アセチルCoAトランスポーターの総説を書きました。(2013.3.26)

今日は九大の卒業式、はれやかな学部卒業生、大学院卒業生が集っています。私達の研究室からも修士、学部併せて3名の学生さんが卒業です。桜が満開でとてもきれいな卒業式です。


さて、昨年原稿がアクセプトされて出版をまっていた
Molecular Aspects of Medicineのトランスポーター特集号がonlineでみられるようになりました。
私達も理化学研究所の脳科学総合研究センターの平林義雄先生と一緒に The acetyl-CoA transporter family SLC33というタイトルでミニレビューを書きました。

acetyl-CoAはトランスポーターで輸送される分子のなかでは極めて大きな分子です。線虫を使ったトランスポーターの研究もこれからますます盛んになっていくと思います。特集号の最初の項目
The ABCs of membrane transporters in health and disease (SLC series): Introduction はトランスポーターについてのわかりやすい序論になっています。機関が契約していて無料で読める方はどうぞ。

acetyl-CoAというのは生化学ではじめのほうで習う分子ですね。生化学の歌の本というのを昔買いました。イギリスなどのfolk songを替え歌にして歌うというもので、The Biochemists’ Songbook(なんとクエン酸サイクル発見者のSir Hans Krebsが序文を書いています!)というのが第2版になってまだ売っています。カセットテープがあったのですがそれは入手不可となったそうで、歌のほうだけは著作権者の許諾をうけカセットテープからmp3ファイルにしたファイルがダウンロードできるようになっています。歌詞もネット検索したらあちこちでみられますのでどうぞ。もっともこの歌詞を覚えるよりは、そのままクレブス回路などを思える方がはやいという噂です……。とにかく一度聞くと、妙に耳にのこる音楽です。