無料の教科書リンク集、動画・オンラインコースのリンク集など宝の山のサイトがありました!

英語の教科書のリンク集をみつけたので紹介します。
200 Free Textbooks: A Meta Collection
https://www.openculture.com/free_textbooks

哲学や音楽、歴史、美術、経済学、ビジネス、コンピュータサイエンス、数学、物理、化学、生物学などあらゆる分野の無料教科書を集めてあるサイトです。中には以前このブログで紹介した、無料の「生命科学むけの有機化学」の教科書も掲載されていました。

生命科学志向の有機化学の教科書が無料で読めます!量子化学の教科書とかもあります

残念ながらこのサイトに掲載されているリンクは切れているようなので、私の記事で紹介したリンクを再掲しておきます。この教科書の問題解答集も二冊同時公開されているので役立ちます。全部オンラインでダウンロード可能です。

Soderberg, Timothy, “Organic Chemistry with a Biological Emphasis Volume I” (2019). Chemistry Publications. 1.
https://digitalcommons.morris.umn.edu/chem_facpubs/1

Soderberg, Timothy, “Organic Chemistry with a Biological Emphasis Volume II” (2019). Chemistry Publications. 2.
https://digitalcommons.morris.umn.edu/chem_facpubs/2

今紹介したのは教科書を集めたページですが、無料本を集めたページや、オーディオブック、オンラインの無料コース、無料動画、無料ポドキャストなどを集めたページなどいろんな無料リンクが、こちらから閲覧できます。
https://www.openculture.com/

無料動画のページには4000 本以上の動画がリストされています。ダーウインの伝記もありました。
https://www.openculture.com/2011/07/darwin_a_1993_film_by_peter_greenaway.html

このサイトはおすすめです!

RDKit入門の記事があります。

化合物情報をコンピュータで扱うケモインフォマティクスの分野でよく用いられるライブラリにRDKitというのがあります。このRDKitはPythonで使うライブラリで、その導入方法、使い方についてのよい記事があったので紹介します。
『RDKitでケモインフォマティクスに入門』
https://future-chem.com/rdkit-intro/

これは『化学の新しいカタチ』という有機化学者のための計算科学入門(量子化学をPythonで学ぶなど)の記事が中心のブログにある記事です。
https://future-chem.com/
このブログから次の本が生まれて、出版されています。
「Pythonで動かして始める量子化学計算」
https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339066685/
このブログには、コンピュータで分子の構造や結合をどのようにあらわすかなど、基本的で重要な事項も解説されているので役立ちます。
『ケモインフォマティクスで使われるファイル形式と化合物の描画方法』
https://future-chem.com/cheminformatics-file-format/
PDBとか、SMILESとかが何かを知りたい人は是非上のリンクを参照してください。たいへんわかりやすい記事です。
このように、素晴らしい記事満載のブログですので、是非のぞいてみてください。

これから出る本がわかるインターネットサイト―Books

昔よく手に取っていた「これから出る本」(日本書籍出版協会)という書籍の近刊案内がありました。去年12月で休刊になってしまい、よくみていたのに残念と思っていました。しかし日本書籍出版協会その他の団体が共同で設立した一般社団法人日本出版インフラセンターというのがあって、そこがオンラインで公開している『出版書誌情報データベース(Books)』というのがあるのを今日知りました。これは「これから出る本」より格段に便利で役立つサービスになっています!
https://www.books.or.jp/
今月とか前月、来月などを選ぶとカレンダーでて、その月にでる本が日にち別に表示できます。ジャンルを選んで表示させることもできるので、医学・理工・コンピュータ、文庫・新書、電子書籍など一通りのジャンルに絞った表示もできて便利です。表示された本はリンクをクリックすると、内容紹介や著者の情報などが表示され、出版者のサイトにも飛べるようになっています。電子版へのリンクもありますし、試し読みができるものもありました。

書店へでかけないで新刊について詳しくわかるので、これは便利なサイトです。ブックマークしておいて、これからちょいちょい参照しようと思います。

東大理学部数学科のオープンキャンパスの動画が面白そうです。

今日は簡単な数学の動画を埋め込んでおきます。
東大の今年のオープンキャンパスの講義動画です。中学生から高校程度の話題で、近似やオーダーの話、金利計算の話、住宅ローンの返済の話などの話題で勉強になります。家を買おうとしている人にはよい動画ではないでしょうか。

東京大学理学部オープンキャンパス2024 講演「近似と数学と数値計算」柏原崇人准教授
https://youtu.be/n5ZBhBF6wFA?si=lYDNeMsLnoWmU3_o

「研究の進め方 ランダムネスとの付き合い方について」というスライドが参考になります!

先日は「イシューからはじめよ」という本が、研究を進めるのに役立つという話をしました。今日は研究の進め方について、国立情報学研究所の佐藤竜馬先生が機械学習若手の会2024で招待講演をされた時のスライドを公開しておられますので紹介します。生物系の私達にも大いに参考になるスライドです。スライドをみていくといろいろ考えさせられる内容でした。皆さんも一度ご覧になるのをお薦めします。

量子論の発展史の動画シリーズが更新されています。

Dr. Jorge S. Diazの量子力学の発展史の動画が昨日更新されています。このブログでまだ紹介していなかった動画が次の二本です。

This experiment confirmed quantum energy levels フランク・ヘルツの実験についての動画です。
https://youtu.be/MCJl3-pHGuU?si=5KS0vjIuJBwlShvE

The fine structure of the atom ゼーマン効果とそれに関してのゾンマーフェルトの新しいアイデアなどについて。
https://youtu.be/H4ZnVpiQTDw?si=kverHbhzMCDmD4th

そして昨日更新されたのが、シュテルン・ゲルラッハの実験が資金難を克服して、どのように行われたのか、この実験の目的はなんだったのか、どのようにスピンと関係しているのかなどについての動画です。
This experiment confirmed quantum physics
https://youtu.be/BDAzFIJu9_E?si=ovgsDVTbIWG5anhD

順番にみていくと理解しやすいですよ。

名著「イシューからはじめよ」の改訂版が出版されました!

慶応義塾大学教授をされている安宅和人さんの名著「イシューからはじめよ」の改訂版が出版されました。アマゾンで予約していた本が今朝とどいて、さっそくながめてみました。この本の初版は、私たちの研究室に配属された学生さんへの一番の推薦図書で、この本を読んだ卒業生は、みな「はまって」、この本で学んだ考え方を実践して社会で大活躍しています。これから研究をはじめようという人に是非読んでおいてもらいたい本です。
https://eijipress.co.jp/products/2356
まだ読んでいない人は是非お読みください。
一昨日紹介したナノポアシークエンシングの元根 啓佑先生もこんなツイートをされています。

 

安宅和人さんの最近の動画も埋め込んでおきます。
https://youtu.be/Vf6nD3KL3T0?si=M1Bg2CG5GFcuErmi

「日本料理大全」というすばらしい日本料理の教科書が無料公開されました!

全5巻からなる日本料理の全貌を記した教科書『日本料理大全』が京都府立大学、日本料理アカデミーの共同事業として日本語版、英語版の両方とも無料公開されました。京都府立大学のホームページによりますと、『京都府立大学では、本学包括連携協定締結先である特定非営利法人日本料理アカデミーと共同で、京都から国内外を問わず和食のさらなる発展と和食文化を担う人材の育成を目指し、「日本料理大全 デジタルブック」の一般公開を開始します。本デジタルブックの公開を持ちまして、日本料理アカデミーと共に協力し京都から世界へ和食文化の発信並びに人材育成に努めます。 』 とのことです。(こちらのサイトから引用)

以下のサイトから全5巻の日本語版、英語版がオンラインで読めます。

https://www.kpu.ac.jp/jp_cuisine_ebook/
日本料理とは、という解説ももちろんありますが、だしの取り方や包丁の扱い方、研ぎ方、魚の解剖学やさばきかたなど日本料理に関するすべてが詳しい写真入りで解説されています。もちろんさまざまなレシピも網羅しています。写真もきれいで、写真の撮り方の教科書にもなるほどの本です。是非読んでみてください。こんな本が無料で読めるとは嬉しい限りです!

タンパク質配列解析方法の革命となると思われる新技術がNatureで発表されました!

今までタンパク質のアミノ酸配列を決定する方法としては Edman 分解や質量分析法を使うのが定番でした。DNAの塩基配列の決定法に革命をおこしたナノポアシークエンス法が、ついにタンパク質のアミノ酸配列の決定に実用的に使えるようになってきたという論文が9月19日号の雑誌Natureに掲載されました。巧みな方法でタンパク質の3次元構造を巻き戻して一次元の構造になったタンパク質鎖をナノポアに通して2アミノ酸単位でナノポアを通過していくときの電位変化からアミノ酸を決定するという手法です。リン酸化や糖鎖付加の位置も検出できるようで、これが製品化されればまさに革命的だと思われます。論文はオープンアクセスになっているので、誰でも読めますしダウンロードもできます。
Motone, K., Kontogiorgos-Heintz, D., Wee, J. et al.
Multi-pass, single-molecule nanopore reading of long protein strands. Nature 633, 662–669 (2024). https://doi.org/10.1038/s41586-024-07935-7
筆頭著者は大阪大学の
元根 啓佑先生 (工学研究科 附属フューチャーイノベーションセンター,助教、若手卓越教員(PI))ですね!今もこの研究を発展させておられるようで今後の発展に目が離せません。

 
論文はこちらです。

https://www.nature.com/articles/s41586-024-07935-7

この論文を著者たちが解説している動画がYouTubeにあるので論文を読む前に動画を見ることをお薦めします。

9月22日はマイケル・ファラデーの誕生日です!

今日9月22日はマイケル・ファラデー(Michael Faraday)の誕生日にあたります(1791年生まれ)。
科学版の「今日は何の日」のサイト Today in Science Historyにでているので興味のある方はご覧ください。
https://www.todayinsci.com/9/9_22.htm
このサイト  https://todayinsci.com/は昔このブログで紹介したことがあります。 日を指定するとその日に生まれた科学者がわかります。また科学者の有名な言葉も調べることができるようになっています。
Faradayの有名な言葉として You will soon be able to tax it! というのがあります。ファラデーの実験についての説明を聞いた政治家が、それが何の役に立つのかと聞いたとき、ファラデーが『すぐにそれに税金をかけられるようになりますよ!』と答えたというエピソードで引用される言葉です。これはファラデーの書いたものにはない言葉で、こちらのサイトによると、
W.E.H. Lecky の Democracy and Liberty という本の序文にある次の文章で初めて世にでた言葉だそうです。この本の序文のGladstoneという政治家について語っている部分にある次の文章由来の言葉だそうです。
There were, it is true, wide tracts of knowledge with which he (Gladstoneのことです) had no sympathy. The whole great field of modem scientific discovery seemed out of his range. An intimate friend of Faraday once described to me how, when Faraday was endeavouring to explain to Gladstone and several others an important new discovery in science Gladstone’s only commentary was ” but, after all, what use is it ? “
‘Why, sir,’ replied Faraday,
‘ there is every probability that you will soon be able to tax it ! ‘
この序文はInternet Archiveで読めます。以下のリンクをご覧ください。ダウンロードも可能です。
Introduction to Democracy and Liberty
by Lecky, William Edward Hartpole, 1838-1903
https://archive.org/details/cu31924024864617

この文によると、科学における重要な新発見をGladstoneに説明しようとしていたとあるだけでそれが電気関係の発見なのか、電気分解の発見なのかあるいいは他の発見なのかについては全くわかりません。またGladstoneはファラデーの存命のときには首相ではなかったので、よく首相がたずねたという風に書いてあるものは間違いということになります。

ファラデーについてはロウソクの化学をはじめとするさまざまな本がネットでよめるので、このブログの過去記事を「ファラデー」や「Faraday」などのキーワードで検索してみてください。ファラデーの実験日記とか、書簡集とかいろんな本がダウンロードできることを紹介しています。

例えばこんな記事です。

マイケル・ファラデーの著作集がダウンロードできます―Faradayの日記(Faraday’s Diary)も全巻公開されました!

ファラデーの実験日記のダウンロードリンクも貼っておきます。全5巻 3272ページのpdfがダウンロードできます。
https://archive.org/details/diary182061/Diary%201820-61/

最後に国立国会図書館のデジタルコレクションでもファラデー関係の本がいろいろ読めます。たとえばこちらから検索してみてください。
https://ndlsearch.ndl.go.jp/search?cs=bib&display=panel&from=0&size=20&sort=published:desc&keyword=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%A9%E3%83%87%E3%83%BC&f-ht=internet&f-mt=dtbook