今日はJSBi Bioinformatics Reviewの最新号を紹介します。この雑誌は日本バイオインフォマティクス学会が発行するオープンアクセスの日本語総説誌です。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsbibr/_pubinfo/-char/ja
以前にこの雑誌にAlphaFold2の良い総説が載っているのを紹介したことがあります。
この雑誌の最新号が発行されていて、以前紹介した使いやすいChIP-seqのデータをまとめて手軽に調べられるデータベースChIP-Atlasの詳しい使い方が開沖先生と鄒 兆南さんによって紹介されているので是非ご覧ください。(私も論文でこのデータベースを使わせてもらいました!)抄録の一部を引用しておきます。
「ゲノム上のタンパク結合を調べるChIP-seqデータを網羅的に解析し、転写因子の結合とヒストン修飾をゲノムワイドに閲覧できるChIP-Atlas(https://chip-atlas.org)を開発している。最近では、ATAC-seqとBisulfite-seqデータを新たに統合し、転写調節領域のエピゲノム状態をより多面的に捉えられるようになった。」次のリンクから読めますし、pdfをダウンロードもできますのでこのデータベースを活用してください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbibr/4/1/4_jsbibr.2023.primer1/_article/-char/ja
また昨年末には、このブログで、鄒 兆南さんのChIP-Atlasの使い方の動画も紹介していますので、そちらも併せてご覧ください。
以下に昨日(2023年6月3日)公開された最新号の目次をまとめました。興味がある記事を選んで読むと大変参考になると思います。
ChIP-Atlas 〜転写制御ランドスケープの歩き方〜
鄒 兆南, 沖 真弥
2023 年 4 巻 1 号 p. 1-9
COVID-19パンデミック下におけるウイルスゲノム疫学の発展
川崎 純菜, 伊東 潤平
2023 年 4 巻 1 号 p. 10-25
難病・希少疾患のためのゲノム医療とバイオインフォマティクス
三嶋 博之
2023 年 4 巻 1 号 p. 26-34
ゲノムワイド関連解析のその先へ:統計的fine-mappingの基礎と発展
王 青波
2023 年 4 巻 1 号 p. 35-51
発行日: 2023年
タンパク質の言語モデル
山口 秀輝, 齋藤 裕
2023 年 4 巻 1 号 p. 52-67