科学の本を無料でダウンロードして読める日本のサイト「科学図書館」の紹介です。

栗の花が散ると二日後には梅雨に入るといわれているそうです。
気象台の梅雨入り宣言の後も、晴天が続いていましたが、栗の花が散り始め、福岡も今日は梅雨の雨がふりしきっていて、アジサイがとてもきれいです。
(写真は梅雨入り宣言後の晴天続きの夕日と数日前に散り始めたクリの花です)

今日はInternet Archiveではなく、科学図書館という日本のサイトを紹介します。私のホームページのリンク集には開設当初からいれているサイトです。数学、物理学、天文学、哲学などさまざまな名著が日本語で無料で読め、ダウンロードできます。サイトとこの素晴らしいサイトを作成している方については、ここに紹介記事があるのでご覧ください。アップロードしてある著作はすべてサイト作成者のかたがLATEX 2εで組んで編集した後にpdfにしてアップロードされているそうです。このため、本文の内容を検索することも自由にできるようになっています。、例えばポアンカレの「科学の価値」(田辺元訳)のpdfをダウンロードしてきたら、本文の全文検索がpdfで可能です。これは極めて便利です。そのほか、本文内に注を入れてくださっていたり、様々な心遣いに感動しますよ。是非このサイトをご利用ください。
実は後日紹介しようと思っていますが、ポアンカレの「科学の価値」(田辺元訳)は、国立国会図書館デジタルコレクションで、ポアンカレと検索窓にいれればでてきて(リンクはここ)、画像を全コマ ダウンロードできます。pdfにしてくれるのですが、画像pdfなので検索はできません。
他にこの国立国会図書館のサイトには、ポアンカレの「科学の方法」や「科学と仮説」(「科学と臆説」というタイトル)などもありますが、これは全コマダウンロード不可で、50ページづつしか印刷pdfにできないなどきわめて不便です。

この科学図書館のサイトにある外国の名著の翻訳では、今紹介したフランスの数学者 アンリ・ポアンカレの「科学の価値」の他、
ハーヴェイの 「動物の心臓ならびに血液の運動に関する解剖学的研究」
パストゥール 「自然発生説の検討/自然発生について」
ダーウィン 「人及び動物 の表情について」
アーレニウス 「史的に見たる科学的宇宙観の変遷」〔改訂版〕
オストヴァルト 「エネルギー」
ヘッケル 「宇宙の謎」【改訂版
ディーツゲン 「一労働者の観たる人間頭脳の働らきの性質」
その他、様々な講演録、伝記などがそろっています。また
日本の名著もいろいろそろっています。(以下敬称略)
寺田寅彦の「物理学序説」もありますし、
九州大学工学部に助手としておられ、その後 東京に移られて東京工業大学助教授をつとめられていた科学史家、天野清の「量子力学史」、「熱輻射論と量子論の起源」、「熱輻射史」その他の業績も無料でダウンロードして読めます。(将来を嘱望されていた天野清は残念なことに、昭和20年4月の東京大空襲で亡くなりました。)

その他、様々な先達の著作(天文学、物理学、哲学、数学史など―石原純、九大の教授だった桑木彧雄の業績、戸坂潤、村田全や小倉金之助の著作、三浦梅園の著作などいろいろ)が読めます。是非ご覧ください。