京都の史跡案内本を紹介します。

私は京都出身なので京都の話をしてみます。私が中学生だった時、朝の礼拝の時間に礼拝堂に入ると、前のほうに大きな円筒埴輪がおいてありました。なんだろうと思って見ていると、校長先生からの説明が始まりました。この埴輪は、私達のクラスメートが古墳から掘り出してきたものだそうです。校長先生は歴史の先生だったので、先生にみてもらっていろいろ教えてもらおうと、学校に掘り出した埴輪を持ってきたのだそうです。先生はびっくりしてどこから発掘したのかを確かめ、遺跡を発掘するのには京都市の許可がいるということ、勝手に発掘してはいけないということを伝えて、京都市に連絡して埋め戻すことになっているとのことでした。こんな立派な発掘品がみつけられたのはとても素晴らしいことでその探究精神は素晴らしいことだと先生は褒めてくださいました。しかし発掘にはルールがあるのだということを皆にも知ってほしいということで、朝の礼拝の時間に埴輪をもってきて説明したのだということでした。発掘したクラスメート達は英雄だと思いました。さぞかし発見の喜びを堪能したことだろうと羨ましかったです。自分も掘ってみたいなと思いました。小学校の時、学校の北に坂上田村麻呂の墓がありました。本によると、この墓には甲冑に身をつつんで完全武装した坂上田村麻呂の遺体が埋葬されており、国に大事がおこる前には必ずこの墓が鳴動したと伝えられているそうです。京都の本屋の駸々堂という出版社が昭和京都名所図会という本をだしていたのですが、その本の洛南の巻にこの墓のことが書かれていました。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9576300
このシリーズは京都の有名な史跡や神社、寺などを網羅しており、この本を読んで京都の史跡に興味を持ちました。近所にある円墳とかをこの本で探して友達と一緒に登ってみたこともあります。笹深い小さな円墳でしたが感動はひとしおでした。このシリーズは全7巻で、国立国会図書館の個人送信資料で全巻読めることがわかりました。京都観光の前に予習で読んでみると、お寺や神社、その他史跡の知識が満載されていますので、観光が一段と楽しくなると思います。キーワード「昭和京都名所図会」で個人送信資料を検索してみてください。あと「京都の自然」(ナカニシヤ出版)という本もおすすめです。昔の本ですので山登りの情報は事前に再調査する必要があると思いますが、地質や植生などについての記述は参考になると思います。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9575661
京大の正門前にあった本屋さんの本です。
下の動画は九州国立博物館の円筒埴輪についての動画です。参考までに。