英語論文で単位の前に入れるスペースについて

東京大学の進矢 先生の研究室ホームページ
http://enzyme13.bt.a.u-tokyo.ac.jp/fushi/index.htmlと
twitterをときどき拝見して勉強させてもらっています。
https://nitter.net/sugargroove
今日みた先生のtwitterでは論文で%や℃の前にスペースをいれるのかどうかということについて議論されていました。
一般に単位で測る量を論文に書くときは、単位の前にスペースを入れるのが原則です。これは数字のあとのスペースが、掛け算を意味していると考えるとわかりやすいです。プログラミングでスペースは乗算を意味するので、なじみやすい解釈ですね。ということで30 kmとか100 mAのように、測定値のあとにスペースをいれて単位を書き込むわけです。それから唯一の例外は、角度を表す度(°)と分(′)と秒(″)でこれはスペースなしで使いなさいと教えてきました。また単位ではない℃や%を使う時には、数字のあとにスペースを入れてはいけませんと教えてきました。27℃とか100%とか書きなさいということです。

しかしtwitterの議論によると、最近では、この℃と%の前にもスペースをいれなさいという規則ができてきたようです。
国際度量衡局(BIPM)の決めたSI単位系の使い方の基準 国際単位系(SI)という冊子によると、℃もパーセントも共に数字の後にスペースをいれるそうです。こちらからhttps://www.bipm.org/en/publications/si-brochure
冊子をダウンロードして5.4.7節や5.4.3節をごらんなさい。
SI Brochure: The International System of Units (SI)
pdfファイルへのリンクはこちらです。
The International System of Units – 9th edition – Text in English (2019)
https://www.bipm.org/documents/20126/41483022/SI-Brochure-9-EN.pdf
日本語版は計量標準総合センターのサイト
https://unit.aist.go.jp/nmij/
の以下にあります。SI文書第9版(2019)日本語版及び関連資料
https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/SI_9th/index.html
pdfへのリンクはこちらです。

https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/SI_9th/pdf/SI_9th_%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E7%89%88_r.pdf
正誤表もご覧ください。
https://unit.aist.go.jp/nmij/public/report/SI_9th/pdf/20220714_seigohyo.pdf

でもいまのところ、℃と%の前にスペースを入れない流儀が生命科学系では主流みたいです。また、角度の表記についてのスペースをいれないという例外慣習は、国際単位系の冊子でも守るようにと書かれています。