ライフサイエンス辞書のコーパスを使った英語の書き方

ライフサイエンス辞書Life Science Dictionaryのサイトで、コーパス (corpus)を検索できます。先日紹介した広島大の河本健先生のページにある動画では、コーパス検索のデフォルトとしては、詳細検索を使うのがよいとのことでした。今回お伝えしたいのは、次の点です。

ひょっとしたらコーパス corpusの検索窓に、いつも一つの単語だけをいれていませんか?それはもったいないです!

コーパスの検索窓には、複数の単語の並びをいれることができます。たとえば、今論文を書いていて、 「GPIアンカー型タンパク質は、アーキアからヒトまで保存されいる」という英文が書きたいとします。アーキア(archaea)というのは古細菌ともいいます。
「アーキアからヒトまで保存されている」というのはどう書いたらいいでしょう?

まずライフサイエンス辞書のページのコーパスタブを開きます。でフルトの簡単検索画面がでますので、それにfrom archaeaといれてみましょう。

詳細検索をクリックして、表示数などを調整します。
最大1000 行表示にして、設定を記憶。冠詞や前置詞を文章内のリストに含めるなどにしています。
検索ボタンを押すと、from archaeaの部分の前後が表示されます。(表示されないときは、スペリングミスか、あるいは入力した句を含むコンコーダンスの例がみあたらないことを示します。たとえばfrom archeaとしてみてください。archeaでも正しいはずですが、用例がありません。)

上の図のコンコーダンスをみていくと、from archaea to humansという用例があるのがわかります。保存されているconservedという単語を使っている用例がないかなぁ、と詳しくみていくと(conservedという単語を画面で検索しただけですが)、ありました!
35番の文に古細菌からヒトまで保存されているという用例がでていました。

あとは、文の番号35をクリックすると、新しいタブが開いてこのように

PubMedの画面がでてきて要約Abstractの部分にある例文が容易にみつけられます(ブラウザ画面でhumansなどの単語で検索してハイライトさせてみました)。

これで目的の作文ができました。
こんな感じで、コーパスの検索窓にいろんな句を入力して用例を探すと、英文作成がずいぶんはかどりますので試してみてください。
コーパスはphrase 検索でつかわないともったいないです。