日本語も使えるオープンソースのGUI型統計解析ソフトJASPの(無料で読める)教科書が公開されました!

日本語でも使える統計解析ソフトJASPについては以前詳しく紹介しました。
日本語の教科書や英語の教科書、動画なども合わせて紹介したので以前の記事(末尾のリンク)をご覧ください。
今日はシェフィールド大学の先生が公開している英語の無料版教科書(オンラインでも読めますしpdfもダウンロードできます)を見つけたので紹介しておきます。
心理学の学生のためのJASPによる統計解析の第一歩というような教科書で一年生向けの教科書です。
理学の学生にかぎらず、どんな分野の学生でもJASPで統計学の入門ができるように書かれています。
無料教科書を集めて紹介しているOpen Textbook Libraryに紹介されていました。

Statistics with JASP: First Steps for Psychology StudentsAuthors: Rebecca Denniss and Stanislava Naneva
こちらのリンクからダウンロードできますし、オンラインでも読めます。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/statistics-with-jasp-first-steps-for-psychology-students
シェフィールド大学(University of Sheffield)のサイトはこちらです。
https://sheffield.pressbooks.pub/help4jasp/

ベイズ統計解析も簡単!―初心者にやさしいオープンソースのGUI型統計解析ソフトJASPを紹介します。

プログラミング言語Rの入門用サイトを紹介しているツイートを見たので紹介します。

プログラミング言語のRは現在、統計解析やデータサイエンス、バイオインフォマティクスなどに必須のツールとなっています。Rを学ぶためのいろいろな参考サイトや本はこのブログでもたびたび紹介してきました。今回のこの記事の一番下に表示されているカテゴリーリストから、Rをクリックすると過去記事でRに関する話題のものが全部表示されますので参考にしてください。たとえばこちら。

プログラミング言語Rに関する情報源の紹介

今日、こんなツイートを見かけたので紹介しておきます。私のブログで紹介しているサイトと重なっていますが、まとまっているので大変役立つと思います。他にも役立つ情報がいろいろあるツイートなのでhttps://nitter.net/ai_biostatからご覧ください。

タグ(#RStats)で検索していたらこんなツイートもみつけました。Rのコードの可視化にはよさそうですね。

PC, Macやスマホを安全に相互接続するVPNのTailscaleというのがよさそうです。

外出さきから自宅のPCを操作したいとか、PCからLinuxマシンにファイルを移動させたいときなど様々な用途につかえるVPNサービスにTailscaleというのがあるそうです。今日、YouTubeのおすすめ動画にでてきたので初めてその存在を知りました。怪しいソフトかもとすこし検索してみると、たくさん利用している人がいて安全性も高そうで一度使ってみたいと思いました。まだためしていませんが以下の動画や、Google検索などでQiitaの記事などがいろいろヒットするので調べてみてください。使ってみた感想などはいつか記事にしたいと思います。

これ使ってVPN接続できないわけがない:グローバルIP不要!、簡単設定無料VPNソフト[Tailscale]の使い方を紹介
https://youtu.be/hZXecqWbmkk?

個人端末間でのデータ共有はこれで決まり:超簡単な無料ソフト「Tailscale」の使い方を解説
https://youtu.be/iTOM2tpBaGs?

地理院地図を知ってますか?無料でつかえるすごい地図です。

地理院地図のサイトです。
https://maps.gsi.go.jp

日本全国の地図を拡大、縮小自由自在でみることができます。

使い方についてはこちらを参考にしてください。https://maps.gsi.go.jp/help/
簡単なパンフレットもダウンロードできるのでどんなことが出来るかが一目瞭然です。是非参考にしてください。
https://maps.gsi.go.jp/help/pdf/pamphlet.pdf

地図上に表示される十字マークを動かすとその十字の位置の緯度、経度、標高なども表示されるので大変便利です。さらに現在の航空写真、過去の航空写真をみることができ、それらを普通の地図を重ね合わせることもできます。地図上にひいた線の長さも測れるので通学距離の算出、通勤経路の地図や通勤距離の計測、そして印刷もできてこれほど便利な地図はないのではないかと思います。自分の住んでいる場所がたとえば1960年代にはどんな様子だったかなども当時の航空写真を表示させて確認することができて面白かったです。Googleマップの写真と合わせて使えば知りたい場所の情報が一気に取得できるので超おすすめのサービスです。いつも使っているGeographicaというアプリは現在地の緯度、経度、高度や移動経路などをGPSと連携しながら地理院地図で表示、記録しているのがわかりました。このアプリは携帯の電波のとどかないところでもGPSで現在地を表示できるので山で道に迷ったときにも役立つ神アプリです。地理院地図とあわせて利用するのをおすすめします。

こんなツイートもありました。

ロダンの作品を3Dでみられるようになりました!

国立西洋美術館、同館所蔵のロダン彫刻全作品の3Dデータが閲覧できるウェブサイト「みんなの3Dロダン図鑑」を公開
https://current.ndl.go.jp/car/251462

国立西洋美術館にはロダン彫刻がたくさんありますが、そのすべての3次元データが閲覧できるサイトが公開されました。私はバーゼル大学を共同研究でたびたび訪れました。家族を連れているときは必ずバーゼル美術館の玄関にあるロダンのカレーの市民と一緒に写真をとることにしていました。カレーの市民はカレー市の他に、バーゼルやワシントンD.C.、東京の国立西洋美術館など数多くの場所でみることができます。写真はみんなの3Dロダン図鑑でみられるカレーの市民をスクショしたものです。考える人なども3Dであらゆる方向からみて拡大、縮小もできますので是非、ゆっくり手元でロダンの作品を鑑賞してみてください。

日本天文学会が発行する月刊誌「天文月報」が無料公開されました!

子供のころから天文学に興味をもっていたので、日本天文学会が発行する月刊誌『天文月報』のオンライン版を以前読もうとしたことがありました。残念ながら最新記事は一年たたないと無料公開されないとのことで、読もうとした記事が読めないのでその記事の存在もすぐに忘れてしまいました。ところが今日、ツイートで知ったのですがアクセス制限をやめて最新号をふくめて無料でよめるようになったそうです。
#宇宙ニュース
公益社団法人 日本天文学会が発行する月刊誌「天文月報」が2025年4月よりアクセス制限をやめ、過去一年間のバックナンバーも含めすべての記事をパスワード無しで読めるように。
最新の情報を学ぶことができます。#日本天文学会 #天文月報 https://t.co/2jeSvBlgmd

— アストロコネクト (@astro_connect) April 10, 2025

 
次のリンクから読むことが出来ます。https://www.asj.or.jp/jp/activities/geppou/
そのサイトからの公開のお知らせも引用しておきます。
<天文月報オンライン記事 全公開のおしらせ>
天文月報オンラインでは、これまで一部の記事を発行後一年間アクセス制限することにより、会員限定で公開していました。2025年4月号よりアクセス制限をやめ、過去一年間のバックナンバーも含めすべての記事をパスワード無しで読めるようになります。
今後一層、天文月報オンラインを日本の天文学の普及にお役立ていただければ幸いです。

素晴らしいですね!天文学に興味がある子供から大人まで自由に日本語で記事が読めるので日本の天文学の発展に大きく寄与することと思います。私も楽しみに毎月読むようにします。ちょっとバックナンバーをみるとこんな面白い記事もありました。

手作り電波望遠鏡と高校数学による天の川の回転曲線の導出
谷敷怜空・浅山信一郎・西村淳・小川英夫
https://www.asj.or.jp/jp/activities/geppou/item/118-1_53.pdf

自作卓上ホーンアンテナとソフトウェア無線機を用いた中性水素21 cm輝線の検出
谷敷怜空
https://www.asj.or.jp/jp/activities/geppou/item/117-5_315.pdf

手作り電波望遠鏡で中性水素 21cm輝線を検出して銀河の回転を確認できるんですね!すごい時代ですねぇ!

NIH Videocastで老化についてのとてもよい講演がありました。

NIH videocastの動画です。「老化、寿命、若返り 」についての面白い講演です。例によって動画の高画質ダウンロード、字幕ダウンロードもできますのでYouTubeではなく、NIHのサイトからダウンロードしてください。こちらです。
https://videocast.nih.gov/watch=55029
演者はヒトの老化の研究者で、栄養素と老化の関係の研究に関してセレン(セレニュウム)を利用しているタンパク質群(セレノプロテオーム)を研究したことでも有名な科学者です。セレンはサプリメントでも売っていますよね。細胞培養の時に微量のセレンを培養液に加えていたのを思い出します。もっとも亜セレン酸は猛毒ですからサプリメントには使えません。この講演では、老化研究の基礎について基礎的な見方を紹介してくれています。これも老化についての必見の動画と言えます。

Targeting Aging, Longevity and Rejuvenation
https://youtu.be/QIufdJOi9f4?

 

“ファラデーのヒントをたどって:量子重力の探究”という動画が面白そうです!

今日は作業をしているので簡単な記事です。
いつも紹介しているThe Royal Institutionの講演動画に「ファラデーのヒントをたどって:量子重力の探究」という動画がアップロードされました。
Following Faraday’s hint: The search for quantum gravity – with Jim Gates
https://youtu.be/KsNIl8_PVTo?

これは超ひも理論の研究で有名なアメリカの理論物理学者Jim Gates教授の今日までたどった研究の回顧と、展望の動画のようです。教授はアメリカ物理学会の会長もつとめたことがある有名人だそうです。動画の最後のほうには、有料で販売されている教授の一般向け講義へのリンクもあったので、参考までにurlを貼り付けておきます。難しすぎるというようなレビューもあるようですが、面白いかもしれませんね。
https://www.thegreatcourses.com/courses/superstring-theory-the-dna-of-reality

無料で読める教科書をあつめたミシガン大学のサイト―これも宝の山です!

無料で読める英語の教科書サイトを紹介します。
Open Textbook Library
https://open.umn.edu/opentextbooks/

米国の有名大学ミネソタ大学のサイトです。
数学、物理学、生物学、化学、コンピュータ科学、プログラミング言語、哲学、経済学、ビジネスなどあらゆるジャンルの教科書が無料でダウンロードできます。このブログで過去に紹介した教科書もたくさんリストに入っていますが、私が知らなかった教科書もたくさん掲載されているので是非いろいろ探してみてください。

一例をあげておきます。
Bacterial Genomes 最新の微生物学の教科書。バクテリアゲノムについての入門書です。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/bacterial-genomes

Biological Basis of Behavior 生物の行動の生物学的メカニズムの教科書。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/biological-basis-of-behavior

The Crystal Ball Instruction Manual – version 1.1 Volume One: Introduction to Data Science
データサイエンスの入門教科書。Python , Jupyter notebooksでの入門です。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/the-crystal-ball-instruction-manual-volume-one-introduction-to-data-science

Threshold Concepts in Biochemistry 生化学のちょっと変わった視点での教科書。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/threshold-concepts-in-biochemistry

Mathematics for Biomedical Physics 生物数学の教科書。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/mathematics-for-biomedical-physics

Relativity Lite: A Pictorial Translation of Einstein’s Theories of Motion and Gravity
一般向けのアインシュタインの相対性理論の教科書。絵で学ぶ相対性理論という感じの本です。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/relativity-lite

An Introduction to Philosophy 哲学の入門教科書は何冊も紹介されています。そのうちの一冊です。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/an-introduction-to-philosophy

Supporting English Language Learners in First-Year College Composition
英語の書き方の教科書も何冊もあります。その一冊。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/supporting-english-language-learners-in-first-year-college-composition

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第26回)ダーウィン特集です!

今日は、国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第26回)です。
ふと思ったのですが、デジタルコレクションで読める本の紹介に、ダーウインに関するものはあまりはいっていなかったですね。英語版の「種の起源」や「ビーグル号航海記」はとりあげていますが、日本語の本は次のものくらいしか取り上げていないと思います。

101)Charles Darwin [原著] ほか『図説種の起源』,平凡社,1982.1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12604214
ぱらぱらと眺めてみましたが読みやすそうな本です。

ということで今日はダーウイン関係の本をリストしてみます。

268) 『世界の名著』第39,人類の起源、中央公論社,1967. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2934546 (参照 2025-04-07)これはダーウインの「Darwin, C. R. 1871. The descent of man, and selection in relation to sex」の翻訳です。「種の起源」とあわせて読んではじめてダーウィンの進化論の全貌がつかめるといわれる本です。原著は二冊からなっておりオンラインで読むことができます。
https://darwin-online.org.uk/content/frameset?itemID=F937.1&viewtype=side&pageseq=1
この本は全訳ではなく原注が割愛されており、第一部と第三部の合計で1%程度が割愛されているそうです。また第二部は似た例を一つに絞って翻訳するなど結構省略されています。また第一部の末尾のハックスレーによる部分と、第三部の末尾のダーウインによる部分も削られています。原著の索引も訳されておらず代わりに簡単な索引が添えられています。これは新しい翻訳なので読みやすいので最初に読んでみる本として最適です。

269)  完全な翻訳は「人間の由来」というタイトルで翻訳されている次の本を読むとよいでしょう。
『ダーウィン全集』第6,白揚社,昭和13. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1260821 (参照 2025-04-07)原著volume 1の全訳です。
270) 『ダーウィン全集』第7,白揚社,昭和14. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1260818 (参照 2025-04-07) こちらが原著vol.2の全訳です。ただし索引は訳者の病気のため付いていません。
271) チャールズ・ダーウィン 著 ほか『ビーグル号航海記』上,岩波書店,1959. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2421905 (参照 2025-04-07) 全三冊で上巻のリンクだけあげておきます。中、下巻もありますので探してみてください。
272) アラン・ムーアヘッド 著 ほか『ダーウィンとビーグル号』,早川書房,1982.3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12604217 (参照 2025-04-07) ビーグル号について挿絵もあって読みやすそうです。
273) Charles Robert Darwin 著 ほか『ダーウィン自伝』,筑摩書房,1972. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12223086 (参照 2025-04-07) 老人のダーウインによる自伝なので次の伝記も合わせて読むとよいでしょう。

274) ド・ビア 著 ほか『ダーウィンの生涯』,東京図書,1978.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12222897 (参照 2025-04-07)
275) C.リモージュ 著 ほか『ダーウィンのノート : 知られざる事実』,宝文館出版,1986.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12604264 (参照 2025-04-07)
276) アーノルド・C.ブラックマン 著 ほか『ダーウィンに消された男』,朝日新聞社,1984.1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12225921 (参照 2025-04-07)
277) 『ダーウィン全集』第8,白揚社,昭和13. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1260824 (参照 2025-04-07) この巻には「人間および動物の表情」が含まれています。
278) C.ダーウィン [著] ほか『ミミズと土壌の形成』,たたら書房,1979.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12637434 (参照 2025-04-07)
279 )渡辺正雄 編著『ダーウィンと進化論』,共立出版,1984.10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12604299 (参照 2025-04-07)
色々な方が多面的にダーウインと進化論について論じている読みやすい本です。最初に読むとよいかもしれません。