今日は中秋の名月です。ここ数年 福岡では、中秋の名月は雲に隠れてちらっとしかみえなかったり、雨だったりしたのですが、今日は快晴で丸い美しい満月を堪能できました。(15夜の月は必ずしも毎年満月とはかぎらないのです)
東の山から高く上った月の左下には、木星がでていました。
今日は数学関係の本を二冊紹介して寝ることにします。
一冊目は、今日AmazonのKindle unlimitedで偶然見つけた本です。「世にも美しき数学者たちの日常」(二宮敦人著、幻冬舎2019年)という本で、日本の数学者の方々(黒川信重、加藤文元、千葉逸人、高瀬正仁など著名な数学者や数学教室講師、芸人などへのインタビューが集められている本です。
https://www.gentosha.co.jp/book/b13642.html
最初に九州大学におられた高瀬正仁先生(九大名誉教授)のインタビューを読みました。先生とは残念ながらお話したことがないのですが、岡潔やガウス、リーマンなど数学史に名を刻んでいる数学者の原著の解説本や数学史の本、岡潔の伝記など様々な興味深い本を書かれている先生です。現代数学は間違った方向にいってしまっていて、しょうむない問題を設定してそれを高度な数学を構築して解いているというような現代数学批判の発言が収録されています。鶴亀算の解き方を例にとって、亀がぱっと二本足で立ったとしたらというアイデアで問題を解くのが岡潔やオイラー、リーマンの情緒の数学、鶴亀算から連立方程式を考案して、一般化して様々な問題が解けるようにするのがカルタンなどが創始した現代数学だという話をされています。高瀬先生がなぜ数学史や偉大な数学者の原典解説本を著されているかがよくわかりました。他の先生がたへのインタビューもとても面白そうでこれから読んでみようと思います。
もう一冊は、「ガロアの夢―群論と微分方程式」(久賀道郎 著 日本評論社)という本です。東京大学教養学部のゼミナールで行われた講義の記録という本で、名著という評判の高い本です。これは購入しなくても国立国会図書館の個人送信資料で読めます。(2023・12・04追記:出版社が復刊するというアナウンスがあったのでチェックしたら、個人送信資料では読めなくなっていて、館内限定に変更されていました。残念なことです。)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1383206
こちらでパラパラ眺めてみて読めそうだったら読んでみてください。私は昔 紙の本を購入して読み出しましたが、挫折中です。