting Research Chair at Perimeter Institute for Theoretical Physics, Emeritus Professor at Wolfson College, Oxford University, and a Visiting Fellow at the Computer Science Department and the Mathematical Institute of Oxford University.』
彼はヒルベルト空間を使うスタイルではない、圏論をもとにした図で計算する量子力学の開拓者です。現在は量子コンピュータの研究と量子コンピュータに基づくAIの研究などをしておられるようです。

彼のツイートを引用しておきます。


記事はこちらから読めます。
https://thequantuminsider.com/2025/04/04/picturing-the-future-quantum-workforce-visual-thinking-may-help-break-quantum-education-barrier/
なんと高校生に図式で学ぶ量子力学の教育をおこなったら、通常の課程で学んでいる専門の大学生をしのぐ能力を身につけたそうです。その教育については以下のプレプリントに詳しく書かれています。このプレプリントの付録には、図式と通常の量子力学の言葉との対応が完結にまとめられていて、通常の量子力学を学んだ人が圏論による量子力学との対応を知る上でもとても役立ちます。
[Submitted on 1 Apr 2025]
Making the quantum world accessible to young learners through Quantum Picturalism: An experimental study
Selma Dündar-Coecke, Caterina Puca, Lia Yeh, Muhammad Hamza Waseem, Emmanuel M. Pothos, Thomas Cervoni, Sieglinde M.-L. Pfaendler, Vincent Wang-Maścianica, Peter Sigrist, Ferdi Tomassini, Vincent Anandraj, Ilyas Khan, Stefano Gogioso, Aleks Kissinger, Bob Coecke

Comments: 82 pages, 14 figures. This paper is on the outcomes of the study proposed in this https URL (arXiv:2312.03653)
Subjects: Physics Education (physics.ed-ph); Quantum Physics (quant-ph)
Cite as: arXiv:2504.01013 [physics.ed-ph]
(or arXiv:2504.01013v1 [physics.ed-ph] for this version)

https://doi.org/10.48550/arXiv.2504.01013

圏論や圏論で学ぶ量子力学の本には中平健治 先生の本もでています。私はまだ読んでいませんが先生のこのサイトには無料の資料も多数公開されていて、とてもよさそうです。
https://sites.google.com/view/nakahira/

量子力学の発展史の動画が秀逸です!

今年は量子力学ができて100年の年にあたるので、様々な本が日本でも出版されています。このブログでいつも紹介しているDr. Jorge S. Diazのチャンネルhttps://www.youtube.com/@jkzero
の動画を久しぶりに紹介します。以前の記事で物質波のアイデアがどのように生まれたかという動画のpart 1 を紹介しました。

This is the origin of de Broglie’s matter waves (part 1)
https://youtu.be/YQNEziGyDxU?

その後、いくつも動画が公開されています。
Pilot-wave theory (part 2): explaining Bohr’s atom
https://youtu.be/5MMs6iFSiY8?

ド・ブロイ part 3
https://youtu.be/2z8D-NqnBk4?

シュレーディンガー以前の量子波動方程式
https://youtu.be/cPpfAyfdWTI?

マトリックス・メカニクス:ジェネシス
https://youtu.be/_lC6-RUI7PQ?

実際の論文に基づいた量子力学の歴史が学べるのはすばらしいことです。動画内の資料へのリンクもついていますし、数学の解説がとてもわかりやすくて論文を追っていけるのがいいですね。おすすめのチャンネルです。

【公式】期間限定配信で、手塚治虫アニメの 火の鳥 1~13話 全話一挙放送をやっています!。

今日は時間がないので簡単な記事です。私たちが学生のころ、手塚治虫の「火の鳥」がはやっていて、皆漫画本をとりあいで読んでいました。その『火の鳥』の全話一挙放送をYouTubeでやっています。
配信スケジュール
2025/4/19 20時 ~ 2025/4/30 14時の期間限定配信ということです。時間があれば見ると楽しめそうです。懐かしいアニメです。

手塚プロダクション公式チャンネル
https://youtu.be/gidNNpTHgNU?

Lossless-cutという動画の切り取り、結合が簡単にできるフリーソフトがおすすめです。

いろんな動画の一部をきりとったり、複数の部分を選択して選択した部分だけをつなげて編集しなおすなどの時どんなソフトウエアを使いますか?こういうタイプのソフトをネット検索すると、いろんな業者の有料ソフトがトップにでてえくるのでうっとおしいですねぇ。私は昔はWindowsのMovie Makerなどでやっていましたが、もうあのソフトもサポートされなくなり、今はどんなソフトがよいのかなぁと思って、ChatGPTに訊いてみました。3つほど教えてくれたフリーソフトのトップがlossless cut というソフトでした。これは様々な型式の動画や音声ファイル、字幕ファイルなどを解像度を落とさずに分割、結合編集することができる無料ソフトです。こちらのGitHubサイトで公開されていて
https://github.com/mifi/lossless-cut
Windows/Mac/Linuxで動きます。このGitHubサイトからのダウンロードは無料でできるので試してみてください。

このソフト、デフォルトは英語表示ですが、設定から日本語表示にすることができるので快適にどなたでも使えるよいソフトです。ちょっと使ってみましたが様々な型式の動画に対応しているのでどんな撮影動画でも簡単にカットしたり結合したりできます。使い方はたとえばこちらに詳しく書かれています。
https://www.gigafree.net/media/me/LosslessCut.html

ChatGPTがおしえてくれた残りの二つのソフトはこちらです。
Avidemux https://avidemux.sourceforge.net/
FFmpeg こちらはコマンドラインで使うソフトです。https://www.ffmpeg.org/
LosslessCutはFFmpegのグラフィカルユーザーインターフェイスになっています。

AI研究者向けの研修資料とそこにあった論文の書き方関連サイトを紹介します。

こんなツイートがあったので、研修資料というのを眺めてみました。

なかなか役立ちそうな資料で、それぞれいろんなサイトで公開されています。そのせいで、あるものはすぐにダウンロードでき、また別のものは scribd 系列での公開なのでダウンロードはちょっと面倒そうでした。そのなかにある論文の書き方の資料をみたのですが、そこに紹介されている論文の書き方の教科書(Science Research Writing: For Native And Non-native Speakers Of English (Second Edition))をネット検索していたら、次の記事にたどりつきました。このブログでもいろいろ論文の書き方のサイトを紹介していますが、このnoteの記事は本格的な紹介になっています。まだリンクはたどっていませんが、どれも役立ちそうです。おすすめの記事ですので是非ご覧ください。
『論文の書き方」についての記事をまとめたもの』
Maya Kimura 2025年1月19日 18:24
https://note.com/hkefka385/n/n965b6892fd05