糖鎖生物学に革命がもたらされるかもしれない内容のプレプリントがでました。タンパク質に付加されている糖鎖配列を機械学習を用いてアミノ酸配列から予測できる時代への第一歩です!

タンパク質に付加されている糖鎖は、生命の第三の鎖とよばれて、その配列はなんらかの未知のコードで一定に決められている(つまりタンパク質に付加されている糖鎖配列は一定で環境などによってランダムにきまるものではない)という論文は今までにも出ていました。本当に一定なのか、もし一定としたらどのように決まっているのかを解明しようと試みた2報のプレプリントが公開されています。最初の論文がこちら。タイトルからわかるように、糖鎖付加は蛋白質の構造で遺伝的に決まっているという仮説を検討した論文です。
Protein structure, a genetic encoding for glycosylation
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.05.15.594261v1
そして同じグループからの2報目の論文がこちら。様々なヒトの糖タンパク質(抗体とか新型コロナウイルスのSタンパク質など)についてマルチビューリカレントニューラルネットワークの手法で配列と構造を予測する試みについての論文です。
Decoding glycosylation potential from protein structure across human glycoproteins with a multi-view recurrent neural network
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.05.15.594334v1
今夜、糖鎖生物関係のXのツイートをみていて見つけました。査読は受けていないプレプリントですが新しい時代の到来を予感させる論文です。


AlphaFold3では長い糖鎖構造の予測はできませんが、プレプリントの著者らの方法では予測ができるようになってきているのがわかります。
機械学習を利用してAlphaFold3と組み合わせて糖タンパク質の立体構造を予測するというアイデアはみな持っていたと思いますが、その第一歩が踏み出されたというプレプリントとツイートです。論文を明日読んでみようと思います。

ダイソン球の候補が多数見つかったそうです―宇宙に存在する高度な文明の産物かもしれません。

Dysonスフィアの候補がみつかったそうです。Gigazineのニュースで知りました。全文はログインしないとよめないようなのでちょっと調べてみた結果も下にペーストしておきます。
https://gigazine.net/news/20240517-alien-dyson-sphere-megastructures/

ダイソンの球殻というのは高度に進歩した文明が、恒星をすっぽり包み込む球殻を建造して、恒星の放射するエネルギーを無駄なく利用しているというシステムのことです。このアイデアは、オラフ・ステープルドンの1937年発表のSF「スターメイカー」に登場したのが最初で、それを理論物理学者のフリーマン・ダイソンが科学的に考察し、建造方法まで提案したのでダイソンスフィアと呼ばれるようになりました。昨日紹介した国立国会図書館個人送信サービスで読めるDysonの「宇宙をかき乱すべきか」という本にもダイソンスフィアのことが詳しくのっていますので是非読んでみてください。

85) 物理学のくりこみ理論の研究で4人目でノーベル賞を逸したフリーマン・ダイソンの自伝が読めます。朝永振一郎の論文のあたえた衝撃についても触れられています。
F.ダイソン 著 ほか『宇宙をかき乱すべきか : ダイソン自伝』,ダイヤモンド社,1982.7. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12284384

Dysonの論文はこちらから読めるようです。
“Search for Artificial Stellar Sources of Infrared Radiation”, Dyson, 1960
https://fermatslibrary.com/s/search-for-artificial-stellar-sources-of-infrared-radiation

Dyson sphereの候補をみつけたという二つの論文が公開されていて、両方ともプレプリントサーバーにアップされていましたが、一つは査読済みの論文として掲載されたそうです。一つ目のプレプリントでは53個の候補がみつかったそうです。
A Data-Driven Search For Mid-Infrared Excesses Among Five Million Main-Sequence FGK Stars
https://arxiv.org/abs/2403.18941

二つ目のプレプリントから査読済み論文になったものでは、7つの候補が見つかったと書かれています。
Project Hephaistos – II. Dyson sphere candidates from Gaia DR3, 2MASS, and WISE
Monthly Notices of the Royal Astronomical Society, Volume 531, Issue 1, June 2024, Pages 695–707, https://doi.org/10.1093/mnras/stae1186
https://doi.org/10.1093/mnras/stae1186
次の動画ではこのニュースのほかに、宇宙から届いている謎の信号についても議論されています。とても面白いのでご覧ください。
Scientists Just Spotted 7 Stars That Show Signs of Hosting Advanced Alien Civilisations
https://youtu.be/CcKtswvs2CM?si=yQ1rZfF154PadS5c

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第9回)物理や数学の入門書、有名な教科書・伝記など。

今日は国立国会図書館の個人送信サービスで読める本の紹介、第9回目です。

91)デヴィッド・ボーム 著 ほか『断片と全体』,工作舎,1985.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12224930
92) 広瀬立成 著『EとH,DとB』,共立出版,1981.3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12593464
詳細検索のタイトルのところに、「物理学 one point」といれると他のこのシリーズの本が20冊以上ヒットします。ちょっとした物理入門シリーズになっていますので検索してみてください。
93)山内恭彦 著『物理数学へのガイド』,サイエンス社,1977.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592226
94)島内剛一 著『数学の基礎』,日本評論社,1971. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12607632
95)清水博, 餌取章男 著『生命に情報をよむ : バイオホロニクスがえがく新しい情報像』,三田出版会,1986.10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12603267
昔九大の生物学科におられた(私はお目にかかったことがありません)清水博先生の本。
96)E.シャルガフ 著 ほか『ヘラクレイトスの火 : 自然科学者の回想的文明批判』,岩波書店,1980.9. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12222414
シャルガフはDNAの二重らせんの発見に大きな寄与をしたフランスの科学者です。
97)竹内外史 著『無限小解析と物理学』,遊星社,1985.10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12622365
98)森毅 著『存在定理』,共立出版,1977.8. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12608499
数学ワンポイント双書と詳細検索画面のタイトルにいれると、合計23冊のこのシリーズの本がヒットします。ちょっとした入門書群になっています。『存在定理』は、今年の数学セミナー5月号で紹介されていました。
99)R.クーラン, D.ヒルベルト 著 ほか『数理物理学の方法』1,東京図書,1984.6.. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592268 昔一世を風靡した教科書ですね。全巻個人送信サービスで読めます。
100)C.リード 著 ほか『ヒルベルト : 現代数学の巨峰』,岩波書店,1972. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12224237
ヒルベルトの伝記です。ヒルベルト空間、幾何学基礎論、ヒルベルトの問題などで有名な大数学者です。
101)Charles Darwin [原著] ほか『図説種の起源』,平凡社,1982.1. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12604214
ぱらぱらと眺めてみましたが読みやすそうな本です。

今日は日付が変わったころから風が強く、家が揺れて地震かと思って目が覚めたりしました。今日の午前中もずっと風が強かったですが午後は快晴、抜けるような青空でした。しかし肌寒い一日で、午前中はストーブをつけていました。写真は庭に咲いたシャクヤクとツリガネソウです。芍薬は初めて咲きました。

AlphaFoldの解説動画―MRC LMBのBiophysical Techniques Course 2024を紹介します。

英国のMRC LMBで今年の1月30日から開催された生物物理学的研究手法入門コースがYouTubeで順次公開されています。
以下の再生リストから視聴できますので興味のあるものを探してみてください。
Biophysical Techniques Course 2024
https://www.youtube.com/playlist?list=PLQbPquAyEw4d39XeoMFR1G9UlAr1t7Qoz
昨日公開されたAlphaFoldの解説動画を埋め込んでおきます。原理や使い方、多量体解析、実験例などが解説されています。
AlphaFold: Use and Applications – Sami Chaaban
https://youtu.be/yJKfn6rvHmg?si=OwF1FdMDZ-ua52x-

ChatGPT 4oの紹介動画と、MRC LMBの一般向け最新の発生学の動画が必見です。

Open AI のChatGPTで最新版が利用できるようになったそうです。無料版のユーザーもつかえるとのことです。私もさっそく試してみました。たしかに早いです。次の「中村祐太のプログラミング入門ナビ」チャンネルで今日公開されたYouTubeの動画がわかりやすい簡単な紹介なのでおすすめです。

OpenAIの最新生成AI「GPT-4o(ChatGPT 4o)」徹底レビュー 
https://youtu.be/OhhA9-vVw4E?si=WVnmfCJTcw3cVvji

科学の動画では、MRC分子生物学研究所の動画がおすすめです。科学者でない一般向け講演会というのが定期的に開催されていて、一番新しい動画がこちらです。
発生学の現況を知るのに最適の動画だと思います。発生生物学の知識を最新にするのに役立つ動画ですので是非ご覧ください。
Embryology 2.0: the beginnings of life in a dish by MartaShahbazi
MRC Laboratory of Molecular Biology
https://youtu.be/yJ0t-Qu77Bo?si=r4TGwj8tIsT5U1Ug

このシリーズSeminars for Non-Scientistsの動画一覧もこちらのプレイリストにありますので、好きな動画を選んで視るとよいでしょう。どれも興味深い動画です。
https://youtube.com/playlist?list=PLQbPquAyEw4cL38rgPGkUC46QJWngG–r&si=R60pZ2K-4r6V70gL

AI利用の倫理学―科学と医学でAIをどのように正しく使うべきかという問題提供の動画が公開されています(NIH videocast)

今日はNIH Videocastで公開されたAIの使用と倫理に関する動画を紹介します。
Demystifying Medicine — Artificial Intelligence in Scientific Publishing
有名な科学雑誌ScienceのEditor-in-ChiefのHolden ThorpさんによるNIHでの講演動画が最初の動画です。ChatGPT is fun, but not an authorというEditorialをScienceに書いたので有名な方です。このeditorialはPubMedにも入っていてこちらから読めます。
https://www.science.org/doi/10.1126/science.adg7879
これはScience journalsの最初の厳しいAIに対するスタンスを反映していましたが、去年の11月には緩和されています。
https://www.science.org/content/blog-post/change-policy-use-generative-ai-and-large-language-models
そのあたりの経緯も含めての講演動画です。
二番目の演者はVardit Ravitsky, Ph.D.です。彼女は生命倫理の専門家で、医療でのAIの利用倫理について講演してくれています。講演のあとの質疑応答が結構長いのでじっくりご覧になるとよいと思います。例によって動画はダウンロード可能、字幕もダウンロードできますし、字幕を表示して視聴することもできます。
 

ケンブリッジのオーロラと、量子コンピュータのやさしい解説動画について。

昨日は北海道や能登半島でオーロラがみられたようです。昔 私達が暮らしていた英国ケンブリッジ(Cambridge)でもきれいなオーロラがみられたというツイートをみつけました。

また暮らしてみたい街です。
さて、さっきYouTubeをみたら、「物理学者とティータイム」の新しい動画がアップロードされていました。LEOさんと夏生さんによる動画で、フランスのレストランの話からはじまって、ファラデーの大発見、そして量子コンピュータの話へと続きます。面白そうなので明日観たいと思っています。
https://www.youtube.com/live/TZRlfLePZ5U?si=Vb_y2WA29cD8DzHf

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第8回)自伝や伝記の紹介。

今日は北海道でオーロラが観測されましたね。ライブの動画でみました。太陽活動が活発です。
さて、先日の最終回の後、いくつか面白い本をみつけたので追加しておきます。すべて本日 5/11の参照日です。
80) バーネット 著 ほか『変わりゆくパターン : バーネット自伝』,東京図書,1978.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12223111 (参照 2024-05-11)
免疫学者でノーベル賞受賞者のバーネットの自伝です。
81) 小平邦彦 著『ボクは算数しか出来なかった : 小平邦彦・私の履歴書』,日経サイエンス社,1987.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12226884
数学分野のノーベル賞といわれるフィールズ賞受賞者の小平邦彦さんの自伝です。
82) 同じくフィールズ賞受賞者の広中平祐さんの発想法についての本です。
広中平祐 著『「可変思考」で創造しよう : 頭にカツを入れる超発想法』,光文社,1987.3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12675364
83) 波動力学の創始者シュレーディンガーの自伝も読めます。
シュレーディンガー [著] ほか『わが世界観 : 自伝』,共立出版,1987.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12262622
84) 近代物理化学の開拓者の一人、ノーベル賞受賞者のオストワルドの伝記(全三巻)の第一巻の翻訳も読めます。
都築洋次郎 訳『オストワルド自伝』,東京図書,1979.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12224395
85) 物理学のくりこみ理論の研究で4人目でノーベル賞を逸したフリーマン・ダイソンの自伝が読めます。朝永振一郎の論文のあたえた衝撃についても触れられています。
F.ダイソン 著 ほか『宇宙をかき乱すべきか : ダイソン自伝』,ダイヤモンド社,1982.7. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12284384
86) 科学哲学で有名なポパーの自伝も読めます。
K.ポパー 著 ほか『果てしなき探求-知的自伝』,岩波書店,1978.9. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12213565
87) 読みやすい数学者の伝記もあります。
小堀憲 著『大数学者』,新潮社,1968. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12608863
88) マヨラナ・ニュートリノで有名な物理学者の失踪を扱った本も面白そうです。
レオナルド・シャーシャ 著 ほか『マヨラナの失踪 : 消えた若き天才物理学者の謎』,出帆社,1976. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12579162
89) 西尾成子 編『アインシュタイン研究』,中央公論社,1977.2. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592498 
90) α崩壊の量子トンネル効果による説明、遺伝暗号の解読やビッグバン理論などで有名なガモフ、ガモフ全集のガモフの65歳の誕生祝に企画されたエッセイ集ですが、誕生日より前に彼が死去したため追悼エッセイ集になったいわくつきの本の翻訳もあります。
フレデリック・ライネス 編 ほか『ジョージ・ガモフ : その業績と思い出』,共立出版社,1976. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12609431

いかにして問題を解くか―斬新な問題の解き方の本がでています。

今日は面白い数学の本を紹介します。

『掟破りの数学
―手強い問題の解き方教えます―』(共立出版)

著者 Sanjoy Mahajan 著・ 柳谷 晃 監訳・ 穴田 浩一 訳・ 柳谷 晃 訳
https://www.kyoritsu-pub.co.jp/book/b10003601.html

問題の解き方については、ポリアの本が有名で、企業戦士にもHow to Solve Itの訳本は広く読まれています。この本は、ポリアの問題の解き方の対極の本で、問題の解答を見積もって実用的に解く (証明やきっちりとした計算なしで問題を解く方法を教える)というポリシーで書かれています。イプシロン・デルタなどはでてこない問題の解き方の本で、とても面白い本なので是非読まれることをおすすめします。
実は英語版原書は無料でダウンロードして読むことができます。Street-Fighting MathematicsというMITのOpen Course Wareにある講義のテキストです。
https://ocw.mit.edu/courses/18-098-street-fighting-mathematics-january-iap-2008/
こちらのページ
https://ocw.mit.edu/courses/18-098-street-fighting-mathematics-january-iap-2008/pages/readings/
から各章ごとに読むことができます。一冊まるごとダウンロードするリンクはDropboxにつながるのですが、リンクが」きれているようでダウンロードできません。このページの右下にあるDownload Courseのボタンをクリックしてzipファイルをダウンロードし、解凍してできたフォルダからstatic_resourcesというフォルダを探してください。その中にあるe2bbace1ae225030091624bd8150e0e3_sf_math.pdfが、この講義のテキストです。
この講義で参考文献として紹介されているポリアの本は、日本語版が国立国会図書館デジタルコレクションで読めます。

Pólya, George. Mathematics and Plausible Reasoning. 2 vols. Princeton, NJ: Princeton University Press, 1990. ISBN: 9780691025094 (v. 1) and 9780691025100 (v. 2).

ポリア 著 ほか『数学における発見はいかになされるか』第1 (帰納と類比),丸善,1959. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1373774
ポリア 著 ほか『数学における発見はいかになされるか』第2 (発見的推論-そのパターン),丸善,1959. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2421634

AlphaFold3が登場しましたね!創薬にもすぐ応用できる革命的進歩のようです。

タンパク質の立体構造予測に革命をもたらしたAlphaFold2のバージョンアップ版、AlphaFold3が公開されました。

AlphaFoldサーバーのよくある質問のコーナーによると(https://golgi.sandbox.google.com/faq
蛋白質だけでなく、DNAやRNA(およびそれらのメチル化やformyl化その他の修飾を受けたものもOKです)、様々なリガンド(ATP, ADP, AMP, GTP, GDP, FAD, NADP, NADPH, NDP, heme, heme C, myristic acid, oleic acid, palmitic acid, citric acid, chlorophylls A and B, bacteriochlorophylls A and B)、イオン、様々な翻訳後修飾(リン酸化やアセチル化、メチル化、マロニル化、グリカン付加その他)を複数含む構造さえも予測できるそうです。複合体の立体構造予測性能も格段にアップした模様です。

Gigazineのこちらの記事が日本語で読みやすいと思います。
『Google DeepMindがすべての生命分子の構造と相互作用をきわめて正確に予測できるAIモデル「AlphaFold 3」を発表』https://gigazine.net/news/20240509-google-deepmind-alphafold-3/

Natureに昨日公開されたアクセプトされた論文原稿はこちらのリンクから読めます。
https://www.nature.com/articles/s41586-024-07487-w

Google Deep Mindのブログがわかりやすく紹介してくれています。テイラーメイドの創薬も可能になると思われる、革命的な進歩だと思われます。https://blog.google/technology/ai/google-deepmind-isomorphic-alphafold-3-ai-model/#alphafold-server

無料で使えるAlphaFold3 serverのデモの動画も用意されています。サーバーを使うには、所属機関名とGoogle アカウントが必要です。
AlphaFold Server Demo – Google DeepMind

私もちょっとログインしてみましたが使い方は簡単そうでした。上の動画などをみてから使ってみようと思います。