The secrets of Einstein’s unknown equation Q&A動画も公開されました。

分子進化の中立説で有名な木村資生(きむら もとお)さんの生誕100年を記念する講演会が、今日午後 遺伝研でおこなわれていたので本日Zoom で視聴しました。
「遺伝研公開講演会2024 【木村資生博士生誕100周年記念講演会】
https://www.nig.ac.jp/kouenkai/motoo100/
オンサイトでは高校生がたくさん来ていたようで、オンラインでの参加者も800名以上いたようです。内容は中立説の解説とその後の発展、現在の研究紹介などでした。木村先生のラボでの様子や亡くなったときの様子などの話をはじめて聞きました。亡くなる前にALSを患っておられたのは知りませんでした。九大生物学科にもセミナーにこられたことがあります。参加した人によると、なんか とげのあるセミナーだったようで、今日の話をきいてなるほどと思いました。そのうち、聴き逃し配信があるそうでまたゆっくりみてみたいと思いました。木村先生の本は国立国会図書館のデジタルコレクションで読めます。これは私が連続で書いている、デジタルコレクションで読める本の紹介記事の第四回目でとりあげました。

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第4回)―物理関係や生命科学に使えそうな数学、進化論関係の本も読めます。

53) 木村資生 著 ほか『分子進化の中立説』,紀伊国屋書店,1986.10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12605187

さて今日の本題はこちらの動画です。
去年のいまごろ公開された Sean Carrollさんによる、一般相対性理論に関する解説動画です。講演は、アインシュタインの一般相対性理論の数式をみせながら、この数式はpoemともいえるという話から始まっています。

なるほど西洋でいえば詩ですが、俳句というほうが、もっと真実に近いかもしれませんね。
The secrets of Einstein’s unknown equation – with Sean Carroll
https://youtu.be/BRudidBcfXk?si=l3suSlhjVouhvrCD

この講演の最後の質疑応答の時間の動画も一般向けに今日公開されました。
Q&A: The secrets of Einstein’s unknown equation – with Sean Carroll
https://youtu.be/sO5adbV_mu8?si=uOOCM5NLe2HqBVLz

以前は動画公開と一緒に質疑応答の動画も公開されていたのですが、有料メンバーにだけ限定公開されるように改悪されて、一般に無料公開されるのは一年後という感じになっているようです。

Carrollさんの講演はわかりやすいので、是非ご覧ください。

iPadにWolfram Playerをインストールしてみました。

先日の記事で、Introduction to Calculusというやさしい微積分入門の本を紹介しました。iPadでも読めると書いたので、試しに自分のiPadにインストールして読んでみました。やり方は簡単です。

1)App StoreのアイコンをタップしてWolfram Playerを見つけてインストールします。Wolfram Playerは赤い渦巻きのアイコンのアプリでビジネスのカテゴリにあるようです。

2)インストールが終わったらアプリを開きます。左上の三本線のアイコンをタップすると、On This Deviceというメニューが開き、その下の方にImport Filesというメニューがあります。先日紹介した本をダウンロードしてあるならその場所(このiPad内をタップするとiPad内のフォルダがみえるので、ダウンロードしたWolfram notebookを探してWolfram Playerに取り込みます。これでIntroduction to Calculusのノートブックが読めるようになります。

3)まだ本をダウンロードしていないなら、適当なブラウザで先日紹介したサイトにいってnotebookをだうんろーどしましょう。zipファイルでダウンロードすることになった場合は、iPadのアプリのファイル(青いフォルダのアイコンのやつ)を開いてzipファイルを探し出し、zipファイルのアイコンをタップしてください。タップするとzipファイルが解凍されて新しいフォルダができます。そのなかにnotebookファイルがずらっと並んでいますので、最初のファイルを2)の要領で探してWolfram playerに取り込んで読みます。

簡単にてもとでWolframのコードを動かしながら微積分入門の本など、好きなnotebookを読むことができます。一度試してみるとよいと思います。寝転がって読めるのは楽です。

先日の私の記事はこちらから読めます。

Wolfram Playerで読める無料の微積分入門書(英語版で初学者向き)が公開されました。

YouTubeの英会話動画の紹介です。

京都大学の柳瀬陽介先生のブログを久しぶりに拝見しました。

英語でのdiscussion, debate, presentationのコツを教えるYouTube動画のリスト

という記事には、役立つ動画のリンクがいっぱい載っているので是非ご覧ください。
https://yanase-yosuke.blogspot.com/2024/10/discussion-debate-presentationyoutube.html
いろいろな英語学習用のチャンネルの動画が集めてあるので、自分にあった英語学習用チャンネルを探すのにも役立つと思います。
こんな動画とか、

こんな動画とか、いろいろあります。

機械学習の数学を網羅した英語の教科書の最新版がダウンロードできます。

ペンシルバニア大学のJean Gallier教授による、機械学習に関する数学を網羅した教科書が無料公開されています。

2022年あたりから公開が始まり、改訂が繰り返されているようで最新版は今年の10月7日づけになっています。なんと2189ページの本です!
こちらのサイトに教授の本がまとめられています。
https://www.cis.upenn.edu/~jean/gbooks/home.html
このサイトにある、
Algebra, Topology, Differential Calculus, and
Optimization Theory for Computer Science and Machine Learningという本のタイトルをクリックすると
次のダウンロードページが開きます。
https://www.cis.upenn.edu/~jean/gbooks/geomath.html

開いたページにあるmath-deep.pdfの部分をクリックするとpdfが開きます(今年の10月7日の最新版のpdfが開きます)ので読んだりダウンロードすることが自由にできます。
目次をみるとみるからに「数学!」という感じがします。私にはちょっと通読は無理と思われますが、辞書的には使えそうです。読めるかどうか、よさそうだったら一度ダウンロードしてみてください。

Carl Saganが生きていたら今年で90歳になるはずでした‥‥。

Carl Saganについては以前紹介しました。

Carl Saganの1977年のクリスマスレクチャーのリマスター版動画がRoyal Institutionから公開されました。

Saganは1996年に亡くなっていますが、もし生きていたら今年で90歳になるとのことです。彼の90歳の誕生日を祝うイベントがCarl Sagan Instituteを設立しているコーネル大学で実施されてその様子が公開されています。彼の最後の奥さんは有名なSaganのドキュメンタリー・コスモスの脚本を書いた人で、映画コンタクトの脚本も彼女が書いているようです。ライブのイベントの動画が公開されていて、James Webb望遠鏡のことや宇宙で知的生命体を探す研究、温暖化の話など多彩な内容になっています。英語の聞き取り力養成にもなる動画だと思います。是非楽しんで見てください。

https://www.youtube.com/live/dsfTPwPBhbA?si=EUhWaoi4oF-M_oY0

Wolfram Playerで読める無料の微積分入門書(英語版で初学者向き)が公開されました。

Mathematicaを売っている会社Wolfram Researchの出版部門Wolfram Mediaから簡単な微積分の入門書が公開されました。

 

https://www.wolfram-media.com/products/introduction-to-calculus/
ダウンロードできる本は、Mathematica notebookなので、Mathematicaを持っていない人は、Wolfram Playerを使って読むことができます。
Wolfram PlayerはWindows 10以上、macOS, Linuxに対応しています。iPhone やiPadでも読めます。

このnotebookをダウンロードしてMathematicaでパラパラと読んでみました。中学生レベルからはじまる本になっていて、アニメーションを動かしたりしながら体験的に読んでいけるので、紙の本を買うより無料版のほうが面白いと思います。

 

タコやカニ、ハチやクモや線虫は意識をもっているのでしょうか?AIは?

タコは意識をもっているのか?昆虫は? クモは?線虫は? 胎児はいつから意識をもつのか? 培養皿の中で育つヒト幹細胞からできた脳のオルガノイドは意識をもつのか?あるいはAIは意識をもっているのか?
こうした問いかけは、今や切実な研究課題となっています。この問題を考えるのに役立つ本がOxford University Pressから刊行されて、pdfを無料でダウンロードできるようになっています。今日の奥村晴彦先生のリツイートで知りました。


https://academic.oup.com/book/57949?login=false

Birch, Jonathan, The Edge of Sentience: Risk and Precaution in Humans, Other Animals, and AI (Oxford, 2024; online edn, Oxford Academic, 19 July 2024),

https://doi.org/10.1093/9780191966729.001.0001, accessed 6 Nov. 2024.

高校物理から解析力学までを扱う日本語の動画の公開が始まっています。

この頃は、ネットの動画で大学の授業相当の情報を入手できるようになっています。外国の大学では講義を部分的にネットで公開しているところも多いので、英語圏の人は日本よりずいぶん有利だと思います。日本ではなにかいろいろ理由をつけて、大学の講義の公開を渋っているところが多いのは残念です。

今日は日本語で学べる、物理の力学の入門動画を紹介します。
少し前に東北大学の大関真之先生のわかりやすい講義動画を紹介しました。東北大学は大関先生の講義を数年前のものをふくめてオンラインで見られるようにしています。先日紹介した高校物理の動画はおまけみたいですが、力学から物理入門したい人には最適の動画シリーズになっていると思います。もう第3回まで公開されています。
【受験生必見!みんなと物理】第3回: 単振動をマスターしよう!【Education Open Style】
https://www.youtube.com/live/CY9iZfqSjiU?si=mmgunerN9HRxnfmz

この動画をみて理解した人は、東京大学の渡辺 悠樹先生の解析力学講義が理解できるのではないでしょうか。
渡辺先生は今年、
『解析力学: 基礎の基礎から発展的なトピックまで』 2024/7/11
渡辺 悠樹 (著) 共立出版
https://www.kyoritsu-pub.co.jp/book/b10084114.html

という評判の本を出されました。サポートページもあって大評判の教科書のようです。
その渡辺先生の東大での解析力学の講義(二年生向け)を公開しようとされたのですが、諸般の事情で公開できないそうです。そのかわりにその講義をまとめた動画を作って公開してくださいました。
今日から動画の公開がはじまって第二回までアップされたようです。見ましたがわかりやすい講義です。
上にあげた本の第一章の内容とのことです。本を買いたくなることうけあいの動画だと思いました。
解析力学講義 第1回:Introduction
https://youtu.be/n9wJm09J8pE?si=XsQXutLaCzHnzTcP

解析力学講義 第2回 Newton 力学の復習
https://youtu.be/v-w5W1_JLQ0?si=fuyJroBJYo_vWjAC

(追記:11月20日現在 12回目の講義動画までアップロードされています(チャンネルアドレスが変わったのでこの記事でも動画の埋め込みリンクを変更しています。)
大関先生の動画についての最近の記事へのリンクを次に埋め込んでおきます。

高校物理のわかりやすい講義動画(東北大学・大関真之先生)が公開されました!

The Physics of Quantum Mechanics (Oxford University Press) という本のpdf版が著者のサイトで無料公開されています

The Physics of Quantum Mechanics (Oxford University Press)
という本のpdf版が著者のサイトで無料公開されています。Amazonでみると大変高評価の教科書です。

https://www-thphys.physics.ox.ac.uk/people/JamesBinney/
が著者のサイトで、そこにあるLecturesに量子力学の講義へのリンクがはってあります。
https://www-thphys.physics.ox.ac.uk/people/JamesBinney/lectures.html
講義のスライドの中にある本へのリンクがこちらです。
https://www-thphys.physics.ox.ac.uk/people/JamesBinney/QBhome.htm
Printer-friendly pdfというのが2010/11年の講義用のpdfのようですが、実際は2013年版がダウンロードできるようになっています。
この教科書の正誤表、星印の問題に対する解答もこのページからダウンロードできます。

以前、有名なシッフの量子力学の教科書が無料公開されているのを紹介しましたが、昨今、無償で公開される教科書がふえましたね。

シッフの量子力学の教科書が無料でダウンロードできます。

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第19回)

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第19回) ひさしぶりにリストに追加します。

194)砂川重信 著『物理入門』上 (力学・電磁気・熱),岩波書店,1981.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12609384 (参照 2024-11-07)
195)砂川重信 著『物理入門』下 (相対論・量子力学),岩波書店,1981.5. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12609383 (参照 2024-11-07)
この二冊は岩波書店から出ていた物理学のやさしい入門書です。

196)大鹿譲, 金野正 共著『量子力学』,共立出版,1984.3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592682 (参照 2024-11-07)
197)大鹿譲, 森田正人 共著『量子力学』2,共立出版,1972. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2429929 (参照 2024-11-07)
198)大鹿譲, 森田正人 共著『量子力学演習』,共立出版,1977.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592638 (参照 2024-11-07)
この三冊は量子力学の教科書と演習書です。演習の解答もついている本です。

199)コンスタンチネスキュ, マギアリ 著 ほか『量子力学演習』上,共立出版,1974. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592616 (参照 2024-11-07)
200)コンスタンチネスキュ, マギアリ 著 ほか『量子力学演習』下,共立出版,1974. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12592617 (参照 2024-11-07)
この二冊も量子力学の演習書です。これも解答つきです。面白そうな本だと思います。

201)内山竜雄, 西山敏之 共編『量子力学演習』,共立出版,1965. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2429102 (参照 2024-11-07)
これも量子力学の演習書です。解答付です。

202)マージナウ, マーフィー 著 ほか『物理と化学のための数学』第1,共立出版,1959. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1377527 (参照 2024-11-07)
203)マージナウ, マーフィー 著 ほか『物理と化学のための数学』第2,共立出版,1961. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1378708 (参照 2024-11-07)
この二冊はコンパクトな物理数学の本です。一見難しそうですが いろんな物理数学がまとまっており、それぞれ要点をきっちり書いてあると思います。必要なところを選んで読むとよい本です。

204)R.D.ガスリー 著 ほか『糖質化学』,共立出版,1977.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12604822 (参照 2024-11-07)
これは糖質化学の入門書です。第四版の訳なので結構読まれていた教科書だということがわかります。