国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第24回)科学者のための漢文入門 plus NIHの言語脳についての最新動画の紹介。

個人送信資料をみていたら異色の漢文入門書があったので紹介します。科学者のための漢文入門書として使える本です。

254) 長谷川弥人 著『古医書を読むための漢文入門書』上篇,春陽堂書店,1985.8.. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12572953 (参照 2025-03-21)
255) 長谷川弥人 著『古医書を読むための漢文入門書』下篇,春陽堂書店,1985.8.. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12572952 (参照 2025-03-21)
表題からわかるように、医学史を志す人や昔の日本の医学書を読むための漢文入門書です。よくある漢文入門書は中国の古典を題材にしていてかわりばえしないものが多いですね。そういう本にうんざりしている人にはうってつけの入門書だと思います。上巻はまず古い医学書の漢文をよんでみるという本で、漢文に飛び込んでまず読んでみる(そのための解説はあります)パートになっています。下巻は文法の解説で、上巻で苦労して漢文に慣れた後、文法のありがたみを味わいながら漢文読解力の仕上げをするというパートです。

256) 中国古典を題材にした学生向けのオーソドックスな漢文入門書はこちらなどはどうでしょう。上の二冊と併読してもよいかもしれません。
藤堂明保 著『漢文入門』,学燈社,1962. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2434460 (参照 2025-03-21)

昨日は神経科学の動画を紹介しましたが、NIH videocast で面白い動画があったので埋め込んでおきます。近年、ことばと大脳皮質との関係などがずいぶん解明されてきています。この講演では、大脳皮質の信号が単語からなる言葉とどのようにつながっているかの解明に関する最新情報が聴けるようです。https://videocast.nih.gov/watch=55027