仁科芳雄の業績やスピン流についての仁科記念講演会動画が超おすすめです!

仁科芳雄は、日本の物理学の開拓者で仁科記念賞は世界的に権威のある賞として知られています。仁科先生の伝記がみすず書房からでていますが、本屋で手に取って面白そうだと思いましたが、上下2冊合計で1万2540円という高額本(『励起』上下、みすず書房2023)で購入できていません。
https://www.msz.co.jp/book/detail/09618/
https://www.msz.co.jp/book/detail/09619/
ところが今日、この本の著者の京都大学文学系研究科の伊藤憲二先生の講演動画をみつけました。今年の12月5日(仁科先生のお誕生日12月6日の前日)に2024年度 (第70回) 定例仁科記念講演会「仁科芳雄と素粒子物理学の百年」で講演された動画です。これは面白そうですので是非見てみようと思っています。
https://www.youtube.com/live/k5xfyogWOuQ?si=OIFR_oR3I1EUqWgC

こちらのページには仁科記念講演会の動画やスライドへのリンクがありますので是非、ご覧ください。
https://www.nishina-mf.or.jp/project/lecture/

仁科記念賞を受賞した先生も講演されているので大変魅力的な講演会です。
私のみつけたおすすめ動画は、2024年の上にあげた講演会と、2022年の講演会の動画です。特に2022年の講演会動画は、今話題のスピン、スキルミオン、スピントロニクス、スピン流などの基礎がよくわかる講演です。講演者のお二人とも仁科記念賞の受賞者というのも豪華です。私はスピンで発電するなどのトピックスを含む齊藤先生の動画からご覧になるのがよいと思います。
https://youtu.be/HgazW6GIeDQ?si=V58hsN1kAuQzSlWO

【全体テーマ】スピン流の理 (ことわり) と使い途

1. 永長直人 スピンはめぐる─固体の中で─
(東京大学大学院工学系研究科教授・理化学研究所創発物性科学研究センター副センター長・2005年度仁科記念賞)

2.齊藤英治 スピン流と角運動量の物理
(東京大学大学院工学系研究科教授・2022年度仁科記念賞)

今日は福岡は午前中、みぞれとあられが降りました。本格的な冬の到来です。

糖鎖生物学の入門動画と、AIで英語を書くためのプロンプトのチートシートの紹介です。

昨日私が探していた糖鎖入門の動画を以下に埋め込んでおきます。
ご承知のように日本は糖鎖生物学で世界をリードする国です。現在もヒューマングライコームプロジェクトという大型予算がついて研究がすすんでいます。このプロジェクトの紹介も動画の後半にありますが、糖鎖入門の動画としてもすぐれているので是非ご覧になることをお薦めします。

糖鎖ってなに?ヒト糖鎖計画で生命の謎を解き明かす|あいちサイエンスフェスティバル2024・図書館サイエンス夜話第二夜
https://youtu.be/HfKKUqsiDgM?si=TutuKJBU5_Pn4KdU

こちらも郷先生の去年の動画です。両方ご覧になるとよく頭に入ると思います。後半の質疑応答も参考になります。是非ご覧ください。
【生命科学が変わる!】ヒト糖鎖計画(ヒューマングライコームプロジェクト)|名古屋大学糖鎖生命コア研究所
https://www.youtube.com/watch?v=HfKKUqsiDgM

あと、生成AIで英語を書くときのプロンプトのチートシートがでていましたので紹介します。いつも紹介している京都大学の柳瀬陽介先生のXでリツイートされていたものです。

今年のノーベル賞の日本語解説動画―あいちサイエンスフェスティバルの動画がおすすめです。

国立国会図書館の個人送信資料が明日夕方6時からつかえなくなるという記事に続く今日2本目の記事です。
糖鎖の動画をみていたら(こちらは明日紹介します)、名古屋大学の先生たちが今年のノーベル賞を題材に科学をやさしく解説している動画があることに気づきました。

以下の三本の動画はおすすめです。冬休みの楽しみにどうぞ。

国立国会図書館個人送信サービスなど「ログインして使うサービス」が明日27日18時から1月6日まで停止するそうです。

以前の記事でも書きましたが、国立国会図書館のログインして資料を閲覧するサービスは12月27日午後6時から来年1月6日まで停止するとのことです。ログインしないで利用できるサービスは利用できるそうです。次のリンクをご覧ください。
https://www.ndl.go.jp/jp/news/maintenance.html#20241017_0900

英国王立研究所からのクリスマスプレゼントの動画が公開されました!

ファラデーの『ロウソクの科学』の講演を、現代に再現したクリスマスレクチャーの動画が本日 英国王立研究所から公開されました!

『ロウソクの科学』(The chemical history of a candle)は、マイケル・ファラデーがThe Royal Institutionで行った一般向けのクリスマスレクチャー6回を本にしたものです。先日、このファラデーの講演を現代に再現する(6回を一回にまとめてあります)講演がファラデーが講演したRoyal Institutionで有料で行われていました(12月19日)。日本からも1000円くらい払ってライブで視聴できたのですが、日本時間の午前3時ごろの講演会なので私はパスしました。そのうち一般公開すると書いてありましたが、きっと来年になるのだろうなと思っていました。
ところがなんと、今日、その動画がYouTubeで公開されたので紹介します。英国からの素晴らしいクリスマスプレゼントですね。
メリークリスマス!

The chemical history of a candle – with David Ricketts
https://youtu.be/cqTPYoye2J8?si=pgDV5zS1uA5E1vhm

ロウソクの科学の日本語訳は、オンラインで読めるもの、文庫版の新訳などいろいろあります。英語版の原著をふくめて紹介している過去記事もはりつけておきます。

「ロウソクの科学」再び―ファラデーの「ロウソクの科学」の動画などを紹介します。

108) マイケル・ファラデー [述] ほか『ろうそく物語』,法政大学出版局,1974. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12698988
ロウソクの科学の翻訳です。よみやすい本だと思います。

「ロウソクの科学」を読んでみよう!秋の読書のすすめです

日本物理学会開催の高校生以上向けの公開講座(本年11月)の動画が公開されはじめています。

今朝は冷え込みましたが、日が昇るとぐんぐん気温があがって夕方でもあたたかくてストーブなしで過ごせました。今夜はクリスマスイブなのでサンタさんも大活躍のようです。近所の例年恒例のイルミネーションもきれいです。今年はちょっとパチンコ屋さんのイルミみたいですが‥‥。

日本物理学会の面白そうな一般公開講演会が11月に開催されていました。高校生以上向けだそうです。
https://www.jps.or.jp/public/koukai/koukai-2024-11-24.php
『時空、ブラックホール、重力波・・・ってなに? ~基礎から深みまで~』というタイトルで、基礎の講演2題、深みの講演2題があったようです。現在のところ、YouTubeで基礎の2題と深みの1題の講演動画が公開されているので年末に見てみようと思います。深みの動画は、来年11月までの期間限定公開だそうです。

二番目の動画は中学の数学でわかるとあります。演者の小林先生は髪型で遠くからも識別できる先生ですが、わかりやすい本や動画で有名です。このブログでも別の動画を紹介したことがあります。

NIH videocastの動画:ものすごい長寿に潜むメカニズムをクロマチンのプロテオミクスで解明するという動画が公開されました。

今日はNIH videocastから老化研究の動画を紹介します。
今月12日にあった講演の動画です。
NIH ProtIG seminar: Chromatin Proteomics as New Perspective to Investigate the Biology of Exceptional Longevity

老化するときにクロマチンがどのような変化を遂げ、どのようにして老化が抑えられるかを解明しようとする研究です。主に質量分析法によるプロテオーム解析の手法で、核内のクロマチンのヒストン修飾などの老化における変化を研究している最新の成果の報告です。

線虫C. elegansで個体の寿命が二倍になる遺伝子変異を発見したKenyonさんたちの仕事(ノーベル賞は確実です)の紹介からはじまって、老化とは何か、クロマチンとはどんなもので、どのようなヒストンの修飾があるのか、老化とのかかわりは?、一個の細胞でのヒストン修飾をどのように調べるか、今話題のエクソソームと老化との関係は?など、流れるようなストーリー展開で最先端の研究まで理解させてくれます。是非視聴してみてください。字幕表示もできますし、高画質でのダウンロードもできますので、ダウンロードしてゆっくり見るのもおすすめです!

https://videocast.nih.gov/watch=55457
クロマチンの構造やエピジェネティクスについては以前紹介したオープンアクセスの入門書もダウンロードしてご覧ください。

エピジェネティクスについてわかりやすく、かつ本格的に解説してある入門書(教科書)を紹介します。

 

ツイッター以外のSNSについて

私はツイッター(X)をやっていません。もっぱらnitterのインスタンスで読んでいるだけです。ツイッターの名前がXにかわって、いろいろ変化があったため他のSNSに移る人もいるようです。最近ではmixi2というのができて、私も招待リンクを公開している方のWeb Pageからアカウントをつくってみました。まだポストはしていません(スマホやiPadにはアプリをインストールできるのですが、PCにはまだできないようでそこが改良されたらポストしてみたいと思っています‥)

mixi2は今月12月にできた日本のサービスですが、それ以前ではXがいやだから、XからBlueskyにうつるというのもポピュラーなようです。Blueskyで今私がみているのは、Science Newsというアカウントです。https://bsky.app/profile/scinews.bsky.social
これはGigazineのネタになりそうな科学関係のニュースや話題が毎日ポストされていて便利です。例としていくつか面白そうなポストを埋め込んでおきます。

Tips on How to Write ‘Good’
#Matter

PDF download
www.cell.com/action/showP…

[image or embed]

— Science News (@scinews.bsky.social) 2024年12月22日 2:38

Functional groups in organic chemistry. #CompoundChem

[image or embed]

— Science News (@scinews.bsky.social) 2024年12月17日 9:34

The metaphors of artificial intelligence.

“Something is beginning to happen that was not expected even a few years ago. A threshold was reached, as if a space alien suddenly appeared that could communicate with us in an eerily human way.…”

Open access
www.science.org/doi/10.1126/…

[image or embed]

— Science News (@scinews.bsky.social) 2024年12月16日 18:09

いろいろ面白そうな話題があるので是非訪れてみてください。たとえばこちらの一連のポストは、博士課程の学生に参考になるようなpdfをたくさんあげてくれているので必見です。https://bsky.app/profile/scinews.bsky.social/post/3lbp5tlogfc2n

物理や数学、哲学などについての読書案内のサイトをいくつか紹介します。

いつも紹介しているDr. Jorge S. Diazの動画の最新版は、量子力学を学ぶための読書案内です。
Quantum Mechanics: book recommendations

https://youtu.be/3VmPfpkKgM0?si=5YhjurI8J2YyzwfA

英語の本ばかりなので役に立たないかもしれませんが、いくつかは邦訳があるので探してみるとよいでしょう。特にアインシュタインの科学的伝記である
Subtle Is the Lord: The Science and the Life of Albert Einstein, by Abraham Pais は国立国会図書館デジタルコレクション個人送信サービスで邦訳が読めるのでおすすめです。Paisはプリンストンの高等研究所の教授でアインシュタインとも親交のあった著名な物理学者です。これは以前紹介した本ですが再掲しておきます。

140)アブラハム・パイス 著 ほか『神は老獪にして… : アインシュタインの人と学問』,産業図書,1987.1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12621970 (参照 2024-06-10) 分厚いアインシュタインの伝記。物理学者によって書かれた標準的な伝記で学問的内容も詳しい。

日本語の本を中心とした読書案内としては、こちらをおすすめします。
文学部生のための数学・物理学のブックリスト
https://sites.google.com/site/koheimoritahand4/%E6%96%87%E5%AD%A6%E9%83%A8%E7%94%9F%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%95%B0%E5%AD%A6%E7%89%A9%E7%90%86%E5%AD%A6%E3%81%AE%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88book-list
このリストには、最初の動画で紹介されている本の他にも、数学や物理の色々な教科書があげてあるので参考になります。
私が特におすすめしたいのは最後のセクションにある「
その他参考になりそうなリスト」です。論理学や哲学のブックリストのサイト紹介もありますが、特にこちらのブログ記事が秀逸だと思います。http://asonosakan.blogspot.com/2020/07/blog-post.html
これは『
物理を学びたい人文学徒のための読書案内』で最初にあげたYouTube動画で紹介されている本ものっていますが、他のブログ記事も科学哲学について深い考察が満載でとても刺激をうける内容です。たとえばアインシュタインンが晩年に年老いていたせいで、量子力学のラジカルな考え方が把握できないで批判していたという俗説がありますが、アインシュタインはもっと深い考察をして量子力学を一般相対性理論の定式化をもとにみちびこうとしていたのだそうです。こちらの記事から引用しておきます。
http://asonosakan.blogspot.com/2012/09/blog-post.html
アインシュタインは、量子力学を本質的に統計的なもの、つまり物理学のすべての基礎を提供する根本理論にはなりえないものとして見ていたが、それは、量子論の代わりに、一般相対論の枠組み(時空多様体とそれに沿った解析的方法)によって、量子論を統計的な近似として生じさせるような、全く新しい概念と理論的基礎を求めていたからである。

Firefoxのおすすめ機能拡張(プラグイン)を2つ紹介します。

Firefoxのブラウザで表示したページを保存するプラグインで私が使っているのはScrapbeeです。これは昔から使っていたScrapbookのデータを読み込めるので重宝しています。別のプラグインで同様な機能でおすすめは、Single Fileというプラグインです。https://addons.mozilla.org/en-US/firefox/addon/single-file/
これは表示しているページを単一のhtmlファイルで保存するというものです。使ってみましたがなかなかよい機能拡張だと思います。活発に開発が継続しているようでその点もよいと思います。
使い方のデモがみられる動画はこちらです。https://youtu.be/oVvTmcwxvmc?si=ZXSb5TMdEA-3Pfnj

もう一つは、手軽に表示しているページにあるリンクが生きているかどうかをチェックしてくれる機能拡張Link Analyzerです。表示しているページ丸ごと、あるいは選択した部分にあるリンクがつながるかどうかをチェックしてくれます。右クリックしてAnalyze all linksをクリックするとチェックがはじまり、つながらないリンクは赤で表示されます。https://addons.mozilla.org/en-US/firefox/addon/link-analyzer/
これは便利です。私もこのブログのリンク集をチェックしてみたところ、切れているリンクが結構あるのを発見しました。すこし訂正しましたが時間をみて、この機能拡張でチェックして直していこうと思います。