安宅和人さんの新刊『「風の谷」という希望―残すに値する未来をつくる』を読んでいます!

先日書いた安宅和人さんの新刊本 『「風の谷」という希望―残すに値する未来をつくる』を読んでいます。1000ページ弱の本なので紙の本を買うのをやめてKindle版を買ってiPadで読んでいます。検索ができて、註もタップするだけでポップアップしてくるので読みやすいのでお勧めです。都市に対する『風の谷』という場を作っていくプランの話で、社会のあらゆる面を考慮して100年、200年のスパンで計画、実行していくという緻密で壮大な計画です。大学にいたものとしては、「風の谷」を、理想の研究環境がある場所(場)におきかえて読んでしまいます。都市に対する「風の谷」とおなじように、すばらしい知の拠点としての「風の谷」も、こんな風な緻密な考察と計画でつくれるのではないかと思いながら読み進めています。こういうプランについて、それを妨害しようとする流れ、そして予想もしなかった社会の変化、科学や技術の進歩にどう対処していくのか、波にどうのっていくのがいいのか、そんなことも考えながら読んでいっているところです。よい本に巡り合えたと思います。

この本については安宅さんがブログ記事を書いておられます。


これから読み始める人にも今読んでいる人にも役立つ記事だと思いますので是非参照してみてください。
https://kaz-ataka.hatenablog.com/entry/2025/08/04/190956

田崎晴明先生の教科書『数学:物理を学び楽しむために』が無料でダウンロードできます。田崎先生の主なサイトのまとめ。

学習院大学の田崎晴明先生の数学の教科書、
『数学:物理を学び楽しむために』
https://haltasaki.github.io/books/math/
が改訂されて公開されました。2025年8月6日版になっています。こんなよい本が無料で日本語でダウンロードできて、読めるというのは素晴らしいことです。
この夏、勉強してみてはどうでしょうか。

更新履歴のページをご覧ください。”64ページの脚注85で福島竜輝さんの『授業では教えてくれない微積分学』(森北出版)に言及した。”
とか、”デルタ関数を手際よく解説した 4.1.5 節を追加。物理の講義で急にデルタ関数が出てきて戸惑ったときには役に立つのではないかと思う。” など追加・修正された点が一覧できます。
https://haltasaki.github.io/books/math/history.html

先生のホームページ https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/indexJ.html
には、この本へのリンクや、プレゼンの仕方、オンライン授業、オンライン講義へのリンクなどがあって役立ちます。

田崎晴明によるオンライン講義
https://haltasaki.github.io/OL/indexJ.html
もみやすいリンク集です。これについては以下のツイートをご覧ください。

YouTubeチャンネルはこちらです。
https://www.youtube.com/@haltasaki

サイバー犯罪から身を守る本

今、この本を読んでいます。

『知っておきたいネットの危険性-サイバー犯罪から身を守る本-』
I/O編集部 編 2025年 6月27日発売   A5判  160ページ 定価 ¥2,970(本体 ¥2,700)
ISBN978-4-7775-2304-7 C3004 ¥2700E
https://www.kohgakusha.co.jp/books/detail/978-4-7775-2304-7

今年の6月の新刊ですので、サイバー犯罪から身を守るための最新の知識が得られるよい本だと思います。私のようなサイバー犯罪について無知なものにはありがたい本です。ありきたりの本でみられるパスワードの正しい作り方とか、ウイルスソフトは要らないというような内容ではなくて、結構本格的な知識も得られそうです。正しいウイルス対策ソフトの導入法やVPNの選び方や仕組みと原理、今話題のパスキーとは何かなどもわかりやすく解説されていて読みやすく有益な情報満載の本です。工学社から出ている本ですので工学社のツイートを埋め込んでおきます。

バクテリアのすべてについて学べる一般むけ講演(MRC分子生物学研究所の所長による講演)が公開されました。これは必見です。

いつも見ているMRC分子生物学研究所のチャンネルの最新動画を紹介します。
A Bacterial World – Jan Löwe – Seminar for Non-Scientists
https://youtu.be/Tzn_st4SGyE?

バクテリアの世界
これは面白い講演です。英国ケンブリッジにあるMRC LMB(分子生物学研究所)の所長のJan Löwe博士による一般向けの公開講演の動画です。
バクテリアの発見から研究の歴史とその進化、代謝や分裂(Löwe研究室のメインテーマです)そして私たちの生活とのかかわりなど、バクテリアについてのあらゆる知識が学べます。大腸菌の全代謝が解明されていることなども紹介されています。
夏休みに視聴するには最適の面白い動画です。是非みてください。

ChatGPTに日本語でプロンプトを与える時注意すべきこと‥

ChatGPTに日本語のプロンプトを与えて作業させた時おこりがちなトラブルとその回避策をまとめた記事が公開されています。
論文の要約を頼んだり、英文原稿の校閲を頼んだりしたら、にとんでもない改変や改悪をしてしまうということがあるそうで、これは是非読んでおくべき記事だと思います。
英語の原稿を「校正して」とか「推敲して」とプロンプトで指示したら、原稿がめちゃめちゃに書き換えられたとか、重要な単語が消されてしまったということがよくあるそうです。その原因と対策も書いてあるので是非お読みください。日本語では校正とか推敲という言葉しかないのですが、英語には

Polish、Refine、Edit、Revise、Rewrite、Rephrase、Reword、Paraphraseなどの単語があるため、ChatGPTが依頼者の意図とちがう英語に日本語のプロンプトを変更して作業してしまうことが原因だそうです。英語でプロンプトを書けばよいのですが英語のプロンプトの書き方の勉強にもなる記事だと思います。

『GPT出力劣化の完全メカニズム解明-日本語の書いての3文字が全てを崩してた- 』
https://note.com/viorazu/n/nbd8f44c83488

『GPT出力劣化の完全メカニズム解明2-『書いて』以外の凄いやつ誤訳事典- 』
https://note.com/viorazu/n/n7586b127ee64

大雨でクーラーなしで過ごせる日が続きましたが今日からは夏が復活しました。
ユリがたくさん咲いたのですが満開の時に雨に打たれたので少しかわいそうでした。

ChatGPT plusにGPT-4.1が復活しました。9月のNHK夜ドラが楽しみです!

今朝ChatGPTを使うと、なんとLegacy modelのプルダウンメニューにGPT-4oだけでなくGPT-4.1, o3, o4-miniが復活していました。私は英語の論文作成で4oがあまり良い性能でなかったので、いろんなモデルを試してみて一番よい結果が得られたGPT-4.1を愛用していました。英文校閲などにはGPT-4.1が4oより優れていると4.1が自画自賛していたのですが、たしかにそういう印象でした。GPT-5でもたぶん4.1クラスの性能を示すのでしょうが、またチェックするのも面倒なのでGPT-4.1がPlusユーザーにも復活してよかったです。

今日はChatGPTに作ってもらった簡単なプログラムの出力を解析していて、ちょっと忙しいのでNHKの新番組の紹介です。神戸大学の中澤先生のツイートで知りました。これは楽しみです。


夜ドラで8週、全32回とのこと。
【NHK公式】夜ドラ「いつか、無重力の宙で」【出演】木竜麻生・森田望智・片山友希・伊藤万理華・奥平大兼 ほか【語り】柄本佑【放送】2025年9月8日(月)午後10時45分放送開始<総合>
https://www.nhk.jp/p/itsusora/ts/ERNKW5X93Y/

バイオインフォマティクスを本格的に使いたいときに参考になるブログとサイトの紹介です。

以前の記事でPythonの環境構築にuvを使うというのを紹介しました(末尾のリンク参照)。ツイートをみていると環境構築につかえるmicromambaというのもあるそうで、これはとてもよさそうです。
『NGSデータを使った解析と、その周辺。』
2025-08-12
micromambaを用いたPython環境構築

https://rnakato.hatenablog.jp/entry/2025/08/12/134332

これは東京大学のバイオインフォマティクスの専門家 中戸 隆一郎 先生のブログの最新記事です。このブログは生命科学やバイオインフォマティクスに興味のある方には必見です。いろんな役立つ情報満載です。記事一覧のページはこちらです。是非ご覧ください。

https://rnakato.hatenablog.jp/entry/2017/09/02/000220
先生の新刊 「エピゲノム情報解析」(コロナ社)もよさそうです。
https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339027372/
また、先生の研究室のホームページにも良質の資料がいろいろあるので是非参照してみてください。こちらです。
https://nakatolab.iqb.u-tokyo.ac.jp/

私のuvについての記事はこちらです。

Pythonパッケージ管理ツール”uv”を使ってみましょう!

東大の吉田塁先生の生成AI入門講座が公開中です。私がGPT5を使ってみて気付いた注意点もご覧ください。

今日も九州は豪雨です。昨日は名古屋から福岡空港に着陸しようとした飛行機が雷雨で着陸できずに引き返したり、空港に着陸した飛行機が駐機場に移動できず数時間機内に閉じ込められたりしたというニュースをみました。線状降水帯も福岡県の海側に現れるとの予報でしたが、海側のみならず南のほうにもあらわれて、熊本や鹿児島で被害が多かったようです。思わぬ被害にあわれた皆様の一日も早い回復・復旧をお祈りします。

午後、YouTubeのおすすめに東大の吉田塁先生の生成AIの入門講義のライブ中継がでていたのでみてみました。吉田先生の動画は以前にも紹介しましたが、今回は日進月歩の生成AIの最新情報を踏まえた講義ですのでブラッシュアップにもなる内容でした。いつまで見ることができるかは不明ですが、動画を埋め込んでおきます。教員向けとありますが、一般の方向けにもなるように配慮されている講演なので入門を考えている方にも最適の講座です。

最新のGPT5の話もでてきます。私もGPT5を使いはじめましたが、ハルシネーションはまだまだありますね。

先日、線虫の遺伝子ファミリーについて質問したところ、的確な回答が得られました。さすがGPT5と感動しました。GPT5は回答してきた後、『こんなこともできますが、やりますか?』といった提案をしてきます。これは何か作業をさせると必ず次の作業の提案をするように設定されているようです。よさそうなのでやってもらうと、これはゴミの結果であることが経験上多いです。今回のGPT5の提案では、線虫の遺伝子リストを作成してくれるというので、さっそくやってもらいました。それらしいリストが瞬時にできてさすがGPT5と思いました。しかしリストの遺伝子の半分ほどは、線虫のデータベースであるWormBaseで確認すると存在しないウソの遺伝子名でした。

まとめると、『ChatGPTに作業させた後にChatGPTが提案してくる次の作業の提案は、やってもらうと実行できないものだったり、返ってきた結果がハルシネーションが多いものだったりすることが多いので、注意しましょう!』ということになります。

福岡はものすごい雨でした!平和と戦争ついて考えるヒントになる偽書?があるそうです。

今日は午前、午後と激しい雷雨がきて雨雲レーダーのサイトの画面が紫色になる豪雨でした。福岡空港では飛行機が引き返したり、博多駅では新幹線が止まったりしていました。近所の河川も氾濫注意水位を超えたりしていました。幸い雨が小降りになったので多くの河川での氾濫はなかったのですが大変な一日でした。ダムの水位も大きく回復するものと思われます。帰省のみなさん、お疲れがでませんように。

今日は平和について考えるヒントになる本があるみたい(未読です)なので紹介します。こちらのツイートを山形浩生さんがリツイートされていたので知りました。

山形さんの翻訳はこちらで無料で読めます。
https://cruel.org/books/ironmountain.pdf
アイアンマウンテン報告という子の本は偽書とのことですが、これについてはこの山形さんの翻訳書の訳者解説の部分を読むとよいでしょう。

平和と戦争について考えるヒントになると思われます。

ChatGPTのplusプランでlegacy modelが使えない件

私はChatGPTのplusプランのユーザーです。今日、ChatGPTを使おうとしたらGPT-5とGPT-5 Thinkingだけしか選べなくなっていました。昔のモデルを使う方法をツイートでさがしてみると、アカウントの設定・一般のタブに「レガシーモデルを表示」というのがあるのでそこから設定できたというツイートがあったので探したのですが、ありません。

私はWindowsでログインしていたので、Ubuntuでログインして探してみることにしました。UbuntuのFirefoxでログインすると、ありました!「レガシーモデルを表示」という項目がグレーになっているのでそこにあるボタンを動かすと4oが選べるようになりました。Ubuntuで設定したあと、Windowsでつかってみるとこちらもレガシーモデルを表示の項目が顕れており、4oを選べるようになっていました。

しかしその他のモデルはみあたりません。4.1を愛用していたのですが表示されていません。その他のminiモデルなどもありません。そのうち復活するのか待ってみるほかないのかもしれません。