本格的に数式を追いながら学ぶ生理学の講義(Oxford大学)が公開中です!

Mathematical Physiology, Lecture 1: Enzyme kinetics and the law of mass action. 4th year lecture.
https://youtu.be/lgrwTpgeJo8?

このYouTubeで公開されている講義は要チェックです。上の動画は第一回の講義です。
全8回の講義で4回目まで公開されました。
しっかりと数式をおって解説する講義で貴重な講義だと思います。酵素反応やイオン輸送の解析、ネルンストポテンシャルや静止電位の解析、イオンカレントやホジキン・ハックスレーのモデルなどを板書で数式書きながら本格的に解説している講義です。
学部で習ったことがある人には復習に、もうすこし初等的なレベルでしか知らない私のようなものにはブラッシュアップに最適の連続講義だと思います。LLMに質問しながら学ぶのもよいと思います。

毎週公開されているようで今まで公開されている講義のタイトルリストをペーストしておきます。
https://www.youtube.com/playlist?list=PL4d5ZtfQonW24_qWt3g_TN1ttC0SWhEjF

Mathematical Physiology, Lecture 1: Enzyme kinetics and the law of mass action. 4th year lecture.
Oxford Mathematics

Mathematical Physiology, Lecture 2: Transmembrane ion transport – 4th year student lecture
Oxford Mathematics

Mathematical Physiology, Lecture 3: The Nernst potential and the resting potential – 4th yr lecture
Oxford Mathematics

Mathematical Physiology, Lecture 4: Ionic currents and the Hodgkin-Huxley model – 4th year lecture
Oxford Mathematics

こちらに手書きの講義ノートや問題集などがあるようです。
https://courses.maths.ox.ac.uk/course/view.php?id=6111

ケンブリッジ大学出版会発行のゲーデルの定理や形式論理学、圏論への入門書がオープンアクセスで著者のサイトで公開されています!

数学、特に形式論理学やゲーデルの不完全性定理、圏論などに興味がある人には次のサイトが役立つと思います。
ケンブリッジ大学で長年数学、特に形式論理学や圏論を教えていたPeter Smithさんが自分の著書の多くをオープンアクセスにして公開されています。TOPページがこちら。
https://www.logicmatters.net/
オープンアクセス本がまとめてあるページへのリンク、ブログ、Study Guideなどいろんなページがあって必見です。

5冊のオープンアクセス本がまとめてあるのがこちらです。https://www.logicmatters.net/books/
ケンブリッジ大学出版会から出ていた本の改訂版がpdfで自由にダウンロードできます。それぞれの本へのリンクは上の著者のサイトからご覧ください。

1) Introducing Category Theory is the third expanded edition (2026) of a set of much-downloaded notes.
2) An Introduction to Formal Logic, based the first-year lecture course I gave for many years, was originally published by Cambridge University Press (2003, 2020). A corrected version of the second edition is now available as a freely downloadable PDF.
3)  An Introduction to Gödel’s Theorems was first published in 2007 also by Cambridge University Press, with the second edition appearing in 2013. It was published in a philosophy series, but is full of theorems — so mathematics students should find it useful too. A corrected version of the second edition is now available as a freely downloadable PDF. Again, for people who prefer to work from a physical book, there is a print-on-demand version as an inexpensive large format paperback. For more info, see here where you will find further support documents.
4)  Gödel Without (Too Many) Tears
This book is again available as a PDF. There is also an extremely inexpensive print-on-demand book available from Amazon, and a hardback too. For more info, see here.
5)  Beginning Mathematical Logic (2022) provides a study guide, giving introductory overviews of the core topics and then recommending the best books for studying these topics enjoyably and effectively.

それぞれの本に関して、練習問題とかもサイトに掲載されているのでゲーデルの定理や形式論理学の入門書が欲しい人にピッタリのサイトです。

Kindleの激安本3冊を紹介します。

今日は書類書きで忙しいのでAmazonの安いKindle本3冊を紹介するだけです。
前に書いた無料本の探し方のやり方(末尾のリンクを参照)で、今回は0円から35円の範囲のKindle本の洋書を探してみました。
2010年代あたりにでた科学の本とかがこの激安の価格帯に並んでいるのがわかりました。

例えばこんな本です。

Gravity’s Ghost: Scientific Discovery in the Twenty-first Century (English Edition) Kindle版
英語版 Harry Collins (著) 形式: Kindle版 ¥18
これは重力波を探る科学者が実際どのように研究を進めていったかを社会学者が研究した本のようです。科学を志す人の必読書と言われている本です。

Time Travel and Warp Drives: A Scientific Guide to Shortcuts through Time and Space (English Edition) Illustrated 版, Kindle版
英語版 Allen Everett (著), Thomas Roman (著) 形式: Kindle版
こちらは、タイムトラベルとワープドライブについての科学的な解説本のようです。SFファンにはうってつけの本ですね。これも18円です。

私は翻訳本を読んだのですが「カオス」の原書がやはり23円で買えます。
Chaos: Making a New Science (English Edition) Kindle版
英語版 James Gleick (著) 形式: Kindle版

Kindle本の無料本の探し方、高校生向けの順列組み合わせから学べる『選択の数学』という本の紹介。

ビタミンCは癌治療に役立つのか?NIHでの最新の講演では答えは「Yes」だそうです!

ビタミンCが癌治療に役立つことがわかってきたというNIHの動画がでています。

ビタミンCが癌治療に役立つというのは、Pauling(あのノーベル賞を二度受賞したポーリングです)とCameronの論文や本で提唱された説ですが、メイヨークリニック(Mayo Clinic)の試験で無効とされて以来、眉唾とする風潮が一般でした。NIH VideoCastで昨日公開されたDr. Mark Levineによる講演では、ビタミンCの静脈内投与で血中のビタミンC濃度はmMレベルのなることがわかり、膵臓がんなどで無増悪生存期間 ( むぞうあくせいぞんきかん progression-free survival PFS =癌が進行しない状態で生存する期間)や全生存期間が2倍に伸びることが明らかにされています。メイヨークリニックの無効という結果と、ポーリング・キャメロンの有効という結果の違いは、前者がビタミンCを経口投与しているだけなのに対して、後者は経口投与と静脈内投与を併用していることによると考えています。また、ビタミンCの作用機作は、血管内から血管外組織液に移行するビタミンCが過酸化水素を発生させて、このる過酸化水素が癌細胞を主に攻撃することによるという仮説を支持する結果がでているそうです。正常細胞は過酸化水素をすぐに無毒化できるが癌細胞は無毒化能力が低いので選択的に殺されるというメカニズムで効くと考えています。経口摂取では血中濃度はマイクロモラー(μM)程度の濃度にしかならず、200mg以上のビタミンCを食べても濃度は頭打ちになるだけだそうです。演者のおすすめのビタミンCの摂取量は日に200mgでフルーツや野菜から摂取するのがおすすめということです。日本のビタミンCの一日の摂取量は100mgが推奨されているというスライドもでていました)。

ポーリングとキャメロンの本には、静脈内投与と経口投与を併用したという実例が述べられていて国立国会図書館デジタルコレクションで読めるので是非ご覧ください。
L.ポーリング, E.キャメロン 共著 ほか『がんとビタミンC』,共立出版,1981.2. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12645133 (参照 2026-01-30)

演者によると、ビタミンCの臨床試験は製薬会社がお金をだそうとしない(安価なビタミンCが癌治療に役立つことを明らかにしても儲からないので臨床試験の費用にみあわない)のが壁になっているそうです。演者のこれまでの研究も、大富豪の寄付によるところが大きかったという話もでていました。詳しくは末尾の要約をご覧ください。例によってこの動画はダウンロード可能ですし、スクリプトもダウンロードできます。私はスクリプトをGemini3proにアップロードして要約してもらいました。(たぶん動画のurlを与えるだけでスクリプトを与えなくても要約できると思いますが、今日はスクリプトアップロードを試してみました!)

Clinical Center: Adventure At C: Ascorbic Acid (Vitamin C) In Health and Disease
Dr. Mark Levine, Section Chief
Molecular and Clinical Nutrition Section Digestive Disease Branch
National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases
https://videocast.nih.gov/embed.asp?live=57204


動画の要約をGeminiにしてもらったものを貼り付けておきます。


ご提示いただいたファイル(NIH Clinical Center Grand Roundsの講義録、演者:Dr. Mark Levine)に基づき、アスコルビン酸(ビタミンC)の薬物動態、作用機序、および癌治療への応用に関する研究内容を研究者向けに要約します。
講義要約:Adventurous Vitamin C in Disease

1. ビタミンCの生理学と薬物動態(Pharmacokinetics)の再評価

厳密な濃度制御(Tight Control): 健康なヒトにおいて、ビタミンC濃度は吸収(バイオアベイラビリティ)、組織移行、腎排泄の閾値によって厳密に制御されている 。

経口摂取の限界: 経口摂取では、用量を増やしても吸収率が低下し、輸送体が飽和するため、血漿中濃度はマイクロモル(μM)レベル(約70-80 μM)で頭打ちとなる 。推奨摂取量は約200mg/日(野菜・果物5皿分相当)で飽和レベルに達する 。

静脈内投与(IV)の特性: 静脈内投与は腸管吸収の制御を回避できるため、経口投与の約100倍にあたるミリモル(mM)レベルの薬理学的濃度(Pharmacologic concentrations)を達成できる 。

過去の論争の解明: Pauling/Cameronの研究(有効)とMayo Clinicの研究(無効)の矛盾は、前者がIVと経口を併用したのに対し、後者が経口のみであったことに起因すると説明できる 。

2. 癌治療における作用機序:プロドラッグとしての機能

過酸化水素(H2​O2​)の生成: 薬理学的濃度の血中アスコルビン酸は、細胞外液(ECF)へ拡散し、そこでアスコルビルラジカル酸化を経て過酸化水素を生成する「プロドラッグ」として機能する 。

選択的毒性: 血中では赤血球中のカタラーゼ等によりH2​O2​は消去されるが、細胞外液では蓄積する 。正常細胞はH2​O2​を解毒できるが、多くの癌細胞はこれに脆弱であり、ダメージを受けることがin vitroおよびin vivo(ラットモデル)で示された 。

3. 臨床試験の結果(Clinical Trials)

膵臓癌(Pancreatic Cancer):

Phase 1: IVアスコルビン酸+ゲムシタビンの併用により、9例中8例で腫瘍縮小効果が認められた 。

Randomized Phase 2 (Iowa大): 標準治療+IVアスコルビン酸群は、標準治療単独群と比較して、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)が約2倍に延長した 。

その他の癌: 卵巣癌での化学療法との相乗効果や、膠芽腫(Glioblastoma)における約5ヶ月の生存期間延長などが報告されている 。

否定的な結果の解釈: 去勢抵抗性前立腺癌などの試験で効果が見られなかった事例については、被験者が多重治療後であったことや、投与頻度の不足が要因として考察された 。

4. 糖尿病と測定技術の進歩

糖尿病における枯渇: 糖尿病患者は血漿中ビタミンC濃度が低く、補充を行っても健常者のレベルまで回復しない 。これは腎排泄(Leak)だけでは説明がつかず、上皮細胞の機能不全等が関与している可能性がある 。

新規測定法: 還元型(Ascorbic acid)と酸化型(Dehydroascorbic acid)を分別定量できる高感度LC/MSアッセイを確立した 。健常者において酸化型は10%未満と非常に低いことが明らかになった 。

将来の展望(Future Directions)

演者のDr. Levineは、講演の締めくくりとして以下の展望を述べています。

Phase 3試験の実施: 特に膵臓癌において、薬理学的アスコルビン酸投与の有効性を検証する第3相臨床試験へと進むべき段階にあると強調している 。

資金調達と連携: 臨床試験(特に安価な薬剤を用いた試験)の資金調達は困難であるが、NCI(米国国立癌研究所)とNIDDK(米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所)の連携や、民間資金の活用など、新たな枠組みを模索する必要がある 。

利用(Utilization)の研究: 確立した測定技術を用い、健常者を対象とした枯渇・再補充試験を行うことで、酸化型アスコルビン酸(Dehydroascorbic acid)の体内動態や利用機序を解明したいとしている 。

他栄養素への応用: 安定同位体を用いた厳密な代謝研究の手法は、ビタミンCに限らず全てのビタミン研究に応用可能であり、栄養科学の新たなスタンダードになり得ると述べている 。

佐々木閑先生の講義シリーズ「新説・インド仏教史」がはじまりました。これは面白そうです。

京大工学部工業化学科卒業の佐々木 閑(しずか)先生の動画はたびたび紹介しています。佐々木先生の仏教講義の新シリーズがはじまりました。

佐々木閑 仏教講義 12「新説・インド仏教史 その1」(「仏教哲学の世界観」第15シリーズ
https://youtu.be/5QZ7r3jM92A?

仏教の歴史を先生の新発見を鍵として統一的に理解できるというお話のようです。従来の定説では仏教の歴史上のできごと(あまり根拠のない伝承もふくまれるようです)を因果関係なしに提示しているようにみえます。先生の新説ではいろんな仏教史のできごとが因果関係をもって理解できるかもしれないという内容の講義になるそうです。資料も読みながら仏教の歴史を見直しとらえなおすという視聴者が歴史学者になった気分があじわえる面白い講義になりそうです。

宗像国際環境会議というのをご存知ですか?私は今日初めて知りました。

宗像国際環境会議というのが毎年開催されているようです。
私の住んでいる福岡県の宗像で開催されている会議で、いくつかの動画も公開されています。
https://www.munakata-eco.jp/pages/5211739/page_202108211134

大変有名な方々(安宅和人さんとか)が講演されているようで、今日は物理学者の野村泰紀先生の動画を埋め込んでおきます。
高校生向けと思われる内容で面白いので是非家族でご覧ください。
『宗像国際育成プログラム 野村泰紀  第12回宗像国際環境会議』
タイトルから想像される内容はさらっと触れられるだけで講演は量子と量子力学の発展史と将来についての解説です。同じ野村先生の量子力学100年の記念講演(リンクは末尾の記事を参照)と較べてみるのも面白いでしょう。
https://youtu.be/lSYsnHPuwVc?

理化学研究所による日本語による量子力学の入門講演動画が必見です。量子生物学の入門動画もありますよ!

GPIアンカーについてのよい動画が公開されたのでGeminiに要約してもらいました。

英国Royal Societyで私も研究していたGPIアンカー関連の動画が公開されたので、Gemini3Proで要約してもらった内容をペーストして紹介します。https://www.youtube.com/live/JV4xdfPH4BY?
この動画は、GPIアンカーの構造を世界で初めてトリパノソーマ病原体で明らかにしたMike Ferguson教授によるレーウェンフック・メダル受賞講演です。GPIアンカーがノーベル賞の対象になるなら、日本の木下タロウ先生(大阪大学)との共同受賞はまちがいないと思われる先生です。

以下がGemini3 Proによる要約です。


The Royal Society(英国王立協会)が公開した最新の講演動画『Pathogen assassin: a journey in microbiology』(病原体の暗殺者:微生物学への旅)について、医学部1・2年生向けに要約と見どころを解説します。

この動画は、2025年のレーウェンフック・メダル(The Leeuwenhoek Medal)を受賞した**Sir Mike Ferguson教授**(ダンディー大学)による記念講演です。基礎的な生化学の発見が、いかにして実際の治療薬開発(創薬)や診断技術に結びつくかという「トランスレーショナル・リサーチ(橋渡し研究)」の極めて優れた実例を学ぶことができます。

### 医学部低学年生向けの見どころ (Highlights)

1. **教科書の知識が「実用」に変わる瞬間**:
生化学や細胞生物学で習う「細胞膜」や「タンパク質の修飾(グリコシル化)」といった基礎知識が、実際の感染症治療のターゲットとしてどう利用されるかがわかります。
2. **「死の谷」を越えるアプローチ**:
アカデミア(大学)の基礎研究と、製薬企業による医薬品開発の間にあるギャップをどう埋めるか。教授が立ち上げた「Drug Discovery Unit (DDU)」の成功例は、将来の研究医や臨床医にとっても刺激的なモデルです。
3. **失敗から生まれる予期せぬ成功**:
ある感染症のために開発した薬が失敗しても、そのメカニズムを理解していれば、全く別の「白血病」の治療薬として蘇るという、科学のエキサイティングな展開(ドラッグ・リポジショニング)が語られます。

### 講演内容の要約
#### 1. 基礎研究:寄生虫の「鎧」を解き明かす [[09:17](http://www.youtube.com/watch?v=JV4xdfPH4BY&t=557)]

Ferguson教授のキャリアは、**トリパノソーマ**(アフリカ睡眠病の病原体)などの原虫が、人間の免疫系からどうやって逃れているかを解明することから始まりました。

* **VSGコートの謎** [[16:45](http://www.youtube.com/watch?v=JV4xdfPH4BY&t=1005)]: トリパノソーマの表面は「VSG」という糖タンパク質でびっしりと覆われており、これが免疫からの防御壁(鎧)となっています。
* **GPIアンカーの発見** [[21:33](http://www.youtube.com/watch?v=JV4xdfPH4BY&t=1293)]: 教授は、このVSGタンパク質が細胞膜にどう固定されているかを解析し、**GPIアンカー(グリコシルホスファチジルイノシトール)**という特殊な脂質修飾構造を突き止めました。これは後に、人間を含む全真核生物に共通する普遍的な構造であることが判明し、教科書を書き換える発見となりました。

#### 2. 創薬への応用:ヒトと病原体の「違い」を攻める [[29:07](http://www.youtube.com/watch?v=JV4xdfPH4BY&t=1747)]

「ヒトにも同じGPIアンカーがあるなら、それを標的にすると副作用が出るのでは?」という疑問に対し、教授は生合成経路(代謝マップ)の違いに着目しました。

* ヒトと寄生虫では、GPIアンカーを作る手順(酵素反応の順番)が異なります。この**「微妙な違い」**を狙い撃ちすることで、ヒトには無害で、寄生虫だけを殺す(GPI合成を阻害する)薬剤の可能性を見出しました。

#### 3. アカデミア創薬への挑戦 (Drug Discovery Unit) [[32:18](http://www.youtube.com/watch?v=JV4xdfPH4BY&t=1938)]

製薬企業にとって利益が出にくい「顧みられない熱帯病(NTDs)」の薬を作るため、教授は大学内にプロの創薬部隊(Drug Discovery Unit: DDU)を設立しました。

* **失敗と転用(セレンディピティ)** [[36:22](http://www.youtube.com/watch?v=JV4xdfPH4BY&t=2182)]: 睡眠病用に開発したNMT阻害剤という薬は、脳内の寄生虫に届かず臨床試験で失敗しました。しかし、その作用機序が一部の**白血病**にも効くことが判明し、現在は白血病治療薬として臨床試験が進んでいます。「基礎研究がしっかりしていれば、失敗は無駄にならない」という教訓です。
* **診断キットの開発** [[39:27](http://www.youtube.com/watch?v=JV4xdfPH4BY&t=2367)]: 高価な機器を使わず、指先の血液だけで睡眠病を判定できる迅速診断キット(ラテラルフロー)を開発し、すでに現地で使われています。

#### 4. マラリア治療薬のブレイクスルー [[46:00](http://www.youtube.com/watch?v=JV4xdfPH4BY&t=2760)]

マラリア原虫のタンパク質合成を阻害する新しい化合物の開発に成功しました。

* この薬は、**たった1回の投与で治癒が可能**であり、さらに低用量で感染予防効果も長期間続くという画期的な特性を持っています。現在は第II相臨床試験まで進んでいます。

### 学生へのメッセージ

講演の最後で教授は、基礎研究(Discovery Science)を軽視してはいけないと強調しています。「発見」がなければ「翻訳(実用化)」するネタもありません。これから医学を深く学ぶ皆さんにとって、**「基礎医学の知識が、将来どのように患者さんを救うツールに化けるか」**をイメージするのに最適な動画です。

元動画URL: [Pathogen assassin: a journey in microbiology | The Royal Society](https://www.youtube.com/watch?v=JV4xdfPH4BY)

DN_SuperBook_PDF_ConverterのGUI版(Windows, Mac, Linux対応版)を作った方が出現しました!

今日は忙しかったので簡単な記事です。

Linux版がでたというのを紹介したpdfを綺麗にしてくれるソフトDN_SuperBook_PDF_ConverterをRustで書き換えてGUIで使えるうえにOCRもできるようにして下さった方がいます。DockerでAI機能も動いてOCR機能(YomiToku)も実装済みです。RustでつくられているのでMac, Linux, Windowsなど機種を選ばずに使えるそうです。
https://github.com/clearclown/Rust_DN_SuperBook_PDF_Converter

ツイートを埋め込んでおきます。

 

数学を水泳競技に応用して世界記録、アメリカ記録を塗り替えオリンピック金メダルラッシュをもたらした数学者の動画を紹介します。

Ken Onoはアメリカの著名な日系二世の数学者です。数論の研究で有名ですが、最近は大学教授からAIベンチャーへと移籍したのがニュースになっていました。彼は数学と流体力学を活用してアメリカの競泳選手を指導して数々の世界記録、アメリカ記録を書き換えるのを助け、数多くのオリンピックメダルをアメリカ競泳界にもたらしたのでも有名です。

最近は新しいツイートアカウントも作ったそうで競泳のメダルの話もでています。

去年、沖縄のOISTで一般向けに競泳のメダル獲得の話をされた時の動画がOISTのサイトで公開されています。
Ken Ono: Swimming Through Data – (TSVP Talk at OIST)
https://youtu.be/GIXB7YDcnX0?

一昨日から宣伝しているGlaspで動画のスクリプトを表示させた様子をスクショしたので二枚貼り付けておきます。画像をクリックすると拡大するので拡大してご覧ください。右の画像は去年7月時点でのOnoのVelocity Swim Labの貢献成果がリストされているスライドです。12の世界記録、100以上の世界新記録とオリンピックメダル‥‥!数学が役立つわかりやすい例です。

オリンピックの金メダルを持って写っている女性競泳選手は、Ken Onoの学生でもあって競泳での数学の活用についての論文も書いている人です。論文はオープンアクセスなので誰でもダウンロードできます。オリンピック出場が内定した時に論文が出ているようでSpringerのツイートも貼り付けておきます。


論文はこちらからダウンロードできます。
https://link.springer.com/article/10.1007/s00283-024-10339-0#citeas
Douglass, K., Lamb, A., Lu, J. et al. Swimming in Data. Math Intelligencer 46, 145–155 (2024). https://doi.org/10.1007/s00283-024-10339-0

DN_SuperBook_PDF_Converter_Linuxが登場しました!Glasp Web Highlighterは使える機能拡張です!

先日のブログ記事の続きです。

自炊などでできたpdfを読みやすく見やすくするソフトが公開されました!

自炊したpdfを綺麗に読みやすくするソフトはWindows10, 11対応で残念ながらLinux版がないとのことでした。
なんとLinux版を作った方がおられるそうで、公開されています。


こちらのgithubサイトをご覧ください。
https://github.com/clearclown/DN_SuperBook_PDF_Converter_Linux
私のPCで、GPUが動くのがLinuxだけなので、これは試してみたいと思います。

あと、昨日の記事の字幕表示と字幕がコピペできる機能拡張Glasp Web Highlighterをいろいろな動画で試してみました。
日本語の動画も字幕を全部コピーできます。もちろん、演算子が演山子になるなど、当て字とかがあっておかしな日本語もまざるのですが、LLMに投げる材料としては誤字が少々はいっていても大丈夫です。動画をみずに内容を把握するには絶大な効果がある機能拡張です。それだけでなく英語の勉強にも役立ちます。
ちょっと前に科学英語の教材Carsat Crisisについて書きました。Carsat Crisisの動画のスクリプトの入った本は古書になってしまっていて数万円の値段がついています。しかしGlasp Web Highlighterを使えば、スクリプトを全部表示できるうえにダウンロードもできるので本を買う必要もなくなっています。またChatGPTなどにスクリプトをつかって教材をつくってもらったり、問題をつくってもらったり、会話したりもできるわけでいろいろ工夫してみてください。

三年前に紹介したBBCラジオの名作ドラマThe Journey into SpaceのYouTubeにアップロードされている動画に使えば、スクリプトを読みながら聞けるので楽しいと思います。私は英国で暮らした時子供たちとみていた英語教材とか絵本の朗読とかをこの機能拡張を使いながら見直していました。英語にかぎらず朗読とか映画とか、Podcastなどの動画の理解に大いに役立つので是非試してみてください。

BBCの往年の名作SFラジオドラマを聞いてみましょう!