数学論文のスタイルガイドも生命科学系の英語論文を書くの参考になります。

アメリカの数学会 The American Mathematical Society が数学論文の書き方のスタイルガイドを公開しています。数学の論文を読んだり、書いたりする可能性がある人はダウンロードして目をとおしておいて損はない本です。アメリカ数学会の著者のための資料が集めてあるサイト
Author Resource Center

https://www.ams.org/arc/
にいくと、数式の多い論文を書くときに必須のツールであるTexについてのポータルページや
https://www.ams.org/arc/resources/texresources.html

AMS Style Guide: Journalsをダウンロードできるページなどいろいろありますので覗いてみてください。
https://www.ams.org/arc/styleguide/index.html
スタイルガイドの内容を以下に引用しておきます。
What’s in the AMS Style Guide?
Part 1. Structure
Chapter 1. The Basics of Copyediting for the AMS
Chapter 2. Top Matter, Running Heads, and End Matter
Chapter 3. Section and Subsection Heads
Chapter 4. Enunciations
Chapter 5. Footnotes
Chapter 6. Lists
Chapter 7. Figures
Chapter 8. Tables
Chapter 9. Appendices
Chapter 10. References
Chapter 11. Corrigenda and Errata
Part 2. Editing and Style
Chapter 12. Editing Text
Chapter 13. Editing Mathematics
Part 3. Appendices
Appendix A. Functions and Operators Set in Roman Type
Appendix B. Some Mathematician Names
Appendix C. Common Abbreviations and Latin Expressions
Appendix D. Nomenclature
Appendix E. Variables in Various Fonts and Languages
Appendix F. Commonly Confused Words
Appendix G. Sample Edited Article』
生命科学の研究者にも役立つと思います。

面白い本を一冊紹介します。「科学の散策」ロバート・L・ウェーバー編/橋本英典 訳(紀伊国屋書店)という本です。

面白い本を紹介します。日本語訳のタイトルは『科学の散策』ロバート・L・ウェーバー編/橋本英典 訳(紀伊国屋書店)で古書で購入できます。新版は予約受付中になっています。
これは私は持っていないのですが、時々九大図書館から借りて読んでいた本です。英国の物理学会が編集した物理学者のエッセイを集めた本で、ユーモアたっぷりの、読んだら誰かに話したくなるエッセイが多いので、読んで「楽しかった」一押しの本です。是非読んでみてください。(私はさっき、古書を注文してしまいました。)

原著は A Random Walk in Scienceというタイトルです。このタイトルで英語版を検索していたらInternet Archiveからダウンロードできるのがわかりました。Epub, pdf, text ファイルなどいろんな形式でダウンロードできるので読んでみてください。
A Random Walk In Science – Eric Mendoza [Ed.]
https://archive.org/details/EricMendozaEd.ARandomWalkInScience_201406/mode/1up
私が好きなのは、理論家についてのエッセイHow a theoretical physicist worksです。(廊下を歩いているときある理論家が、実験家によびとめられ、実験結果のグラフを見せられて説明をもとめられました。理論物理学者はすらすらと、グラフのような結果がでるメカニズムを説明したそうです。その説明を聞き終わった実験が曰く、「あっ!すみません。先生、このグラフ上下がぎゃくでした!」すると、理論家は少しもあわてず、またすらすらと説明してくれたのだそうです。)このエッセイには同じような例が他にも書いてあります。
幽霊についてのエッセイA theory of ghostsも面白いです。 幽霊の質量を物理学的に推定し幽霊がなぜまれにしか見られないか、鎧を着た幽霊とか鎖に繋がれた幽霊が多いのは何故か、厚い壁が幽霊を閉じ込めるメカニズムやポルターガイストの説明などもまじめくさってしてあって、きっと読んだら面白くて笑ってしまうと思います。
是非一度読んでみてください。

著者のWeberはあと2冊この本の続きを出版しています。
More random walks in Science
Science with a smile

関西学院大学の計算生物学専攻から公開されている動画がわかりやすいと思います。

YouTubeのおすすめに『データ科学の数学【学科長YouTuber】』というチャンネルの動画がでてきたので視聴してみました。これは関西学院大学の計算生物学専攻の先生のチャンネルのようです。生物学科の学生向けのわかりやすい講義を学べるので是非視聴してみてください。
https://www.youtube.com/@YouTuber-lj9xh/playlists
微分積分学とか統計学(Rの入門から始まる講義です)とか
深層学習(TensorFlow2やPyTorchの動かし方などからはじまる講義です)とか、いろいろな講義があって
生命科学を学ぶ人には必見のチャンネルではないでしょうか。
微分積分学の講義の一つを埋め込んでおきます。有名な「
解析概論」は非推奨とはっきり書かれていて同感です。
『微積分学の学び方・参考書』
https://youtu.be/Huo3j6aOnNI?

もっと基礎から学びたい人向けに、高校数学からの橋渡しの講義動画もあります。
高校から大学への橋渡し
https://hsi.ksc.kwansei.ac.jp/~houmi/supplementary.html

ランサムウエア感染の事案報告書を読みました。これはセキュリティ対策にとても役立つと思うので紹介します。

インターネットのセキュリティについてとても勉強になる報告書が公開されています。奥村先生のツイートで知りました。

岡山県の病院でランサムウエアを仕込まれて電子カルテのデータなどを暗号化されてしまった事件があったそうです。その報告書が公開されました。
https://www.popmc.jp/home/consultation/er9dkox7/lromw3x9/

病院のネットワーク自体は外部との接続がない閉鎖的なネットワークで安全なはずだったのですが、コロナ禍でVPNでネットワークを保守するようになった際、 VPN装置の脆弱性の保守ができておらず、接続してくる相手のIPアドレス制限もなされていなかったため全世界からVPNにアクセスできる状態だったそうです。こうしてVPNを通じて世界のどこからでも病院の閉鎖ネットワークを攻撃できる状態だったのですが、悪いことに管理者ログイン名とパスワードがadministrator/P@ssw0rdという安易なものであったこと、利用者全員に管理者権限を与える設定にしていたことなどが原因で、犯人に侵入されたようです。病院のネットワークに侵入した犯人は手動でウイルス対策ソフトを無効化するなどして、本来ならウイルスソフトで検出できるはずのランサムウエアを使ってデータを暗号化したようです。

よくニュースで聞くランサムウエアというのがどんなものか、どのように感染してどのようにそれを防げるのかなどが実例をもとにわかりやすく書かれている報告書です。大変参考になるよい報告書ですので是非一度は読んでみるべきだと思いました。

地方独立行政法人 岡山県精神科医療センター ランサムウェア事案調査報告書について

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第22回)

ちょっと忙しいので国立国会図書館デジタルコレクションで読める本のリストを追加しておきます。(番号は通算何冊目の紹介化を示しています)
今日は数学史や化学史、科学史関係の本で、個人送信サービスで読めるものの一部を紹介します。
このところ、出版社の復刊ブームのようで、デジタルコレクションで読めていたものが読めなくなる例がいくつかあります。過去記事で紹介した甘利先生の本とか、「ガロアの夢」とかが、残念ながら読めなくなってしまいました (過去記事の該当箇所に注記してあります)。

まずは古典で、『現代数学の系譜』シリーズ5冊を挙げます。
228) ラプラス 著 ほか『確率論 : 確率の解析的理論』,共立出版,1986.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12622756 (参照 2025-02-13)
1812年の本です。確率論の発展についての解説もついています。

229) コーシー 著 ほか『微分積分学要論』,共立出版,1969. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12622342 (参照 2025-02-13)
1823年の本の小堀憲先生による翻訳です。解説もついています。

230) G.カントル 著 ほか『超限集合論』,共立出版,1979.9. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12608434 (参照 2025-02-13)
集合論のカントルの論文(1895-1897)の翻訳と解説が読めます。

231) ポアンカレ 著 ほか『常微分方程式 : -天体力学の新しい方法-』,共立出版,1970. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12623533 (参照 2025-02-13)
ポアンカレの有名な本の第三巻(1899年)の全訳および第一巻の初めの部分の翻訳がついている本。大変難解と序文に書いてあります。解説付き。

232) ヒルベルト 著 ほか『数学の問題』,共立出版,1969. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12608395 (参照 2025-02-13)
ヒルベルトの「数学の問題」(1900年)という講演の全訳。英語に翻訳された本はこちらから読めます。https://www.gutenberg.org/ebooks/71655

233)   ヒルベルト 著 ほか『幾何学基礎論』,弘文堂書房,昭和18. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1063372 (参照 2025-02-13) 日本語ではこの本が1969年に復刊されてました。手元にありますがこのデジタルコレクションの本とまったく同じ内容です。英語へ翻訳された本はこちらから読めます。https://www.gutenberg.org/ebooks/17384
しかし日本語版のほうには、関連論文と講演および日本語での解説も収録されているので日本語版がおすすめです。

化学の歴史の本で以前紹介した『化学史伝』の著者 山岡望先生の本は読みやすいエピソード満載の本です。

234)  山岡望 著『化学史塵』,内田老鶴圃新社,1978.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12712441 (参照 2025-02-13)

235)  山岡望 著『化学史筆』,内田老鶴圃新社,1976. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12690802 (参照 2025-02-13)

236)  山岡望 著『化学史塵』,内田老鶴圃新社,1978.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12712441 (参照 2025-02-13)

次の本は、光合成の研究や酵素、ホルモン、ビタミンなどの研究史を含め、生化学の歴史全般を概観するのに最適の本です。
生命科学系の人には面白いと思われる生化学の歴史の解説になっています。
237) ジョゼフ・ニーダム 編 ほか『生化学の歴史』,みすず書房,1978.5. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12604685 (参照 2025-02-13) 

また次の二冊は、楽しんで読める科学史の本です。

238)  東京工業大学科学史ゼミナール 編『英文で読む大科学者のことば』1,講談社,1985.4.. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12590347 (参照 2025-02-13)

239)  東京工業大学科学史ゼミナール 編『英文で読む大科学者のことば』2,講談社,1985.4.. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12590348 (参照 2025-02-13)

有名なバナールの書いた1900年までの物理学史の本も面白そうです。
240)  J.D.バナール 著 ほか『人間の拡張 : 物理学史講義』,みすず書房,1976. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12621755 (参照 2025-02-13) 1900年以前の物理学史。

以下は本格的な化学史のようです。現代とありますが1964年の本ですからそのつもりで読まないといけません。
241)  アーロン・J.アイド 著 ほか『現代化学史』1 (基礎理論の時代),みすず書房,1972. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12690817 (参照 2025-02-13)

242)  アーロン・J.アイド 著 ほか『現代化学史』2 (専門への分化),みすず書房,1973. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12690816 (参照 2025-02-13)

243)  アーロン・J.アイド 著 ほか『現代化学史』3 (電子の世紀),みすず書房,1977.2. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12690815 (参照 2025-02-13)

オンラインの無料数学辞典の紹介。Wolfram Mathworldというサイトです。

こちらはWolfram alphaやMathematicaでおなじみのWolfram 社が提供している無料のオンラインサービスMath Worldのサイトです。
https://mathworld.wolfram.com/

CRC Concise Encyclopedia of Mathematicsという有名な数学辞典の著者 Eric W. Weissteinによるこの紙の本の辞書の「オンライン版」です。紙の本より項目数が多く、かつ頻繁に改訂、項目の追加も行われているのでおすすめの辞書です。項目をクリックすると解説が読めます。Wolfram言語によるデモンストレーション付きの解説もあるので大変便利な無料サイトです。
簡単な英語で書かれていますので、興味のある項目をいろいろ調べてみるのもよいと思います。解説ページにはWolframAlphaの入力窓もついているので、解説を読んだり、リンクをたどったりWolframAlphaでしらべたり(日本語可)して勉強に役立ててください。WolframAlphaの入門にも使えそうです。

Proteopediaという生体分子の三次元構造を学べるサイトは秀逸です!

Proteopediaは主にタンパク質の三次元構造をあつかっていますが、糖の立体構造とかも見ることができるサイトです。
https://proteopedia.org/wiki/index.php/Main_Page
中にはタンパク質の三次元構造を調べる方法(実験的に解明されている構造をまず探して、だめならAlphaFold2で調べるなどの具体的なやりかた、結果の見方も学べます)が詳しく解説されているページHow to Find a protein’s best structure
https://proteopedia.org/wiki/index.php/How_To_Find_A_Structure
もありますし、糖の立体構造異性体を分子模型を手でさわりながら学べるページもあります。

 

どんな内容がこのサイトにあるのかは、次の目次でみるとよいでしょう。
https://proteopedia.org/wiki/index.php/Proteopedia:Table_of_Contents
上のアニメーションは、サイトで表示されるMaltose(マルトース)とO-GlcNAc transferase(おーグルクナックトランスフェラーゼ)をGIFにして埋め込んだものです。元のサイトでは分子を自由に回転させてみることができるので是非試してみてください。
マルトースの場合、
https://proteopedia.org/wiki/index.php/Carbohydrates_II
にいってMaltoseをクリックすると立体構造が表示されます。
またO-GlcNAC transferaseはこちらから立体表示できます。
https://proteopedia.org/wiki/index.php/Human_O-GlcNAc_transferase
本格的に生体分子の立体構造を学ぶのに役立つサイトですので、活用できそうです。

数学版―今日は何の日? 数学の歴史に関する素晴らしいサイトMacTutorの紹介です

今日は数学の歴史を探索できる良いサイトの紹介です。
MacTutor というサイトは、サイトの説明によると、世界の数学者3000人以上の生涯や、2000以上のエッセイ、その他 数学者の切手とかポスターもみられます。数学版の今日は何の日のコーナーもあって、楽しめるサイトです。
MacTutor is a free online resource containing biographies of more than 3000 mathematicians and over 2000 essays and other supporting materials. MacTutor is constantly expanding and developing.
MacTutor Indexのページから使ってみてください。https://mathshistory.st-andrews.ac.uk/

このサイトにある、数学版今日は何の日はこちら。https://mathshistory.st-andrews.ac.uk/OfTheDay/today/
2月10日は、ハレー彗星で有名な英国のハレーが王立天文台長になった日だそうです。以下はサイトからの引用です。
On this day in 1720, Edmund Halley was appointed second Astronomer Royal of England. Halley succeeded John Flamsteed as Astronomer Royal, and he would hold the position until his death in 1742 at the age of 85.
See THIS LINK.

同じページに2月10日は日本の数学者 会田 安明の誕生日だとでています。日本の和算家ですが日本の暦での2月10日生まれをそのまま使っているようです。この日に生まれた人、亡くなった人のリストもありますし、一日一言の数学者の言葉も載っています。今日の言葉はソフィア・コワレフスカヤの言葉でした。https://mathshistory.st-andrews.ac.uk/Miller/images0/kovalevskaya1.jpg

It is impossible to be a mathematician without being a poet in soul.

彼女の画像とかものっています。https://mathshistory.st-andrews.ac.uk/Biographies/Kovalevskaya/pictdisplay/

数学者の切手はこちらのページにまとまっています。1600以上の切手があつめられていて国別でもみることができたりします。
https://mathshistory.st-andrews.ac.uk/Miller/stamps/
他にも女性数学者のページとか国別の数学者の一覧などいろいろあるので、楽しめます。

医学英語の書き方、植物学の教科書、実解析や数学論理の教科書などが全部無料で読めます!

アメリカの名門校SUNY(ニューヨーク州立大学)が無料で読める多くの本を公開しています。

Miline Open Textbook というサイトでSUNYのメンバー(いろいろ分校があります)が書いて査読した教科書を公開しているので、無料で読んだりダウンロードしたりすることができます。
https://milneopentextbooks.org/
サイトを開くとAvoiding Common Pitfalls in Medical Writing: An Editor’s Advice
Author(s): Deanna Erin Conners
という本が載っています。これは生命科学系の論文を書くためにとても役立つ学生・研究者必携の短い本です。
この短い本を勉強すれば、英語で論文を自分で書けるという自信がつくのではないでしょうか。
学部生、院生、研究者におすすめの、最新の論文の書き方の指南書です。
https://milneopentextbooks.org/avoiding-common-pitfalls-in-medical-writing/
さらに、論文を書くときに役立つ最新のインターネットサイトへのリンクも紹介されているのも素晴らしいところです。
たとえばこんなサイトも掲載されているリンクをたどると見つけることができました。
https://writingcenter.unc.edu/tips-and-tools/
これは英語でものを書くときに、ものすごく役立つサイトだと思うので是非 こちらも訪れてみてください。

Miline Open Textbookには他にこんな本もありました。
Inanimate Life
Author(s): George M. Briggs
https://milneopentextbooks.org/inanimate-life/
これは植物学の教科書です。動物ではない生命というようなタイトルで、カラー図版が満載で、わかりやすく植物学と関係する微生物について学べる教科書(800ページ以上あります)です。こんなのが公開されているのは素晴らしいですね。

こちらは数学の教科書です。
How We Got from There to Here: A Story of Real Analysis
Author(s): Eugene Boman and Robert Rogers
https://milneopentextbooks.org/how-we-got-from-there-to-here-a-story-of-real-analysis/
実数の微積分学の基礎を歴史をたどりながら紹介している本で、オンラインで読むこともできます。

A Friendly Introduction to Mathematical Logic
Author(s): Christopher Leary and Lars Kristiansen
https://milneopentextbooks.org/a-friendly-introduction-to-mathematical-logic/
これは数学で使う「論理」の多分もっともやさしい解説ではないでしょうか。数学の本や論文にでてくる不思議な記号の解説からはじまって、ゲーデルの不完全性定理までカバーしています。

数理モデリングの基礎が学べる本で、力学系の入門、差分方程式や微分方程式でのモデリングなどが初心者向けにやさしく書かれている教科書もありました。これはわかりやすそうです。書評でも高評価されている教科書です。著者は佐山 弘樹 先生です。

Introduction to the Modeling and Analysis of Complex Systems
Author(s): Hiroki Sayama
https://milneopentextbooks.org/introduction-to-the-modeling-and-analysis-of-complex-systems/

他にも様々な分野の本がありますので気に入った本をダウンロードして読んでみてください。

量子力学の圏論(カテゴリー論)による図式表示Quantum in Picturesの日本語参考サイト

前に紹介したBob Coeckeさんの「量子力学を数式ではなく絵で利用する」、という話の参考になりそうなサイトの紹介です。Coeckeさん自身によるQuantum in Picturesの解説や教科書、解説動画、量子コンピュータへの応用については前の紹介記事をご覧ください。

量子コンピュータについての市民講演会動画と、Quantum in Picturesの解説講義シリーズの紹介です。

今回は日本語で読めるカテゴリー論によるString図というものの解説サイトや本があったので紹介します。
まずこちらにCoeckeさんの本に関連した解説があります。

String Diagram を学ぶ — カテゴリー論入門 (1)
https://www.marulabo.net/docs/category01/

また中平健治先生の新刊『ストリング図で学ぶ圏論の基礎』もストリング図をあつかっていて参考になりそうです。
サポートページもものすごく充実しています。https://sites.google.com/view/nakahira/%E5%9C%8F%E8%AB%96