GPUってなに?と思ったときに参考になる記事や動画があります。

AIの時代になったので、GPUを使うと計算が超高速化できるというのでGPUについて耳にすることが多くなりました。AlphaFold2などでも自宅のPCで動かすときにはGPUの設定をしなくてはなりません。このGPUについての基礎知識を身につけたいと思っています。そんな目的のためには、Gigazineの11月23日の記事はとてもわかりやすくて良い記事だと思います。

GPU・CUDAを活用して数値計算やAIのトレーニングを高速化するのに必要な基礎知識のコード例付きまとめ
https://gigazine.net/news/20231123-gpu-survival-toolkit/

この記事はこちらの英語のブログの紹介です。https://journal.hexmos.com/gpu-survival-toolkit/
Gigazineの記事を読みながら、この英語の記事を読むとよくわかると思います。

またGPUについては、日本語での講義が公開されています。計算物理春の学校2023のこちらの動画です。
https://youtu.be/vp_rM8kFYNc?si=rspK1TD-77-EQ0Bo

スライドもこの動画のページにリンクが乗っているのでダウンロードできます。
GPUコンピューティング入門スライド: https://hohno0223.github.io/comp_phys_spring_school2023/materials/Intro_GPU_computing.pdf
ハンズオン Lab1 スライド: https://hohno0223.github.io/comp_phys_spring_school2023/materials/Lab1.pdf
ハンズオン Lab2 スライド: https://hohno0223.github.io/comp_phys_spring_school2023/materials/Lab2.pdf

計算物理春の学校2023についてはこちらの記事をご覧ください。

計算物理春の学校2023の動画や講義資料が公開されました。

Linear Algebra Done Right (4th edition)が無料公開されました。また東大から初学者向けの強化学習の資料も公開されています。

今日の記事の前半では、昨日のマクマリー 有機化学第10版に続き、無料公開されている教科書Linear Algebra Done Right 第4版を紹介します。後半では、東京大学から公開された強化学習についての初学者向け資料にについて紹介しています。

2022年1月にLinear Algebra Done Rightという本について以下のような記事を書きました。

2022/1/22
今日は数学の無料本を一つ紹介しておきます。大学院レベルのオープンアクセスの電子書籍でSheldon Axler先生の書いたMeasure, Integration & Real Analysisというものです。Springerから印刷された本としても出版されています。このサイトから最新版と正誤表などがダウンロード可能です。
同じ著者のLinear Algebra Done Rightという本は昔は一時無料公開されていてこのブログでも紹介しました。今は講義動画のみ無料で学べます。
https://linear.axler.net/LADRvideos.html

コロナの感染拡大の時には、この本は無料でダウンロードできたのですが、もう読めなくなっているという記事です。
その後、著者のSheldon Axler 先生のツイート
https://nitter.net/AxlerLinearには、着々と第4版の準備をされている様子、出来上がった部分の公開などの進捗状況が逐次ツイートされていました。
とうとう今年の10月末にLinear Algebra Done Right第4版が公開されたという次のようなツイートがでました。

先生の次のサイト
https://linear.axler.net/
にリンクがあります。

この本の講義ビデオへのリンクもこのサイトにのっています。また同じ著者の他のオープンアクセス版の教科書Measure, Integration & Real Analysisのダウンロードリンクが以下にあるのでご覧ください。
https://measure.axler.net/
それぞれ数学科の学部生や院生むけの教科書なので、生命科学のウエットの学生、研究者には難しいかもしれません。ダウンロードしてみて、読めそうだったら利用するとよいと思います。

Linear Algebra Done RightはSpringer Natureから紙の本が販売されているので、もちろんSpringer Linkからも無料でpdfがダウンロードできます。
https://link.springer.com/book/10.1007/978-3-031-41026-0

また昨日、東京大学の松尾研究室の博士課程に在籍されている今井翔太さんの次のツイートがでました。


スライドはこちらにあります。わかりやすそうです。 OpenAIの噂の人工知能Q*と関係があるアルゴリズムなんでしょうか?興味がつきない内容です。
https://speakerdeck.com/imai_eruel/reinforcement-learning-for-everyone

100万人以上の学生が使った教科書 「マクマリー有機化学」の最新版(2023年9月発行の第10版)がなんと完全無料公開されました!

この頃の教科書の値段が高すぎるという声が世界中で聞かれます。そんな教科書の値段の昂騰(高騰 こうとう)を憂えている教育・研究者が無料の教科書を公開する例が増えています。今日はそうした教科書の一つで最近公開された世界の標準教科書を紹介します。

有名な有機化学の教科書John McMurryの Organic Chemistry は2015年発行の第9版まで100万部以上が売れた有機化学の定番教科書です。第9版の日本語版も広く読まれています。マクマリー有機化学(上・中・下)第9版 (東京化学同人)です。https://www.tkd-pbl.com/book/b278911.html

今回無料で公開されたのは2023年9月発行の英語版教科書Organic Chemsitry 第10版です。教科書価格の昂騰に苦しむ学生を助ける目的の他に、McMurryさんの嚢胞性線維症(のうほうせいせんいしょう)で亡くなった息子さん(Peter McMurryさん 12/10/1968-12/12/2019)にささげる意味も含めて無料公開されたそうです。ダウンロードリンクや本の説明、補足資料、正誤表などが以下のサイトにありますのでご覧ください。
https://openstax.org/details/books/organic-chemistry?Book%20details
これは大変よくできた、親切な学びの場を提供しているサイトです。是非ご覧ください。
ダウンロードリンクをクリックすると、寄付のお願いなどが表示されますが、寄付しなくても一番下のGo to your Fileのボタンを押せばダウンロードできるので試してみてください。もちろん寄付されてもよいと思います。
今ダウンロードしたpdfを見ましたが、フロンティア分子軌道法についても詳しく解説しているなどアップデートされたわかりやすい教科書です。

第9版からの変更点その他詳しいこの教科書の解説は以下をご覧ください。
https://openstax.org/blog/john-mcmurry-organic-chemistry-a-tenth-edition-now-available-from-openstax-free-online

オープンアクセスの教科書を出版しているOpenStaxのツイートも参考になります。https://nitter.net/openstax

 

OpenAIの創業にかかわったAndrej Karpathyさんの大規模言語モデル (LLM)入門の1時間の講演動画は必見です。

OpenAIのアルトマン解任騒動は決着したようでよかったです。なんか汎用人工知能AGIに近づくような画期的人口知能システムQ*が開発されてその扱いをめぐって解任騒動が起こったという噂もあるようですね。本当でしょうか?

ちょうど本日、YouTubeに、OpenAIの創業にかかわったAndrej Karpathyさんの大規模言語モデル (LLM)入門の1時間の講演がアップロードされました。
[1hr Talk] Intro to Large Language Models
https://youtu.be/zjkBMFhNj_g?si=MjMQAZBXZYgZPEzg

もともとはAI Security Summit (今年の11月14-16日開催。参加は招待されたもののみ可能)での講演だったのですが、講演は評判が良く、聞きたかったという人が大勢いたそうです。そこで新たに講演を再現したdirector’s cut版の講演動画を作り、スライドもダウンロードできるようにしたうえでYouTubeに公開したそうです。
Andrej KarpathyさんはOpenAIの中の人なので、これはおすすめの動画です。講演はオープンソースの Llama 2 70Bを例にとってのLLMの解説から始まります。LLMの中身にはどんなフォルダがあるのか、興味津々ですよね。中身の二つのフォルダ(巨大なパラメーターを記述したフォルダと、LLMを動かすコードを記述したフォルダ)をMac Bookにダウンロードして、一方のフォルダにあるC言語でかかれたコードを動かすと、ネットにつながっていなくても自分のパソコンでLLMが動くのだそうです。もっともHDD容量がものすごく必要ですし、回答がでるまでには結構時間がかかるのはパソコンですからしかたがありません。こんな説明の後には、LLMの動作原理、transformerの話、ハルシネーションの話などが続きます。ニューラルネットワークのパラメータがどのように相互作用してAIがちゃんとした回答をするのかの詳細はほとんどわかっていないそうです。制御できるのは、どうやってより正しい回答をするようにAIを訓練、調整するかだそうです。 ChatGPTのトレーニングはどのように行われているかとか、適切なプロンプトの与え方についての説明も役立ちます。もちろん最近使えるようになってGPTsの紹介もあります。注目すべきは、今後のAIの発展の話です。あと数年以内に現在のChatGPTにSystem 2が追加された形の汎用人工知能もどきが登場するようです。見て、話して、自分でネットを調べて、正確な推論ができる人工知能の登場は間近だそうです。最初に書いた、今噂のQ*のことなのでしょうか。面白い動画です。またAIのセキュリティの話(爆弾を作る方法とか人類を滅亡させる方法を教えてとLLMに問いかけても、答えを教えないようになっているのをどうやって答えさせるか(いわゆるjail breakのやり方)の話もあります。またプロンプトインジェクションの話もしっかり入っていて、これは必見の動画です。是非ご覧になることをおすすめします。

YouTube動画チャンネル 「物理学者とティータイム」や科研費の学習物理領域の動画が面白いので紹介します。

以前、シン仮面ライダーの映画のことを記事にしました。

「シン・ウルトラマン、シン・仮面ライダーの裏話。物理学者はゼットン?」という動画が面白かったです。

この記事の動画が掲載されているチャンネル 「物理学者とティータイム」に新しい動画がいろいろアップされています。
たとえば、学習物理学という科学研究費の領域がはしっていますが、そのわかりやすい紹介などは次の動画をご覧ください。
AIは物理学者を代替するか? 【質問回】
https://youtu.be/L6YXcw4P7Fg?si=5_rkPOB-Bvh3zyAi

学習物理という科研費の領域の紹介はこちらにあります。
https://mlphys.scphys.kyoto-u.ac.jp/about/

またこの学習物理のつくっているYouTube動画も充実しています。こちらをご覧ください。
https://mlphys.scphys.kyoto-u.ac.jp/outreach/#sec_youtube

肩の凝らない解説や、本格的講義もありますので興味のある方はのぞいてみるとよいでしょう。

最初に紹介した「物理学者とティータイム」のチャンネルにはもっとやさしい動画もありますのでご覧ください。
物理学者とティータイムって?【チャンネル紹介】
https://youtu.be/CPKCRNo_IvI?si=ouDYh0BJ4XSd3Quo

フランスでポスドクをしているLEOさんと奥さんのカップルチャンネルになるのかも。

LEOさんは疫学トークというYouTubeチャンネルもつくっておられるようです。
たとえばこんな動画があります。
https://youtu.be/zuWD-JoAkNY?si=VynlkFjRHnz_vruh

Rをつかった実演などもあってよさそうな動画チャンネルです。

慶応義塾大学の材料科学向け機械学習入門動画の第2回目が講義資料とともに本日公開されました。

ここ数日、OpenAIのアルトマンさんの電撃解雇とその後についてのニュースがとびかっていますね。解雇した側もまさか9割以上の従業員からアルトマンさんを復職させなければ退職するという声明をだされるとは予想していなかったのではないでしょうか。これからどのように展開するのか注目したいと思います。

さて先日慶応義塾大学のKEIO TECHNO-MALL 2023 のプレイベントとして開催された材料科学向けの機械学習の入門コース(Day 1 初級編)を紹介しました。

材料科学向けの機械学習の入門動画が慶応大学から公開されていました。おすすめの講義です。

この機械学習の入門コースのDay 2 中級編は11月7日に開催されましたが、その動画が本日アップロードされたので紹介します。
https://youtu.be/zXHtctfNiY0?si=nKuLOG2K5hH1ZFmL

動画のタイトルに Pre-KEIO TECHNO-MALL 2023 (第3回) とあるのはPre-KEIO TECHNO-MALL 2023 という一連のプレイベントの第2回が「慶應理工の研究者が語るロボティクスの現状と将来」だったからです。機械学習の入門コースはプレイベントの第1回と第3回がそれぞれDay 1 とDay 2の講義になります。
大変ありがたいことに、こちらの GitHubのレポジトリに講義資料、サンプルプログラムが掲載されています。

「すぐできるマテリアルズ・インフォマティクス-材料×機械学習の融合- 」
https://github.com/hatanaka-lab/Getting_started_with_MI/tree/main

材料科学に応用するつもりで機械学習を学びたい人には、最適の講義ではないでしょうか。他の分野の方も、この解説がぴったり合うかもしれないので是非ざっと動画や講義資料を見てみてください。

ベストセラーになっている二冊の講談社現代新書の著者 小林武彦先生の生物の死と老化に関する動画を紹介します。

小林 武彦先生は「生物はなぜ死ぬのか (講談社現代新書)」がベストセラーになっているので読んだ方も多いかもしれません。
私も買いました。https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000351419
また今年になって、続編の「なぜヒトだけが老いるのか (講談社現代新書)」もでて、こちらもベストセラーになっているようです。
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000379419
今回紹介する動画は、この二冊をふまえた講演になっています。YouTubeのおすすめ動画ででてきたので知りました。
「生物はなぜ老い、そして死ぬのか」小林 武彦(東京大学 定量生命科学研究所教授)2023年度 軽井沢土曜懇話会 第2回
https://youtu.be/ujN8LTepZ9g?si=AdIXwYpdICblO5cH

このYouTubeの動画はスライドがちゃんと映っていなくていらいらします。一枚のスライドの全体が見えるのがほんの一瞬で、あとは先生のしゃべっている姿とスライドの切れ端しかうつっていない画面が延々と続きます。スライドがどこかにアップロードされていないかとネットでさがしてみるとありました。こちらのページにこの講演の資料へのリンクがありますので、そこからダウンロードできます。
https://www.nii.ac.jp/event/karuizawa/2023/#2
大変良い内容の講演なので、手元でこのスライドのpdfを開きながら、動画をみるとよいでしょう。

あるいはこちらの動画がわかりやすいかもしれません。
IQB Public Lecture 第3回「老化研究最前線」 – 東京大学定量生命科学研究所 小林武彦教授
https://youtu.be/4UiCN_8N1UM?si=eF7iY07Whk38X6pQ

現役の学生さんが書いたQiitaのよい記事があったので紹介します。

大学で働くときの一番のメリットは、学生さんと一緒に学び、研究するのでいつも新鮮な知識や考え方、柔軟性のある生き方に接することができるということだと思います。また若い人は柔軟な思考ができるので、私たちが考え方を教えるとそれをあっとゆうまに自分のものにしてしまいます。九州大学時代はほんとうに楽しい研究生活をおくれたと学生さん達にいつも感謝しています。さて今日は、若い学生さんの書かれた学び方についての記事を紹介します。以下のツイートをまずご覧ください。

https://nitter.net/A7_data/status/1725776854592721286#m

このツイートにリンクのあるQiitaの次の二つの記事が役立ちます。

「中学英語レベルの純日本人理系大学生が、1ヶ月ちょいでAI駆使して卒論7割終わらせながらTOEIC 900超えた話」
https://qiita.com/mohki7/items/76b4cdda669bce548511
TOEIC 900超えの勉強法の他に、卒論の部分には ChatGPTなどの活用例が書かれています。

こちらは現代の現役の大学生がどんなふうにデータサイエンスを学んでいるかがわかる、とても良い記事だと思います。
「優良データサイエンス関連教材をたっくさんまとめてみた【僕の学習記録】」
https://qiita.com/mohki7/items/c3f26916d79a0e3269cc

東大TVと東京大学オープンコースウエアOCWの紹介です。動画や講義資料がみられます。

今日は福岡に初雪が降りました。夜中は冷たい雨の音が大きく、ぐんぐん冷え込みました。朝起きると遠くの山の木々に雪がうっすら積もっている様子でした。平年よりも30日も早い初雪。11月中の初雪は2013年以来10年ぶりだそうです。

さて今日は日本語で気楽にきける講義を紹介します。東京大学の公開している講義です。
東大TVというサイトがあります。
https://tv.he.u-tokyo.ac.jp/
こちらのサイトにある動画の一部はYouTubeでも見ることができます。こんな動画はいかがでしょうか。
「古代ギリシア哲学を学ぶ意義―高校生と大学生のための金曜特別講座」納富 信留
https://tv.he.u-tokyo.ac.jp/lecture_5966/
この動画は現代科学の源流にあって科学の発展にも大きな影響を与えたギリシャ哲学についてのよい入門講義だと思います。
YouTubeではこちらになります。
https://youtu.be/WJq903MLH2E?si=-SWIa_WMj8pcjgXg

東大TV / UTokyo TVのチャンネルの動画リストはこちらです。
https://www.youtube.com/@UTokyoTV/videos

また東京大学のオープンコースウエア(OCW)のサイトもあります。
「東京大学の正規講義の講義資料・映像を無償で公開しています」 というサイトです。https://ocw.u-tokyo.ac.jp/
こんな講義もあります。
「物質のはじまりとはたらき ―フェムト、ナノ、エクサの世界 (学術俯瞰講義) 」
https://ocw.u-tokyo.ac.jp/course_11402/
講義資料と動画をみることができます。おすすめです。
いろんな講義がありますので、検索してみてください。検索キーワードを入れて検索が終わると、講義を探すという部分に絞り込みできるボタンがあります。これを押して映像がある講義を表示するようにチェックを入れると、動画のある講義のみが検索結果から選ばれて表示されるので便利です。力学というキーワードで検索するとこんな風に結果が帰ってきます。https://ocw.u-tokyo.ac.jp/lecture-search/?q=%E5%8A%9B%E5%AD%A6&site_mode=ocw
絞り込みで、講義映像が公開されているものだけを表示するようにチェックを入れるとこうなります。
https://ocw.u-tokyo.ac.jp/lecture-search/?q=%E5%8A%9B%E5%AD%A6&site_mode=ocw&fq%5Bcontent_codes%5D%5B0%5D=video
中には古い講義もありますがこの講義などは役立ちそうです。
電子基礎物理学I  https://ocw.u-tokyo.ac.jp/course_11272/

「インシリコ創薬の基礎と応用」という講義をききました。

夕方は恒例の計算生命科学の基礎10の講義を聴講しました。Zoomで講義を聞いている最中、外は雷。霰が激しく降っていました。
今日の講義は「インシリコ創薬の基礎と応用」という題で、講師は広川 貴次先生(筑波大学 医学医療系 教授)でした。広川先生の講義はこの分野を学んでみようという意欲をかきたてる名講義でした。毎年講義されているとのことで、昨年の講義はこちらで公開されています。
https://www.r-ccs.riken.jp/about/careers/e-learning/intro-com-life-sci-2022/life-science9-7/
昨年の講義との主な違いについて以下にメモしておきます。YouTubeで公開されている去年の講義と同じスライドが多かったので、興味のある方は動画をご覧ください。

ざっと昨年の講義を拝見しましたが、今年は昨年の講義に加えて基礎的な部分では化合物生成AIの話とその理解に必要な線形表記の解説が加わっていてSMILES、WLN、ROSDAL、SLN(SYBYL)、InChIなどが代表的な線形表記法だというのがわかりました。化合物生成AIは化合物を線形表記法でAIが扱えるように1次元表記することでコンピュータによる分子設計が可能になるわけです。講義ではSMILESを代表的な線形表記法としてとりあげてそのわかりやすい解説がありました。
またAlphaFold2がStructure-Based Drug Design (SBDD)にどのくらい使えるのかというお話もあって参考になりました。
以下の論文があるとのことでしたが、その引用文献を検索するとさらに最新の情報も得られるとのことでした。
Scardino V, Di Filippo JI, Cavasotto CN. How good are AlphaFold models for docking-based vi
screening? iScience. 2022 Dec 30;26(1):105920.
こちらから読めます。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9852548/
またドッキング法については(参考)グローバルドッキングの最新事情:拡散モデル理論に基づくドッキング法
というタイトルのスライドで、以下の文献の簡単な紹介がありました。
DiffDock: Diffusion Steps, Twists, and Turns for Molecular Docking
Gabriele Corso, Hannes Stärk, Bowen Jing, Regina Barzilay & Tommi Jaakkola
CSAIL, Massachusetts Institute of Technology
arXiv:2210.01776v1 [q-bio.BM] 4 Oct 2022
これもこちらから読めます。https://arxiv.org/abs/2210.01776

脱線ですが、SMILESで思い出しました。中学校の英語の時間に、先生が英語で一番長い単語はなにか知っていますか?と皆にきいたあと、教えてくれた正解がsmilesでした。s とs の間が一マイルもある単語です。