数学を本格的に学ぼうとする時につまづきやすい用語解説の本をおすすめします。

以前紹介したことがある、American Mathematical Societyの無料で読める教科書や講義資料のサイトをまた紹介します。

AMSのOpen Math Notesというサイトには無料の英語の数学の教科書や講義資料がいろいろ公開されていて無料でダウンロードできます。
https://www.ams.org/open-math-notes

このサイトに数学の本を読むうえでまずおさえておきたい証明についての初学者向け解説があったので紹介します。数学での言葉づかいについての注意、定義とは何か、命題とは何かなどの基礎的事項から始まって証明に必要な論理や集合についてとてもわかりやすく解説してある講義ノート(去年の秋の講義ノート)です。これはおすすめの本です。英語ですがAI翻訳を使いながら読む値打ちがあると思います。
Handbook of Mathematical Proof
サイトの講義ノートの紹介文を引用しておきます。

This can be used for an intro to proofs course, or a reference in a proof-based course Designing any guide or text on mathematical proof leads to a discussion of sets first or propositions first. We introduce a little of each first, and then constantly bring the discussion back to categorizing what each kind of thing is, with emphasis on mathematical language.

Edward Kim · University of Wisconsin-La Crosse · Date posted: July 11, 2024

こちらからダウンロードできます。https://www.ams.org/open-math-notes/omn-view-listing?listingId=111405
以前の記事も参考にしてください。

無料で読める英語の数学書や講義資料があつめてあるサイトOpen Math Notesを紹介します。

米国の公共放送PBSのGene(遺伝子)というドキュメンタリーがYouTubeにアップされていました。

米国 Public Broadcasting Service(PBS)の国際放送用チャネル
https://www.youtube.com/@PBSAmerica
に”Gene”という遺伝子と遺伝子に由来する病気についてのドキュメンタリーがアップロードされていました。まだ見ていないのですが4時間程度のドキュメンタリー(part1, part2)で遺伝子について学ぶ動機づけになる動画だと思います。遺伝子研究の歴史や遺伝子についての基礎的事実、ゲノム配列の完全解読の歴史、遺伝子に由来する病気などについて目でみて学べる動画です。ただ大統領が変わって、PBSの予算が縮小されているためn今まで入れなかった広告が頻繁に入るらしいです。

The Gene: An Intimate History – Episode 1 (2020) | Full Documentary
https://youtu.be/3OsWLNqoWLA?

The Gene: An Intimate History – Episode 2 (2020) | Full Documentary
https://youtu.be/b-Af6FqaetQ?

絵で学び絵で計算する量子力学

Professor Bob Coeckeはこのブログでも何度も紹介した圏論を量子力学に応用する教科書や一般向けの本を書いている著名な科学者です。簡単な紹介があったので引用しておきます。
https://www.quantinuum.com/meet-bob-coecke
‍『In addition to his post as Chief Scientist, Professor Coecke leads Quantinuum’s Oxford-based Quantum-Compositional Intelligence research team. The team’s research efforts include work in Quantum Computational Linguistics (QCL) and its practical implementation, Quantum Natural Language Processing (QNLP). Bob is Distinguished Visiting Research Chair at Perimeter Institute for Theoretical Physics, Emeritus Professor at Wolfson College, Oxford University, and a Visiting Fellow at the Computer Science Department and the Mathematical Institute of Oxford University.』
彼はヒルベルト空間を使うスタイルではない、圏論をもとにした図で計算する量子力学の開拓者です。現在は量子コンピュータの研究と量子コンピュータに基づくAIの研究などをしておられるようです。

彼のツイートを引用しておきます。


記事はこちらから読めます。
https://thequantuminsider.com/2025/04/04/picturing-the-future-quantum-workforce-visual-thinking-may-help-break-quantum-education-barrier/
なんと高校生に図式で学ぶ量子力学の教育をおこなったら、通常の課程で学んでいる専門の大学生をしのぐ能力を身につけたそうです。その教育については以下のプレプリントに詳しく書かれています。このプレプリントの付録には、図式と通常の量子力学の言葉との対応が完結にまとめられていて、通常の量子力学を学んだ人が圏論による量子力学との対応を知る上でもとても役立ちます。
[Submitted on 1 Apr 2025]
Making the quantum world accessible to young learners through Quantum Picturalism: An experimental study
Selma Dündar-Coecke, Caterina Puca, Lia Yeh, Muhammad Hamza Waseem, Emmanuel M. Pothos, Thomas Cervoni, Sieglinde M.-L. Pfaendler, Vincent Wang-Maścianica, Peter Sigrist, Ferdi Tomassini, Vincent Anandraj, Ilyas Khan, Stefano Gogioso, Aleks Kissinger, Bob Coecke

Comments: 82 pages, 14 figures. This paper is on the outcomes of the study proposed in this https URL (arXiv:2312.03653)
Subjects: Physics Education (physics.ed-ph); Quantum Physics (quant-ph)
Cite as: arXiv:2504.01013 [physics.ed-ph]
(or arXiv:2504.01013v1 [physics.ed-ph] for this version)

https://doi.org/10.48550/arXiv.2504.01013

圏論や圏論で学ぶ量子力学の本には中平健治 先生の本もでています。私はまだ読んでいませんが先生のこのサイトには無料の資料も多数公開されていて、とてもよさそうです。
https://sites.google.com/view/nakahira/

量子力学の発展史の動画が秀逸です!

今年は量子力学ができて100年の年にあたるので、様々な本が日本でも出版されています。このブログでいつも紹介しているDr. Jorge S. Diazのチャンネルhttps://www.youtube.com/@jkzero
の動画を久しぶりに紹介します。以前の記事で物質波のアイデアがどのように生まれたかという動画のpart 1 を紹介しました。

This is the origin of de Broglie’s matter waves (part 1)
https://youtu.be/YQNEziGyDxU?

その後、いくつも動画が公開されています。
Pilot-wave theory (part 2): explaining Bohr’s atom
https://youtu.be/5MMs6iFSiY8?

ド・ブロイ part 3
https://youtu.be/2z8D-NqnBk4?

シュレーディンガー以前の量子波動方程式
https://youtu.be/cPpfAyfdWTI?

マトリックス・メカニクス:ジェネシス
https://youtu.be/_lC6-RUI7PQ?

実際の論文に基づいた量子力学の歴史が学べるのはすばらしいことです。動画内の資料へのリンクもついていますし、数学の解説がとてもわかりやすくて論文を追っていけるのがいいですね。おすすめのチャンネルです。

【公式】期間限定配信で、手塚治虫アニメの 火の鳥 1~13話 全話一挙放送をやっています!。

今日は時間がないので簡単な記事です。私たちが学生のころ、手塚治虫の「火の鳥」がはやっていて、皆漫画本をとりあいで読んでいました。その『火の鳥』の全話一挙放送をYouTubeでやっています。
配信スケジュール
2025/4/19 20時 ~ 2025/4/30 14時の期間限定配信ということです。時間があれば見ると楽しめそうです。懐かしいアニメです。

手塚プロダクション公式チャンネル
https://youtu.be/gidNNpTHgNU?

Lossless-cutという動画の切り取り、結合が簡単にできるフリーソフトがおすすめです。

いろんな動画の一部をきりとったり、複数の部分を選択して選択した部分だけをつなげて編集しなおすなどの時どんなソフトウエアを使いますか?こういうタイプのソフトをネット検索すると、いろんな業者の有料ソフトがトップにでてえくるのでうっとおしいですねぇ。私は昔はWindowsのMovie Makerなどでやっていましたが、もうあのソフトもサポートされなくなり、今はどんなソフトがよいのかなぁと思って、ChatGPTに訊いてみました。3つほど教えてくれたフリーソフトのトップがlossless cut というソフトでした。これは様々な型式の動画や音声ファイル、字幕ファイルなどを解像度を落とさずに分割、結合編集することができる無料ソフトです。こちらのGitHubサイトで公開されていて
https://github.com/mifi/lossless-cut
Windows/Mac/Linuxで動きます。このGitHubサイトからのダウンロードは無料でできるので試してみてください。

このソフト、デフォルトは英語表示ですが、設定から日本語表示にすることができるので快適にどなたでも使えるよいソフトです。ちょっと使ってみましたが様々な型式の動画に対応しているのでどんな撮影動画でも簡単にカットしたり結合したりできます。使い方はたとえばこちらに詳しく書かれています。
https://www.gigafree.net/media/me/LosslessCut.html

ChatGPTがおしえてくれた残りの二つのソフトはこちらです。
Avidemux https://avidemux.sourceforge.net/
FFmpeg こちらはコマンドラインで使うソフトです。https://www.ffmpeg.org/
LosslessCutはFFmpegのグラフィカルユーザーインターフェイスになっています。

AI研究者向けの研修資料とそこにあった論文の書き方関連サイトを紹介します。

こんなツイートがあったので、研修資料というのを眺めてみました。

なかなか役立ちそうな資料で、それぞれいろんなサイトで公開されています。そのせいで、あるものはすぐにダウンロードでき、また別のものは scribd 系列での公開なのでダウンロードはちょっと面倒そうでした。そのなかにある論文の書き方の資料をみたのですが、そこに紹介されている論文の書き方の教科書(Science Research Writing: For Native And Non-native Speakers Of English (Second Edition))をネット検索していたら、次の記事にたどりつきました。このブログでもいろいろ論文の書き方のサイトを紹介していますが、このnoteの記事は本格的な紹介になっています。まだリンクはたどっていませんが、どれも役立ちそうです。おすすめの記事ですので是非ご覧ください。
『論文の書き方」についての記事をまとめたもの』
Maya Kimura 2025年1月19日 18:24
https://note.com/hkefka385/n/n965b6892fd05

甘利俊一先生の動画が公開されました!

昨年のノーベル物理学賞はAIの研究者におくられて話題になりました。発表後、外国の研究者がこの日本人研究者(複数)こそ受賞すべきであると力説していた日本人研究者の一人が甘利俊一先生です。ノーベル賞の発表後、甘利先生の講演会があって評判になっていました。その講演が公開されたので皆さんも是非ご覧になったください。
動画は2024年12月に脳神経科学研究センター(CBS)が開催した、ノーベル物理学賞解説セミナーを再編集した動画だそうです。

めくるめく数理の世界 ― 情報幾何学・人工知能・神経回路網理論
甘利俊一(東京大学名誉教授) 著  定価: 3,190円 (本体:2,900円+税)
発行日:2024年10月10日 発行:サイエンス社
https://www.saiensu.co.jp/search/?isbn=978-4-7819-1611-8&y=2024

日本語も使えるオープンソースのGUI型統計解析ソフトJASPの(無料で読める)教科書が公開されました!

日本語でも使える統計解析ソフトJASPについては以前詳しく紹介しました。
日本語の教科書や英語の教科書、動画なども合わせて紹介したので以前の記事(末尾のリンク)をご覧ください。
今日はシェフィールド大学の先生が公開している英語の無料版教科書(オンラインでも読めますしpdfもダウンロードできます)を見つけたので紹介しておきます。
心理学の学生のためのJASPによる統計解析の第一歩というような教科書で一年生向けの教科書です。
理学の学生にかぎらず、どんな分野の学生でもJASPで統計学の入門ができるように書かれています。
無料教科書を集めて紹介しているOpen Textbook Libraryに紹介されていました。

Statistics with JASP: First Steps for Psychology StudentsAuthors: Rebecca Denniss and Stanislava Naneva
こちらのリンクからダウンロードできますし、オンラインでも読めます。
https://open.umn.edu/opentextbooks/textbooks/statistics-with-jasp-first-steps-for-psychology-students
シェフィールド大学(University of Sheffield)のサイトはこちらです。
https://sheffield.pressbooks.pub/help4jasp/

ベイズ統計解析も簡単!―初心者にやさしいオープンソースのGUI型統計解析ソフトJASPを紹介します。

プログラミング言語Rの入門用サイトを紹介しているツイートを見たので紹介します。

プログラミング言語のRは現在、統計解析やデータサイエンス、バイオインフォマティクスなどに必須のツールとなっています。Rを学ぶためのいろいろな参考サイトや本はこのブログでもたびたび紹介してきました。今回のこの記事の一番下に表示されているカテゴリーリストから、Rをクリックすると過去記事でRに関する話題のものが全部表示されますので参考にしてください。たとえばこちら。

プログラミング言語Rに関する情報源の紹介

今日、こんなツイートを見かけたので紹介しておきます。私のブログで紹介しているサイトと重なっていますが、まとまっているので大変役立つと思います。他にも役立つ情報がいろいろあるツイートなのでhttps://nitter.net/ai_biostatからご覧ください。

タグ(#RStats)で検索していたらこんなツイートもみつけました。Rのコードの可視化にはよさそうですね。