進化論で戦争勃発の原因が説明できるのでしょうか?

私が昔 さきがけ研究に採択されて研究を終えたころ、米国のイラクへの攻撃が始まろうとしていました。さきがけの同じ領域の研究者がつどうメールリストには、国連にイラク侵攻反対の署名を送ろうという切実な訴えのメールがすぐれた研究者のかたから送られてきていました。あの時、心から平和を願っていた研究者の方々の志の高さに感服します。ウクライナの戦争が続く中、どうしてこうした戦争がおこるのか、どうすれば阻止できるのかという学問が進む必要があると心から思うこのごろです。そうした学問として、進化政治学という分野があるというのを知りました。進化論を政治に応用することで、戦争や平和の原因を説明することができるそうです。今回のウクライナでの戦争がどうして起こったのかなどもすっきりと説明できるという話ですので、この分野の研究者である広島大学の伊藤隆太先生による以下の本を読んでみようかなと思っています。

進化政治学と平和 科学と理性に基づいた繁栄:伊藤 隆太 著
芙蓉書房出版
https://www.amazon.co.jp/dp/4829508329

こちらに詳細な書評がでています。https://shorebird.hatenablog.com/entry/2022/06/11/115732
関連した本として、長谷川真理子先生他による今年出版されたこの教科書も面白そうなので紹介しておきます。
進化と人間行動 第2版:長谷川 寿一,長谷川 眞理子,大槻 久 著
東京大学出版会
https://www.amazon.co.jp/dp/4130622307