RやPythonを使って統計学と機械学習を一挙に学べる入門書(英語版)が無料公開されています。

今日は結構雨が降って近所の川も濁流で水音も凄かったです。
今回は、スタンフォード大学、ワシントン大学、南カリフォルニア大学の統計学者による統計学と機械学習の入門書を紹介します。どちらの本も発行以来、絶大な人気を博している教科書で、日本語訳もすでにでています。今回紹介するのは英語の原著最新版です。最初の本は、

An Introduction to Statistical Learning with applications in R (ISLR) という本で、データサイエンス入門レベルの読者が学ぶのに最適の本になっています。2013年に初版がでて、2021年に第二版がでています。2023年にはPython 版がでたところです。こちらのサイトからダウンロードできます。https://www.statlearning.com/
このページの一番下のほうに、第1版、第2版、Python版へのダウンロードリンクがありますのでダウンロードして読んでみてください。このサイトのリンクから、プログラムコードや資料もダウンロードできますし、講義のビデオもみられます。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLoROMvodv4rOzrYsAxzQyHb8n_RWNuS1e

著者たちは数学出身ではないので、数学をあまり知らない人間のつまづくところをよく知っており、直観的、概念的に統計学を理解できるように書いてあるそうです。読むのに多変数の微積分や線形代数の知識は不要だとのことです。ネットで探してみると、日本語でこの本の詳しい紹介をしてくださっている方がいます。https://totadata.com/book_islr/
またこちらの英語の書評も参考になります。
https://qz.com/1206229/this-is-the-best-book-for-learning-modern-statistics-its-free
この書評によるとAn Introduction to Statistical Learningをマスターしてもっと学びたければ次の本を勉強するとよいそうです。
The Elements of Statistical Learning (2nd edition) Hastie, Tibshirani and Friedman (2009). Springer-Verlag. 763 pages.
この書評にある最初の本ISLRへのリンクは切れているので私が上に載せたリンクを利用してください。The Elements of Statistical Learning (2nd edition) はこちらからダウンロードできます。英語版の第二版2017年の第12刷がダウンロード可能です。
https://hastie.su.domains/ElemStatLearn/
コードその他の資料もダウンロードできるので役立ちます。この本は、カステラの箱ほど分厚いのでカステラ本と呼ばれているようです。

翻訳本のタイトルは以下のとおりです。日本語での紹介をみられます。
ISLRの翻訳本
「Rによる 統計的学習入門」  朝倉書店
https://www.asakura.co.jp/detail.php?book_code=12224

The Elements of Statistical Learningの翻訳本
「統計的学習の基礎 ―データマイニング・推論・予測」 共立出版
https://www.kyoritsu-pub.co.jp/book/b10004471.html

ChatGPTなどの大規模言語モデルの教科書ともいえる総説と、生成AIについての講演会動画を紹介します。

ChatGPTに代表される大規模言語モデルLarge Language Model (LLM)はAIの時代の到来を告げる画期的研究成果です。このLLMの教科書ともいえる論文が頻繁に改訂されながらプレプリントサーバーにアップされているそうです。中国人研究者によるLLMのサーベイ論文で、”A Survey of Large Language Models”.というタイトルです。https://arxiv.org/abs/2303.18223
これを紹介している東大の今井翔太先生のtwitterを紹介しておきます。

この論文は、GitHubに公式サポートページがあって、いろいろ有用な情報や論文の図(上のtweetにある図もみられます)や表、そして改訂情報などがのっています。The official GitHub page for the survey paper “A Survey of Large Language Models”. arxiv.org/abs/2303.18223
https://github.com/RUCAIBox/LLMSurvey
この論文では、LLMの発展史もまとめられていますし、実用的に興味があるところでは、
よりよいプロンプトを設計する方針についてもサーベイしてあります。論文内に参考になるプロント作成の原則が書かれています(p53に表があります)。これは役立ちそうです。
https://github.com/RUCAIBox/LLMSurvey/blob/main/Prompts/README.md

最後に今井先生のボスである松尾豊先生が7月4日に講演された以下の会

“東大×生成AIシンポジウム 「生成AIが切り拓く未来と日本の展望」”というタイトルのシンポジュウムのサイトとYouTube動画を紹介して今日の記事を終わります。

https://www.t.u-tokyo.ac.jp/ev2023-07-04
このシンポジュウムの第一部の動画は以下にあります。このシンポジュウムでは岸田総理の挨拶もあったようです。
https://youtu.be/Qms3DsP6NG4

Ubuntu にMathematicaをインストールする方法のメモ。

MathematicaのUbuntuへのインストール方法:  今回はMathematicaをUbuntu 22.04.2 LTSという最新版のLinux distributionにインストールしました。やり方を簡単にメモしておきます。

Linux版のMathematicaはshell scriptです。必要なバージョンをFirefoxなどでダウンロードすると、普通Downloadsのディレクトリにシェルスクリプトがダウンロードされます。ダウンロードしたファイルが壊れていないかどうかは、チェックサムを調べることで確認できます。やり方は末尾に書いてありますので参考にしてください。

ちゃんとしたファイルがダウンロードされてるのを確認したら早速インストールしていきましょう。まずコマンドラインでcd DownといれてTab補完でDownloadsディレクトリにうつり、コマンドラインで
$ sudo bash Mathematica_12.3.1_Japanese_LINUX.shなどといれてenter,
すると管理者パスワードを聞いてくるのでパスワードを入力します。正しいパスワードをいれると、ダウンロードしたファイルの整合性チェック(Verifying archive integrity) が始まり、OKならインストーラーの解凍が始まります。あとはinstallation directoryなどいろいろきいてくるので原則enterですすむとNow installingというメッセージがでて、[   ]が表示されます。初めてのインストールの時はそのまま何も起こらないのでハングアップしたかと思い何回もやり直したのですが、じっと待つこと!10分もすれば[    ]の中に#が並んで進捗状況が示されるようになる。終わるとまたいろいろ聞いてくるので原則enterで進む。これでインストールが完了する。アップグレードの場合は、activation keyは引き継がれるのであらためて入れる必要はなかったです。はじめてのインストールのときはMathematicaを起動した後にactivation keyを入れる必要があります。

なおダウンロードしたMathematicaのシェルスクリプトが壊れていないかをあらかじめチェックしておくと安心です。チェックサムの調べ方は、WolframのMathematicaのインストーラーが置いてあるサイトにMD5のチェックサムが表示してあるので、そのチェックサムの値をあらかじめそれをメモしておきましょう。Linuxのコマンドラインで、Downloadディレクトリに移動。そこにダウンロードしたMathematicaのファイルの存在を確認します。存在が確認できたら、コマンドラインでmd5sumといれてそのあとにchecksumを調べたいファイル名をいれます。たとえばmd5sum Mathematica_13.3.0_BNDL_Japanese_LINUX.shなどとコマンドラインでいれてエンターを押します。でてきたchecksumの値と、サイトのチェックサムの値が一致すればOKです。

田崎晴明先生のオンライン講義『非平衡統計力学入門:現代的な視点から』をおすすめします。

私が九州大学の生物学科に就職したときの学部生向きの授業には、不可逆過程の熱力学入門の講義がありました。Prigogine, I. (1955). Introduction to Thermodynamics of Irreversible Processes. Springfield, Illinois: Charles C. Thomas Publisher.が教科書に指定されていて、生物学科の大学院を受験する学生はこんな勉強もしているのかとびっくりした覚えがあります。私は授業をうけることはできなかったのですが、いつかはこういう分野も理解できるようになれたらなと思ったのを覚えています。
さて、それからずいぶん年月がたって、現代では非平衡の統計力学入門という講義もオンラインで聴講できる時代になりました。おすすめの講義が以下のものです。

学習院大学の田崎晴明先生がオンライン講義をYouTubeにアップロードしてくださっています。NEJ00 田崎晴明『非平衡統計力学入門:現代的な視点から』
Hal Tasaki / 田崎晴明 https://youtu.be/uowGMIQzabk

日本語の講義と英語版の講義があって、後者は日本語版のあとに収録されているのでより詳しくなっているところなどもあるそうで、興味がある人は英語版もみるといいでしょう。講義全体についてはこちらに詳しく紹介されています。
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/OL/ne/j/
に講義全体のリストがあります。スライドもダウンロードできます。ランジュバン方程式やアインシュタインのブラウン運動の理論ではじめる旧来のスタイルではなく、現代的にもっとも初学者にわかりやすいと思われるスタイルで講義を設計してくださっているそうです。まず最初にJarzynski等式やゆらぎの定理というモダンな題材からはじめて、最後によりむずかしいランジュバン方程式やアインシュタインのブラウン運動の理論を解説するという講義になっています。昨日全編アップロードが完了したようですので以下の動画リストなどからも視聴できます。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLYhBJtIRxi8wcev2MDStS7odXx8upSNT8
英語版はこちらです。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLYhBJtIRxi8z0sxhuKCZ3HZK0GZUAlrKg

ログインなしでtwitterを使う方法。悪質サイトにひっかかりました!

twitterはtweetの中からtweetへのリンクが張ってある場合は、下に紹介しているtwilogからtweetリンクが開けるようになっているみたいです。しかし依然として、アカウントをもっていない私などはtweetを読むことはできません。twilogなどでみると、やはり企業や公共団体が公報用に活用していたtwitterはもはや無用の長物になっている状態のようです。Google検索にもヒットしづらくなってきており、 twitterを止めてblueskyへ移動中の人や、ブログにするという人などが増えている模様です。

私が今、twitterを読んでいる方法を紹介します。日本のアカウントなら、twilog (ついろぐ)というサービスにアカウント名をいれると ついろぐに登録している方のtweetは読めます。ただ登録していない人のtweetは読めません。奥村先生は登録されているので、こちらtwilogからtwitterを読めます。
https://twilog.togetter.com/h_okumura

みなさんのお気に入りのアカウント名をいれてみて、読めればラッキーという状態です。

あと、外国の人や、twilogで読めない人のtweetを読めるサービスというのがあるのですが、以下のような怪しげなサイトなのでurlは紹介しません。このサイト、FirefoxやiPhoneでは問題なくアクセスできてtweetの本文(画像はだめです)は読めるのですが、Chromeではとんでもないことになります。サイトにアクセスすると、写真の様なポップアップがあらわれるように設定されているサイトだとわかりました。Firefoxや携帯などでは普通に読めるので、Chromeでもちゃんと読めるはずだと思い、画面がかわってでてきた「ロボットでなければ押して」という許可ボタンを押したところ、速攻であなたのPCはウイルスに感染しているとか、マカフィーでスキャンしろとか、Microsoftに電話をかけろとかいう表示がでてきました。

通知を許可するボタンを、別の名前に偽装しているようです。上の左の写真のようなポップアップがうるさくでてくるので、右上の×印を押しました(これは押してはいけないと後で後悔しました)。しかしそのポップアップが消えるだけで、右の写真のような別の表示が続々とあらわれてポップアップは消せません。サイトにアクセスしたとたんに他人のPCがウイルスに感染しているかが速攻でわかるわけもないので、悪質なサイトにひっかかったとわかりました。これはChromeの通知機能を利用してポップアップをだしているので、Chromeを閉じれば消えます。しかしChrome を再起動するとまたあらわれますので、通知を送ってくるサイトを設定でブロックすると二度とでなくなります。こういったサイトにひっかかったときの、通知のブロックのやり方はこちらのサイトに詳しく書いてあるので参考にしてください。https://fkc-door.com/tools/1888/#Google_Chrome
通知の許可やブロックの設定画面は、Chromeのアドレスバーにchrome://settings/content/notificationsと入力すると開くこともできます。こちらが簡単だと思います。

ろくでもないサイトにひっかかったものです。私はFirefoxの最新版をつかっていますが、Chromeは最新版でアクセスしてもサイトにアクセス直後に、ロボットでない場合は許可を押してくださいという画面がでて、許可をおすとそれが通知を許可することになるという仕組みだとわかりました。私はChromeはあまり使わないのでセキュリティの設定がデフォルトのままなのが悪いのだと思いますが皆さんも注意してください。ブラウザのBraveはさすがにこのサイトからのトラッカーや通知をしっかりBrave shieldで自動でブロックしてくれていました。この件でみるかぎり、BraveはChromeの拡張機能が利用できるうえに、安全性はChromeより格段に高いようです。今回のような怪しいサイトにアクセスするときにはBraveやFirefoxの最新版あるいはTorがより安全だという話です。

ChatGPT 時代の英語論文作成法のサイトと、英文校正用プラグインを紹介します。

今日はまず、ChatGPT時代に対応した、英語での論文の書き方についての素晴らしいサイトを紹介します。
臨床研究論文作成マニュアル(旧JEMNet論文マニュアル)というサイトです。
http://gotoresearch.jp/wp/
著者は後藤匡啓(Goto Tadahiro)先生で、初心者むけに懇切丁寧に研究の仕方と論文の書き方を手取り足取り解説してくださっています。
pdfファイルは有料で販売されているようですが内容が古いもので、最新版は無料でオンラインで読めるようになっています。
臨床研究論文とタイトルにありますが、生命科学系の大学生、大学院生、現役の研究者にも最適の解説サイトです。私の学生にも読ませられたらよかったのにと思います。是非読んでみてください。人生が変わるかもしれません。
先生の自己紹介はこちらです。http://gotoresearch.jp/wp/?page_id=38
後藤先生は羊土社から「僕らはまだ、臨床研究論文の本当の読み方を知らない。」という本も出しておられます。この本も、生命科学系の学生、研究者にお勧めできる本だと思います。試し読みできるので羊土社のサイトでご覧ください。
https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758123730/

つぎに、ChatGPTで英文校閲をするためのChromeやFirefox用の機能拡張 editGPTというのを見つけたので紹介しておきます。https://www.editgpt.app
私は使ったことがありませんが、よさそうです。Grammarlyとの比較も参考になるでしょう。
https://www.editgpt.app/chatgpt-v-grammarly

類似のChrome用の機能拡張TrackChangeGPTもあるようで、以下のサイトをごらんください。https://ai-popularizer.tech/trackchangegpt/
このサイトの他の記事も参考になります。
TrackChangeGPTのデモ動画はこちらです。https://youtu.be/KyHWohvCE3w

相分離生物学の観点からゲノム構造と機能を研究する研究会(2022 年夏の学校の動画)が面白そうです。

twitterはまだ復旧しませんね。新刊告知とか災害情報、公共の告知などに自治体や企業も活用していたサービスですので、一刻も早くログインなしでもtweetを見られるように戻して欲しいものです。

さて、今日は相分離生物学に関する良いセミナーを紹介します。
ほぼ一年前に開催されたゲノムの構造と機能についての夏の学校で、主に相分離生物学の観点からの研究講演会です。

2022 International Summer School & Genome Architecture and Function Workshop
http://physicsoflivingsystems.org/events/genomearch2022/
以下のYouTubeのプレイリストから動画をみてください。
https://www.youtube.com/playlist?list=PL8GO9vYZtRvgYJx8tOLUIqlT74sU5tBff

ただプレイリストの表示では、講演動画の内容がわからないと思いますので以下にこの夏の学校のプログラムからとった、講演タイトルと講演者名をならべておきます。https://docs.google.com/spreadsheets/d/1s14nin7u2qYFxJ5b_LxWahk7uig3emWEsoK_gDATVP4/edit?usp=sharing
このリストにある全部の講演の動画がYouTubeで公開されているわけではないのですが (14本のみ公開されています)、タイトルをみて興味があるものが公開されていれば、視聴するとよいでしょう。

Non-equilibrium Regulation of Transcriptional Condensates
Arup Chakraborty, MIT

Chromosomes as Genomic Communication and Memory Machines
Leonid Mirny, MIT – via Zoom

Spatially Resolved Single-cell Multi-omics
Xiaowei Zhuang, Harvard University

The RNA Code in Condensates
Amy Gladfelter, UNC at Chapel Hill

Superresolution Imaging of Transcription in Live Mammalian Cells
Ibrahim Cissé, Max Planck Institute for Immunobiology and Epigenetics, Germany

RNA Promotes the Formation of Spatial Compartments in the Nucleus
Mitchell Guttman, California Institute of Technology

Watching Translation within Germ Granules
Ruth Lehman, MIT/Whitehead Institute

Protein-based Inheritance: Epigenetics beyond the Chromosome
Daniel Jarosz, Stanford University

Bimolecular Condensates in Stress and Disease
Simon Alberti, Technische Universität Dresden, Germany

Superresolution Imaging of Transcription in Live Mammalian Cells
Ibrahim Cissé, Max Planck Institute of Immunobiology and Epigenetics, Germany

Spatially Resolved Single-cell Genomics & Cell Atlases of Complex Tissues
Xiaowei Zhuang, Harvard University

Control of Chromosome Entanglement and Disentanglement through the Cell Cycle
Job Dekker, University of Massachusetts

RNA Promotes the Formation of Spatial Compartments in the Nucleus
Mitchell Guttman, California Institute of Technology

Genome Organization through Phase Separation: Random yet Precise
Bin Zhang, MIT

Landscapes of Genomic Architecture Across Evolution
Michele di Pierro, Northeastern University

Defining How Sequence and Local Chromatin Context Regulate Gene Expression
Seychelle Vos, MIT

Rethinking Protein Aggregation and Drug Discovery in Neurodegenerative Diseases
Hilal Lashuel, École Polytechnique Fédérale de Lausanne, CH (EPFL) – via Zoom

Bimolecular Condensates: New Insights into Disease and the Behavior of Small Molecule Therapeutics
Richard Young, MIT

以下は動画の一例です。’The RNA Code in Condensates’Amy Gladfelter, UNC at Chapel Hill
https://youtu.be/We2D2RIa99o

日本人のための英語演説の古典的指南書(松本亨先生の本「英語演説」)が無料で読めます。

英語でのプレゼンテーションの練習をChatGPTでおこなう方法について先日紹介しました。

AIを活用して英語のプレゼンテーションの練習をしましょう!

今日は追加で、英語で演説するための手引書を紹介します。朝ドラのカムカムエブリボディで最初のラジオ英語会話を担当された平川先生が登場しましたが、平川先生の後を引き継いだのは松本亨先生でした。

朝ドラの「カムカムエヴリバディ」になぜ松本亨先生が登場しなかったのか?

松本亨先生がカムカム先生の後をついでラジオ英語会話を担当されたという体験談は、松本先生の本「Hello Friends」に詳しいです。興味のある方は国立国会図書館の個人送信資料でご覧ください。
https://dl.ndl.go.jp/pid/2494554
なぜか松本先生については朝ドラではふれられませんでしたが、私が高校生の頃は、松本先生の英会話の時間をいつも楽しみにしていました。その松本先生は上にリンクを張ったブログ記事で紹介したように、ユニオン神学校の奨学金を得で日米学生会議で米国留学中に日米開戦となり、日系米国人とともに強制収容所にいれられた経験をお持ちです。戦争中に収容所からだされて米国各地の教会や集会で「本当の日本人として」講演や説教(松本先生は米国で牧師の資格を取得されていました)をした方です。ノーベル文学賞を受賞したパール・バック女史に依頼されて日米戦争の最中に講演されたこともあるそうです。こういう英語講演の名手が、戦後の日本人のために書かれた本が「英語演説」です。国立国会図書館の個人送信資料でよむことができますので、是非ご覧ください。https://dl.ndl.go.jp/pid/2509053 
序文にはこうあります。「この本は、テーブル・スピーチとか、3分間演説の雛形を紹介するハンドブック的なものではありません。大勢の人の前で、英語で自己を主張する技術―public speaking―の原則と実際について、私の経験と知識を通して、野心ある英語青年に贈るために書いたものです。」
この本では、英語演説での声の出し方、イントネーション、話の運び方、演説の構成の仕方など、ご自身の経験をもとに詳しく説明してくださっています。後半には、世に有名な演説も収録、紹介されているので自分で英語演説する人はもちろん、英語演説とはどんなものかを知りたい人にも役立つ本になっています。昔の本ですので、スライドを使って講演するという現代のスタイルとは違って、話と表情、アイコンタクトなどだけで相手に伝える演説のやり方です。目次をご覧になってわかるように今でも大切な、I 人の前で話す心構え、II 聞く人を知ることの重要性、そしてIII タイトルのえらび方,つけ方 V スピーチの構造などについても詳しく書かれています。
以下が国立国会図書館のサイトからコピーしたこの本の目次です。


目次/p5
I 人の前で話す/p7
II 聞く人を知れ/p22
III タイトルのえらび方,つけ方/p29
IV スピーチの内容/p46
中学生の部/p46
高校生の部/p58
大学生の部/p72
社会人の部/p88
V スピーチの構造structuring a Speech/p97
VI 発声法Elocution/p106
VII 有名な演説/p113
山上の垂訓/p114
マーカス・アントーニアス/p130
チャーチル首相の就任演説/p134
ケネディ大統領の就任演説/p146
ジョンソン大統領の就任演説/p158
VIII スピーチこぼれ話/p172
IX 発音上達のためにPronunciation Aid/p179
第1表/p181
第2表/p192


最後の表は、演説のときrとlの発音を間違いやすい単語のリストや、発音の難しい単語の代替語のリスト、および演説の必須な単語のリストです。これらの単語は是非使えるようにしておきましょう。
また、目次のVII「有名な演説」にあるマーカス・アントーニアスの演説はこんな感じです。
Friends, Romans, countrymen, lend me your ears;
I come to bury Caesar, not to praise him.
The evil that men do lives after them;
The good is oft interred with their bones;
So let it be with Caesar. The noble Brutus
Hath told you Caesar was ambitious:
If it were so, it was a grievous fault,
And grievously hath Caesar answer’d it.(以下略)

本文には、演説の際に強調すべき単語に印がつけてあって、演説の時に留意すべき点も解説されています。この演説は、実はシェイクスピアの戯曲「ジュリアス・シーザー」の戯曲に載っている演説です。とても有名な演説ですので、私の好きな英国のテレビドラマ(BBCの「ブラウン神父」)をみていたら、この演説をもじったセリフがでてきて驚きました。英国人はシェイクスピアをよく知っていますね。息子が英国の小学校に通っていた時、お世話係になってくれた男の子が、家によく来ていましたが、彼はTo be, or not to be, that is the questionとかいって遊んでいました。ハムレットです。

この英語演説の本にある、有名な演説ですが、YouTubeでこの本にのっている演説を聴くことができます。
こんなのはどうでしょう。Charlton Hestonの映画です。
Charlton Heston Mark Antony speech “Julius Caesar” (1970)
https://youtu.be/0bi1PvXCbr8

これはチャーチルの演説です。https://youtu.be/s_jYYl74awM
ケネディ大統領やジョンソン大統領の就任演説もYouTubeで本人による演説を聴くことができます。キリストの山上の垂訓はさすがに本人の演説はきけませんが、検索するといろんな俳優さんの演ずるキリストが演説する動画を聴くことができます。

是非一回、松本亨先生のこの本を読んでみて、これらの演説も聴いてみてください。英語で講演するときの参考になります。

細胞と遺伝子の起源についての大胆な仮説―Nick Laneの最新講演動画をご覧ください。

このブログでたびたび紹介しているNIH VideoCastでNick Laneの最新の講演(2023年6月26日)が公開されました。

On the Origin of Cells and Genes (And Why It Matters) by Author and Biochemist Nick Laneというタイトルで、生命の起源、細胞と遺伝子の起源についての説得力ある仮説を展開している講演です。彼の最新の著書Transformerについても触れています。

https://videocast.nih.gov/watch=49844 

去年書いた以下の記事でも彼の動画を紹介しています。彼の去年のNIHでのZoomでの講演動画 (2022年3月)も記事の最後の部分で紹介していますのでそちらもご覧ください。

クレブス・サイクルが生命を生命たらしめている基本システムであるという講演動画がでています

今回の講演はNick LaneがNIHに出向いてのオンサイトでの講演の録画です。一年たった動画の内容はより洗練されて刺激的なものになっていると思います。彼はプロトンの生命における意義を以前から深く考察しています。私も彼と同じような考えを昔からもっていたので、彼の本を読んで驚き、愛読書になりました。彼の本や動画はどれもthought provokingなものです。皆さんにお勧めします。

twitterがログインなしで見られなくなっています。とりあえずの対策 (7/1朝現在無効になってしまいました)を紹介します。

 昨夜、以下の記事を投稿しましたが、今朝おきてみるとnitterもアクセスできなくなっていました。事前の周知もなく、こういう変更を突然実施してしまうというのが、私企業というものなんでしょう。日本企業では許されないでしょうが、外国の私企業というのはこんなものですね。外国の私企業に 情報の発信とそれへのアクセス権限の許可を、(お金をとられるだけで代表権のない国民が)無制限に与えるのは考え直さなくてはならないと思わせる出来事でした。個人のブログはまだまだ存在が不可欠な情報伝達・公開手段ですね。


今日は豪雨のところが多く、福岡でも大宰府などあちこちで、電車が運休したり学校が休校になったりしています。今夜から明日にかけても線条降水帯がでる可能性もあるそうで、皆さんに被害がないことをお祈りします。

さて、びっくりしたのですが、今日の午後からtwitterがログインなしで見れなくなっていますね。極めて不便で、もしシステムトラブルでなくて意図的な改訂であるなら、即刻止めてほしいものです。公共機関などもtwitterで発信しているので、今 現在進行中の豪雨災害情報の伝達にも影響を与えていると思います。以前もこんなことがあったのはブログでも記事にしていました。https://glycostationx.org/2022/05/28/twitter%e3%81%ae%e3%81%a9%e3%81%86%e3%81%97%e3%82%88%e3%81%86%e3%82%82%e3%81%aa%e3%81%84%e4%bb%95%e6%a7%98%e3%81%ae%e5%9b%9e%e9%81%bf%e6%b3%95/
とりあえず対策としては、上の記事の最後のほうで紹介したnitterを使うのがよいです。nitterならブラウザから、まだログインせずにみられますので以下のgithubのリストにあるどれかのactiveなインスタンスでみるとよいでしょう。
https://github.com/zedeus/nitter/wiki/Instances#official
たとえば柳瀬先生のtwitterアカウントはこんなふうに見られます。
https://nitter.lacontrevoie.fr/yosukeyanase

上のgithubにまとめられているnitterのインスタンスのurl (上の例ではhttps://nitter.lacontrevoie.fr)の最後の部分に/を付けて、その後にuser name (上の例ではyosukeyanase)をいれるだけでアクセスできます。背景が黒くでいやな人は、最上段の一番右にある歯車マークpreferenceをクリックしてください。Displayという画面がでて一番上にThemeとあり、右の箱の中が白字でnitterと表示されていると思います。白地のnitterの部分をクリックするとプルダウンメニューがあるので、その中のtwitterを選んでください。最後に一番下の部分にあるsave preferencesをクリックして変更を保存したら完了です。白いtwitter風の背景になったと思います。

本家のtwitterが早急に復旧することを願います。

さて、nitterで柳瀬先生のtweetをみると以下の記事(The Asahi Shinbun GLOBE+)が紹介されていました。
【ChatGPTが変える英語学習、京都大の金丸敏幸氏「トレーナーとして…」 教師も影響?】
https://globe.asahi.com/article/14944208
ChatGPTの英語は、もともとが大規模言語モデルというぐらいなので、言語のあつかいについてはほぼ完璧なものだそうです。専門用語とかは知らないときがあるので、その時は適当な言葉を作ってしまう場合があります。その点を注意して使えばよいとのことです。
以下の過去記事で紹介した金丸先生のYouTube動画も視聴して、再度この記事を読むと、現代の英語教育が革命の渦中にあることがわかります。よい時代になったものです。

ChatGPTを知るための良いリンクを紹介します。