深層学習を使った生体高分子モデリングの原理や、フラグメント分子軌道法についての最新の総説を紹介します。

今日は日本結晶学会誌の記事の紹介です。
AlphaFold2で深層学習を用いた構造モデリングの有効性が広く知られるようになりました。この最新号の次の総説は、そうした発展を学ぶのによい記事だと思います。AlphaFold2の原理と限界についてもわかりやすく解説してあっておすすめの総説です。是非ご覧ください。
深層学習を用いた構造モデリングと評価,その最近の展開
寺師 玄記, 木原 大亮
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcrsj/65/1/65_3/_article/-char/ja
この記事目当てにJ-STAGEの日本結晶学会誌の目次をみていたら次の記事も役立つと思いました。
フラグメント分子軌道計算による構造解析
福澤 薫, 渡邉 千鶴, 加藤 幸一郎
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcrsj/65/1/65_17/_article/-char/ja
Fragment Molecular Orbital Methodは、日本初の生体高分子に適用可能な量子化学的計算手法であり、さまざまな分子の量子化学計算に活用されている手法です。この総説では、生体高分子へのFMO法の適用例がわかりやすく説明されていてFMO法について知りたい人には最適の総説だと思います。九州大学の先生も共著者になっておられます。

他にもこの雑誌にはいろいろな面白そうな記事が満載ですので是非一度目次を眺めてみてください。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jcrsj/65/1/_contents/-char/ja