去年の記事で、周期律表を発見したメンデレーエフがフランスで極秘とされていた無煙火薬の成分をつきとめたという話を紹介しました。増山元三郎先生が「数に語らせる」 (岩波書店1952年)という本で紹介されている逸話です。
これは公開情報だけを利用して秘密を探る、いわゆるオシントといわれる手法の教科書的な例だと思いました。去年記事を書いたときに、この逸話がのっているメンデレーエフの伝記を探したのですが見つかりませでした。一昨日、このエピソードの載っているメンデレーエフの伝記をたまたま見つけたので紹介します。これは国立国会図書館の個人送信資料で読める本です。
「メンデレエフ : 周期表の発見者の業蹟と思想」 オ・ピザルジェブスキー 著 共立出版1956
https://dl.ndl.go.jp/pid/1376094
昨年紹介した話が単なるうわさ話にすぎない とこの本には書かれているので驚きました。でもひろく流布している話だそうです。それが書いてあるのはこちらのページです。
https://dl.ndl.go.jp/pid/1376094/1/173
メンデレーエフについてはこちらの本にも簡単な伝記があります。
「化学を築いた人々」 原光雄 著 中央公論社 1954
https://dl.ndl.go.jp/pid/1374129
周期表についてはこちらの動画がよいと思います。
https://youtu.be/KjsyekeSeOo?si=pfCyRbCC6eXo4Y7X