AIを使ってYouTubeの科学動画(英語版など)を効率的に視聴しましょう!第1回

以下はGeminiにYouTube動画を学生や研究者が視聴するときのライフハックを教えてというようなプロンプトを与えた答えを私が適宜修正したものです。今回はGeminiを動画視聴のアシスタントとして活用する利用法を紹介します。第2回ではChatGPTをアシスタントとして動画を理解する方法について触れる予定です。


海外のトップクラスの大学や研究所(NIHやThe Royal Societyなど)が公開しているYouTube動画は、最先端の科学を学ぶための最高の教材です。しかし、「英語での専門的な解説に追いつけない」「途中で迷子になってしまう」と挫折した経験はありませんか?

今回は、便利なブラウザ拡張機能とAIアシスタント(Gemini)を組み合わせて、英語の科学系動画を深く、そして効率的に理解するための具体的なステップをご紹介します。

【ステップ1】:Chromeの拡張機能で「言語の壁」を下げる

まずは、動画を視聴する環境を整えましょう。英語のリスニングや字幕の理解を助けてくれる強力なツールを導入します。このブログで紹介した次の二つのツールをインストールして使ってください。

Language Reactor(言語学習の定番ツール)とGlasp Web Highlighterです。
Language Reactorを Chrome拡張機能として追加するとYouTubeで「英語」と「日本語」の字幕を同時に表示できます。(このブログの過去記事を検索窓にLanguage Reactorといれて検索してみてください)。動画の進行に合わせて右側にトランスクリプト(台本)がハイライト表示され、分からない単語にカーソルを合わせるだけで辞書が表示されます。一時停止しながら専門用語を確認するのに最適です。

Glasp Web Highlighter(以前の記事を参照してください)をインストールすると、動画の右上にボタンが追加され、上向き矢印をクリックして下向きにすると、動画全体のトランスクリプト(文字起こしテキスト)をコピーすることができます。

メリット: 「動画全体で何を言っているか」のテキストデータを一瞬で取得できるため、この後紹介するAIでの要約作業と非常に相性が良いです。ChatGPTはGeminiとちがって、トランスクリプトに直接アクセスできないので、トランスクリプトをこの方法を入手してChatGPTにアップロードするとGeminiと同じように使えます!

【ステップ2】:Geminiを「専属のチューター」として活用する

字幕ツールで視聴しやすくなったら、次はAIアシスタント(Gemini)の出番です。動画の内容を深く理解するために、Geminiを以下のように使い倒しましょう。

活用法①:視聴前の「予習用ノート」を作らせる
いきなり動画を見始めるのではなく、まずはGeminiに全体像を把握させます。

プロンプト(指示)の例:
「以下のYouTube動画のURL(またはGlaspでコピーしたテキスト)を読み込んで、主要なトピックを3〜5つの見出しで要約してください。理系の大学一年生にもわかるレベルで解説をお願いします。[動画のURL]」

効果: 動画の「地図」が手に入るため、視聴中に「今どの話をしているのか」を見失わなくなります。

活用法②:専門用語の「噛み砕き解説」を頼む
動画内で「AlphaFoldのPAEプロット」「糖鎖生物学における質量分析システム」など、聞きなれない言葉や難しい概念が登場したらGeminiに質問しましょう。

プロンプト(指示)の例:
「先ほどの動画に出てきた『〇〇』という概念がよくわかりません。中高生でもイメージできるように、身近なものに例えて解説してくれますか?」

効果: 単なる辞書的な意味ではなく、動画の文脈に沿った分かりやすい解説が得られます。

活用法③:視聴後の「壁打ち」で理解を定着させる
動画を見終わったら、自分が理解した内容が合っているかGeminiに確認(壁打ち)します。

プロンプト(指示)の例:
「この動画は、要するに『Aという手法を使えば、Bの課題が解決できる』という主張だと理解したのですが、この認識で合っていますか?見落としている重要なポイントがあれば補足してください。」

効果: 自分の理解度をテストでき、より深い考察につながります。

さらに一歩進んだ使い方:スマホアプリの「Gemini Live」
もしあなたがAndroidやiOSのスマートフォンやiPadを使っているなら、Geminiアプリの「Gemini Live(ライブ機能)」が驚くほど便利です。基本的にGeminiは動画のスライドなどを直接読み取ることはできません。動画のスクリプトから演者の出しているスライドの説明を理解してどのようなスライドかを推定して動画の要約を行っているのです。しかしGemini Liveでは直接動画の画面をよみとれるようです。Geminiによると、「パソコンでYouTubeを再生しながら、スマホのGemini Liveを起動して「今画面に映っているグラフの横軸ってどういう意味?」「この教授が言ったジョーク、どういう背景があるの?」と、まるで隣にいる先輩に話しかけるようにリアルタイムで音声質問ができます。(※カメラ共有機能を使えば、実際の画面を見せながら質問することも可能です)。」

まとめ
海外の高度な科学動画も、「Language ReactorとGlaspでの字幕サポート」+「事前のGemini要約」+「視聴中のAIチューターへの質問」を組み合わせることで、信じられないほど理解度が上がります。ぜひ、気になっていた海外レクチャー動画でこの方法を試してみてください!