「映像の世紀バタフライエフェクト マンハッタン計画 オッペンハイマーの栄光と罪」という番組がSNSで話題になっているので、NHK plusで視聴してみました。26日までが配信期限のようですが、今調べてみると再放送があります。地上波で2月28日(水) 午後11:50 〜 午前0:35の放送だそうです。見逃したかたは是非ご覧になることをおすすめします。
映像の世紀というだけあって、ロスアラモスの極秘映像とか、原子爆弾の実験の様子のビデオ、日本の被曝地での被害を撮影した映画の映像や写真など心に残る映像満載の番組でした。原子爆弾の開発に加速器を発明してノーベル賞をとったローレンスが重要な役割を果たしていたのを初めて知りました。彼は水爆の開発にも主導的役割を果たしていたのですね。トルーマンやチャーチルが日本への原爆投下に決定的役割を果たしていたことにも触れられていて、新しい切り口の原爆開発史の紹介にもなっていました。もちろん日本の原爆開発やドイツの原爆開発にもふれています。最後のクレジットのところに、藤永茂先生のお名前をみつけました。藤永先生のオッペンハイマーについての本は以前、このブログでも紹介しました。
藤永茂 著『ロバート・オッペンハイマー 愚者としての科学者』(ちくま学芸文庫)という本で、筑摩書房から出ています。
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480510716/
藤永先生はお兄さんが長崎で被爆されています。戦後、アメリカに留学された時の経験や、ボスが原爆の日本への投下に反対した科学者のリーダーであったことを後に知ったというお話から始まるっ読みやすい伝記で、映画オッペンハイマーが日本で公開されるらしいですが、映画を見る前に読んでおくべき本だと思います。