国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第35回)
私の中学時代、図書室で本を読んでいました。司書の先生が「この部屋でノーベル賞をとった江崎玲於奈さんが君と同じように本を読んでおられた」と教えてくださいました。江崎さんは京都府立一中の試験に落ちて同志社中学に入学されたそうです。読売新聞のノーベル賞フォーラムでの対談によると、『江崎氏: 私も小学校の成績は良く、いわゆる優等生だった。しかし、当時の京都府立一中に進もうとして、受験で落とされた。軍国主義の時代で、健康優良児が求められていたが、私は体が細かった。当然入れる試験に落ちて大きな打撃だった。それ以後、入学試験をあまり信用しなくなった。東京大学は、戦争中で入試が行えず、無試験で入学した。』とのことです。
江崎先生は今年で100歳になられたそうで、今年あちこちで祝われている「量子力学100年」と完全に重なっているのですね。量子力学の実用の扉を切り開いた方なので国立国会図書館のデジタルコレクションで読める本を並べてみました。
375)江崎玲於奈 著『トンネルの長い旅路』,講談社,1974. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12593810 (参照 2025-08-21)
376)江崎玲於奈 著『新・日本イソップ物語 : 一科学者の提言』,日刊工業新聞社,1978.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12266407 (参照 2025-08-21)
377)『創造性への対話 : 江崎玲於奈対談集』,中央公論社,1974. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12589472 (参照 2025-08-23)
378)江崎玲於奈 [述] ほか『創造の風土』,富山県未来財団,1994.10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/13105097 (参照 2025-08-23)
379)江崎玲於奈 著『アメリカと日本 : ニューヨークで考える』,読売新聞社,1980.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12237999 (参照 2025-08-23)
380)江崎玲於奈 著『個性と創造』,読売新聞社,1993.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/13058784 (参照 2025-08-23)
381)江崎玲於奈 著『日本への提案 : 技術立国を目指して』,現代研究会,1980.9. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12589551 (参照 2025-08-23)
これらの本が書かれた後、日本の科学や世界の科学がどのようになっていったかを見るのも今後の科学の発展の道しるべづくりに役立つと思います。