一週間分の日替わりリンクなどを掲載しておきます。

元旦から毎日更新の固定ページをつくりました。まだご存知ない方が多いようなので、一週間分の掲載内容をトップページにもまとめておきます。庭の水仙が咲きだしました。

2022/1/8
NHKでシャーロック・ホームズのドラマを毎週みています。オンラインで日本語でシャーロック・ホームズの日本語訳を読めるのはここがよさそうです。https://221b.jp/


2022/1/7
機械学習の教科書の紹介です。 Dive into Deep Learning (Dが二つ続くのでD2Lと省略して紹介されることも多い本です)という教科書で、スタンフォード大、マサチューセッツ工科大、ハーバード大、ケンブリッジ大など世界の300の大学で採用されている教科書だそうです。Jupyter notebookで手を動かしながら学んでいくというスタンスの教科書で評価の高いものだそうです。
https://github.com/d2l-ai/d2l-enのサイトにある、Book Websiteをクリックして開くページで、MXNetやPyTorch, Notebooks,Coursesなどとあるタブの最初のMXNetをクリックするとpdf版がダウンロードできます。Coursesをクリックすると授業のシラバスやスライドなども見られます。最初のほうの日本語訳もできているようでここから見られます
2022/1/6
ものすごい図鑑 NHKのサイト
これは子供だけでなく大人も楽しめるデジタル昆虫図鑑です。
カブトムシ、モンシロチョウ、ハンミョウ、キリギリス、ノコギリクワガタなど、いろんな虫を画面上で回転、拡大、縮小して立体的に観察することができます。複眼の電子顕微鏡写真もあったりして、楽しいサイトです。お子さんと一緒にどうぞ。
2022/1/5
動画編集にはどんなソフトを使っていますか?以前、Scientific Americanという雑誌をパラパラみていたら、DaVinci Resolve  17という動画編集ソフトの広告がでていて、ハリウッドで使われているソフトで、なんと無料で利用できるとありました。Blackmagic Design Pty. Ltd.社の製品ですが最近日本語のリファレンスマニュアルが無料で公開されているのを知りました。チュートリアルとかも充実しているので時間のある方は試してみるのもいいと思います。Windows, Mac-OSX, Linux対応のソフトです。HDビデオの編集程度ならさほど高スペックなコンピュータはいらないもようです。
2022/1/4
Juliaというプログラミング言語が注目を集めています。前もちょっと紹介しましたが、Pythonより早くて使いやすいそうです。Juliaをつかったデータサイエンスの入門書(英語)が以下に公開されています。興味のある方はご覧ください。

Introduction to Datascience: Learn Julia Programming, Math & Datascience from Scratch

2022/1/3
今日は、わかりやすい量子化学計算の解説ページを紹介しておきます。元旦に紹介した「ノーコードではじめる機械学習」の著者である久我涼子さんのホームページで、pythonによるアプリケーション開発などの記事もあってきわめて参考になります。このブログの記事から生まれた本は

ゼロからわかる!! 独習 量子化学計算: 理論からはじめない新しい量子化学計算の本

というKindle本で、これは解りやすい本です(紙の本はありません)。またこちらのページには、tsujimotterさんこと辻順平さんによる、簡単な分子軌道法の入門解説記事があります。

2022/1/2
QDくんの過去ツイまとめ(機械学習、時系列分析、確率・統計に関する有益記事紹介)というtwitterの記事に有益なリンクがまとめられています。日本語字幕付きのハーバード大学コンピュータサイエンス入門講義の動画とか、いろいろありますので参考になります。
2022/1/1
機械学習に興味がある方へ
:プログラミングなしで機械学習が学べるOrange 3というのをご存知ですか?日本語の解説書としては「ノーコードではじめる機械学習」がよさそうです。Kindleなど電子書籍版と紙の本が最近発行されたばかりですが、買ってみる価値があると思います。YouTube動画を見るのも参考になります。
https://www.youtube.com/watch?v=HXjnDIgGDuI 

有料や無料の動画講座の紹介です

明日と明後日の19時から21時まで早稲田大学の早見先生による、PowerPointスライド作成実演ライブがYouTubeで開催されるそうです。面白そうなのでYouTubeで視聴されるとよいと思います。下の一つ目の動画は録画に替わっていますので、「ライブ配信準備中です」とでている部分をとばしてみれば11月20分の第一回目がみられます。

早見先生は「離散数学入門(グラフ理論の世界にようこそ)」という全14回の講義をYouTubeで公開されおり、とてもわかりやすいと評判です。グラフ理論は生命科学でも活用されている分野ですので興味のある方はご覧になるのをおすすめします。

今年になって知ったのですが、有料の講座にもいろいろ面白いものがあります。昔は定年になったら放送大学の講義を学ぶという方も多かったようですが、今では放送大学よりもっとわかりやすい有料講座や無料講座、無料講義がいろいろ公開されています。私も今年に入ってからUdemyという有料講座のコースをいろいろ購入して勉強をはじめました。こちらは定価は24000円のとか高い値段のコースが多いのですが頻繁にセールをやっていて、しばらく待っていると24000円のコースが1200円とか1600円とかで購入できる場合が多いです。時々サイトをチェックしてみて、安いときに購入するのがお勧めです。ちょうど今、ブラックマンデーセール(11月26日まで対象コースが1200円より)というのをやっていて、はじめるのには最適の時期だと思います。数学、RやRStudioを含む統計、Pythonなどのプログラミング、GitやGitHub、Docker入門講座もありますし、物理、化学、英語、フォトショップ、ヘルスやエクササイズの講座などなど、日本語の講座や英語の講座がいろいろありますので面白いです。Udemyのコースは修了期限がないので、安い値段のときに購入しておいてあとで時間ができたときに勉強することが可能です。コースの動画の一部が無料公開されているので、購入する前に、コースの動画を何本か視聴してみて、気に入れば購入するというのがいいと思います。

論文のレフリーのやり方―おすすめの査読の手引き書がでています

論文をだすようになると、査読依頼がくることが増えてきます。昔は査読の仕方は先輩や先生に教えてもらっていたのですが、最近とてもよい本が出たので紹介します。水島昇さんの本です。
「科学を育む 査読の技法+リアルな例文765」(羊土社)という本です。
https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758121132/22.html
水島さんはノーベル賞を授賞された大隅先生の協同研究者でもあり、同時受賞を推す方も多かったと聞いています。私がJSTのさきがけの研究費をもらっていた時の仲間です。日本生化学会の会長もされていたことがあり、最前線で活躍されている科学者です。
この本は例文ものっていて、私が前に紹介していたように、オンラインで公開されているレフリーのコメント(たとえばここここにあります。前のEMBO journalのサイトでは論文を開いて、Peer Reviewというタブをクリックするとみられますし、後のeLifeのサイトでは論文を開いて、横のReferecesの下にあるDecision Letter―これは論文を掲載するかしないかなどについて編集部から著者へ送られてくるメールのことです―のところをクリックするとみられます)から学ぶ方法と組み合わせると、査読の要領がよくわかる絶対おすすめの本です。是非購入してお手元におかれることをすすめます。

なお九州大学の方はMaruzen eBook Libraryで無料で読めます。オンラインで読むのもいいですし、ダウンロードして読むのもおすすめです(ただし1日60ページの制限があります)。他大学の方もそれぞれの図書館がMaruzen eBook Libraryを契約しているならそちらで読むことが出来ると思います。
今日の写真は、秋の青空にかかる月(9月29日撮影)を背景に、落ち葉の季節の桜の木にかかったクモとクモの巣が写っています。拡大してよくみると一番下の枝の尖端あたりに蜘蛛がいるのがわかるのですが‥‥
昨日は散歩の途中、家の近くの路上でタヌキがたたずんでこっちを見ていました。ちょっと離れていたので、写真を撮ったのですがうまくとれませんでした。長いしっぽでよその家の庭にはいっていきました。間近にタヌキをみたのははじめてです。ハクビシンも住宅街をうろついています‥‥。

癌の糖鎖生物学―NIH videocastの紹介です

秋が深まってきたようで、近所では稲刈りの真っ最中です。今日からこのブログのスタイルをちょっと変更して、短い記事をこまめに投稿していこうと思います。長い記事は書くのに時間がかかるので、こちらは今までと同じ頻度になると思います。

いつも紹介しているNIHのvideo castのサイトに今月(2021年)9月16日と9月17日にわたって開催されたGlycobiology of Cancerという講演会の動画リンクがアップロードされています。初日の16日の分がこちら2日目の17日の分がこちらにありますので画面左下の+Moreの部分をクリックして開く画面で、Downloadのボタンをクリックしてダウンロードしてご覧ください。画質はビットレートで、1240k、1440k、1840kの三種類が選べます。ダウンロードした動画は、f4vファイルという形式で作成されており、1840kの場合は2ギガちょっとのサイズですのでダウンロード先の空き容量を確かめてからダウンロードしてください。f4vファイルはMPC-HCなどの無料版動画プレーヤーで再生できます。英語がちょっとと思われる方は同じDownload画面に、スクリプトのダウンロードリンクもありますので、まずは英語の講演のスクリプトをダウンロードして、それを眺めながら自分の興味のある講演だけをみるとよいと思います。
下には講演の演目を並べておきます。

一日目(September 16, 2021)1:00-5:00p.m., EDT
Session I: Cancer Progression & Metastasis(Chair, Dr. Karl Krueger, Program Director, NCI)
1:00p.m., Dr. Gerard C. Blobe, Duke University Medical School
Loss of ALK4 Function Promotes Cancer Progression Through Reprogramming of Receptor Glycosylation
1:30p.m., Dr. Kevin Yarema, Johns Hopkins Medical School
Metabolic Glycoengineering Labeling of Sialic Acid for Early Cancer Detection
2:00p.m., Dr. Prakash Radhakrishnan, University of Nebraska Medical Center
Cancer-associated Short O-glycans in Pancreatic Cancer Malignancy
2:30p.m., Dr. Charles Dimitroff, Florida International University
The Role of Hypoxia Driving Melanoma Glycobiology Signature

Session II: Diagnostics & Therapeutics(Chair, Dr. Neeraja Sathyamoorthy, Program Director, NCI)
3:15p.m., Dr. Joseph Contessa, Yale University Medical School
Developing an Inhibitor of N-glycosylation for Cancer Therapy
3:45p.m., Dr. Steven Banik, Stanford University
Targeted Protein Degradation from the Extracellular Space
4:00p.m., Dr. Mia L. Huang, Scripps Department of Molecular Medicine
Tools to Discover and Surveil Glycoconjugate Targets in Cancer Biology
4:15p.m., Dr. Dannielle Engle, Salk Institute for Biological Studies
Interception of the Aberrant Glycan CA19-9 in Pancreatic Disease
4:30p.m., Dr. Edgar Engleman, Stanford University School of Medicine
Targeting Dectin-2 for Tumor Immunotherapy
5:00p.m., Adjourn

二日目(September 17, 2021)1:00-5:15p.m., EDT
Session III. Cell Signaling (Chair, Dr. Neeraja Sathyamoorthy, Program Director, NCI)
1:00p.m., Dr. Mauricio Reginato, Drexel University
O-GlcNAcylation: Linking Signaling and Metabolism in Cancer
1:30p.m., Dr. Virginia Shapiro, Mayo Rochester
ST8Sia6 Promotes Tumor Growth in Mice by Inhibiting Immune Responses
2:00p.m, Dr. Anita Hjelmeland, University of Alabama Birmingham
A Protumorigenic Role for ST6Gal1-Mediated Sialylation in Brain Tumor Initiating Cells
2:30p.m., Dr. Thomas Clausen, University of California San Diego
Binding of Malarial VAR2CSA to Oncofetal Chondroitin Sulfate Depends on Sulfation and Ligand Accessibility

Session IV. Glycoproteomics & Informatics (Chair, Dr. Karl Krueger, Program Director, NCI)
3:15p.m., Dr. Richard Drake, Medical University of South Carolina
Integrated Workflows for Carbohydrate Antigen Immunohistochemistry, N-glycan Imaging Mass Spectrometry and Targeted Glycoproteomics on the Same Tumor Tissue Slide
3:45p.m., Dr. Stacy Malaker, Yale University
Revealing the Cancer-Associated Mucinome
4:00p.m., Dr. Hui Zhang, Johns Hopkins School of Medicine
Characterization of Human Cancers by Glycoproteomics
4:30p.m., Dr. Raja Mazumder, George Washington University
Exploring Cancer Mutations and its Effect on Glycosylation Sites Using GlyGen Supersearch
4:45p.m., Dr. Lingjun Li, University of Wisconsin
Development and Application of Chemical Tags for Quantitative Glycomics and Glycoproteomics
5:15p.m., Adjourn
今日も長くなりましたが、面白そうな講演なので是非聴いてみてください。

英単語の発音を調べるサイト―FASTA, GWAS, RNAseq, glycocalyx, Entrezなど正しく発音できますか?

毎日うだるような暑さですがお元気でしょうか。今日は英語の話です。
英語で発表しようとする時や、会話のとき、この単語の発音でいいのかな?と思うことがよくあります。そんなときはYouGlishというサイト(リンク集にいれてあります)にアクセスして、検索窓に発音を調べたい単語を入れて、Say It!というボタンを押しましょう。するとYouTubeの音声コーパスからその単語を含む動画を選び出して再生してくれます。動画の下には、その単語を含む文(字幕)が表示されます。いくつかの動画をみて比較したいときは、次の動画のボタンを押すと別の動画が同様に再生されます。これは便利なサイトです。Improve your English pronunciation using YouTubeというタイトルのサイトです。

ブックマーク必須のサイトですので、是非試してみてください。
以下はこのサイトを使ってみるための 練習問題です。それぞれの単語を検索窓にいれて発音を調べてみてください。面白い動画も見つかると思います。

RNAseq  (アール・エヌ ・エー・セックという人が多いですが‥本当はどう発音するでしょう)
glycocalyx (細胞表面を覆っている糖衣)
sialic acid  (シアル酸)
GWAS (ゲノムワイド関連解析―この解析でABO式血液型物質合成遺伝子と血液凝固に関係があることや、新型コロナウイルスの劇症化とABO式血液型が関連することも解明されています)
FASTA  (塩基配列やタンパク質のアミノ酸配列を記述する標準記載形式です。ファスタという発音も正しいですが、ファストエイと読む人も多いです)
Entrez (NCBIのデータベースの入り口ですが、フランス語として読むようです), genome (ゲノムですが英米人の発音はどうでしょうか?)
Lucretius (ルクレチウス)
などなど、いろいろ遊んでみてください。

出てくる動画は、基本的なものが選ばれているので、動画をはじめから見るのも勉強になりますよ。

写真は散歩の途中でみつけた錦鯉です。なんと川の中を泳いでいます。梅雨入りのころには上流500メートルあたりに泳いていましたが、梅雨の増水で流されたようで少しづつ下流へ移動して今は橋の下で悠々と泳いでいます。これを書いている最中に町内で野生のサルが出没しているので出会ったら家の中に避難するようにという放送が入りました。イノシシやタヌキは時折見かけますが、サルは怖いですね。京都の家の柿の木には毎年サルが実を食べにやってきていました。飼っていた犬が木の上にいるサルに吠えて、まるで絵本のような情景でした。近くの駅では、小学校の下校時にサルが電車の駅のベンチに座っていて、子供たちが逃げるようにして電車に乗り込んでいたそうです。昔の話です。

AlphaFoldを試してみています―生物学の革命:タンパク質の立体構造を驚異的精度で予測するGoogleのAI

7月16日早朝、アミノ酸配列を入力すると、その配列をもつタンパク質(蛋白質)の立体構造をほぼ完璧に予測できるというGoogleのDeep Mind系列の人工知能ソフトAlphaFold2の論文とソフトが公開されて、ものすごい反響を呼んでいます。
生物学の革命を今まのあたりにしているのだと思います。タンパク質の立体構造を予測するプログラムのコンテストで驚異の成績で優勝したソフトです。コンテストは、構造解析の実験で立体構造がわかっているがまだ立体構造が未公開のタンパク質のアミノ酸配列を問題として与えて、参加したグループが立体構造の予測を競うというものです。ここのところあまり良い結果がでていなかったそうです。そこに突如参加したAlphaFoldというGoogleのグループが初回でトップの成績をあげ、二回目の去年の大会では、改良版AlphaFold2がほとんどの問題で実験結果とぴったりの予測に成功して世間を震撼させたのでした。このソフトとアルゴリズム、AIの学習データセットの公開が待たれていたのですが、ついに公開されて全世界でAlphaFoldがブームになっているようです。7月16日早朝、雑誌Natureに論文が公開されて
https://www.nature.com/articles/s41586-021-03819-2
プログラムも一般公開されました。
https://github.com/deepmind/alphafold

プログラムの導入方法や使い方については、以下の森脇 由隆さんの記事が最高にわかりやすいのでご覧ください。
https://qiita.com/Ag_smith/items/7c76438906b3f665af38

Twitterも参考になります。https://twitter.com/Ag_smith
上の記事によると使用するコンピュータはlinuxの動くパソコンでメモリが32ギガバイトから64ギガバイト(それ以上ならなおよいでしょう)、ディスク容量はデータベースをダウンロードする必要があるので4テラバイト以上必要です。計算スピードが必要なので高速のSSDドライブを使うのがいいそうです。M.2 SSDという最新型のドライブ(メモリーみたいに差し込むだけで使えるのでSSDをつなぐケーブルとかがないものです)のパソコンがおすすめです。グラフィックボードはRTX3060以上がよいそうです。この森脇先生はRyzen9 5900X, RTX3090, HDD 8TBで使った場合、二時間余りで立体構造の計算結果がでるとTwitterに書かれていました。

残念ながら私のパソコンはこのスペックではなかった(ディスク容量不足など)ため、新たに購入する必要がありそうです。ただグラフィックボードはビットコインのマイニングで品薄となっていて昔10万したものが倍の値段になっていたりするので、あまりこれにお金はかけずに第四世代のPCIe (PCI express:Peripheral Component Interconnect Express)対応のマザーボードとPCIe 4.0対応のM.2 SSDで高速化を図るほうがよいと、阪大の先生からアドバイスをもらいました。

ということで、自分のパソコンでは動かないので、パソコンを組み立てる前に、Google Colaboratoryで利用できAlphaFold2を使ってみることにしました。Googleのアカウントを取得しておいて、以下のurlからアカウントとのログイン名とパスワードを使ってログインして使います。
https://colab.research.google.com/drive/1LVPSOf4L502F21RWBmYJJYYLDlOU2NTL
使い方は簡単で、アミノ酸配列を入力部分にペースト、上のほうにあるランタイムのプルダウンメニューからランタイムのタイプを変更を選んでGPUを使うに設定し保存、その後入力アミノ酸配列を確認して、ランタイムからすべてのセルを実行を選んで開始します。

さっそく私達が解析していたN型糖鎖の合成の第一段階で働く酵素DPAGT1の線虫版algn-7遺伝子産物を解析してみました。2時間弱で解析がおわりました。結果が冒頭の写真です。5つの予測結果が返ってきてダウンロード可能です。このサイトに書いてあるように、GPUの割当が不足で計算が途中で止まることもある(たとえば全長2300アミノ酸のタンパク質を解析しようとしたらだめでした)ようですが、1000アミノ酸程度の長さのものなら1-2時間で解析が終わります。

ところがビッグニュースが今日とびこんできました。なんと21の生物種のプロテオームのAlphaFold2による解析がすでに終了しており、その解析結果がダウンロード可能になっています。要するに21種の生物の全タンパク質のAlphaFold2による立体構造解析結果が一括でダウンロードできるというわけです。
ヒト、マウス、ゼブラフィッシュ、シロイヌナズナ、大腸菌、線虫C. elegansなど主なモデル生物種が網羅されています(以下のリンクをクリックしてください)。私は早速 線虫のタンパク質の解析結果をダウンロードしました。
https://alphafold.ebi.ac.uk/download

For downloading all predictions for all species, visit the FTP site:
ftp://ftp.ebi.ac.uk/pub/databases/alphafold
だそうですので、ftpでダウンロードするのもよいでしょう。

ダウンロードしたプロテオームファイルはtar圧縮ファイルなのでWindowsのパソコンなら7-zipなどの解凍ソフトで解凍します。
解凍されたファイル(まだgz拡張子がついた圧縮ファイルです)にはファイル名にUniprotのタンパク質登録名が入っています。たとえば上で解析したN型糖鎖合成の第一段階をつかさどる酵素(algn-7遺伝子の作る酵素)の立体構造解析の結果を調べたいとします。このタンパク質はUniprotではQ9U1Z2という登録名なので、解凍したフォルダのなかでQ9U1Z2という名前の入っているファイルを検索します。
するとファイル名がAF-Q9U1Z2-F1-model_v1.pdb.gzとAF-Q9U1Z2-F1-model_v1.cif.gzという二つの圧縮ファイルが見つかりました。これらをそれぞれ7-zipで解凍してできるのがAlphaFoldによる予測結果です。
解凍してできたpdbファイルはオンラインでは
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/Structure/icn3d/full.html
にアクセスしてパソコンのファイルを指定してloadすれば、立体構造を手軽にみることができます。以下の写真がダウンロードしたpdbファイルを表示した写真です。私が昨日解析した上の結果とほとんど同じです。

またcifファイルはJmolとかで読み込めば立体構造が簡単にみられます。Jmolのダウンロードは以下から可能です。
http://jmol.sourceforge.net/
Jmolの使い方はここにあります。要するにjmol.batというファイルをダブルクリックしたら使えるので簡単です。
https://katakago.sakura.ne.jp/soft/jmol/jmol-pc.html

Uniprotにもヒトのタンパク質についてはAlphaFold2の予測結果は掲載されているようですが、まだ掲載されていない生物種も多いのでこのダウンロードファイルは貴重ですね。

(おまけの追記です。2021/07/24)
以下のリンクに詳しい説明とダウンロードリンクもあります。
https://insideuniprot.blogspot.com/2021/07/alphafold-structure-predictions-freely.html
このリンクにある記事を参考にヒトのタンパク質のAlphaFoldによる解析例を紹介します。ヒトの遺伝子の例として、私達が以前研究していたコンドロイチン合成酵素chondroitin synthase 1 (CHSY1)についてみてみましょう。UniprotでCHSY1とhumanの二語を検索窓に入れて検索すると、一番上の検索結果にQBX52というのがあります。
https://www.uniprot.org/uniprot/Q86X52
これをクリックしてみると、このタンパク質についてのすべてが載っているのですが、Structureの項目を探してみると、そこにAlphaFold2による予測結果が載っています。そこにあるAlphaFoldというリンクをクリックすると予測結果のページが表示されますのでご覧ください。
https://alphafold.ebi.ac.uk/entry/Q86X52

科学英語の書き方についての無料オンラインコース(スタンフォード大学医学部)の紹介です

五月になってあたりは緑と花にあふれています。

今日はゴールデンウイークなので無料のオンライン英語コースの紹介です。連休中にちょっと見てみるといいと思います。スタンフォード大学医学部の准教授(疫学や統計学、およびwritingの専門家)のかたがやっているオンラインコースです。

登録して無料で受講することもできますし、
https://www.coursera.org/learn/sciwrite
過去のビデオは下のリンクをクリックしてYouTube動画のリストを表示して見られますので、それを順番にみるだけでも勉強になります。YouTubeでは字幕もだせるので、聞き取りの練習にもなると思います。
https://www.youtube.com/channel/UC-wb-n89yM0lBiP2QltsDaA/videos
が過去ビデオの一覧です。下のビデオはイントロです。

写真は、近所に咲いていた藤の花とキンラン(金蘭)の花です。今年のキンランは例年の花にくらべてとても元気がよくて花もしっかり開いていました。どちらの花も4月下旬の撮影です。拡大するには画像をクリックしてみてください。

福岡では桜が満開です―iPadのTipsの本と動画の紹介

(注:このブログでは、12ポイント太字の部分はリンクです。クリックすると該当ページが開きます。)
今年は福岡の桜の開花が早く、もはや満開を迎えてはらはらと散り始めているところもあります。卒業式も終業式も終わって、今は春休み。一昨日、昨日、今日と近所でお花見をしましたが、春休みの小学校の前では、この4月に新一年生になるお子さんが、満開の桜のもとでランドセルを背負って記念撮影してもらっていました。春爛漫です。

図書館でiPadについての新刊を借りてきました。iPadクリエイティブという本です。紙の本と電子ブック両方があります。これはおすすめです。たとえばiPadで読んでいる電子ブックの必要ページをpdfにする方法とか、アップルペンシルの賢い使い方などいろんなtipsが満載で、買って損がない本です。著者のamity_senseiの本の紹介動画とtipsの動画の一例を、下に貼り付けておきます。

こちらは、
「みんなが知らない、純正アプリのiPad読書術。【Kindle × Apple Books】」という動画で、Apple BooksやKindleといった電子ブックの紹介、およびpdf化のやりかたの紹介です。


是非チャンネルをご覧ください。
あと、YouTubeですが、Braveというブラウザでみると広告が抑制されているようです。広告スキップがうっとおしいと思われる方は試してみると良いと思います。広告ブロック機能が強力なブラウザですし、FirefoxやChromeなどからのブックマークの移行も自動で行われて便利です。プライバシーに配慮したブラウザで、なんとプライベートブラウジングモードはTorを使っています。

ヒトの細胞の世界:世界で一番詳しい解説図が公開されています

世界一詳しいヒトの細胞の図解が2018年に公開されています。細胞を構成している分子についての知識は飛躍的に増えていて、X線結晶構造解析、核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance: NMRと略します)、クライオ電顕などを使って、細胞内での生体分子の様子がずいぶんわかってきました。その成果の集大成の図といえるでしょう。

こんな図です。きれいですね。秘密の花園みたいにきれいです。図には二つの細胞が描かれています。図の右上隅の細胞は、カドヘリンを介して画面のほとんどを占めている細胞と接着しています(この記事の下から二番目の図にカドヘリンのある場所がしめしてあるのでご覧ください)。画面左上からカドヘリンによる接着部位に向かって広がっているのは細胞膜とその膜上および膜外(細胞外基質)にあるいろいろな分子です。画面左下の黄色いバスケットのように見える部分(核膜孔)の周りの膜は、核膜などでその下は核の内部です。青い紐はDNAでいろんな転写因子も描かれています。

Cellular landscape cross-section through a eukaryotic cell, by Evan Ingersoll & Gael McGill – Digizyme’s Molecular Maya custom software, Autodesk Maya, and Foundry Modo used to import, model, rig, populate, and render all structural datasets
こちらには同じ図ですが、図のあちこちをクリックすると分子の名前だとか分子の詳しい説明などがみられる図(クリックしてサイトを開いてみてください)が掲載されています。ページを開くと上の図が大きく表示されていますが、下に6枚、上の図の部分図が表示されています。絵で描かれている分子の部分をクリックすると、分子の名前が英語で表示され、ダブルクリックすると分子の情報を英語で詳細に書いてあるページが開きます。以下の図はこのサイトの使い方の一例です。
図の中の細胞と細胞の接着部位にある分子をクリックしてみましょう。

マウスカーソルが指に変わって、n-cadherinという分子名が表示されます。これはN-cadherinです。

下の図に示すように、各図の左上にSelect a pathwayと書かれているプルダウンメニューがあります。プルダウンして、Cell Structureを選んでみましょう。以下のような細胞の構造に関わっている分子とその分子名が一斉に表示されます。これでチューブリンだのアクチンだのがどこにあるかが一目瞭然ですね。それぞれの分子をクリックすると分子の解説ページが開きます(何故かN-cadherinの場合は開きませんでした)。

この図で灰色っぽい白に表示されているのは、細胞膜です。上の細胞と下の細胞が結合している部分にN-カドヘリンがびっしり膜から生えているように見えるのがわかると思います。この接着部位は、接着結合(adherens junctions)あるいはその一例である 細胞をぐるっと取り囲む接着帯(adhesion beltあるいはzonula adherensとも言う)と呼ばれています。図の細胞膜の表面(図の左上のすみのほう)には、プロテオグリカンの一種であるperlecanが描かれています。図をひらいてみていろいろクリックしてみて細胞がどんな分子で構成されていて、それぞれの分子がどこにあるかなどをみてみてください。
このMcGillさんたちが作った図では分子の密度は実際のものより薄まっていると書かれています。実際はもっと細胞内は分子が込み合っているようです。

Firefoxの不具合をリフレッシュ機能で解消する

昨日はFirefox の古いesr版を最新版へとアップグレードする方法とScrapBookやSageのアドオンの代替品を紹介しました。スムーズにアップグレードできる場合とできない場合がありましたが、後者の場合はFirefoxのバージョンを上げたり、下げたりいろいろいじっていたのがうまくいかない原因だろうと思います。
後者の場合ですが、無事にScrapBookとSageの代替品のインストールも終わって、どちらもうまく使えるようになったので一安心して、再起動すると、なんとツールバーのScrapBookとSageのアイコンが透明になって、マウスをあてると、そこにアイコンは存在するのですが押してもうまく動きません。そして設定したscrapbook.rdfの場所や、Sage feedsの場所の設定も消えてしまっていて初期設定に戻っていました。いろいろGoogle検索したのですが解決法はみつからず、結局Firefoxのリフレッシュを試したところ、うまくいって不具合を解消できたのでやり方をメモしておきます。

リフレッシュのやり方はここにあります。
https://support.mozilla.org/ja/kb/refresh-firefox-reset-add-ons-and-settings

リフレッシュすると、アドオン(拡張機能)やその設定などは消えてなくなりますが、ログインパスワードを含むログイン情報、ブックマークなどは保存したままFirefoxの不具合が解消されるそうです。不具合のあるFirefoxで、上のリンクにアクセスして、ページ内のリフレッシュボタンを押すなどするとリフレッシュが始まります。リフレッシュ中に今までのprofileフォルダはOld Firefox Dataという名前のフォルダとしてデスクトップに保存されるので、デスクトップフォルダの空容量がprofileフォルダを保存するのに十分かどうかを、リフレッシュの実行前に必ず確認しておいてから実行してください。このOld Firefox Data フォルダには前のprofileがそのまま残っていますので、リフレッシュで不具合が出た場合は、このprofileから復旧できます。

リフレッシュが終わるのに時間がかかる人が多いかもしれませんが、じっとまちましょう。しばらくするとリフレッシュが終わります。私の場合、復元とかいうボタンがでたので押しました。終わると私のブックマークタブとかもきれいになくなっていて失敗かと思ったのですが、右上の三本線ボタンを押して、ヘルプ、トラブルシューティング情報、profileで確認すると全く新しいprofileフォルダができているのがわかりました。その中にはたしかにブックマーク情報もはいっているようでした。これを確認した後再起動すると、(記録をとっていなかったので二回目の再起動後かもしれません)めでたく前のブックマークやログイン情報その他が復活しており、ログイン情報も残っているのがわかりました。リフレッシュの仕様によって、すべての拡張機能(機能拡張、アドオン)はなくなっているので、さっそくSage-likeScrapBeeLie Science Dictionary Tool WebExtensionなどのアドオンをインストールしました。最後のアドオンは、Life Science Dictionaryのアドオンで、マウスカーソルを英語にあてると訳や例文がポップアップするものです。pdfをブラウザで表示すればpdfを読む時にもポップアップ辞書として使えます。私は文献の整理にZoteroを使っていますので、Zoteroのページにいって、Zotero Connectorというアドオンをインストールしました(firefoxの機能拡張ページにzoteroといれても見つかりませんでした)。このアドオンはZoteroを起動しておいた状態でツールバーのZotero connectorアイコンをクリックすると文献情報やpdfを一発でZoteroにダウンロードするものです。ZoteroはEndNoteなどのように文献整理、論文の文献欄の作成などができるソフトです。いろいろな無料文献ソフトの中では個人情報の扱いが一番ちゃんとしているようなのでここ数年はこれを使っています。

写真は散歩の途中でみつけた からすうり です。梅の木にからまっています。後ろに見えるのは柿です。秋も深まってきていますが、ここ数日、福岡は20度を越えていて、暑いです。