京都大学の数学者 望月新一教授のIUT理論(宇宙際タイヒミューラー理論)は今はどうなっているのでしょうか。
最近こんなニュースが大きく報道されました。新聞でもとりあげられましたし、海外の雑誌もとりあげていたニュースです。
“ABC予想証明”の欠陥発見に賞金1.4億円 ドワンゴ創業者の川上さんが設置
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2307/07/news163.html
“$1 Million Will Go to the Mathematician Who Busts the ‘ABC Conjecture’ Theory”
https://www.scientificamerican.com/article/1-million-will-go-to-the-mathematician-who-busts-the-abc-conjecture-theory/
この賞金と、IUT理論の現状についての以下の記者会見をみると、IUT理論の現状が素人にもよくわかります。
「IUT理論(宇宙際タイヒミューラー理論)に関する会見 生中継【ZEN大学】」
https://www.youtube.com/live/Xy4i0rqy4eE?si=pzLuOJE4vG8aKM18
また望月新一先生の京都大学のホームページには、
https://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~motizuki/research-japanese.html
「宇宙際タイヒミューラー理論を巡る、現在(2023年8月)の状況に関する報告書を掲載。」
という項目が今月追加され、pdfファイルがダウンロードできるようになっています。
読んでみましたが、これはIUT理論がABC予想の証明に成功していないと公言している方々に対する挑戦状のように読める文書でした。IUT理論への批判を公言しているのに、どこがおかしいかをちゃんと数学的に指摘していないで、結果的にIUT理論の研究の普及を妨害しているのは、European Mathematical Societyが示している学者倫理にも もとるというような きつい言葉も書かれています。また本文中には、批判している方々に望月先生が二度送ったemailへのリンク(どちらも返事は来なかったそうです)がはってあり、メールをダウンロードして読むこともできるようになっています。上にあげた100万ドルの川上さんの賞金もこの流れで設定された賞金であることがよく理解できました。また当初、IUT理論に難色を示していた著名な数学者Emmanuel Lepage (フランス ソルボンヌ大学)さんが、望月先生とのやりとりの結果、理論を認めたという話も書かれています。
私は数学的な内容はわかりませんが、日本人が国際的に活躍するとはどういうことかを、望月先生から学ぶことができる貴重な資料として是非ご覧になることをお勧めします。また上にあげた京都大学のサイトには、IUT理論についての様々な解説資料も集まっているのでご覧ください。