国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第14回)

今日は科学関係の読み物や解説書、教科書を私のブックマークから紹介します。(番号は第一回からの通し番号です。)
139)G.F.Oster [ほか著] ほか『回路網熱力学 : 生物物理系の動的模型化』,喜多見書房,1980.2. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12604766 (参照 2024-06-10) 非平衡の熱力学のカチャルスキーも共著者の本。
140)アブラハム・パイス 著 ほか『神は老獪にして… : アインシュタインの人と学問』,産業図書,1987.1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12621970 (参照 2024-06-10) 分厚いアインシュタインの伝記。物理学者によって書かれた標準的な伝記で学問的内容も詳しい。
141)リチャード・モリス 著 ほか『宇宙を解体する : 科学的発見の本質』,産業図書,1985.11. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12590035 (参照 2024-06-10)
科学的発見について、発見の歴史、誤った発見の例、擬似科学とオカルトなどについても触れているよい本です。
142)加藤正昭 著『量子力学』,産業図書,1981.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592660 (参照 2024-06-10)
143)甘利俊一 著『神経回路網の数理 : 脳の情報処理様式』,産業図書,1978.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12680449 (参照 2024-06-10) (2025年追記:読めなくなっています。多分文庫本の復刊のせいでしょう。)
これは最近文庫本で復刊されている本です。文庫版には甘利先生の昨今のAIについての文章も追加されていました。
144)吉田耕作 著『物理数学概論』,産業図書,1974. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592203 (参照 2024-06-10)
145)川口正昭 著『近代物理学概論』,産業図書,1973. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12609449 (参照 2024-06-10)
146)J.M.T.トムソン 著 ほか『不安定性とカタストロフ』,産業図書,1985.10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12622182 (参照 2024-06-10)
いわゆるカタストロフィー理論の扱う初等カタストロフだけでなくより広範囲の分岐現象を機械構造学の立場から解説した本だそうです。
147)倉田令二朗 著『ガロアを読む : 第1論文研究』,日本評論社,1987.7. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12622052 (参照 2024-06-10)
ガロアの第一論文を読むという本。
148)川久保勝夫 著『やさしい行列とベクトル : なぜヨットは風上に進めるのか』,日本実業出版社,1987.3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12623922 (参照 2024-06-10)
149)難波誠 著『灘先生の線形代数学講義 : 大学1年生のために』,現代数学社,1987.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12623918 (参照 2024-06-10)
150)加藤明史 著『エピグラム数学史』,現代数学社,1986.11. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12608140 (参照 2024-06-10)
151)森毅 著 ほか『世話噺数理巷談 : 森毅対談集』,平凡社,1985.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12607377 (参照 2024-06-10)
中身をのぞいてみるとなんと私の大学院の指導教官だった岡田節人先生と森先生の対談も収録されていました。岡田先生がカタストロフィー理論のルネ・トムと話した様子も書かれています。私の大学院生時代にルネ・トムは京大にきて講演しました。私もききに行きましたがさっぱりわからなかったのを覚えています。岡田先生はその前に、イギリスでのカタストロフィー理論の研究会にも参加されていたので、その時にじっくり話されたことがあるのでは、と思います。
152)ヒュー・レーマン 著 ほか『数学と哲学』,紀伊国屋書店,1983.2. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12221196 (参照 2024-06-10)
153)高橋哲郎 著『数理物理入門』,現代数学社,1972. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592192 (参照 2024-06-10)
物理学全般(解析力学を除く)を高校生に読めるように解説した本。高校生のときこの本の内容の一部を物理の講義で習いました。高校のときの物理の先生の書かれた本で懐かしかったです。
154)ピーター・ニコルズ 編 ほか『科学 in SF』,東京書籍,1984.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12589600 (参照 2024-06-10) これはおすすめの本です。SFにでてくる科学についてあらゆる角度から取り上げて話題にしている本です。SFに出てくる科学の間違いなども書かれており、どこから読んでも面白い本です。
155)中村禎里 著『生物学の歴史』,河出書房新社,1983.3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12603280 (参照 2024-06-10)この本はまだ読んでいませんが、買おうと何度も思っていた本です。科学史家として有名な著者の本です。

エピゲノム編集の最新情報がわかる動画(NIH videocast)と「物理学者とティータイム」の最新ライブ動画がでています。

今日は動画二本を紹介します。
一本目は、NIH video castのサイトで公開されている最新の講演(現地時間6月5日)です。
WALS Lecture: Epigenome Editing as a Tool for Basic Discovery and Therapeutic Intervention
https://videocast.nih.gov/watch=52301

 

異常なブリオンが蓄積しておこるアルツハイマー病などの病気を、ゲノムDNAをCRISPRなどで編集するのではなく、エピジェニックな変更で治療することを目標に行われている研究の紹介です。遺伝子発現をDNAのメチル化で恒久的に抑える方法の進歩には目をみはるものがあります。最新の遺伝子発現制御法の勉強に最適の動画だと思います。例によって動画のスクリプトや、動画自体を高画質でダウンロードできますので是非ご覧ください。(最高ビットレート1840kでダウンロードできますが、スマホなどでの視聴用に150k 440k 740k 1040k 1240kのビットレートの動画もダウンロードできます)

日本目はさっき配信されていた「物理学者とティータイム」のライブ動画です。
半導体って何?【教えて物理学】 #005
https://www.youtube.com/live/ala1UFheEAw?si=YQjBQcI1uRSj4IdP

夏生さんとの会話が毎回面白いです。実験物理学者のふだんの考え方などがうかがえて毎回楽しみです。

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第13回)今日は主に文学作品をとりあげます。

今日の国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第13回目)では主に文学作品をとりあげることにします。
まず日本の古典文学の現代語訳が手軽に読めるシリーズ「完訳日本の古典」(小学館)がすばらしいです。
全巻60冊が読めます。このシリーズは、原文と詳細な注釈、そして現代語訳の三つがそろっているので、古典の勉強にも役立ちます。もちろん現代語の完訳の部分だけを嫁むのもおすすめです。シリーズには、古事記、万葉集、日本霊異記、古今和歌夕、竹取物語、伊勢物語、土佐日記、枕草子、源氏物語、紫式部日記をはじめとして、方丈記、徒然草、平家物語、好色一代女、芭蕉句集、雨月物語など読んでみたい日本の古典が網羅されています。
詳細検索で、タイトル検索窓に「完訳日本の古典」といれて検索してみてください。全60巻がヒットします。
今回は源氏物語(シリーズ第14巻から第23巻)全10冊の最初の巻へのリンクを紹介します。
132)『完訳日本の古典』第14巻,小学館,1983.1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12451117 (参照 2024-06-08)
133)『辻邦生全短篇』1,中央公論社,1986.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12565795 (参照 2024-06-08)
2巻からなる短編集の最初の巻です。
134)『辻邦生作品全六巻』4,河出書房新社,1973. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12565283 (参照 2024-06-08)
この巻には、「安土往還記」、「天草の雅歌」と「創作ノート」が収録されています。
135)『辻邦生作品全六巻』5,河出書房新社,1973. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12565284 (参照 2024-06-08)
この巻には、「嵯峨野明月記」と「短編4作品」と「創作ノート」が収録されています。「廻廊にて」は第1巻、「夏の砦」は第2巻、「小説への序章」その他は第6巻に収録されています。
辻邦生については前に書きました。

辻邦生 の「背教者ユリアヌス」を読んでいます。

136)『筑摩現代文学大系』87 (北杜夫・辻邦生集),筑摩書房,1976. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12504345 (参照 2024-06-08)
日本の西洋風長編小説の創始者のお二人の撰集です。

137)コナン・ドイル 著 ほか『シャーロック・ホームズ大全』,講談社,1986.9. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12584752 (参照 2024-06-08)
シャーロックホームズ全集も個人送信サービスで読めますが、一冊にまとまっているこの本も手軽でよさそうです。

138)小林惟司 著『寺田寅彦の生涯』,東京図書,1977.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12500500 (参照 2024-06-08)
寺田寅彦の伝記です。お子さんなどともインタビューして書かれているので一読をおすすめします。

スミルノフの高等数学教程という本の英語版はInternet Archiveで全巻無料ダウンロードできます。

昨日インストールした、インスピレーション5 ProはWindows10で快調に動いています。最初は起動してしばらくすると突然落ちてしまいましたが、exeファイルを右クリックしてプロパティを選び、「互換性のトラブルシューティングツールの実行」を選んで実行します。終わったら「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックをいれます。互換モードは、Windows XP (Service Pack 3)を選びます。OKを押して設定終了です。このようにプログラムをWindows XP 互換に設定して起動すると順調に動くようになりました。

さて今日は、有名な数学の本を紹介します。
ロシアの有名な数学者スミルノフの書いた有名な物理数学の本、スミルノフ高等数学教程(邦訳版は共立出版からでており、全12巻 品切れ中。古書では全冊12冊揃いで15000円から23000円くらい)は、まだ国立国会図書館のデジタルコレクションの個人送信資料には入っていないようです。大学生のころ、書店でみかけて何冊かは読んだのですがもう手放してしまっていて家にはありません。大変ゆったりと解説がすすむ非数学者向けのよい本だと思いました。もう一度読みたいと思っていたのですが、InternetArchiveをみていたら、英語版なら全6巻がすべてダウンロードできるのを知りました。
以下の著者名検索した結果をご覧ください。英訳版は、pdfのほかEPUBでもダウンロードできますし、本文の検索が使えるので拾い読みができてとても便利です。
https://archive.org/search?query=%09V.+I+Smirnov

第一巻はこちら。https://archive.org/details/smirnov-a-course-of-higher-mathematics-vol-1-elementary-calculus/Smirnov%20-%20A%20Course%20of%20Higher%20Mathematics%20-%20Vol%201%20-%20Elementary%20Calculus/

写真は、今朝見つけた庭に咲いていたアサガオと、散歩の途中で咲いていたユリです。毎日25度を越えるこの頃で、夏の花が咲き始めています。

ファイルの中身検索ができる「探三郎」というファイル検索ソフトを使ってみました。

アウトラインプロセッサーとか、アイデアプロセッサーとか呼ばれるソフトウエアは論文や記事を書くときに結構役立つものです。
私はインスピレーションProという有料ソフトを昔購入して毎日使っていました。昔利用していたPC が壊れたのでこのところ使っておらず、ソフトの名前も忘れていました。名前を忘れたけれど、あのソフトをもう一回使ってみたいと思ったので、まずChatGPTに10年ほど前に売っていたアウトラインプロセッサー、アイデアプロセッサーのソフト名の候補を教えてと聞いてみました。すぐに回答がもどってきて、Inspirationという名前があったんで、これだと思い出しました。このソフト、私の壊れたPCの内蔵ハードディスクにインストールされていたので、そのHDDからなら使えるはずです。まず、その内蔵HDDを外付け化できる、「HDDスタンド」にそれを立ててUSB接続して、ディスクの中身を今利用しているPCで検索してみました。C:ドライブのProgramファイル(C:\Program Files (x86))を探しすと、ありました。壊れたPCのHDDドライブ中のC:\Program Files (x86)にインスピレーションProのフォルダを見つけました。フォルダをメインのPCのC:\Program Files (x86)へコピーして、フォルダの実行ファイルをダブルクリックしたのですが、残念、登録してあったシリアル番号を入力しないと使えません。壊れたPCのHDDのどこかにシリアル番号をメモしたのは覚えていたのですが、ちょっと検索してみてもファイルがみつかりませんでした。今回は、ファイル検索でシリアル番号をメモしたファイルを探したお話です。

検索ソフトとしては、あらかじめ作成したインデックスファイルを使ってファイルの中身検索ができる、フリーで使えるソフト「探三郎」(たんざぶろう)を利用してみることにしました。
このソフトについては、こちらの窓の杜の紹介がわかりやすいです。
【探三郎:作成したインデックスをもとにOffice/PDF/HTML文書やテキストなどを全文検索】
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/tanzaburou/

作者のページ
http://sin3rou.g1.xrea.com/
には無料版のほか、有料のネットワーク版などもあって役立ちそうです。

まず無料版をダウンロードしてインストールしました。起動したら、まずインデックスを作成します。今回は外付けHDDのパスを指定して、インデックスを作るファイルの種類としては、WordとExcelファイルおよびテキストファイルを指定しました。除外するフォルダやインデックスを作るフォルダも指定できますので各人の必要性に応じて指定するとよいでしょう。今回はHDDドライブ全体を指定したのでインデックスの作成には9時間ほどかかりました。インデックスができあがったらあとは簡単です。検索窓にキーワードをいれてエンターをおすと、瞬時に検索結果が表示されます。今回は「インスピレーション」という検索語で検索しました。アッという間に、インスピレーションのシリアル番号をメモしたテキストファイルがヒットして、grep検索のようにキーワードの前後が表示されているのでクリックするとファイルが開きます。ファイルにはシリアル番号が書いてあったので、めでたく、ソフトが復活しました。この検索ソフトは、pdfファイルや自分の指定したタイプのファイルの検索もできるので、是非活用してみてください。とてもよいソフトでした。

重力の新理論 (massive gravity理論)の一般向け解説動画が公開されました。著者による本も出版されています。

おなじみのThe Royal Institutionの一般向け講演会の動画紹介です。今日は一般相対性理論を拡張するde Rham-Gabadadze-Tolley (dRGT) theoryの提唱者による講演です。
Solving the secrets of gravity – with Claudia de Rham
https://youtu.be/O7MN64JlsMw?si=UqM79LY4n-a3mWAp

13 April 2024開催の講演動画です。Claudia de Rhamさんは、スイス生まれでケンブリッジ大学で学位を取得し英国Imperial Collegeを拠点に研究している理論物理学者です。彼女はインド洋で潜ったりしたこともあるダイバーでパイロットでもあり、宇宙飛行士の候補にもなって選抜試験も何段階かまでクリアしたことがある科学者です。宇宙飛行士の夢を抱きながら、科学者として重力の謎に挑んでいます。最近プリンストン大学出版会から ‘The Beauty of Falling: A Life in Pursuit of Gravity’
という一般向けの重力の解説書を出版しています。https://geni.us/AMORTv
アインシュタインの一般相対性理論の欠点を解消する理論を研究しており、重力を媒介する粒子グラヴィトンが質量をもつとしたら、ダークエネルギーは不要になることを示してMassive Gravity 理論に新たな一章を付け加えたと評される業績(de Rham-Gabadadze-Tolley (dRGT) theory)で有名な科学者です。 Blavatnik Award for Young Scientistsその他の賞も受賞しています。動画の内容をサイトからコピペしておきます。

00:00 Intro – why can’t we feel gravity?
4.29 The equivalence principle
7.28 The fabric of spacetime
11:27 Electromagnetism and gravity
16:42 Gravitational waves and Einstein
19:54 The fundamental forces of nature
28:07 The graviton particle
32:51 How gravity behaves in black holes
40:06 Where Einstein’s theory of relativity breaks down
49:02 How to weaken gravity
57:01 What would happen if gravitons had mass?
59:06 The importance of gravity

少し前のこちらの動画も面白いかもしれません。

Nature of the Graviton | Claudia de Rham | TEDxCLESalon
https://youtu.be/ThQ8P1KSFiw?si=CMGVEeasYvxAhAUc

四元数とはなにか?についての動画と、エジプト観光の必見動画を紹介します。

今日は論文用のデータ解析をしている途中、ChatGPTが使えなくなっていろいろログインしなおしたりしていました。奥さんが呼ぶのでいくと、やはりChatGPTが使えなくなっていました。ツイートをみるとあちこちで同じ症状がでていて、ChatGPTの無料版や有料版にログインしても、過去の経歴や設定画面も開かず、真っ白な画面に入力欄があるのですが、そこに何をいれてもなんにも起こらないという状態でした。夜になったら直ったようでとりあえずよかったです。

さて今日は仕事がはかどらなかったので、簡単な記事ですませます。

ハミルトンの四元数というのは、今では3Dグラフィックスをやるときに必ず学ぶものだそうです。その日本語教科書が無料で公開れています。「ベクトル・複素数・クオータニオン」金谷一郎著

金谷先生(長崎大学教授)のGithubにpdfファイルが公開されているのでダウンロードして読んでみるとよいでしょう。
https://github.com/kanaya/vector-complex-quaternion?tab=readme-ov-file
金谷先生の出版されているこの本もよさそうです。
3D-CGプログラマーのための クォータニオン入門[四訂版] (I/OBOOKS)
https://www.kohgakusha.co.jp/books/detail/978-4-7775-2222-4

四元数の雰囲気を学べる予備ノリの動画も参考になります。
四元数への招待 (予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」)
https://youtu.be/J6ja6UYk6X4?si=rPl1Qc_9jEehrj1D

最後はおまけです。金谷先生がXでリツイートされていた動画です。これは必見ですね。金谷先生のツイートはこちらでみることができます。
https://nitter.poast.org/kanaya

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第12回)

国立国会図書館で無料で読める本の紹介、第12回です。番号は第一回からの通し番号です。もう120冊を越える本のリンクを紹介したことになります。
120)I.ニーベン 著 ほか『選択の数学 : 組合せ解析入門』,河出書房新社,1970. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12623031 (参照 2024-06-03)
これは順列・組合せの最高の入門書です。中高生から読めると思います。SMSG新数学双書の一冊。このシリーズの本は10冊が個人送信サービスでよめます。詳細検索でタイトルのところに、SMSG新数学双書と入れて検索してみてください。気に入る本がみつかるかもしれません。

121)山本幸一 著『順列・組合せと確率』,岩波書店,1983.3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12623790 (参照 2024-06-03) これは岩波書店からでていた数学入門シリーズの一冊。高校生向けの入門書です。順列、組合せから確率までわかりやすく解説されています。

122)細井勉 著『イプシロン・デルタを理解するために : 数学のまわりの論理と日本語』,日本評論社,1982.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12622401 (参照 2024-06-03) 数セミ・ブックスの一冊です。詳細検索でタイトルに数セミ・ブックスといれて検索すると全部で9冊の本が読めることがわかります。いろいろ面白い題の本が並んでいますのでご覧ください。

123)『新修宮沢賢治全集』第12巻 (童話 5),筑摩書房,1980.1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12538515 (参照 2024-06-03)
宮沢賢治の作品は昔はネットで読める素晴らしいサイトがあったのですが、作成者の方がなくなってWayBack Machineや青空文庫で読むしかなくなっていました。しかし個人送信資料には賢治の全集が入ったので今では自由に作品を読むことができるようになってありがたいことです。この第12巻には「ポラーノの広場、銀河鉄道の夜、風の又三郎、ひのきとひなげし、セロ弾きのゴーシュ」、そして「銀河鉄道の夜」と「ひのきとひなげし」の初期稿がおさめられています。

124)『新修宮沢賢治全集』第2巻 (詩 1),筑摩書房,1979.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12538505 (参照 2024-06-03) この巻には、賢治の春と修羅もおさめられています。個人送信資料ではこの全集の第一巻から16巻、および別冊の合計17冊が読めるようになっています。
125)小出昭一郎, 安孫子誠也 著『エントロピーとは何だろうか』,岩波書店,1985.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592448 (参照 2024-06-03)

126)戸田盛和 著『エントロピーのめがね』,岩波書店,1987.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592459 (参照 2024-06-03)

127)戸田盛和 著『コマの科学』,岩波書店,1980.7. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592837 (参照 2024-06-03)
コマの力学をわかりやすく解説した名著です。
128)戸田盛和 [等]著『液体の構造と性質』,岩波書店,1976. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12593535 (参照 2024-06-03) これは戸田先生と九大の数理生物におられた松田博嗣先生他による共著です。専門的ですが参考になる人がいるかもしれません。

129)戸田盛和 著『おもちゃセミナー : 叙情性と科学性への招待』,日本評論社,1973. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12424523 (参照 2024-06-03) おもちゃの物理学ともいえるわかりやすい解説です。続編もあります。

130)戸田盛和 著『おもちゃセミナー : 叙情性と科学性への招待』続,日本評論社,1979.8. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12424524 (参照 2024-06-03)

131)V.D.バージャー, M.G.オルソン 共著 ほか『力学 : 新しい視点にたって』,培風館,1975. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592809 (参照 2024-06-03) 戸田先生たちの翻訳による、入門レベルの力学を終えた人むけの力学の教科書。ChatGPTやWolfram alphaがある今日なら、力学入門書としても使えるかもしれません。

NIH videocastで視聴できる医学向け統計学講座はわかりやすそうです。

いつも紹介しているNIH videocastの動画は、自由に高解像度のものを含めて自由にダウンロードでき、字幕ファイルもダウンロードできるので、医科学分野の英語講演になれるのには最適です。今回は最近アップロードされていた統計関連の講義を紹介します。

Linear Regression Analysis 線形回帰分析入門の動画です。Rで解析する方法がよくわかります。
https://videocast.nih.gov/watch=54732
We will discuss what linear regression analysis is, for what scenarios we need it, and how to interpret and report the results of a regression analysis. Confounding and assumptions will also be covered.

Statistical Power Analysis 検定力分析(パワーアナリシス)とサンプルサイズの決め方についての入門レベルの解説と実例紹介です。
https://videocast.nih.gov/watch=54730
In this lecture, I will introduce the concepts of statistical power and three study designs. The topics will include the estimation of sample size, a discussion of the factors affecting the power, and two examples.

次は6月7日にメタアナリシスの入門解説があるそうです。
https://videocast.nih.gov/watch=54739
Meta-analysis a subset of systematic reviews; is a method for systematically combining pertinent qualitative and quantitative study data from several selected studies to develop a single conclusion that has greater statistical power. The objective of our presentation is to provide a brief overview of meta-analysis methodology. At the end of the brief presentation the participants will have a general understanding of the four basic steps required for a good meta-analysis.

量子論の発展史の英語動画と、日本語の高校物理のおすすめの解説サイトを紹介します。

量子力学への物理学の発展史をあつかっているYouTubeチャンネルはたびたび紹介しています。
https://www.youtube.com/@jkzero
このチャンネルの新しい動画、コンプトン効果の回が公開されました。
This effect confirmed light particles
https://youtu.be/Ap9os356CZA?si=GY-halKy7iGaTlER

残念なことに途中で突然内容がメンタルヘルスのコンサルタントをする会社の宣伝になって、しばらくそれが続きます(動画自体に初めから広告を入れてあるので、YouTubeがいれてくる広告とは別です)。それが終わると物理学の発展史の内容にもどるので、適当にとばして視聴するのをおすすめします。
またYouTubeの広告も入ってきました。このところYouTubeの広告挿入は目に余るほどひどくなっていると思います。いくら広告をいれて、有料プランへ誘導しようとしても、お金がないものは決してそんなプランへは加入しないのでやめてほしいものです。私は前に書いたようにヘッドセットで音を聞いているので広告が始まるとヘッドセットのボタンで音がでないようにしてスキップしています。Braveブラウザを使うともうすこし快適に視聴できると思います。

脱線しましたが、この動画は広告を除けば、得るところが多い動画です。物理学の発展、ひいては科学の発展の様子を歴史にそって(論文にそって)丁寧に追ってくれている動画です。コンプトン効果自体はコンプトンが科学者としてデビューする以前に観測されていたこと、コンプトン効果の説明が最初はまちがっていた(ドップラー効果で説明しようとした)ことなどは知りませんでした。数式も簡単ですがしっかり入っている動画ですので、これを見たあとはチャンネルにのっている論文を読めるようになると思います。視聴後の満足感が得られるよい動画だと思いますので是非ご覧ください。

この動画を見る前に高校レベルのコンプトン効果の解説動画をみておくとなおわかりやすいと思います。おすすめは、【物理のしっぽ[高校物理解説]】というサイトの動画です。
このチャンネルは、高校物理の内容をわかりやすく解説してくれている日本語サイトです。https://www.youtube.com/@phystail
内容についてはチャンネルの紹介から引用しておきます。
チャンネルについて
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物理のしっぽをご覧いただきありがとうございます。
このチャンネルでは、初学者が高校物理の内容を網羅的に学べるように動画を公開しています。
高校物理で学ぶ古典物理の範囲は、現象のイメージを掴みながら数式を理解することが重要です。アニメーションやDesmosのシミュレーションを活用して、視覚から理解を促進できるように教材を作成していますので、物理が苦手な方、苦手な分野がある方は是非ご活用ください。

動画には解説のプリントもついていてダウンロードできます。大変よいチャンネルですので興味のある動画から視聴してみてください。
コンプトン効果の回はこちらです。
[高校物理]原子01④Cコンプトン効果
https://youtu.be/8IN0gm33fuw?si=VSk-awtl5fK9FHj4