国会図書館デジタルコレクションで個人送信が取り上げられた7万1662冊の一覧表を作った方がいます!

国立国会図書館デジタルコレクションで個人送信サービスで読めなくなった本(なんと7万1662冊!)の一覧を作ってくれた方がいます。Google ドライブにリストがありますが、エクセルでダウンロードすると「壊れているので修復しますか」とかいってきます。Excelをやめて、ods形式 (LibreOffice CalcやApache OpenOfficeなどが使っているスプレッドシート形式) などでダウンロードしてご覧になるのが良いと思います。

4月22日国立国会図書館デジタルコレクションの7万冊余りの本が入手可能性調査というものの結果、突然、館内限定に変更されてネットで読めなくなりました。予告なしの変更で被害甚大です。たとえていえば、朝起きて自分の本棚をみると読もうと並べていた本がごっそり消えてしまったようなものです。本棚には「本は全部東京の図書館本館に収蔵しましたので来館して読んでください‥‥」というメモが貼ってありました。

これはインターネットのサービスの非常識の例だと思います。電子書籍で買ったものが利用権を売っているだけだというので、出版社がつぶれると返金もなく読めなくなるという事例もありましたね。AmazonのKindle unlimitedでもある日突然に本が消えて読めなくなることがよくあります(昔はまもなく読めなくなる本のリストがでていたこともあったのですが今はみつけられません)。例えば先日紹介していた岩波新書などはいったん返却して再度借りようとしたら、全部unlimitedから消えていました。まだ返却していない本は返すまではずっと読めますが、いったん返却してまた借りようと思ったらもう借りられないというのはよくあることです。お目当ての本が読めるからKindle unlimitedを契約したのに、契約開始後すぐ読めなくなったということもありました。これは動画配信サービスでも皆さんよく経験されているのではないでしょうか。私はNetflixを契約していましたが、シリーズものがある日消えてしまってみられなくなったりすることがしばしばで、配信作品にも飽きてきたので解約しました。Amazon Prime Videoでも同様のことがよくあります。これらの動画配信サービスは、間もなく配信終了というアナウンスメントがあるのでまだましです。国立国会図書館は突然読めなくなったので驚きました。別に全文ダウンロードしたりするわけでもなく、ときどき開いてちょっとずつ読んでいた本も消えてしまい、がっかりしています。前にも書きましたが板倉聖宣さんの本や堀淳一先生の本(教科書だけでなく、地図についてのエッセイも含む)が消えたのもびっくりしました。ことほどさように、このブログで紹介してきた本も多数読めなくなっています。

7万冊以上の館内限定化ですが、最初に埋め込んだツイートにあるように、国立国会図書館のAPIを使ってどれが限定化されたかのリストを作って公開してくれた方がいます。詳しくはこちらのブログをご覧ください。
こういうのは、国立国会図書館が公開すべきリストだと思います。
https://fushihara.hatenadiary.jp/entry/2026/04/28/154230

館内限定になった本の中には、渡辺慧さんの「知識と推測」の翻訳本 (渡辺さんの原著は英語)があります。こんな翻訳本、読める人が何人いるんでしょうね。読める能力がある人は英語版がInternet Archiveで貸出可能なのでそちらを借りて読むとよいと思います。
原著のタイトルとリンクはこちらです。
Knowing and guessing; a quantitative study of inference and information
byw Watanabe, Satoshi

https://archive.org/details/knowingguessingq0000wata
誤植などはAIを使いながらチェックするとよいでしょう。
翻訳本で館内限定になったものは英語版ではオンラインで読めるものが多いのが救いです。
英語圏の人が日本人より圧倒的に有利なのは、今回の事件で明らかになりました。「アルマゲスト」とかも館内限定になりましたが、このブログで前に紹介したように英語版はオンライン公開されており、
https://archive.org/details/ptolemys-almagest-toomer/mode/2up
詳しい注解付きのサイトもあったりします。
https://farside.ph.utexas.edu/books/Syntaxis/Almagest/index.html

水銀について楽しく学べる英国Royal Institutionの一般むけ講演会がおすすめです。水銀についてのデモ実験満載で最後にはFaradayのモーターの再現実験も見られます!

ひさしぶりに、英国Royal Institutionの動画です。
化学実験のデモンストレーションが専門のAndrew Szydloさんによる、The Royal Institutionでの今年の3月の公開講演会の動画です。Szydloさんは英国のHigate School (4歳から18歳までが学ぶ中学、高校を含むパブリックスクール)の先生で切手収集家、写真家、自動車技師など多彩な面をもつ化学者です。

この動画では、水銀の科学についての息をつく間もないくらい大量の実験をみせてくれており、水銀について楽しく学べます。字幕をオンにして(あるいはChromeの機能拡張Language Reactor を使って翻訳して)見てください。高校生や小学生も見て楽しめます。

水銀は重い金属で、常温では液体です。金属なので電気を通すはずですが、実験で確かに電気が通ることも実演してくれています。水銀が、貴重な金属である金をアッという間に溶かしてしまうアマルガムの実験、水銀を固体にする実験、水銀蒸気の毒性と不思議の国のアリスの帽子屋の話などから始まりぐんぐん引き込まれていきます。講演は2部にわかれてアップロードされていますが、第2部の最後のほうではファラデーのモーターの実演もあります。このRoyal Institutionのこの部屋でファラデーのモーターが動いていたのですから、感動ものの実験ですね。詩人による詩の朗読と爆発実験で終わるこの講演は記憶にのこると思います。

この講演の素になったと思われる論文をみつけたのでダウンロードできるリンクを載せておきます。右上のダウンロードボタンからダウンロード可能です。文字で読むのも理解をふかめますし図もきれいで講演の理解がふかまります。

https://www.researchgate.net/publication/399878872_Mercury_-_The_Element_that_Changed_the_World

動画を埋め込んでおきます。

Quicksilver, alchemy & Faraday’s motor – Part 1 with Andrew Szydlo
https://youtu.be/LlMnU73PPE8

Quicksilver, alchemy & Faraday’s motor – Part 2 with Andrew Szydlo
https://youtu.be/n1oUMjwnCj0

Andrew Szydloさんのホームページには、他にも多数の動画がアップロードされています。
どれも面白そうな動画ですのでご覧になるとよいと思います。
https://andrewszydlo.com/home.html

久保拓弥さんの緑本『データ解析のための統計モデリング入門』の参考資料の紹介です。

生命科学系の統計学については九大生物出身の久保拓弥さんの緑本が必読書です。
今日こんなツイートをみかけました。

このツィーとにある久保さんの資料のリンクはこちらです。
https://kuboweb.github.io/-kubo/stat/2015/jssp/kubo2015jssp.pdf

私の次の過去記事にも久保さんの動画や緑本の読書メモを公開している方のリンクがのっていますので参考にどうぞ。

緑本は脚注を読みすぎるとなかなか前にすすめないので、最初は本文を中心に読み進むのがおすすめです。AIに助けてもらいながらコードをRで実行しながら読んでいくのが良いと思います。

 

久保さんの緑本『データ解析のための統計モデリング入門』を読むための動画やサイトを紹介します。

甘利俊一先生の動画がいろいろ公開されています。

AI隆盛の基礎を築いた甘利俊一先生の動画がいろいろでています。

次の動画はこのブログの過去記事で紹介しました。

甘利俊一「人工知能と数理脳科学」-2024年ノーベル物理学賞に関する特別講演
https://youtu.be/eIeeFVaAxaM

甘利俊一先生の動画が公開されました!

この動画を見た感想を紺野大地さんがツイートしておられます。


最近では甘利先生のインタビュー動画がでていて、甘利先生の最近出版された本

「めくるめく数理の世界―情報幾何学・人工知能・神経回路網理論」(サイエンス社 2024年刊)
https://www.saiensu.co.jp/search/?isbn=978-4-7819-1611-8&y=2024
の内容にも触れられていて面白そうです。
九大に就職されたあたりまで話がすすんでいるようです。

数理工学者 甘利俊一さんインタビュー【PARTⅠ】
https://youtu.be/XGrtqbYIDdE

数理工学者 甘利俊一さんインタビュー【PARTⅡ】
https://youtu.be/WypPkoyNTAc

 

国立国会図書館デジタルコレクション個人送信資料の大量館内限定化について

このところ、昔ブックマークしたデジタルコレクションの個人送信サービスで読めるものが館内限定に変更されているという現象によく遭遇していました。ツイートをみると4月22日に大量(たぶん5万点くらい)の送信サービスで読めていた本が、館内限定に変更されてネットで読めなくなったようです。


このツイートされている方が「恐れていた」と書いておられるのは、今までも時々経験していた 理由不明の(たぶん間違えて)館内限定化の事例が増えなければいいのにという願いが裏切られることを「恐れていた」という意味です。

私がこのブログで紹介した本も読めなくなっているものが大量にでています。国立国会図書館のアナウンスが見つけられないのでこうなった理由はわからないのですが、絶版になっているものもかなりたくさん館内限定に変更されているようです。私の紹介した本について調べてみて、特に目についたのは板倉聖宣さんが関係している本が全部館内限定になったことです。ひどいのは、少年少女科学名著全集とか発明発見物語全集など(科学の古典を小学生向けに翻訳して集めた本や発明発見物語を集めた本)が読めなくなっていることです。編集に板倉さんが入っていたり、板倉さんが共著で入っている本、そして板倉さんの単著、ことごとくが読めなくなっています。長岡半太郎伝(2種類あります)も読めませんし、板倉さんの「科学と方法」、「科学と社会」も読めません。突然読めなくなったので、理由など図書館側からのアナウンスがまたれるところです。

私の過去記事のリストには、たいてい参照日が書いてあるのでリンクを押して読めない場合はあきらめてださい。例えば渡辺慧さんの「知識と推測」は読めなくなりました。モノーの「偶然と必然」、ハイゼンベルグの「現代物理学の思想」、シャーロックホームズ関係の本多数、堀淳一さんのエッセイや物理数学の教科書、米沢先生たちの量子化学入門なども消えました。また科学哲学関係の私が紹介した本もごっそり消されています。

ただ前に、読めなくなっているのはおかしいという指摘をしたら読めるようになったこともあったので、いくつか明らかに絶版で入手困難(定価をはるかに超える古本しかない)なものについては連絡してみるつもりです。

デジタルコレクションの個人送信サービスで読めるようになったので、すでに一部の蔵書は捨ててしまいました。館内限定になった本も多数あります。ちょうどデジタルコレクションの個人送信サービスで読める自分の本を大量に捨てる準備をしていたのですが、捨てなくてよかったです。

ハルシネーションなしで文献検索する方法について―最も簡単な方法

昨日紹介したTogoMCPの取り扱っているデータベースにはPubMedが入っています。ですからTogoMCPを使うとハルシネーションなしでPubMed検索が行えることになります!是非試してみてください。(註:昨日からでてきているMCPというのはModel Context Protocolの略で「AIに新しい能力を追加する仕組み」のことです。詳しくは前に紹介した無料の教科書『AIエージェントを使いこなす―はじめてのバイオインフォマティクス開発作法』をみてください。)

ではハルシネーションなしのPubMed検索のやり方をまとめます。:

昨日の動画にしたがってChatGPTにTogoMCPをセットアップしてください。MCPのアプリは開発者モードで動くので動画に従って開発者モードにしてください。開発者モードになると、プロンプトを入れる部分が橙色の枠線でかこまれ、右上に「開発者モード」と表示されます。橙色の枠内の下にある+をクリックすると「ウエブ検索」という項目の下に「…さらに表示」という項目があるのでクリックしてください。TogoMCP(開発者)という項目があるのでチェックして選択完了です。閉じると先ほどのプロンプト入力領域にTogoMCPが表示されています。これでTogoMCPが動きます。確認したければ昨日の動画の例のとおりにTogoMCPで扱えるデータベースの一覧を出すように指示してみてください。
動画の例がちゃんと動くようになったら、PubMed検索をTogoMCPからやってみましょう。検索はChatGPTが行うのではなくTogoMCPを介して検索するのでハルシネーションはおこりません。おこるとしたらChatGPTが、得られた検索結果を要約したり解釈するときにおこるハルシネーションのみです。実在しない文献をでっちあげたりすることはないので安心して検索することができます。私は試しにこんなプロンプトをいれました。
「TogoMCPを使ってPubMedを検索してください。C. elegansのコンドロイチン合成酵素に関する2000年から2005年までの間の論文を探してください。」
私たちの論文がでるはずですが、確かにでてきました。プロンプトにdoiとかPubMedリンクを入れるように指示しておけば、クリックして簡単に論文にアクセスできるようにもなります。また、検索式を表示せよと指示しておくとPubMedの検索式も表示するので参考になると思います。

TogoMCPを使うPubMed検索はハルシネーションなしに文献検索する方法のなかでは一番簡単で手軽な方法だと思います。以前紹介した方法(昨日の記事にあるリンク参照)では仮想Python環境を作ってgrokでlocalhost:8000にアクセスするなどの方法を使いましたがTogoMCPを使う方法はそれよりはるかに簡単でおすすめです。二つの方法を比較しましたがほぼ同じなのでよさそうです(TogoMCPのほうが日本語総説もひろってきたのが唯一の違いでした)。

うれしいニュース、Life Science Dictionaryの機能が大幅に強化されて公開・更新継続されることになりました!最強のツールです!最新のMCPサーバー「TogoMCP」についても書きました。

Life Science Dictionaryは日本の生命科学に多大の貢献をしてきた素晴らしいプロジェクトです。
https://lsd-project.jp/bin/ejdic.pl
開発の中心の京都大学の金子周司教授(現・名誉教授)の退官にともなって、今後が心配されていましたが3月31日づけのアナウンスメントでDBCLS(ライフサイエンス統合データベースセンター)に移管され継続的に利用、更新ができるようになったそうです。さらに辞書も大幅に拡張されて、ライフサイエンス関係以外の単語も扱えるようになっています。これはすごい!https://dbcls.rois.ac.jp/ja/2026/03/31/post1.html
本当にうれしいニュースです。関係者の皆様のご努力に心から感謝します。
論文やサイトを読むときばかりではなく、論文を書くときに使う用例を検索できるコーパス機能もずっと使えるので論文を書くのにも大いに役立ちます。

ブラウザでこの辞書を使うための機能拡張Life Science Dictionary Tool WebExtensionは、最新のChromeには対応していないと思います。私は古いバージョンのChromeを使っているのでまだ使えます。Firefoxでは最新版(私はESR140.9.0を使っています)で使えることを確認しましたので、まだ使っていない方は是非試してみてください。上に書いたように従来のLife Science Dictionaryより辞書の機能が拡張されていて(訂正:機能拡張は2年ほど前の古い辞書搭載版しかないことが今日(23日)わかりました。最新の辞書版はないみたいですが、一般語彙も結構はいっていて便利です)すごい機能拡張です。

最後にDBCLSはいつも紹介しているTogotvの事業も担当しています。最新の動画ではChatGPTからDBCLS 関係のデータベースを自然言語で横断検索できるMCPサーバーの使い方が紹介されています。以前このブログで、ハルシネーションなしにChatGPTで文献検索ができるMCPサーバーの使い方を紹介しました(末尾に一つ記事を埋め込んでおきます。他の記事もありますのでブログの検索窓にmcpといれて検索してみてください)。あの時と同じように設定するだけでPubMedをはじめ各種ライフサイエンスデータベースが横断検索できるのはすごいと思います。動画を参考に是非使ってみてください。私も試してみます!
プレスリリースはこちら。
https://dbcls.rois.ac.jp/ja/2026/03/31/post2.html
動画はこちらです。簡単に設定できるので試してみましょう!

MCPサーバーを使ったPubMedの文献検索を実際に試してみました!すごいの一言です。

上の記事はハルシネーションなしの文献検索法の解説です。ChatGPT5.4でもハルシネーションの可能性はありますし、今日使っていたGemini3 では激しいハルシネーションがみられてdoiを返してきた文献が存在しないかまと外れというありさまでした。上の過去記事には、なぜMCPサーバーを使うとハルシネーションが防げるかなども書いてあるので興味のある方は読んでみてください。

生物リズムと生命における死についての、高校生以上向け東京大学公開講座の動画が公開されました。

宮澤賢治の有機交流電燈が生体リズムを暗に示唆しているのではないか、という話はこのブログで何度かとりあげました。生命における生物リズムについての基礎知識がわかるよい動画が公開されているので紹介します。2023年の公開講座ですが動画がYouTubeに出たのは6日ほど前です。

【振動反応が創り出す生物リズムの美】樋口 秀男_第137回(2023年秋季)東京大学公開講座「科学と美」
https://youtu.be/zVTE-1C0wy0

講師:樋口 秀男 (東京大学 理学系研究科/教授)
※所属・役職は講演当時のものです。内容は以下のとおりです。
ーーーーーーーーーー
01:50 生物のリズム
03:54 リズムは美しいのか
05:53 ペンギンのリズム、波のリズム
07:27 身体のリズム
13:32 呼吸のリズム
18:42 リズムが生まれる仕組み
22:35 心臓のリズム
26:54 鞭毛・繊毛のリズム
31:00 リズムは振動反応で創られる
33:35 リズムは数式で表現できる

以前このブログで紹介した東大の小林武彦先生の公開講座の動画も最近公開されました。ブログ記事は末尾にリンクを埋め込んでおきますので参照してみてください。

【生物はなぜ老い、そして死ぬのか】小林 武彦_第141回(2025年秋季)東京大学公開講座「人間の在り方、生き方」
https://youtu.be/s5wDD_cqU14

講師:小林 武彦 (東京大学定量生命科学研究所 教授)
※所属・役職は講演当時のものです。内容な以下のとおりです。
ーーーーーーーーーー
00:19 はじめに
04:16 生物はなぜ死ぬのか
22:58 ヒトの老いの意味とはなにか?

以前このブログで紹介した小林先生の動画も参考になります。

ベストセラーになっている二冊の講談社現代新書の著者 小林武彦先生の生物の死と老化に関する動画を紹介します。

ハリウッドで世界一美しいといわれた女優が現代のワイアレス技術の基礎をきずいたという話

ツイートをみていたら、ハリウッドの女優で現代のワイアレス技術の基礎を築いた発明家Hedy Lamarrという女性がいるのを知ったので紹介しておきます。

ヘディ・ラマー(Hedy Lamarr, 1914年 – 2000年)は、1930年代から50年代にかけてハリウッドで活躍した伝説的な女優であり、同時に現代のワイアレス通信技術の基礎を築いた画期的な発明家でもあります。

オーストリア出身の彼女の生涯は、ハリウッドで「世界一美しい」と称えられた美貌を持つ女優、それとは対照的な「天才的な理系脳」をもつ発明家という、二つの驚くべき側面で知られています。その美しさはディズニー映画『白雪姫』やDCコミックスの『キャットウーマン』のモデルになったとも言われています。たしかに似ていますよね。
しかし、彼女の真の凄さは、撮影の合間や夜間に没頭していた「発明」にあります。彼女は正規のエンジニア教育を受けていませんでしたが、当時の夫が武器商人であったことから兵器技術の知識を得ており、第二次世界大戦中に画期的なアイデア周波数ホッピング(Frequency Hopping Spread Spectrum)を思いつきました。当時、無線誘導される魚雷は、敵軍(ドイツやイタリア、日本など)によるジャミング(電波妨害)に弱いという欠点がありました。ヘディは、友人の作曲家ジョージ・アンタイルと共に、「送信機と受信機の周波数を絶えず変化(ホッピング)させれば、傍受や妨害を防げる」という理論を考案しました。自動ピアノのロールから着想を得て、88の鍵盤(周波数)をランダムに切り替える仕組みで1942年に「秘密通信システム」として特許を取得しました。残念ながら当時のアメリカ海軍は「女優の考えたアイデア」を真剣に受け止めず、この技術が戦時中に実用化されることはありませんでした。しかし、特許が切れた後、彼女の理論は現代のデジタル通信において再発見されました。現在、私たちが日常的に利用している以下の技術は、彼女の「周波数ホッピング」の概念が基礎となっているそうです。

Wi-Fi
Bluetooth
CDMA (携帯電話の通信規格)
GPS

1997年に電子フロンティア財団からパイオニア賞を授与され発明家としての側面が脚光を浴びました。2014年には死後ですが「全米発明家殿堂」入りも果たしています。彼女はかつて、「どんな女性でも、ただじっと立って馬鹿なふりをしていれば、グラマラスに見えるものよ」という言葉を残していますが、彼女自身はその美貌の裏で、現代のIT社会を支える不可欠な種をまいていたということです。Googleが彼女のアニメをつくってYouTubeに公開しているので埋め込んでおきます。ピアノの鍵盤もでてきます。
Hedy Lamarr’s 101st Birthday Google Doodle
https://youtu.be/Z0gu2QhV1dc

2015年の彼女の誕生日を記念して検索画面にでていた動画です。
この検索画面にでてくるアニメやゲームなどは、こちらのサイトで全部保存されています。
https://doodles.google/
自分の誕生日とかを入れて検索すると面白いかもしれません。

Gemma4:26bをOpen WebUIを使ってChatGPT風のGUIで利用する具体的手順(追加記事)

先日の『Gemma4:26bをOpen WebUIを使ってChatGPT風のGUIで利用する具体的手順です。』の記事に追加します。Ubuntuをシャットダウンした後、再起動すると、ブラウザでhttp://localhost:3000を開いてもGUIが起動しません。再起動後どのようにしたら、Gemma4:26bをOpen WebUIで使えるようになるかというが書いてありませんでした。今日はその方法についての追加記事です。

Ubuntuを再起動した後は、設定そのものは保存されていますが、「動かすためのスイッチ」を順番に押していく必要があります。ブラウザでアクセスする前に、ターミナルで以下の2ステップを実行してください。


再起動後のクイック起動手順

1. Ollamaサービスの状態確認

Ubuntuの場合、Ollamaはシステム起動時に自動で立ち上がる設定になっています。まずは念のため、Ollamaが動いているかどうかを確認しましょう。

systemctl status ollama
  • 「active (running)」 と緑色で出ていればOKです。
  • もし動いていなければ、sudo systemctl start ollama で起動してください。

2. Dockerコンテナ(Open WebUI)の起動

Dockerコンテナは、再起動すると一度「停止」状態になります。以前作成した open-webui という名前のコンテナを再び動かします。

docker start open-webui
  • ターミナルに open-webui とだけ返ってくれば成功です。

3. ブラウザでアクセス

これで準備完了です。ブラウザを開いて、以下のURLを入力してください。

http://localhost:3000


毎回ターミナルを叩くのが面倒な場合は、以下の設定をしておくとDockerコンテナが起動後、自動で立ち上げるようになり、「再起動したら勝手にAIが待機している」状態にすることができます。
今のコンテナに「PCが起動したら自分も起動せよ」という命令を追加します。ターミナルでつぎのコマンドを打ってください。

docker update --restart always open-webui

これを行っておけば、次回の再起動からはステップ2の操作すら不要になり、いきなりブラウザを開くだけでよくなります。

これで、再起動後もスムーズにGemma 4との対話を再開できます。
以上が、自動起動する設定ですが、この自動起動を止めたい場合はターミナルで以下のコマンドを実行します。

docker update --restart no open-webui
  • --restart no: これがDockerのデフォルト設定です。「勝手に再起動しない」という命令になります。

  • PCを再起動したとき: Open WebUIは「停止」したままになります。

  • 使いたいとき: ターミナルから docker start open-webui を打った時だけ起動するようになります。