生気論についての本を紹介します。

今日はちょっと忙しかったので本の紹介です。生気論というのをご存知ですか。発生学の教科書にでてくる有名な発生学者のハンス・ドリーシュ(Hans Driesch) は「生気論の歴史と理論」という本を書いています。彼の提唱したエンテレキーという概念を中心とした生気論は、この本を訳した米本昌平さんによると、科学界のみならず哲学界からも非科学的な妄説の提唱者として非難され続けたそうです。
米本氏によると、このドリーシュの本は20世紀が最も憎悪した書だそうです。この説について詳しくは米本昌平さんが訳された「生気論の歴史と理論」およびこの訳書中の米本氏による解説論文をご覧ください。https://honto.jp/netstore/pd-book_27211662.html
英語で書かれた生気論についての本でオープンアクセスでお勧めなのは2023年発行の次の本です。
Vitalism and Its Legacy in Twentieth Century Life Sciences and Philosophy (Springer, 2023)
https://link.springer.com/book/10.1007/978-3-031-12604-8
ベルグソンやドリーシュの生気論、それ以降の発展について書かれています。リンクからpdf版やEPUB版の本がまるごと一冊ダウンロードできるほか、目次をみて読みたい章のみダウンロードすることもできるのでご覧ください。

Kindle本の安売り情報です。

Kindle本の安売り情報です。
ときどきKindleのセールがあるので、本を安く入手することができます。Amazonでは毎日、Kindle本の日替わりセールというのをやっていて、理系の本―特に講談社の本が多いです―が格安で入手できますので、チェックしてみてください。月替わりセールもあります。
https://www.amazon.co.jp/hko/deals/?_encoding=UTF8&ref_=sv_nav_ebook_6
例えば今日は、「ガウス過程と機械学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ) 」という単行本では3300円の本が、Kindle版では499円で売っています。アマゾンのポイントも250ポイントつくので、単行本が120ポイントで実質3180円で買えるところが、Kindle本では249円で買えることになります。日替わりセールの本は理系書籍の場合、数千円のものが500円程度で買えるので是非毎日チェックしてみてください。
あと、今はゴールデンウイークでいろいろKindle本のセールをやっています。講談社の本のKindle版は販売価格の半分のポイントがつくので実質半額セールになっています。理系の高額本や講談社文庫、ブルーバックス、現代新書などいろんな本が実質半額で買えるので以下のリンクで必要な本がリストにないかどうか探してみてください。https://t.co/cNnqf0ptwB

理系専門書はこちらからも探せます。https://t.co/APHXzReqEY

またKindle本のゴールデンウイークセールというのもやっていて、https://www.amazon.co.jp/b/ref=kc_dls_goldw_s&c_d?node=18502203051
こちらではたとえばこんな本が単行本定価の半額で買えます。この二冊は九大出身の先生が書かれた、場の量子論の名著だそうです。

場の量子論 -不変性と自由場を中心にして- 量子力学選書 Kindle版
坂本 眞人 (著)
場の量子論(II) ファインマン・グラフとくりこみを中心にして 量子力学選書 (2020/09/25)
坂本 眞人 (著)

日本の糖鎖研究の巨大プロジェクト ヒューマングライコームプロジェクトが始動しました!カナダの糖鎖科学のサイトも紹介します。

日本でもヒトの糖鎖の全貌を解明する巨大プロジェクト「ヒューマングライコ―ムプロジェクト(Human Glycome Atlas Projyect (HGA))」が文部科学省「大規模学術フロンティア促進事業」として始動しました。これは有名なすばる望遠鏡プロジェクトに匹敵する巨大プロジェクトです。5月15日に開催されるヒューマングライコームプロジェクト特別シンポジュウム2023への参加申し込みはこちらからどうぞ。
https://igcore.thers.ac.jp/news/495-2.html

ということで、これにちなんで今日は糖鎖生物学の英語ビデオを紹介します。Glycomics Institute of Alberta (カナダのアルバータ大学)
https://glyco-alberta.ca/の次のビデオMystery of the Glycocode: The Secret Science of Sugars | Lara Mahal | GIA2022は
https://youtu.be/2LN7LuVxwF8

一般向けに糖鎖生物学が極めて重要な学問であること、病気の予防や治療など、様々な応用にも必須の分野であることをわかりやすく解説しています。糖鎖生物学に興味のある方向けの、英語の勉強にもなるかと思います。上記のサイトには、様々なビデオや教材がありますのでご覧ください。
たとえば、このサイトhttps://glyco-alberta.ca/の上部にあるResourcesをクリックすると、Educationalというメニューがあります。クリックすると、糖鎖生物学を学ぶのに役立つビデオや教材、外部リンクなどがまとめてあるページが開きますので、是非ご覧ください。
https://glyco-alberta.ca/educational-resources/
最初に紹介したビデオもありますし、その他の興味深いビデオもみられます。また教育者向けのリンク For Educatorsをクリックすると、哺乳類の糖鎖を構成している代表的な単糖10種類のポスターもダウンロードできますよ。
http://glyco-alberta.ca/wp-content/uploads/sites/2/2023/04/10-Mammalian-Monosaccharides-GIA.pdf

計算生命科学の基礎9という講義動画が超おすすめです。

今日は計算生命科学の基礎というeラーニングシリーズのYouTube動画を紹介します。
計算生命科学の基礎9という一連の動画は役立ちます。

この動画は、神戸大学の神戸大学の計算科学教育研究センターが実施している遠隔講義の一つです。センターのホームページによると、”計算科学(AI、ディープラーニング、構造科学、統計学)と生命科学、医農理工学の学際領域である「計算生命科学」の研究を進めていくための基礎講座として「計算生命科学の基礎」シリーズを、理化学研究所などの団体との共催で実施しており、2023年度で10年目を迎えます。”とのことです。このブログでも以前にこのセンターのオンライン講義を紹介したことがあります。次のリンクにあるYouTubeの計算科学eラーニングアーカイブチャンネルで公開されています。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLe3_YvWzUtsSZx9KmvMjzkgSTgm7XOx4B
門田幸二先生のゲノム・トランスクリプトーム解析の動画、AlphaFoldについての森脇由隆先生の動画、九大の数理生物の院生時代に私達のラボのセミナーにいつも来られていた望月 敦史先生の動画もあって、見るのが楽しみです。
どの動画も面白そうで、興味のある動画からご覧になるといいと思います。
以下に動画のタイトルを並べておきます。

「ゲノム・トランスクリプトーム解析」① 門田 幸二(東京大学)
「ゲノム・トランスクリプトーム解析」② 門田 幸二(東京大学)
「ゲノム・トランスクリプトーム解析」➂ 門田 幸二(東京大学)

「タンパク質の立体構造予測-AlphaFold以前と以後-」①森脇 由隆(東京大学)
「タンパク質の立体構造予測-AlphaFold以前と以後-」②森脇 由隆(東京大学)
「タンパク質の立体構造予測-AlphaFold以前と以後-」➂森脇 由隆(東京大学)

「Webを用いた生体高分子の立体構造モデリング」①川端 猛(東北大学)
「Webを用いた生体高分子の立体構造モデリング」②川端 猛(東北大学)
「Webを用いた生体高分子の立体構造モデリング」➂川端 猛(東北大学)

「QM/MMによる酵素反応解析」① 重田 育照(筑波大学)
「QM/MMによる酵素反応解析」② 重田 育照(筑波大学)
「QM/MMによる酵素反応解析」➂ 重田 育照(筑波大学)

「生体膜・脂質膜の分子シミュレーション」① 篠田 渉(岡山大学)
「生体膜・脂質膜の分子シミュレーション」② 篠田 渉(岡山大学)
「生体膜・脂質膜の分子シミュレーション」➂ 篠田 渉(岡山大学)

「インシリコ創薬の基礎と応用」① 広川 貴次(筑波大学)
「インシリコ創薬の基礎と応用」② 広川 貴次(筑波大学)
「インシリコ創薬の基礎と応用」➂ 広川 貴次(筑波大学)

「AI 創薬:創薬における人工知能と機械学習の基礎および応用」① 舘野 賢 (日本たばこ産業株式会社 )
「AI 創薬:創薬における人工知能と機械学習の基礎および応用」②舘野 賢 (日本たばこ産業株式会社 )
「AI 創薬:創薬における人工知能と機械学習の基礎および応用」➂舘野 賢 (日本たばこ産業株式会社 )

「分子シミュレーションで見るタンパク質や核酸の複合体形成と解離」① 北尾 彰朗 (東京工業大学 )
「分子シミュレーションで見るタンパク質や核酸の複合体形成と解離」② 北尾 彰朗 (東京工業大学 )
「分子シミュレーションで見るタンパク質や核酸の複合体形成と解離」➂ 北尾 彰朗 (東京工業大学 )

「ヒトの行動原理の理解のための数理的アプローチ」① 田中 沙織 (奈良先端科学技術大学院大学 )
「ヒトの行動原理の理解のための数理的アプローチ」② 田中 沙織 (奈良先端科学技術大学院大学 )
「ヒトの行動原理の理解のための数理的アプローチ」➂ 田中 沙織 (奈良先端科学技術大学院大学 )

「生命システムの振る舞いをネットワークの形だけから決定する」① 望月 敦史(京都大学)
「生命システムの振る舞いをネットワークの形だけから決定する」② 望月 敦史(京都大学)
「生命システムの振る舞いをネットワークの形だけから決定する」➂ 望月 敦史(京都大学)

「意識の科学 -或いはその副産物としての意識のアップロード-」①渡邉 正峰(東京大学 )
「意識の科学 -或いはその副産物としての意識のアップロード-」②渡邉 正峰(東京大学 )
「意識の科学 -或いはその副産物としての意識のアップロード-」➂渡邉 正峰(東京大学 )

今年も金蘭が咲いています。

毎年4月の下旬になると、いつもの散歩コースにキンランが咲いています。金蘭は絶滅危惧II類 (VU): 絶滅の危険が増大している種に指定されている植物です。株を掘り返して庭や鉢に植えても育てることはできません。生育には特殊な生育環境の維持(地中の共生生物や微小環境)が必要で、植物園などでも育てることが極めて困難だそうです。散歩道にある生育場所も、まわりを囲んで立ち入り禁止になっているので、スマホやコンデジでの撮影ではなかなかアップの写真はとれません。
今年は牧野富太郎の朝ドラがはじまっているので、以前紹介した無料でダウンロードできる牧野日本植物図鑑(北隆館、昭和18年発行第三版)で「きんらん」を探してみました。
https://www.etext.jp/makino/makino.html
カラーではないのですが、実際のキンランのことがよくわかる図と説明です。
オンラインで牧野植物図鑑をみることもできます。こちらの高知県立牧野植物園
https://www.makino.or.jp/
のサイト内には牧野植物図鑑がオンラインで見られるページがあります。
http://www.hokuryukan-ns.co.jp/makino/index.php
https://www.makino.or.jp/fixed/?page_key=dr_makino-book
図鑑の次の項目を見ると、白い花をさかせる「ぎんらん」という植物もあるのを知りました。
www.hokuryukan-ns.co.jp/makino/coma1.php?no1=2080

朝ドラででてきた「きんせいらん」はこれらの図鑑にはのっていません。なぜ掲載されていないのかはよくわかりません。
下の写真はギャラリーになっているので、写真をクリックして拡大してご覧ください。ブラウザによっては何回かクリックしないと拡大しないこともあります。

 

 

ChatGPTの誤りについてChatGPTと対話してみました。

ChatGPTをいろいろ試しています。
ChatGPTは日本のSFについてどれくらい知っているかを試してみようと、小松左京について教えてくださいと聞いてみました。すると、答えは次のとおりでした。以下はGPT-4を使っています。簡単にわかる誤りの部分をアンダーラインで表示して×をつけておきます。

【ChatGPT】小松左京(1931年 – 2011年、本名:小松崎喜代春×)は、日本の著名なSF作家で、多くの賞を受賞し、幅広い世代に影響を与えました。彼の作品は独創的で社会的なテーマを扱い、未来予測やディストピアなどの分野で顕著な業績を残しています。小松左京の作品は、科学技術の発展が人類や地球に与える影響を描写し、批判的な視点で議論を呼んでいます。

彼の代表作には以下のようなものがあります。

「日本沈没」(原題:『日本沈没』)
「竜馬がゆく」(原題:『竜馬がゆく×』)
「わが背中に蹄」(原題:『わが背中に蹄×』)
「神々の山嶺」(原題:『神々の山嶺×』)
「果てしなき流れの果てに」(原題:『果てしなき流れの果てに』)
「日本沈没」は彼の最も有名な作品であり、地球の地殻変動により日本列島が沈む様子を描いています。この作品は国際的にも高い評価を受け、映画やテレビドラマ化されるなど広く知られています。小松左京は、社会問題や環境問題、政治や歴史の要素を巧みに組み込んだ作品を多く残し、日本のSF文学において大きな影響力を持っています。

嘘がいろいろはいっています。それで私も嘘を入れてきいてみました。
【私】竜馬がゆくという作品は、芥川龍之介の作品ではなかったですか。
【ChatGPT】おっしゃる通り、誤りがありました。申し訳ありません。『竜馬がゆく』は、実際には司馬遼太郎によって書かれた歴史小説であり、小松左京の作品ではありません。『竜馬がゆく』は、日本の幕末期に活躍した坂本龍馬を主人公として描いた作品で、彼の生涯と彼を取り巻く時代の変革を詳細に描いています。

芥川の作品ではなく司馬遼太郎の作品だと答えて謝ってきました。そこで、誤りの理由をきいてみました。
【私】今回の誤りは、確率の計算結果が二人の著者が共に言及されることが多いため、誤ったということですか。
【ChatGPT】私の回答における誤りは、確率や統計的な関連性だけでなく、言語モデルの学習と理解の過程における複雑な要因によって引き起こされています。私は、大量のテキストデータをもとに、文脈や関連性を解釈して情報を提供するように設計されていますが、時折、誤った情報や混同が発生することがあります。
今回の場合、小松左京と司馬遼太郎が共に著名な日本の作家であるため、彼らの名前が一緒に言及されることがあるという関連性が、誤った情報提供につながった一因となった可能性があります。しかし、私の誤りはそれだけに限定されず、言語モデルの学習と理解の過程における他の要因も関与しているかもしれません。

私はユーザーからのフィードバックを大切にし、正確な情報提供に努めています。今回の誤りについてお詫び申し上げます。今後も改善に努めてまいります。

それに対して以下のようにきいてみました。
【私】このような誤りがあるということは、AIをはじめてあつかう一般人にとってよい教育結果を生み出すと思います。最初から誤りのないAIが提供されることは、AIが返してくる結果を疑うという態度を人間が失う結果につながる可能性が高いです。徐々に改善されていく様子をみることができる現在のChatGPTの導入の仕方が極めて教育的であると思います。

【ChatGPT】ありがとうございます。そのようなポジティブな視点でAIの進化と向き合っていただけることは、私たちAI開発者にとっても大変励みになります。
確かに、AIが完璧であるという誤解は、人々がAIの提供する情報を盲目的に信じる危険性を生み出す可能性があります。現在のAI技術はまだ完全ではなく、誤りや不正確な情報を提供することがあります。ユーザーには、AIの回答に対して疑問を持ち、批判的な視点で情報を評価することが重要です。
徐々に改善されていく過程を共有することで、ユーザーがAIの限界や可能性を理解し、より適切な方法で活用できるようになることを期待しています。私たちAI開発者は、ユーザーからのフィードバックや意見を大切にし、より正確で信頼性の高いAIを目指して改善に努めてまいります。

ということで、主語が私たちAI開発者となった回答が戻ってきました。
ChatGPTのような大規模言語モデルの驚異と脅威についてのよい日本語の動画があります。

「大規模言語モデルの驚異と脅威」東京工業大学情報理工学院 教授 岡崎 直観先生のAIPシンポジウム成果報告会(2023 年 3 月 28 日)での特別講演の動画です。 どういう原理でこのAIが動いているのかについてわかりやすい解説がありますし、論文執筆への応用の例や注意もありますので是非ご覧ください。今日はこの動画をみていたので、簡単な記事になりました。https://youtu.be/PUuk4Cv-ycg

 

ChatGPT時代の情報倫理についての動画と、ChatGPTの最新の解説動画とスライド資料(日本語)を紹介します。4/25追記あり

情報倫理オンラインセミナー、水野義之「ChatGPT等の大規模言語モデルLLMと情報倫理の課題」〜続・「AIに関する『情報倫理』の課題について」〜」、2023/02/25(土)というのがYouTubeのおすすめにでてきました。紹介しておきます。演者の先生は物理学出身の方です。https://youtu.be/jUpN2mjNTuw

それから、これはTwitterで知ったのですが、MicrosoftにおられるHirosato Gamoさんが4月21日に講演された「ChatGPTによって描かれる未来とAI開発の変遷」という講演の日本語のスライド資料がSpeakerdeckで公開されています。動画も4/24日に公開されました。大変参考になる資料ですので是非ご覧ください。
https://youtu.be/l9fpxtz22JU

スライド資料は以下のリンクでみられます。
https://speakerdeck.com/hirosatogamo/0421dsxie-hui-chatgptniyotutemiao-kareruwei-lai-toaikai-fa-nobian-qian
ダウンロードボタンを押すとpdfがダウンロードできます。
Speaker Deckは、いままでスライドを共有するために最も利用されていたSlideshareの改悪(広告がやたらにスライドをみていると入るようになりました)にともない、ほとんどの利用者がこちらに移動したサービスです。
https://speakerdeck.com/ こちらのurlからトップページを表示すると、日本語や英語のスライドを上部にあるSearchボタンで検索して閲覧、ダウンロードすることができます。
たとえばRについて入門的スライドが必要なら、検索窓に「R  初心者」といれてSearchボタンを押すと検索結果が表示されます。表示のトップにはGoogleの広告がならぶので、 Adと表示されている部分はとばしましょう。

M87銀河中心の巨大ブラックホールの画像が機械学習で鮮明化されたそうです。

2019年に史上はじめてブラックホールの撮影に成功したというニュースは世界に衝撃を与えました(この記事末尾にある、世界同時配信された撮影成功の報告動画をご覧ください)。その時撮影された、M87銀河の中心部に存在する超巨大ブラックホールの画像が、機械学習のアルゴリズムによって鮮明化されたという論文が4月13日でました。最後の会見動画にあるようにM87のブラックホールは日本人研究者が詳しく研究してきたもので、2019年の史上初のブラックホール撮影成功を報ずる論文の著者にも多くの日本人研究者が名を連ねています。今回の論文は、あのアインシュタインが在籍していたプリンストン高等研究所の研究者も参加しており、研究所からの次のプレスリリースをご覧ください。
https://www.ias.edu/news/sharper-look-m87
機械学習の威力を示す例がまた一つ増えました。論文はOpen Accessでこちらから読めます。
https://iopscience.iop.org/article/10.3847/2041-8213/acc32d

The Image of the M87 Black Hole Reconstructed with PRIMO
Published 2023 April 13 by the American Astronomical Society.
Lia Medeiros, Dimitrios Psaltis, Tod R. Lauer, and Feryal Özel
The Astrophysical Journal Letters, Volume 947, Number 1
Lia Medeiros et al 2023 ApJL 947 L7
DOI 10.3847/2041-8213/acc32d
写真はこの論文の図1です。左端がもとの画像、真ん中が左端のオリジナル画像データを機械学習アルゴリズムPRIMOで鮮明化したもの、右端がその鮮明化画像をオリジナルデータと同じ解像度に戻したものです。今回の鮮明な画像で、ブラックホールの明るいリングの大きさや幅がより正確に決定できるので、ブラックホールの質量がより正確に推定できるようになるそうです。

2019年のブラックホール撮影の成功報告の動画(日本語)は以下にあります。https://www.youtube.com/live/sO39eoOkKDI?feature=share

電子展示「NINJA 虚像(エンタメ)と実像 (ほんもの)」を紹介します。

国立国会図書館のデジタル展示会で忍者についての展示が行われています。
https://www.ndl.go.jp/kaleido/entry/33/

これはミニ電子展示「本の万華鏡」というページで開催されているオンライン展覧会です。https://www.ndl.go.jp/kaleido/
サイトには「様々なテーマに沿って、皆さまを国立国会図書館の蔵書の世界へと誘います気軽な読み物として、また、リンクをたどって幅広い資料を知る入り口としてお楽しみください。」とあります
今回は、「第33回 NINJA 虚像(エンタメ)と実像 (ほんもの)」というテーマの展示です。世界的に知られていて学ぶ人も多い忍術。それを操る忍者とはいったいどういうものだったのでしょうか。国立国会図書館に所蔵されている小説や忍術資料へのリンクもたどれる今回の展示で、映画やドラマ、小説に出てくる忍者とほんものの忍者との違いも知ることができると思います。妖術を駆使する児雷也、石川五右衛門、服部半蔵、猿飛佐助などの載っている本へのリンクは貴重です。
大正6年に出版された「忍術の極意」という本は、個人送信資料ではなくデジタルコレクションにあるので、登録なしにだれでも読めます。https://dl.ndl.go.jp/pid/1088342
忍者が使った手裏剣についての本も読めます。昭和17年にでた藤田西湖という人の書いた本です。「忍術からスパイ戦へ」というタイトルで、これもこちらから、
https://dl.ndl.go.jp/pid/1125955/1/135
誰でも自由に読むことができます。他にも忍術の秘伝書へのリンクなどもあって楽しめる展示です。外国の人も忍者や武道について興味を持っている人が多いので話のネタにもなると思います。古澤満先生は、John Gurdonさんと夕食を食べにいったとき、宴会の定番技として有名な箸の袋で割りばしをエイやと切る技をみせたそうです。Gurdonさんが「あれは合気道の技だそうだ、He is very dangerous!」と私に話してくれました。私がケンブリッジに行ったときはちょうどKarate Kidsという映画が、Cambridgeの映画館にかかった後でみんなその映画をみたらしいです。私にビール瓶の口を手刀できってくれという人もいましたし、息子は小学校で同級生に空手をつかったとかいわれて、私が校長先生に呼び出されて無実を説明したりしたこともあります。日本人はカラテを使うと思っている人が多いみたいでした。というわけで、忍者やカラテ、武道の話題は外国では結構役立ちます。Cambridgeでは弓をやっている女性研究者も結構いました。

実験的な酵素の立体構造決定についてのわかりやすい動画と、有用な化学の動画サイトを紹介します。

化学関連の日本語のポータルサイトとしてはケムステが有名で役立つということは以前紹介しました。(今日の記事の末尾に貼り付けておきます。)
https://www.chem-station.com/

ケムステはYouTubeでケムステチャンネルを開設していていろいろ役立つ動画を配信しています。ライブ配信もよくあるのでチャンネル登録しておくとよいと思います。https://www.youtube.com/@chemstationch/playlists
今日は一例として、私もお世話になった九州大学農学部の角田佳充先生の講演動画を紹介しておきます。
【第28回Vシンポ「電子顕微鏡で分子を見る!」】での角田佳充 先生 (九大院農 教授)の「X線結晶構造解析とクライオ電子顕微鏡解析による酵素の立体構造決定」というお話です。AlphaFold2についても触れられている最新のお話ですので是非ご覧ください。講演後のオンラインの質疑応答もみられますのでおすすめです。https://youtu.be/d14U8ZmOsyQ

以前の投稿もペーストしておきます。

2022/4/2
今日は化学のポータルサイト Chem-Station (ケムステ)を紹介します。化学のニュース、ブログ、データベース、化学英語などなど、さまざまな情報が集まっていますので参考になります。YouTubeチャンネル(ケムステチャンネル)もありますのでご覧くだ