日付が未来になっていますが、これが昨日あった講演会の動画です。
蔵本先生が京都大学を退官されるときの講義録もオンラインで読めます。読んでから上の動画をみると理解しやすいと思います。
野村一也 「科学を学ぶ人のために」 九大野村研ホームページの拡張版です
日付が未来になっていますが、これが昨日あった講演会の動画です。
蔵本先生が京都大学を退官されるときの講義録もオンラインで読めます。読んでから上の動画をみると理解しやすいと思います。
無料の英語教科書を集めたサイトを紹介します。こちらのサイト
https://collection.bccampus.ca/は、次の本ブログの過去記事
で紹介した無料教科書もはいっている優れたポータルサイトです。リンクを開くと様々な分野が表示されて
クリックすると無料教科書や無料のコースパックが利用できます。サイトのスクショを貼り付けておきます。
ビジネスや数学・統計学、生命科学・医学、コンピュータ科学や法律など人文科学や自然科学、技術などの分野の教科書、教材があつまっています。
Academic Writing, English, Communication, Professional Communicationの本としては論文の書き方やファクトチェックのやり方、大学レベルの英語の教科書、プレゼンのやり方などの教科書がいっぱいあります。一例としてファクトチェックのやり方の教科書へのリンクを転載しておきます。
https://collection.bccampus.ca/textbooks/web-literacy-for-student-fact-checkers-361/
よくできた教科書だと思います。
柳瀬陽介先生のツイートで面白そうな英語の朗読サイトが紹介されていました。英語朗読チャンネル Fireplace Tales
https://www.youtube.com/@FireplaceTales
英語朗読チャンネル Fireplace Tales https://t.co/EZQjANsVgC 世界の名作を英語で朗読しています。ゆっくりした気持ちで、英語で英語を理解する習慣をつけるのにいいYouTubeチャンネルかもしれません。
— Yosuke YANASE (柳瀬陽介) (@yosukeyanase) May 27, 2025
昔の本、「不思議の国のアリス」や「オズの魔法使い」、「グリム童話」や「シンデレラ」などおなじみの作品の日本語字幕付の朗読を聴くことができます。私のお気に入りはこちらです。
【英語朗読・読み聞かせ】ピーターラビットのおはなし 日本語字幕付き The Tale of Peter Rabbit【焚火音あり】【女性ナレーション】
https://youtu.be/4Oek2ccCu2w?
埋め込みはできないそうです。残念!(他のウェブサイトでの再生は、動画の所有者によって無効にされています、とのことです)
YouTubeのおすすめに、計算物理春の学校2025の最新動画がでていたので紹介します。
このブログでも時々とりあげている量子化学、量子物理の計算手法である密度汎関数法の入門講義です。
計算物理 春の学校 2025 密度汎関数理論の基礎と応用
https://youtu.be/sNZY2Unm1M0?
予備知識として第二量子化と量子統計力学があげられていますが、話のすじをおっていくことはこれらの予備知識なしでも可能だと思います(最初の部分をみただけですが‥‥)。密度汎関数法DFT(Density Functional Theory)は量子化学の計算プログラムに実装されているのでブラックボックスとして使いはじめている人も多いかもしれません。第一原理計算というタイトルの本などにソフトウエアの使い方などは載っているので(本のタイトルは過去記事を検索してみてください)、実際計算している人が原理を学ぶのには絶好の講義であると思います。参考書も参考文献もしっかり紹介して下さっているのでそれらをみたり、生成AIに質問したりしながら学ぶとよさそうです。一回通して講義を聴くと、新しい展望が得られると思います。密度汎関数法を機械学習にのせるという話のありますよ。
参考文献としてこの講義で紹介されている『密度汎関数法の基礎(講談社)』常田貴夫著は、すばらしい量子化学の入門教科書だと思います。 Kindleの半額セールで先日購入しましたが、これはよい本です。
この動画をみるとアレルギー反応についての理解が深まります。是非ご覧ください。
WALS: William E. Paul Lecture- Immunology From First Principles
https://youtu.be/_hIWt-J_0_E?
https://www.youtube.com/@NIHVideoCast
この動画はNIHで先日行われた、アレルギーがなぜ起きるのかについての講演の録画です。
YouTubeの動画のほうはダウンロードできませんが、本家のNIH videocastのほうでは動画のダウンロードはもちろん、字幕のダウンロードも可能です。またYouTubeにはない動画もいっぱいあるのでNIH videocastは本家のほうで視聴してください。
https://videocast.nih.gov/watch=55037
WALSというのは Wednesday Afternoon Lecture Seriesの略で、水曜日の午後におこなわれる講演シリーズについてる名前です。
今回の講演では、アレルギー反応というものについての興味深い研究が紹介されています。なぜアレルギー反応やアレルギー病というのが起こるのか?アレルギー反応には生体防御の意味があるのではないか? こうした疑問に答えてくれる講演です。SPFマウスは生物学の実験で使う標準的なSPFマウス(特定の病原菌から隔離した状態で生まれて育っているSpecific Pathogen Free (SPF))マウスです。いろんな種類・系統のマウスが動物商から購入できて実験に使われますが、そうしたマウスはSPFのものを指定して購入するのが普通です。この講演動画では、SPFマウスとペットショップで売っているマウス(こちらは各種の微生物にさらされています)を比較した実験が紹介されています。なんとペットショップマウスはSPFマウスよりも格段にアレルギー反応を起こしにくいそうです。なぜか?そのメカニズムの研究が紹介されています。面白かったのは、腸での病原体との接触によってシグナルが神経系につたわって病原体の忌避行動につながるというところです。講演では線虫の話はなかったのですが、私の研究している線虫の生体防御メカニズムとマウスのメカニズムは全く同じみたいです。線虫も有害な病原体や物質を認識すると、それに対する忌避行動を起こします。線虫は抗体をつくらないので、こうした忌避行動は線虫の最も重要な生体防御メカニズムの一つです。線虫とマウス、これほど進化的に離れた生物間で病原体や有害物質の忌避反応が共通の生体防御メカニズムだということがわかりました。線虫の研究も結構、ヒトの病気の研究に役立ちそうです。
今日も一日ChatGPTにいろいろ簡単なコードを作ってもらって作業していました。8Gとかの大きさのあるWormBaseのファイルGFF3ファイルをあつかうことがなんとかできるようになったのも、ChatGPTがつくってくれるPython scriptのおかげです。
さて今日はこんなニュースも飛び込んできて、ますます科学研究に役立つ生成AIになってきましたね。
ChatGPT now can analyze, manipulate, and visualize molecules and chemical information via the RDKit library.
Useful for scientific work across health, biology, and chemistry. pic.twitter.com/WfbjuSMFVR
— Greg Brockman (@gdb) May 23, 2025
ChatGPTのプロンプトで「RDkitを使って〜〜」という指示をするだけで結果が得られるというすごいことになってきています。
RDkitについては以前の記事をご覧ください。
擬人化ドラマ✕情報解説 \世界は元素でできている/が明日放送だそうです。バイオ・ケモインフォマティクスのよいブログも必見です。
生成AIでプログラム学習が革命を経験していると言われています。先日も赤石 雅典先生のそうした趣旨の講演動画を紹介しました。
来月19日に次のセミナーがあるそうです。
2025年度DxMT人材育成セミナー開催(6/19)
タイトル: 生成AIによるプログラミング開発支援とソフトウェア利用支援
【講師】
三澤貴宏(東京大学 物性研究所 特任准教授)
吉見一慶(東京大学 物性研究所 特任研究員)
無料で登録すれば視聴できるようですので興味のある方は申し込んでみてください。
https://dxmt.mext.go.jp/news/3278
上のサイトから概要部分を引用しておきます。(申し込みリンクも上のサイトにあります。)
【概要】
本セミナーでは、生成AI(ChatGPT)を活用したプログラミング学習および材料科学向けソフトウェアの利用支援について紹介します。具体的には、並列化対応したコード作成例、ソフトウェア活用について紹介します。また、MyGPTを利用した、ソフトウェアのAIチューター作成例についても紹介します。
講演の一部は、以下の論文をもとにしています。
T. Misawa et al., https://arxiv.org/abs/2504.08817
並列化対応のコード作成例というのも興味をひかれます。このセミナーとは関係ないのですが、並列化で思い出しました。プログラミング言語Rでの並列化についてのパッケージもできたそうです。Rthreadsという以前にあったRdsmパッケージの改良版だそうです。以下のGitHubをご覧ください。https://github.com/matloff/Rthreads
最後に、今AmazonのKindleではセールをやっていて、ポイントが販売価格の半分つくセールだそうです。最初に引用している赤石先生の本も実質半額で買えるのでよさそうです。他の本も大量に実質半額になっています。
今日はZoomで表題の講習会に参加しました。
AJACS「AlphaFold 等のタンパク質立体構造予測ツールを知って・学んで・使う」というこの講習会、なんと1000名を超える登録者があったそうでこの分野への興味の高まりを示していますね。
AlphaFoldって何?という人でも理解できる大上先生のイントロと、立体構造予測手法と活用例のわかりやすい紹介の後、博士課程二年生の古井さんによる具体的なtipsを含めた講義が素晴らしかったです。これは役立つ講習会でした。スライド中で文献も豊富に紹介して下さっているのでより深く勉強するきっかけにもなると思います。今回の講義の動画やスライド、本日の質疑応答の内容など一式は後日公開されるとのことで、公開されたら是非ご覧になることをおすすめします。AlphaFold登場以降、今日までの進歩の概要も把握できる講義でした。特に、以前このブログでも紹介したオープンソースの立体構造予測ツールBoltz-1についての使い方の紹介や糖鎖付加したタンパク質の立体構造予測の具体的なやり方の紹介もあってよかったです。
内容は以下のとおりです:つぎのurlからの一部引用です。
https://biosciencedbc.jp/event/ajacs/ajacs2025-05-22-structure-prediction.html
『AlphaFold が拓いた次世代のタンパク質構造予測』 大上 雅史氏 (東京科学大学)
アミノ酸配列から立体構造を予測する技術が近年急速に発展しています。本講義では、AlphaFold2に代表されるタンパク質立体構造予測技術について、手法の種類や活用例を紹介します。講義内では、AlphaFold2, ColabFold, AlphaFold3, Boltz-1, ESMFoldを取り上げます。
『タンパク質立体構造予測の実践と応用』古井 海里氏 (東京科学大学)
AlphaFoldによる立体構造予測をしたことがない初学者を対象に、AlphaFold2に代表されるタンパク質立体構造予測ツールの動かし方や、結果を解釈する方法について広く学びます。講義内では、ColabFold、AlphaFold Database、AlphaFold Server、Chai laboratory、Boltz-1について取り扱います。
このように大変有益な「データ解析講習会:AJACS」の過去開催分は、動画、スライド、質疑応答のまとめなどが以下のサイトで公開されているので興味のある講習会を選んで学ぶとよいでしょう。
このところChatGPTにWormBase(モデル生物線虫C. elegansのデータベース)のデータ(たとえばGFF3型式のファイル)をPCにダウンロードしてローカルで解析するプログラムを書いてもらって使っています(主としてLinuxの代表的なディストロであるUbuntuで解析しています)。前にもかきましたが、レベルは優秀な学部生、大学院生と共同作業しているような感じです。間違いもありますが、指摘するとすぐ訂正するし、私がわからないことがあって質問すると、的確に答えてくれることが多いです。Google 検索してもなかなか見つけられなかったサイトをさっと教えてくれたりします。PythonプログラムやRのプログラム、Excelのマクロなどをつくってくれるので、昔はできなかった巨大データ(といっても8G程度ですが)の解析が手軽にできてしまいます。年配の方もプログラムを手軽に動かして利用できる時代になっているので、まだ試していない方は是非ChatGPTなどのLLMでプログラムの勉強を始めてみてはいかがでしょうか。今までのプログラム学習(教科書のHello, World!から始めるようなプログラム学習)ではなく、自分で実現したい機能をLLMに伝えて高度で実用的なプログラムを作ってもらい、うまく動くようにLLMと相談しながら改訂した後、うまく動いたプログラムのコードの解説をLLMにやってもらうという方式がおすすめです。
さて今日は英国のThe Royal Society1が本日アップロードした動画が面白そうなので紹介します。
この動画はLie群とかLie代数とか聞いたことがあるけれども難しげで敬遠されていることが多い、Lie理論の入門動画になっています。
The Royal Society Africa Prizeの受賞者 Professor Ali Baklouti による講演です。Lie理論がよく耳にする素粒子論での応用のみならず、生命科学や医学、そして地球物理学など様々な科学分野に応用されていることをこの講演で初めて知りました。昨年、雑誌数学セミナーの4、5、6月号でLie代数やLie群の話が連載されていたのですが応用例としてあげられていたものに生命科学系の話がなかったもので、読まずにパスしていました。この講演をきくと、Lie群とか勉強してみたくなること請け合いです。
今月はじめに英語の量子生物学の教科書が無料で読めるという記事を書きました。
その著者の人が、その教科書(ダウンロードリンクは上の記事をご覧ください)を使った講義を始めたようで、第一章の講義動画がアップされていました。
Quantum Theory & The New Observables: Chapter 1 of Physical Principles of Quantum Biology
https://youtu.be/1igKzDiWc84?
この人は、量子力学を多体系に適用することで正統派のやり方で量子生物学を構築しようとしているようです。20世紀はじめのケルビン卿の物理学の暗雲の話からはじまって、物理学と量子力学の歴史をたどり、エルミート形式の量子力学から非エルミート量子力学で生命を研究するというような構想を語っているようです。ちょっと面白そうですね。