朝ドラ「らんまん」にでてくる画工 野宮さんのモデルは平瀬作五郎ではないでしょうか?

朝ドラの「らんまん」をみています。今日の話では、植物学教室の画工の野宮さんが顕微鏡の使い方を習うきっかけが紹介されていました。この画工の野宮さんを助ける学生・波多野さんは、今日のドラマで、植物の目に見えない受精の仕組みを解明したいというような夢を語っていました。
画工の野宮さんは多分、イチョウの精子を世界ではじめて発見した平瀬作五郎さんをモデルにしており、波多野さんは、ソテツの精子をこれも世界ではじめて発見した池野成一郎さんがモデルだろうと推察します。池野さんは平瀬さんに顕微鏡の使い方を教え、平瀬さんが顕微鏡下で見つけたものが精子ではないかと指摘したと伝えられています。その後、平瀬さんが、世界中で探し求められていたイチョウの精子を発見したことを確認すると、その成果をフランス語で論文発表するやりかたなども池野さんが教えたそうです。自身が恩賜賞を授賞することになったときには、平瀬さんも共同受賞すべきだと主張し、「平瀬がもらわないなら、じぶんもことわる」と言ったと伝えられています。こちらのログインしなくても読める国立国会図書館の平瀬作五郎伝という記事をご覧ください。https://dl.ndl.go.jp/pid/11201475/1/28

二人はめでたく第二回恩賜賞を授賞し、平瀬さんの研究したイチョウは小石川植物園の大イチョウとして今も残っています。

平瀬さんは牧野富太郎と同時に東大助手をつとめた人です。平瀬さんの発見の内容については
こちらの動画「種子の中の海 イチョウの精子と植物の生殖進化」がよさそうです。数多くの賞をとった動画です。(第41回科学技術映像祭科学技術庁長官賞 第11回TEPIAハイテク・ビデオ・コンクール TEPIAグランプリ 第21回UNICAJA国際科学映画ビエンナーレ(スペイン・ロンダ)最優秀学術映像賞)

http://www.kagakueizo.org/movie/education/128/
YouTubeでも見ることができます。https://youtu.be/rDkJ-T_Qvik

またこの動画を紹介してくださっている次のブログもわかりやすくて良い記事です。
「小石川植物園を東大教授と巡って訊いてきた話 精子発見のイチョウ編」
https://www.ph-10.com/yakupresso/articles/486/


あと、平瀬作五郎さんについては、Amazon のKindle unlimitedで読める次の本がおすすめです。
本間 健彦 著 「イチョウ精子発見」は、なぜ、封印されてきたのか?: 「発見者」平瀬作五郎と、その時代を読み解く