ネットワークセキュリィティ―についてのわかりやすい動画が公開されています。おすすめです!

2024年度 市民講座 第1回 「ネットワークのセキュリティ ―悪者はどうやってあなたのパソコンを見つけ出す?」というタイトルで、
国立情報学研究所の2024年度市民講座第1回のライブ配信がありました。
(以下のリンクでみられなくなっていたら、しばらく待てばアーカイブ動画が公開されるとのことです)
https://www.youtube.com/live/mMaF7tE8D3E?si=aC8qGeUNUFmGb-cR

ネットワークセキュリィティのとてもわかりやすい話で勉強になりました。
悪意を持ったユーザーが脆弱性をもったパソコンを探し出す方法(ネットワークスキャン)などの解説がとてもわかりやすかったです。
インターネットプロトコルのIPv4を使っているネットワークの全コンピュータのスキャンは数時間でできるんですね。気を付けなくてはと思いました。悪い人は、こうして見つけたあなたのコンピュータに脆弱性を利用してはいりこみ、たとえばボットをしこんでDDoS攻撃させたりするわけです。IPv6をつかうとこのような数時間のスキャンはできないようで、安全性が増しますがこれを突き崩そうとする悪者も工夫をかさねてくるので、用心することが肝心だというのがわかりました。

この市民講座の今後のスケジュールが以下のサイトにあります。
量子コンピュータなどの話もあるようで楽しみですね。
https://event.nii.ac.jp/event/11652

AlphaFold3 vs Boltz-1

AlphaFold3 のオフラインで使用できるような実装は、いろいろめんどうなことがあるようです。
次の森脇先生の記事に詳しく書かれています。
「AlphaFold3 (ver. 3.0.0) インストール」
https://qiita.com/Ag_smith/items/3bb110fe576292bbf0ea

たとえば、『AlphaFold3のモデルパラメータは、Google DeepMind社に利用申請して認可された人のみが利用可能という規約になっています。この仕様のため、AlphaFold2のときのように何も準備なしに構造予測を利用するということはできないことになっています。』などと書かれていて、全然オープンソースではありません。

先日、MITライセンスで使用できるオープンソースのBoltz-1が公開されました。
Our model and code are released under MIT License, and can be freely used for both academic and commercial purposes.

これは今後のオープンソース科学のお手本になるかもしれません。

 

Boltz-1:
Democratizing Biomolecular Interaction Modeling
https://github.com/jwohlwend/boltz
Boltz-1 is an open-source model which predicts the 3D structure of proteins, rna, dna and small molecules; it handles modified residues, covalent ligands and glycans, as well as condition the generation on pocket residues.
グリカンなども扱えるようで、なかなかよさそうなソフトですね!

 

高校レベルから大学レベルへつながる物理学講義と量子化学・分子動力学が簡単に試せるアプリの紹介です。

【受験生必見!みんなと物理】第5回: 電磁気の分野を攻めろ!【Education Open Style】
https://www.youtube.com/live/HML4RzqtuCw?si=EkxzBPPAjHIoWvT7

大関先生の高校生レベルの物理の講義の最新版が配信されました。電磁気学です。

 山本 典史先生が、量子化学や分子動力学の計算を簡単に試せるアプリを公開されました。分子量に制限がありますが、いろいろな分子で計算して遊ぶと、量子化学や分子動力学に親しみが増して理解が深まると思います。是非ためしてみてください。

 

英語のオープンアクセス本で高校生から読める原子の話(みんなの原子物理学)みたいな本がでています。

このブログでは時々オープンアクセス本を紹介しています。今日はSpringer Natureから最近公開された
Atomic Physics for Everyone (Will Raven著)
An Introduction to Atomic Physics, Quantum Mechanics, and Precision Spectroscopy with No College-Level Prerequisitesという本を見つけたので紹介します。これは大学レベルの知識がない人にも読める原子物理学の入門書です。最初のパートは原子について調べるための手法、分光学的手法を扱っていて、第二部では量子力学を含めた原子の理論を解説しています。図も豊富でとても読みやすそうな本です。

一度以下のリンクから、ダウンロードしてみてはいかがでしょうか。

https://directory.doabooks.org/handle/20.500.12854/147829
ダウンロードの直リンクはこちらです。

https://library.oapen.org/bitstream/20.500.12657/94650/1/978-3-031-69507-0.pdf

Springer Natureのオープンアクセス本の探し方は次の通りです。
1) こちらのサイトにアクセスします。
https://www.springernature.com/gp/open-science/journals-books/books

2) 開いたページのDownload any of our OA books freetと書いてあるリンクをクリックすると
Springer Natureが公開しているオープンアクセス本(OA books)のリストをみることができます。
時々見てみると面白い本が見つかると思います。

The secrets of Einstein’s unknown equation Q&A動画も公開されました。

分子進化の中立説で有名な木村資生(きむら もとお)さんの生誕100年を記念する講演会が、今日午後 遺伝研でおこなわれていたので本日Zoom で視聴しました。
「遺伝研公開講演会2024 【木村資生博士生誕100周年記念講演会】
https://www.nig.ac.jp/kouenkai/motoo100/
オンサイトでは高校生がたくさん来ていたようで、オンラインでの参加者も800名以上いたようです。内容は中立説の解説とその後の発展、現在の研究紹介などでした。木村先生のラボでの様子や亡くなったときの様子などの話をはじめて聞きました。亡くなる前にALSを患っておられたのは知りませんでした。九大生物学科にもセミナーにこられたことがあります。参加した人によると、なんか とげのあるセミナーだったようで、今日の話をきいてなるほどと思いました。そのうち、聴き逃し配信があるそうでまたゆっくりみてみたいと思いました。木村先生の本は国立国会図書館のデジタルコレクションで読めます。これは私が連続で書いている、デジタルコレクションで読める本の紹介記事の第四回目でとりあげました。

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第4回)―物理関係や生命科学に使えそうな数学、進化論関係の本も読めます。

53) 木村資生 著 ほか『分子進化の中立説』,紀伊国屋書店,1986.10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12605187

さて今日の本題はこちらの動画です。
去年のいまごろ公開された Sean Carrollさんによる、一般相対性理論に関する解説動画です。講演は、アインシュタインの一般相対性理論の数式をみせながら、この数式はpoemともいえるという話から始まっています。

なるほど西洋でいえば詩ですが、俳句というほうが、もっと真実に近いかもしれませんね。
The secrets of Einstein’s unknown equation – with Sean Carroll
https://youtu.be/BRudidBcfXk?si=l3suSlhjVouhvrCD

この講演の最後の質疑応答の時間の動画も一般向けに今日公開されました。
Q&A: The secrets of Einstein’s unknown equation – with Sean Carroll
https://youtu.be/sO5adbV_mu8?si=uOOCM5NLe2HqBVLz

以前は動画公開と一緒に質疑応答の動画も公開されていたのですが、有料メンバーにだけ限定公開されるように改悪されて、一般に無料公開されるのは一年後という感じになっているようです。

Carrollさんの講演はわかりやすいので、是非ご覧ください。

iPadにWolfram Playerをインストールしてみました。

先日の記事で、Introduction to Calculusというやさしい微積分入門の本を紹介しました。iPadでも読めると書いたので、試しに自分のiPadにインストールして読んでみました。やり方は簡単です。

1)App StoreのアイコンをタップしてWolfram Playerを見つけてインストールします。Wolfram Playerは赤い渦巻きのアイコンのアプリでビジネスのカテゴリにあるようです。

2)インストールが終わったらアプリを開きます。左上の三本線のアイコンをタップすると、On This Deviceというメニューが開き、その下の方にImport Filesというメニューがあります。先日紹介した本をダウンロードしてあるならその場所(このiPad内をタップするとiPad内のフォルダがみえるので、ダウンロードしたWolfram notebookを探してWolfram Playerに取り込みます。これでIntroduction to Calculusのノートブックが読めるようになります。

3)まだ本をダウンロードしていないなら、適当なブラウザで先日紹介したサイトにいってnotebookをだうんろーどしましょう。zipファイルでダウンロードすることになった場合は、iPadのアプリのファイル(青いフォルダのアイコンのやつ)を開いてzipファイルを探し出し、zipファイルのアイコンをタップしてください。タップするとzipファイルが解凍されて新しいフォルダができます。そのなかにnotebookファイルがずらっと並んでいますので、最初のファイルを2)の要領で探してWolfram playerに取り込んで読みます。

簡単にてもとでWolframのコードを動かしながら微積分入門の本など、好きなnotebookを読むことができます。一度試してみるとよいと思います。寝転がって読めるのは楽です。

先日の私の記事はこちらから読めます。

Wolfram Playerで読める無料の微積分入門書(英語版で初学者向き)が公開されました。

YouTubeの英会話動画の紹介です。

京都大学の柳瀬陽介先生のブログを久しぶりに拝見しました。

英語でのdiscussion, debate, presentationのコツを教えるYouTube動画のリスト

という記事には、役立つ動画のリンクがいっぱい載っているので是非ご覧ください。
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2024/10/discussion-debate-presentationyoutube.html
いろいろな英語学習用のチャンネルの動画が集めてあるので、自分にあった英語学習用チャンネルを探すのにも役立つと思います。
こんな動画とか、

こんな動画とか、いろいろあります。

機械学習の数学を網羅した英語の教科書の最新版がダウンロードできます。

ペンシルバニア大学のJean Gallier教授による、機械学習に関する数学を網羅した教科書が無料公開されています。

2022年あたりから公開が始まり、改訂が繰り返されているようで最新版は今年の10月7日づけになっています。なんと2189ページの本です!
こちらのサイトに教授の本がまとめられています。
https://www.cis.upenn.edu/~jean/gbooks/home.html
このサイトにある、
Algebra, Topology, Differential Calculus, and
Optimization Theory for Computer Science and Machine Learningという本のタイトルをクリックすると
次のダウンロードページが開きます。
https://www.cis.upenn.edu/~jean/gbooks/geomath.html

開いたページにあるmath-deep.pdfの部分をクリックするとpdfが開きます(今年の10月7日の最新版のpdfが開きます)ので読んだりダウンロードすることが自由にできます。
目次をみるとみるからに「数学!」という感じがします。私にはちょっと通読は無理と思われますが、辞書的には使えそうです。読めるかどうか、よさそうだったら一度ダウンロードしてみてください。

Carl Saganが生きていたら今年で90歳になるはずでした‥‥。

Carl Saganについては以前紹介しました。

Carl Saganの1977年のクリスマスレクチャーのリマスター版動画がRoyal Institutionから公開されました。

Saganは1996年に亡くなっていますが、もし生きていたら今年で90歳になるとのことです。彼の90歳の誕生日を祝うイベントがCarl Sagan Instituteを設立しているコーネル大学で実施されてその様子が公開されています。彼の最後の奥さんは有名なSaganのドキュメンタリー・コスモスの脚本を書いた人で、映画コンタクトの脚本も彼女が書いているようです。ライブのイベントの動画が公開されていて、James Webb望遠鏡のことや宇宙で知的生命体を探す研究、温暖化の話など多彩な内容になっています。英語の聞き取り力養成にもなる動画だと思います。是非楽しんで見てください。

https://www.youtube.com/live/dsfTPwPBhbA?si=EUhWaoi4oF-M_oY0

Wolfram Playerで読める無料の微積分入門書(英語版で初学者向き)が公開されました。

Mathematicaを売っている会社Wolfram Researchの出版部門Wolfram Mediaから簡単な微積分の入門書が公開されました。

 

https://www.wolfram-media.com/products/introduction-to-calculus/
ダウンロードできる本は、Mathematica notebookなので、Mathematicaを持っていない人は、Wolfram Playerを使って読むことができます。
Wolfram PlayerはWindows 10以上、macOS, Linuxに対応しています。iPhone やiPadでも読めます。

このnotebookをダウンロードしてMathematicaでパラパラと読んでみました。中学生レベルからはじまる本になっていて、アニメーションを動かしたりしながら体験的に読んでいけるので、紙の本を買うより無料版のほうが面白いと思います。