バイオインフォマティクスを本格的に使いたいときに参考になるブログとサイトの紹介です。

以前の記事でPythonの環境構築にuvを使うというのを紹介しました(末尾のリンク参照)。ツイートをみていると環境構築につかえるmicromambaというのもあるそうで、これはとてもよさそうです。
『NGSデータを使った解析と、その周辺。』
2025-08-12
micromambaを用いたPython環境構築

https://rnakato.hatenablog.jp/entry/2025/08/12/134332

これは東京大学のバイオインフォマティクスの専門家 中戸 隆一郎 先生のブログの最新記事です。このブログは生命科学やバイオインフォマティクスに興味のある方には必見です。いろんな役立つ情報満載です。記事一覧のページはこちらです。是非ご覧ください。

https://rnakato.hatenablog.jp/entry/2017/09/02/000220
先生の新刊 「エピゲノム情報解析」(コロナ社)もよさそうです。
https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339027372/
また、先生の研究室のホームページにも良質の資料がいろいろあるので是非参照してみてください。こちらです。
https://nakatolab.iqb.u-tokyo.ac.jp/

私のuvについての記事はこちらです。

Pythonパッケージ管理ツール”uv”を使ってみましょう!

東大の吉田塁先生の生成AI入門講座が公開中です。私がGPT5を使ってみて気付いた注意点もご覧ください。

今日も九州は豪雨です。昨日は名古屋から福岡空港に着陸しようとした飛行機が雷雨で着陸できずに引き返したり、空港に着陸した飛行機が駐機場に移動できず数時間機内に閉じ込められたりしたというニュースをみました。線状降水帯も福岡県の海側に現れるとの予報でしたが、海側のみならず南のほうにもあらわれて、熊本や鹿児島で被害が多かったようです。思わぬ被害にあわれた皆様の一日も早い回復・復旧をお祈りします。

午後、YouTubeのおすすめに東大の吉田塁先生の生成AIの入門講義のライブ中継がでていたのでみてみました。吉田先生の動画は以前にも紹介しましたが、今回は日進月歩の生成AIの最新情報を踏まえた講義ですのでブラッシュアップにもなる内容でした。いつまで見ることができるかは不明ですが、動画を埋め込んでおきます。教員向けとありますが、一般の方向けにもなるように配慮されている講演なので入門を考えている方にも最適の講座です。

最新のGPT5の話もでてきます。私もGPT5を使いはじめましたが、ハルシネーションはまだまだありますね。

先日、線虫の遺伝子ファミリーについて質問したところ、的確な回答が得られました。さすがGPT5と感動しました。GPT5は回答してきた後、『こんなこともできますが、やりますか?』といった提案をしてきます。これは何か作業をさせると必ず次の作業の提案をするように設定されているようです。よさそうなのでやってもらうと、これはゴミの結果であることが経験上多いです。今回のGPT5の提案では、線虫の遺伝子リストを作成してくれるというので、さっそくやってもらいました。それらしいリストが瞬時にできてさすがGPT5と思いました。しかしリストの遺伝子の半分ほどは、線虫のデータベースであるWormBaseで確認すると存在しないウソの遺伝子名でした。

まとめると、『ChatGPTに作業させた後にChatGPTが提案してくる次の作業の提案は、やってもらうと実行できないものだったり、返ってきた結果がハルシネーションが多いものだったりすることが多いので、注意しましょう!』ということになります。

福岡はものすごい雨でした!平和と戦争ついて考えるヒントになる偽書?があるそうです。

今日は午前、午後と激しい雷雨がきて雨雲レーダーのサイトの画面が紫色になる豪雨でした。福岡空港では飛行機が引き返したり、博多駅では新幹線が止まったりしていました。近所の河川も氾濫注意水位を超えたりしていました。幸い雨が小降りになったので多くの河川での氾濫はなかったのですが大変な一日でした。ダムの水位も大きく回復するものと思われます。帰省のみなさん、お疲れがでませんように。

今日は平和について考えるヒントになる本があるみたい(未読です)なので紹介します。こちらのツイートを山形浩生さんがリツイートされていたので知りました。

山形さんの翻訳はこちらで無料で読めます。
https://cruel.org/books/ironmountain.pdf
アイアンマウンテン報告という子の本は偽書とのことですが、これについてはこの山形さんの翻訳書の訳者解説の部分を読むとよいでしょう。

平和と戦争について考えるヒントになると思われます。

ChatGPTのplusプランでlegacy modelが使えない件

私はChatGPTのplusプランのユーザーです。今日、ChatGPTを使おうとしたらGPT-5とGPT-5 Thinkingだけしか選べなくなっていました。昔のモデルを使う方法をツイートでさがしてみると、アカウントの設定・一般のタブに「レガシーモデルを表示」というのがあるのでそこから設定できたというツイートがあったので探したのですが、ありません。

私はWindowsでログインしていたので、Ubuntuでログインして探してみることにしました。UbuntuのFirefoxでログインすると、ありました!「レガシーモデルを表示」という項目がグレーになっているのでそこにあるボタンを動かすと4oが選べるようになりました。Ubuntuで設定したあと、Windowsでつかってみるとこちらもレガシーモデルを表示の項目が顕れており、4oを選べるようになっていました。

しかしその他のモデルはみあたりません。4.1を愛用していたのですが表示されていません。その他のminiモデルなどもありません。そのうち復活するのか待ってみるほかないのかもしれません。

量子理論の日本語解説動画の公開が始まっています‥以前紹介したQuantum Mechanics Done Rightという教科書も9月にオープンアクセスで公開されるそうです。

先日(7/31)も紹介した理論物理学入門シリーズの動画が更新されています。
https://www.youtube.com/@%E7%90%86%E8%AB%96%E7%89%A9%E7%90%86%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%AD%A9%E3%81%BF

なんと量子理論のシリーズが始まりました。今 2まで公開されていて今後が楽しみです。

理論物理学入門のための講義チャンネル『理論物理学への歩み』の最新動画がすごい!

理論物理学入門Ⅳ量子理論1
https://youtu.be/0nrix5Y9ipI?

日本語で学べる物理の講義動画シリーズを紹介します。

それから以前紹介していた新しい量子力学の教科書が9月にはオープンアクセスで公開されるそうです。
Quantum Mechanics Done Right
https://www.youtube.com/playlist?list=PLxyBMSdBhYxP1QiBmfRXcDorphxjQT_ye

The Shortest Path from Novice to Researcher vol. 1 and vol. 2
https://link.springer.com/book/9783031878442
https://link.springer.com/book/9783031878480
このリンクからダウンロードできるようになるはずです。来月になったらチェックしてみてください。

有機化学について学べるYouTubeチャンネルの紹介です。生命の起源の動画やクリックケミストリーの解説とかもあります!

大学の卒論は有機化学の研究室で書いたので有機化学の動画もYouTubeの推薦動画で時々でてきます。今回はこちらのチャンネルにでている動画を紹介します。
sin有機化学というチャンネルです。有機化学を入れると正弦波になる?サイン有機化学というタイトルの意味は不明です。分子模型も売っているそうです。
https://www.youtube.com/@sinOrganicChem

このミニシンポジュウムのこの動画は面白そうです。生命の起源!についての新仮説。
Lecture 3: Kenji Ikehara
“How did life originate? “The Protein World (GADV) Hypothesis”
→ • 講演③ 池原健二氏 生命はどのようにして生まれたのか?タンパク質ワールド(GADV)…
https://youtu.be/yKCJdb5Cfmo?

このチャンネルには有機化学の動画がいっぱいあるのでそちらも参考になりそうです。
こんなのもあります。
What is “Click-Chemistry”? The story of Nobel Prize in Chemistry, 2022 [Bioorthogonal Chemistry]
https://youtu.be/Ji0nNyK4juM?

シン反応機構 というアプリもだしておられるそうです。アプリ内課金と書いてあるのでまだダウンロードしていません。
https://apps.apple.com/jp/app/%E3%82%B7%E3%83%B3%E5%8F%8D%E5%BF%9C%E6%A9%9F%E6%A7%8B/id674401547
やっぱりシンウルトラマンとかシンゴジラとかと関連のあるタイトルみたいですね‥。

西田幾多郎の『哲学概論』と林晋 先生のサイトの紹介

西田幾多郎の『哲学概論』という本がpdfで読めるようになっているのを知りました。

 

国立国会図書館デジタルコレクションでも読むことができますが、https://dl.ndl.go.jp/pid/2967237
こちらは単行本で付録の部分がpdf版(西田幾多郎全集所収の者に基づく)とは違います。
字体はpdf版が圧倒的に読みやすいです。

西田幾多郎といえば京都学派で、田辺元とともに日本の哲学の発展に貢献した学者です。著書の「善の研究」はNHKの番組『100分de名著』でも取り上げられていました。https://www.nhk-ondemand.jp/program/P201900198900000/

京都学派については京都学派アーカイブという、林晋 先生が作成され管理人をつとめられているサイトをご覧ください。
https://www.kyoto-gakuha.org/
林晋先生のホームページも科学や哲学に興味のある方には必見です。

https://shayashiyasugi.com/etc/etc.html
このページにあるパワーポイントファイル(音声付き)は素晴らしいと思います。リンクのある部分を引用しておきます。
2021年度西田・田辺記念講演のPPT自動スライドショー(pptx)
2021年度の西田・田辺記念講演会の林による田辺講演で使用した PowerPoint ファイルに講演を再現して録音し自動スライドショーにしたものです。このサイト「ゲーデルと数学の近代」でその研究成果を公開しようとしている京大文学研究科時代の中心的研究対象であったゲーデルの歴史観の概要と、その研究と林の京都学派研究の関係を説明しています。
● 講演「歴史学から見た京都学派―ある数理思想史家の観点

林先生のサイトには上に引用した、ゲーデルの不完全性定理についての研究や
https://shayashiyasugi.com/godel.modernmath/godel.modernmath.html
オンラインの数学史の集中講義(東京大学)『Hilbert 不変式論史 -1890年までの-』の内容も公開されているのでご覧ください。
https://shayashiyasugi.com/hilberts_invariant_theory_till_1890/index.html

IBMの量子コンピュータの研究者による量子力学・量子もつれ・量子コンピュータなどのわかりやすい解説動画が公開されました。

二年ほど前の記事(末尾のリンク参照)で紹介したIBMの量子コンピュータの専門家Olivia Laneさんの最新動画が出ていたので紹介します。
Qiskit Global Summer School 2025での講演動画です。
https://www.ibm.com/quantum/blog/qiskit-summer-school-2025
これから数週間の間にこのサマースクールの動画が順次公開されるようです。
Oliviaさんの動画を埋め込んでおきます。
Foundations of Quantum Mechanics: Olivia Lanes | QGSS 2025
https://youtu.be/maJaB4-WfFg?

量子力学の発展史から最新の量子情報、量子もつれ、量子コンピュータの解説まで41分でカバーしている動画です。短いですがわかりやすそうです。

 

IBMの現役量子コンピュータ研究者がすすめる、量子物理学のおすすめ本

Max Perutzさんの1980年のクリスマス講演の動画が公開されました!

今年は英国王立研究所のクリスマス講演がはじまって200年にあたる年だそうです。それを記念して過去のクリスマス講演の動画がThe Royal InstitutionのYouTubeチャンネルで続々と公開されています。先日紹介したカタストロフィーの理論の動画もこのクリスマス講演でした。今日はタンパク質のX線回折による構造決定(ヘモグロビンの構造決定)でノーベル賞を受賞したペルーツさんのクリスマス講演動画を紹介します。子供たちがいっぱいの講演会場、子供たちにかたりかけるPerutzさんは微笑ましいですね。わかりやすい講演を是非ご覧ください。
Haemoglobin: the breathing molecule with Max Perutz – David Phillips’ 1980 Christmas Lectures 5/6
https://youtu.be/m0R8oldmFys?

MRC分子生物学研究所の恒例の生物物理技術講習会の全動画が公開されました!これは見逃せない動画です!

MRC Laboratory of Molecular Biologyの動画です。よくできる学部生から大学院生向けの講習会で、一般研究者の学び直しにも最適の講演シリーズで毎年開催されている催しです。統計学や最新の超高解像度の顕微鏡、AlphaFoldやプロテオーム解析、質量分析にNMR、クライオ電顕や」バイオインフォマティクス入門その他、実に役立つ内容満載です。
どんな講義があるかは以下のサイトをご覧ください。末尾にタイトルリストもペーストしておきます。

https://www2.mrc-lmb.cam.ac.uk/research/scientific-training/biophysics-lectures/
講演タイトルと動画へのリンクがあります。YouTubeのプレイリストは以下にあります。

Biophysical Techniques Lecture Series 2025
https://www.youtube.com/playlist?list=PLQbPquAyEw4c0Av_umYiMX2X8C7D4jdij
見本に2つ動画を埋め込んでおきます。

バイオインフォマティクスの入門講義やAlphaFoldの最新情報を学べる必見の動画です。

全講義のリストも参考のためペーストしておきますので興味のあるものから見るとよいでしょう。

Introduction to Light Microscopy – Nick Barry

Image Analysis Tools – Jérôme Boulanger

Fluorescent Labelling and Light Sheet Microscopy – Tomás Pais de Azevedo

Super-Resolution Microscopy – Sarah Lecinski

Fluorescence Spectroscopy and Microscale Thermophoresis – Stephen McLaughlin

Single Molecule Techniques – Christopher Batters

Biosensor Technologies: SPR, BLI and DNA Nanolevers – Stephen McLaughlin

Biomolecular Calorimetry – Stephen McLaughlin

Introduction to Protein Crystallisation – Fabrice Gorrec

Introduction to Biomolecular NMR Spectroscopy – Trevor Rutherford

Applications of NMR – Jane Wagstaff

Structural Biology 2.0: Crystallography – Dom Bellini

Light Scattering Techniques – Christopher Batters

Analytical Ultracentrifugation – Stephen McLaughlin

Introduction to Flow Cytometry – Fan Zhang

Technical Considerations in Optimising Fluorescence-based Cell Sorting – Pier Andrée Penttilä

Using Proteome Discoverer to Interrogate your Data – Cat Franco

Mass Spectrometry: Structural Proteomics – Tomos Morgan

Bioinformatics – Steven Wingett and Tim Stevens

Structure Prediction and Design using AlphaFold – Sami Chaaban

Biophysics in Drug Discovery – Chris Stubbs

Thermal Shift Methods and High Throughput Screening – Poppy Llowarch & Laura Usselmann

Curve Fitting and Analysis of Binding Data – Stephen McLaughlin