昨日、芥川龍之介の歯車にでてくる幻影が、閃輝暗点であるという話を書きました。Geminiに歯車=閃輝暗点説の最初の文献をさがしてもらったところ1930年代の文献をあげてきたので芥川の死後まもなく、閃輝暗点説が出たというように書きました。しかし今日探してみると、その文献は存在しないことがわかり、Gemini 3 proのハルシネーションであることが確認できました。
ChatGPT 5.4 thinkingで同じ探索をしてもらうと、こちらは理路整然とした方針の文献検索をして、吉田精一の芥川龍之介に関する本が手掛かりになると指摘してきました。私は1972年の文献を探し出していたのですが、それ以前のもの(1970年の吉田精一の本)に、歯車=閃輝暗点と明記してあり出典が、椿八郎(「歯車」と眼科医)と書かれていました。
https://dl.ndl.go.jp/pid/12458617/1/46?keyword=%E6%AD%AF%E8%BB%8A
国立国会図書館デジタルコレクションで読むことができる文章だったので、読んでみると1963年の文芸春秋に掲載されたもので、芥川のみた歯車=閃輝暗点であることを、医学書の閃輝暗点の記述と芥川の「歯車」の記述が完璧に一致することを示しながら主張しておられました。
https://dl.ndl.go.jp/pid/12564528/1/104?keyword=%E6%AD%AF%E8%BB%8A
文章からは、それ以前の方が指摘したかどうかはわかりませんが、椿さんが初めて主張したのだろうと思わせる書きぶでした。ということで、Geminiの文献検索はハルシネーションで、ChatGPTの検索はまともな文献にたどりつける、堅実なものだということがわかりました。