朝ドラの「カムカムエヴリバディ」になぜ松本亨先生が登場しなかったのか?

朝ドラの「カムカムエヴリバディ」を途中から最終回まで全部みました。朝たまたまテレビをつけてたら「趣味の園芸」でおなじみの村雨辰剛さん(スウェーデン出身で日本国籍を取得された方)が進駐軍の将校役で出ておられたのでその回からみてしまいました。筋肉体操で有名な方ですが本職は庭師で「趣味の園芸」のナビゲーターをつとめておられます。私達が見始めたのはちょうど悲惨な戦争が終わってからの話でした。とても面白い朝ドラで久しぶりに毎日楽しくみられました。ラジオ英会話を軸に進む話で、平川先生の英会話番組で主人公が英語を学びます。平川先生の後は松本亨先生だと思っていましたがドラマでは、松本亨先生はでてきませんでした。なぜか松本亨先生の後をつがれた東後勝明先生の英会話になっていました。

私は高校生のころから松本亨先生のラジオ英会話を聴いていました。オープニングのthere’s a golden harp in the heaven for meという歌を今でも時々口ずさんだりしています。松本亨先生が朝ドラに出てこなかったのは何故でしょう?昨日紹介した松本亨先生の著書「続・英語と私」を読むとなんとなく理由がわかるような気がします。

松本先生は大学生でアメリカに留学中に戦争がはじまり、日本人はみな強制収容所に入れられてしまいます(米国籍をもっている日系人も強制収容所に入れられました。これは大きな誤りだったと公的に後に謝罪されています)。松本先生のこの本には収容所の様子、そして釈放されたあと帰国せずに米国で牧師の資格をとられて、戦争中に、日本人として全米の教会で講演してまわられた話がでています。日本人が教会で話すなら教会から脱退するとか、日本人が教会で話していると聞いて怒鳴り込んでくる人がいたり、松本さんを中国人とまちがえて肩をくんできたアメリカ人が日本人を殺してやりたいといったりした経験が書かれています。アメリカの教会の方がたが毅然とした態度で平和のために、日本人による英語の説教を教会で実施した様子が活写されているので是非ご一読をおすすめします。家族を戦争で日本人に殺されたという家族の方が松本さんの説教のあとで話をきけてよかったといってくださったという話もあったと思います。松本亨さんの戦時中の話だけで朝ドラが一本できるというほどの先生なので、今回の朝ドラでは登場されなかったのだと思いました。

松本先生はとても英語がお上手で、英語で説教ができる先生です。先生の書かれた沢山の本は(英語演説の本もあります)どれも参考になりますので、国立国会図書館の登録を済ませた皆さんに、是非オンラインでの一読をお勧めしたいと思います。