データサイエンス向けにおすすめの統計学の教科書の紹介です

インターネットをみていると、初心者向きの統計学の教科書を見つけました。「データ分析のための統計学入門 原著第4版 “OpenIntro Statistics Fourth Edition”」という本で、日本統計協会から翻訳本が市販されています。この本は訳者のお一人である国友直人先生のweb pageにpdfがおいてあるので無料でダウンロードして読むことができます。
原本のOpenIntro Statisticsという本は無料公開されており、上の訳本の中でも関連サイトが詳しく紹介されています。この訳本では問題の解答は省略されていますが、英語の原本pdfには練習問題の一部の解答が載っているので原本をダウンロードして合わせて使うとよいでしょう(上にあるリンクの本の購入ページでYou Pay 15$とある部分のスライダを左に動かして0ドルにしてcartにいれ、購入手続きでemailアドレスをいれるとダウンロードできます。0ドルの領収書がメールで送られてきます)。英語のサイトには解説ビデオ(下のほうにvideoのリンクがあります。クリックするとYouTubeビデオが開くので字幕オンにしてみるとよいです)やRプログラミング言語での勉強用リンクもあります(各章の表題の下の部分にある Software LinesというリンクをクリックするとRやRStudio、Pythonその他でのコードのページが開きます。たとえばChapter  5. Foundations for Inferenceの下にあるIntro to Inferenceの部分をクリックして開いたページでLab: R (Base)とある部分をクリックするとこんなページが開きます。Pythonコードのページとかもありますので適宜利用してください。)また訳者によるRの簡単なイントロも訳本のページ(R・エクセル・基礎数学と題したpdf)にあるのでご覧ください。データそのものはzipファイルでダウンロードできますし、こちらにはR用のデータやデータのcsvファイルなどもそろっています。またRのパッケージとしてもデータが公開されているのでR でパッケージを読み込んで使うこともできます。
医学生物学向きには同様な無料本(Harvard大学の先生が書いたものです)
Introductory Statistics for the Life and Biomedical Sciencesがあります。こちらは英語版ですが、上の本と同様にRのコードへのアクセスリンクもスライドもありますので、よかったらダウンロードして読んでみてください。

4月11日の日曜日は快晴で青空がとても綺麗な一日でした。我が家のリンゴの木にも沢山花が咲きました。

当日は県知事選挙の日。病気で九大病院に入院された小川知事の辞職にともなって実施される福岡県知事選挙の投票に歩いてでかけました。丁度お昼どきだったので会場には投票する人が、私達二人をふくめて3人しかいません。会場のコロナ対策は万全でした。換気万全の投票所ですが、まず入り口にアルコール消毒液が備えられていて手指を消毒、その後非接触型体温計で体温を測り入場します。投票券をマスクの職員の方に手渡すと、手袋した手で受け取り、アクリル遮蔽板を介してやり取りします。あとは投票用の消毒済み鉛筆と投票用紙を手渡されて記入台で候補者名を書いて投票です。鉛筆はそこで回収されます。コロナ蔓延下での選挙も何度も行われているので対策も洗練されてきた感じがします。選挙結果は予想通り、8時の開票と同時に当選確実がでるというものでした。COVID-19下での選挙制度の洗練度を確認できてよかったです。

福岡では桜が満開です―iPadのTipsの本と動画の紹介

(注:このブログでは、12ポイント太字の部分はリンクです。クリックすると該当ページが開きます。)
今年は福岡の桜の開花が早く、もはや満開を迎えてはらはらと散り始めているところもあります。卒業式も終業式も終わって、今は春休み。一昨日、昨日、今日と近所でお花見をしましたが、春休みの小学校の前では、この4月に新一年生になるお子さんが、満開の桜のもとでランドセルを背負って記念撮影してもらっていました。春爛漫です。

図書館でiPadについての新刊を借りてきました。iPadクリエイティブという本です。紙の本と電子ブック両方があります。これはおすすめです。たとえばiPadで読んでいる電子ブックの必要ページをpdfにする方法とか、アップルペンシルの賢い使い方などいろんなtipsが満載で、買って損がない本です。著者のamity_senseiの本の紹介動画とtipsの動画の一例を、下に貼り付けておきます。

こちらは、
「みんなが知らない、純正アプリのiPad読書術。【Kindle × Apple Books】」という動画で、Apple BooksやKindleといった電子ブックの紹介、およびpdf化のやりかたの紹介です。


是非チャンネルをご覧ください。
あと、YouTubeですが、Braveというブラウザでみると広告が抑制されているようです。広告スキップがうっとおしいと思われる方は試してみると良いと思います。広告ブロック機能が強力なブラウザですし、FirefoxやChromeなどからのブックマークの移行も自動で行われて便利です。プライバシーに配慮したブラウザで、なんとプライベートブラウジングモードはTorを使っています。

Pythonや物理数学の無料本―春のおすすめ本

(注:このブログでは、12ポイント太字の部分はリンクです。クリックすると該当ページが開きます。)
暖かくて春めいた日が続きます。4月上旬の暖かさとか。九州大学でも前期日程の合格発表が昨日(3/08)あったそうで、ニュースで合格した学生さん達の喜びの声を報道していました。
写真は散歩の途中でみつけたスミレと つくしです。近所では1週間以上前にうぐいすの初鳴きを聞きました。

最近、Pythonの教科書を京大が公開しているのを知りました。プログラミング演習Python2019という講義の教材です。初歩からはじめてグラフィックインターフェイスでのプログラムまでやさしく指導してくれる本で本篇とコラムを集めた本の二冊があります。以前紹介した本の後に読むのに最適だと思います。Anacondaのインストールをした後、この本からPythonの勉強をはじめることも可能だと思います。

また以前紹介していた学習院大学の田崎先生の「数学:物理を学び楽しむために」という本もバージョンアップされていますので紹介しておきます。これは序文によると「物理学(とそれに関連する分野)を学ぶ方を対象にした、大学レベルの数学の入門的な教科書である。高校数学の知識を前提にして、大学生が学ぶべき数学をじっくりと解説する。」という本です。著者の田崎先生のtwitterでは「大学入試が終わって入学までの時間をもてあましている理数系のみなさんに特におすすめします。1章に目を通した後はお好きなところをどうぞ。」と紹介されています。またtwitterには物理や数学よりデータ科学や AI に興味があるという人は 7 章から始める(必要なら前の章を読む)のも一興かも。高校数学から消えた最強武器である行列がガチで学べて、主成分分析、マルコフ連鎖、Google Page Rank への応用まで!」とあります。面白そうでしょう!

夏のおすすめ本2020―その1 Rに関するおすすめ本2冊

毎日猛暑がつづきますが皆さんお元気の事と思います。今日から数回にわたって、面白そうな本、役に立つ本などを紹介していきたいと思います。第一回目はR(アール)の本です。今や統計解析にソフトの定番のプログラミング言語Rは無料で使える素晴らしいソフトですが、統計解析だけではなくゲノム解析にも活躍しているソフトです。昔はグラフィカルインターフェースがなかったのですが、今ではRのパッケージのR commanderや日本の神田善伸先生(自治医科大学)が開発されたEZR(イージーアールと読みます。これも大評判になってRのパッケージになりました)がありますので、グラフィカルインターフェースでRを使うことができて、初心者にもやさしいソフトとなりました R commanderはRをインストールしたあと、パッケージとして追加インストールして使います。EZRはR commanderの追加プラグインになっています。インストールするとどちらも日本語で使えます。EZRを中心に使いたい場合は開発者の神田先生のサイトからダウンロードして使うのもおすすめです)。また、RStudioというRの統合開発環境ソフトを使えば、Rをもっと便利にスムーズに利用することができるようになったので、Rはますます便利で使いやすくなっています。インストール法については以前の記事二つがありますので、ここここを参照してください。

今日紹介するのは、EZRの使い方を、その開発者の神田先生が解説した本です。先生のホームページにも簡単な使い方などが載っていますのでそちらも参照してみてください。

EZRでやさしく学ぶ統計学 改訂3版〜EBMの実践から臨床研究まで〜神田善伸 著(2020年10月発行)

これ一冊あれば、生物系医学系の普通の統計解析はすべて日本語のプルダウンメニューを使ってできます。私も論文のデータ解析にはこの本を主に参照しています。大変役立つ本ですので、是非一冊購入して統計解析の勉強や研究に活用してください。私は第一版を購入して使っていますが、すでに第3版がでているほどに売れている本のようです。これがちょっと難しそうという方むけに、神田先生はもうすこしやさしい初心者向けマニュアルも書かれています。全く初心者の方にはこれがおすすめです。 マンガの部分もあったりしますが、統計解析の基本をひととおり学べますし、EZRの開発秘話とかものっています(立ち読みで読めます)。

サラっとできる! フリー統計ソフトEZR(Easy R)でカンタン統計解析
という本です。立ち読みしてみて、まずこちらを買うのもありかもしれません。医療や生命科学関係の事柄を急いで学びたいという人には同じ著者の

初心者でもすぐにできるフリー統計ソフトEZR(Easy R)で誰でも簡単統計解析

がいいかもしれません。まず神田先生の簡単な入門書で学び、実験データの解析には最初の本(第3版)を使うというので、Rを使った生命科学の統計データ解析には十分だと思います。他にいろいろ本を買う必要はないでしょう。(以上2020/11/19追記)

Rはバイオインフォマティクスや次世代シークエンサーのデータ解析、ゲノム解析にも大活躍しているソフトです。最近英語の本ですが、こんな本が公開されています。
Computational Genomics with Rという本です。
紙の本や電子ブックはこの秋にでるようですが、Rをつかって出力されたhtml版が上のリンクから無料で読めます。バイオインフォマティクスの専門家による本ですので、役立ちそうです。
著者は日本にもいたことがある人で、Rのバイオインフォマティクス解析用のBioconductorの多くのパッケージを開発している方たちです。著者紹介によると、この本のほとんどを書いた方は、Dr. Altuna Akalin wrote most of the book and edited the rest. Altuna is a bioinformatics scientist and the head of Bioinformatics and Omics Data Science Platform at the Berlin Institute of Medical Systems Biology, Max Delbrück Center in Berlin.(以下略)ということで、ドイツのベルリンにあるバイオインフォマティクスとオミックスデータセンターのヘッドだそうです。まだ私も読んでいないのですが、勉強してみたい本ですので紹介しておきます。

写真は、散歩の途中で撮影した山百合と葛の花です。山百合の間によくみると葛の花が咲いているのがわかります。

オープンアクセスの電子ブックをダウンロードしてみよう―Pythonや制御理論や統計学の教科書、力学の教科書やFelix Kleinについての本などなど

以前の記事に書きましたが、分子生物学会のランチョンセミナーでオープンアクセスの電子ブック(無料で読める電子ブック)を探せるサイトDOAB(Directory of Open Access Book)を紹介しました。リンク集にもリンクをのせてあります。今日、ちょっとのぞいてみるといろいろオープンアクセスの本が新しく公開されていました。検索窓にPythonと入れて検索してみると、Pythonに関連した本がずらずらとでてきます。本のLicenseの下にある
Abstract | Keywords | Free access | Buy the book |の部分のFree accessのリンクをクリックすると本がダウンロードできます。いろいろな本がありますがPythonを学ぶにはIntroduction to Scientific Programming with Python
Authors: Dr. Joakim Sundnes in Simula SpringerBriefs on Computing。Springer Nature (2020) とか
Programming for Computations – Python
Authors: Linge, Svein — Langtangen, Hans Petter
Book Series: Texts in Computational Science and Engineering, Springer Nature (2020) などは面白そうです。
また神経科学へのPythonの応用を紹介している本で
Python in Neuroscience
Authors: Eilif Muller — James A. Bednar — Markus Diesmann — Marc-Oliver Gewaltig
Book Series: Frontiers Research (2015)Publisher: Frontiers Media SA
も神経科学に興味がある人には面白いのではないでしょうか。

検索窓にソフトウエアのMathematicaをいれて検索すると、こんどは制御理論の教科書がでてきました。Mathematicaを使って制御理論を学ぶ教科書のようです。
Control Theory Tutorial: Basic Concepts Illustrated by Software Examples
Author: Steven A. Frank Book Series: SpringerBriefs in Applied Sciences and Technology, Springer Nature (2018)

ほかにもいろいろ面白そうなオープンアクセスの本があります。Browseボタンを押して色んな本をタイトル、分野、そして出版社別にながめることもできます。Publisherで検索すると、各出版社から何冊くらいオープンアクセス本がでているかがわかります。とても多くのオープンアクセス本をだしているSpringer Nature社の面白そうなタイトル(2019-2020年発行)を以下にならべておきますので、検索してみてください(直リンクははってないので、上のサイトでタイトルで検索するなどしてみてください)。科学だけではなくて哲学、社会学の本とかもあります。たとえば王陽明の紹介本とかもありました。

Make Life Visible
Prof. Yoshiaki Toyama, Ph.D. Atsushi Miyawaki… (2020) 生物科学の可視化の技術の本のようです。

Statistical Population Genomics
Julien Y. Dutheil in Methods in Molecular Biology (2020)

Gene Drives at Tipping Points
Precautionary Technology Assessment and Governance of New Approaches to Genetically Modify Animal and Plant Populations
Prof. Dr. Arnim von Gleich… (2020) ジーンドライブについての本

Data Journeys in the Sciences
Dr. Sabina Leonelli, Dr. Niccolo Tempini (2020)

The Amazing Journey of Reason
from DNA to Artificial Intelligence
Mario Alemi in SpringerBriefs in Computer Science (2020)

Introduction to Scientific Programming with Python
Dr. Joakim Sundnes in Simula SpringerBriefs on Computing (2020) これは最初に紹介した本です。

The Pangenome
Diversity, Dynamics and Evolution of Genomes
Dr. Herve Tettelin, Duccio Medini (2020)

Bioimage Data Analysis Workflows
Dr. Kota Miura, Dr. Nata?a Sladoje in Learning Materials in Biosciences (2020)

Good Research Practice in Non-Clinical Pharmacology and Biomedicine
Editors :Anton BespalovMartin C. MichelThomas Steckler 薬学や医学での研究の再現性、正しいサンプリング、実験デザインなどを教えてくれる本です。

The Everyday Life of an Algorithm
Authors: Daniel Neyland アルゴリズムのやさしい紹介の本。

Principles of Mechanics
Fundamental University Physics
Salma Alrasheed in Advances in Science, Technology & Innovation (2019) 物理の力学の本

The Ethics of Vaccination
Dr. Alberto Giubilini in Palgrave Studies in Ethics and Public Policy (2019) ワクチン接種の必要性を議論している本

Understanding Statistics and Experimental Design
How to Not Lie with Statistics
Prof. Dr. Michael H. Herzog… in Learning Materials in Biosciences (2019) 統計学と実験計画法の教科書

The Legacy of Felix Klein 数学者フェリックス・クラインについての本
Prof. Dr. Hans-Georg Weigand… in ICME-13 Monographs (2019)

The Brownian Motion
A Rigorous but Gentle Introduction for Economists
Authors;Andreas Loffler, Lutz Kruschwitz 経済学者のためのブラウン運動の理論の教科書。

写真は5月ごろに撮影したバラの花をホテルにしているアマガエルです。昼間はこのバラの花の部屋の中でじっと休憩していますが、夜になると外にでかけて大きな声で鳴きます。今も外はカエルの声がにぎやかです。

コロナ感染拡大にともない公開されている無料で使えるサービスのいろいろ(4/18追記あり)

今日はコロナで外出できなくなっている人のために公開されている、面白そうな無料サービスをいくつか紹介します。

Ohmshaからマンガでわかる免疫学という本その他が無料公開されています。4月19日まで無料公開ということなので急いでご覧ください。(無料公開は終了しています)自然免疫とは何かとか、コロナウイルス感染の報道を理解する上での基礎知識です。(九大の人はMaruzen eBook Libraryにログインしたら読めますし、50ページづつのダウンロードも可能です。)同じサイトに公開されている本には、算数の本とかコスプレ入門とかもあって面白そうです。

英語で書かれた線形代数の教科書Linear Algebra Done Right (Sheldon Axler著、Springer)が演習問題解答やスライドなども含めて無料でダウンロードできます。本はSpringerのコロナ感染拡大にともなう無料公開措置で7月末までここからダウンロードできるそうです。https://link.springer.com/book/10.1007/978-3-319-11080-6 また、スライドやビデオは、ここにあります数学のお好きな方はこの本はおすすめです。物理や化学の人にはこんなのはどうでしょうか。Linear Algebra and Analytic Geometry for Physical Sciences (Giovanni LandiとAlessandro Zampiniの共著。)これもSpringerが公開してくれている本です。もっといろいろな本がコロナ流行にともないSpringerから公開されています。リストは下のほうに載せてある九大の公開しているリンク集からダウンロードできます ( 九大図書館のリンクは今日ー4/18ーみたところ消えていたので下のほうにあるリンクあるいは、こちらをご覧ください。日本語でのアナウンスはここです。リンク集のExcelファイル中に本の名前とダウンロード用urlなどがのっています)。

私は一昨日、下のリンク集にあるサービスで大図書館にログインして使えるサービスAcademic Video Online(授業や自学自習に役立つ質の良いビデオコンテンツを61,000件以上収録している、ストリーミングビデオのデータベースです。2020年6月30日まで特別トライアル)というのを試してみました。いろんな教育関係のビデオがあるのですが、BBCの番組が多いのに気づき、では昔BBCのHorizonという番組でやっていたというドラマLife Storyがないかなと探してみました。ありました!これはDNAの二重らせん構造を解明した科学者たちの競争と研究の様子をかなり忠実にたどった感動のドラマです。昔、数万円でビデオが売られていたのですが高くで買えませんでした。無料トライアルの今ならその番組が英語字幕付きでみられます。契約している大学も多いと思いますので、アクセスできる方は是非ごらんください。舞台はLondonとCambridgeですが、私がいたCambridge大学の研究室は昔Watson, Crickが研究していた旧キャベンディッシュ研究所の隣にありました。ワトソンが音連れたことがあるプレハブもあって、のぞいていたのを覚えています。この番組は Crickによるとかなり忠実に史実をなぞっているとのことで、Watsonの二重らせんという本を読むより、最初このドラマをみるほうが感動が深いのではないかと思いました。ブラッグとロザリンド・フランクリンが、完成した二重らせんモデルを身にやってきて二人で語り合う最後の場面は感動です。(写真はケンブリッジのMRC分子生物学研究所のノーベル賞関係展示にかざってあったWatsonとCrickが作ったDNAの模型です。ドラマにもこの模型が登場します)
この番組はロザリンド・フランクリンの協同研究者で彼女を良く知るAaron Klug(MRC LMBの所長だった方で、ノーベル賞受賞者)も作成に協力しており、実際こんな会話がかわされたのかもしれないと思われます。Klugさんはロザリンドフランクリンは本当に偉大な科学者だったと語っていたそうです。MRC LMBには彼女とKlugさんが研究していたタバコモザイクウイルスの模型が飾ってありました。(下の動画ですがAcademic Video Onlineの動画リンクなので、認証失敗とかの表示がでて絵がでないときは無視してください。ログインできる人はログインして鑑賞してください。同じ動画はDailymotionにもだれかがアップロードされていますが、字幕抜きなので聞き取りにくいかもしれません。Part 1とPart 2にわかれているようです)

Life Story

ブラッグ:模型を前にしてフランクリンにIt looks as if they have got it right.
フランクリン:Yes.
ブラッグ:I’ve given my life to crystallography.I never thought I’d live to see this.
フランクリン: It’s your work too.
ブラッグ:And yours.
フランクリン:And mine.
ブラッグ:I know how you must feel. I’m sorry.
フランクリン:I might have seen it, but I didn’t. I see it now.
ブラッグ:This race, this winning and loosing, it’s not the way I was taught to do science.
フランクリン:It doesn’t matter. モデルをあおぎみて、This is what matters.
Life is the shape it is for a purpose. When you see how things really are, all the hurt and the waste falls away. What’s left is the beauty.

様々な大学の図書館のホームページには、自宅から使える様々な便利なサイトが載っていると思いますが、コロナ感染拡大にともなってさらに新しいサービスが無料で使えるようになっているので是非大学の図書館のホームページを見てください。たとえば九州大学の図書館のニュースページをみると、先日紹介したCambridge University Pressの無料で教科書で読めるサービスへのリンクがでていますし、様々なサービスが無料で使えるようになっているのがわかると思います。九大図書館が新設した「新型コロナウイルス感染症対応 特設ページ」には上のリンク集以外にいろいろ参考になるリンク(ログインしなくても使えるサービスも含む)がありますので学外の方もふめてご参照ください。ログインなしで無料で使えるサービスリストも同じところにでていますので九大以外のかたも是非ニュースページをご覧ください。たとえばこんなのがのっていました(九大図書館のニュースから引用。詳しくは上のリンクを参照してください。)


期間限定の無料アクセスなど(認証不要)

※新型コロナウイルス感染症拡大への対応として、各社のご厚意により提供して頂いております。

Project MUSE
50以上の出版社の電子ジャーナルと電子ブックを無料で提供しています。
出版社及びアクセス可能範囲・期限の一覧
おおむね2020年6月30日まで無料アクセス。

Annual Reviews
全ての電子ジャーナルを無料で提供しています。
2020年4月30日まで無料アクセス。

Royal Society
全ての電子ジャーナルを無料で提供しています。
当面の間、無料アクセス。

雑誌記事索引データベース ざっさくプラス
2020年5月31日まで無償公開。

Springer
教科書などを無料で提供しています。
タイトルリスト
2020年7月31日まで無料アクセス。

ACM Digital Library
2020年6月30日まで無料アクセス。

桜が咲きました。春がきています!コロナウイルスに負けずに物理数学の本を勉強しましょう!

コロナウイルスで大騒ぎですが、皆さんのご健康をお祈りいたします。中国から私のラボにきていた卒業生の皆さんやそのご家族の皆さんのご無事を祈っています。私のほうは、論文の作成や論文レフリーを依頼されていたので査読作業も忙しくてブログの更新が遅れていました。昨日査読レポートのアップロードを終えたので久しぶりに外に散歩に出かけてみました。写真は道端に咲いていたきれいな水仙の花です。

今日は福岡は暖かく、なんと五月中旬並みの気温(23度ちょっと)もあったそうです。
桜はというと、気象台の開花予想はもう少し後のようですが、なんと近所の桜は咲いていました!蕾のかたいソメイヨシノが並んでいる中に一本だけ、きれいな花を数輪つけているものをみつけました。レンゲも田んぼに咲きはじめ、タンポポの花を奥さんがみつけました。写真は庭のサクランボの木の花です。一週間前にとった写真ですが、満開の花に蝶々が蜜を吸いに来ているのが写っています(クリックして拡大してご覧ください)。たくさんのかわいいメジロも蜜を吸いにてきていて、私が数メートル離れて立っていても無視して、一心にサクランボの花の中にくちばしを入れておりました。右の写真はあぜ道に咲いているアザミです。花いっぱいの春がやってきています。皆さんも花を植えたり、散歩にでかけたりすると気が晴れると思います。

卒業式がなくなった大学も多いのですが、自宅にこもることが多い今の時期にはいろいろな勉強ができると思います。ときどき紹介しているようにネットでいろんな勉強ができますので、しっかり時間をとって勉強するチャンスかもしれません。以前紹介した学習院大学の田崎晴明先生の物理数学の優れた教科書ですが、数日前には主成分分析なども加筆された改訂版を公開されました。絶対おすすめの本ですので勉強してみてはどうでしょうか。また英語ですがCambridge University Pressではコロナの感染拡大にともなっていろいろなサービスの無料公開を始めています。ここをご覧ください。教科書のhtml版の無料公開(5月末まで)を始めていたので紹介しようと思ったのですが、アクセス数がものすごくて今は公開を停めたようです。再開すると書いてありますのでちょくちょくみてもらうと良いと思います。(結局、一般公開はとりやめになって、大学などでCambridge University Pressのサービス―Cambridge Coreなど―を購読している場合のみ大学経由でアクセスできるようになったようです。4月3日追記)

生命科学志向の有機化学の教科書が無料で読めます!量子化学の教科書とかもあります

台風や洪水で被害にあわれた方々に心からお見舞い申し上げます。

さて今回は、生化学や糖鎖生物学、あるいは生命科学を学ぶ人に適当な有機化学の教科書として以下の本をみつけたので紹介しておきます。また無料で科学や歴史、英語などを学べるサイトも紹介します。
Organic Chemistry with a Biological Emphasis Volume I
Organic Chemistry with a Biological Emphasis Volume II
この二冊は、わかりやすい英語で書かれた教科書で、ミネソタ大学モリス校のサイトにおいてあって、無料で利用できるオープンソースのライセンスの教科書です。下の画像をクリックすると、化学以外を含めた様々な分野のオープンライセンスの教科書がみつかります。(画像をクリック後に開いたページの左側にあるBiological/Physical Sciencesをクリックすると生物、物質科学関係の本のリストがみられます。)

Find Open Textbooks

著者のTim Soderbergさんはもとは英語専攻で、日本で英語教師を5年ほどやっておられたそうです。その後、大学に入りなおして科学を専攻し、大学院入学資格を得た後、ユタ大学の大学院に入ってJournal of Organic ChemistryのEditor-in-Chiefを長年つとめたDale Poulter先生の指導のもとで、アーキア(古細菌)の酵素であるprenyltransferaseの研究(それぞれtRNAと膜脂質の修飾に働く2種の酵素の研究)で生化学で博士号を取得。2000年から2016年までミネソタ大学の准教授として有機化学を教えておられた方です。生化学の研究をしていた、有機化学に詳しい先生の書いた本なので生体分子をとりあげて有機化学を学ぶという方針で書かれています。これは生命科学を学ぶ人のための有機化学の教科書としておすすめできると思います。章内問題の解答や章末問題の一部の解答もダウンロードできますので勉強しやすそうです。

あと、Open Educational Resources (OER)というのをご存知ですか。無料の教科書やビデオを駆使して教育していこうという趣旨の運動のようで、無料で数学、物理、化学、生物学その他を学べるという運動です。有機化学については、以下のOERのサイトもご覧ください。
https://oerdegrees.org/courses/chemistry/
https://oerdegrees.org/courses/organic-chemistry/

いろんな無料で利用できる教材へのリンクが集まっているポータルサイトです。その中にはKahn Academyというのがあって、ビデオで有機化学を学べます(トップページ左上のCoursesをクリックすると、数学、物理、化学、生物学、歴史、ミクロ経済学、マクロ経済学、英語の文法、プログラミング(JavaScriptとか)なども学べます。たとえば前に紹介したenantiomer(鏡像異性体、エナンチオマー)について紹介しているビデオとかもあります。字幕がでるビデオですので英語の勉強にもなりますよ。

またサイエンスについては以下を参照してください。
http://oerdegrees.org/programs/science/

こんなのもあります。Libretextsというサイトで、無料で生化学、有機化学、量子化学や量子力学、統計力学、物理化学、政治学などほとんどなんでも学べます。化学へのリンクをあげておきます。
https://chem.libretexts.org/
またこちらにはSolderbergさんの教科書が1冊本のカラー版でおいてあります。章の順序立てがかわっていますが、一冊まるごとダウンロードできますのでご覧ください。

「ロウソクの科学」を読んでみよう!秋の読書のすすめです

  • 昨日は即位礼正殿の儀ということで、お雛様のような美しいいでたちの皇族の方々をテレビで拝見しておりました。さて、この秋、ノーベル化学賞が吉野彰さんに授与されましたが、吉野さんは化学の道へ、マイケル・ファラデーの「ロウソクの科学」を読むことでいざなわれたのだそうです。前にノーベル賞を授賞された大隅先生もそのようにおっしゃっていたと思います。というわけで、今「ロウソクの科学」が飛ぶように売れているそうです。英語でよければここにあります(前に紹介したファラデー著作集のサイトです)ので、pdfやepubなどお好きな形式でダウンロードして、タブレットなどで辞書をひきながら読めば簡単に読めると思います。またこちらの本には、「ロウソクの科学」と「力と物質」が収録されています。また女性が英語で朗読しているので良ければ「ロウソクの科学」のオーディオブックがここにあります。 mp3やM4B形式(M4B形式はAppleのiTuneで再生できる形式です)でダウンロードできます。私が普段使っているメディアプレーヤーのMPC-BEでもM4B形式は再生できます。
    また、この「
    ロウソクの科学」のオーディオブックは、YouTubeにもあります。

ロウソクの科学」は理化学研究所の企画 科学道100冊にも選ばれています。科学道ジュニアというジュニア向けの科学の推薦図書一覧もあって、そちらにも選ばれて入っています。科学道に選ばれている本にはこのブログで紹介したものもあって、どれも面白そうですのでこれからの読書計画の参考に是非ご覧ください。
最後にFaradayの有名な言葉を紹介しておきます。下の写真は英国ロンドンにある
ファラデー博物館(The Faraday Museum)で昔私が撮影した
彼の実験ノートの一部の拡大写真です。
“All this is a dream. Still, examine it by a few experiments.
Nothing is too wonderful to be true, if it be consistent with the
laws of nature and in such things as these, experiment is the
best test of such consistency.”と書いてあります。Faraday 博物館の写真の説明文は以下のようでした。
This note was made by Faraday on 19th March 1849, when set out
in search of a connection between gravity and electricity and magnetism
–the final link in the unity of natural forces in which he so firmly believed.

ファラデーは、現代の物理学で使われている場の概念を初めて導入した現代物理学の創始者です(以前紹介した物理学を変えた二人の男―ファラデー,マクスウェル,場の発見(岩波書店)がとても面白い本ですので是非お読みください)。人類の歴史の中で最高の実験家といえるでしょう。彼の直観した場の概念を、数学の言葉で実体化したマックスウエルとともに、現代の場の理論がこの二人のおかげで誕生したのです。彼は前にも書いたのですが、当時知られていた重力、電気力、磁力の三つの力を統一しようと実験を行っていました。統一場の理論の先駆者ですね。

Brenner先生がCurrent Biologyに書かれたコラムの記事や関連本がダウンロードできます。

 

先日亡くなったBrenner先生はCurrent Biology という雑誌に 1994年1月から2000年12月までコラムを執筆されていました。そのコラム( Loose Endsというコラム名が、途中から False Startsにかわりました。これはコラムの掲載場所が雑誌の巻末から巻頭に変わったのに対応して おちゃめにタイトルを変えたようです)がオンラインで読めるようになりましたのでお知らせします。またpdfをダウンロードすることもできます。ダウンロードするには、ページの中央下にあるスピーカーボタンの左隣にある、ダウンロードボタンをおしてください。「パブリケーション全体―8.5MB 出版物をpdfファイルとしてダウンロードします」という表示がでますのでクリックするとpdfが保存されます。

それからEMBO in Perspectiveという本も紹介しておきます。無料ダウンロードはここからできます。

EMBO (ヨーロッパ分子生物学機構)の50周年記念で作られた本だそうで、サイエンスライターでドロシー・ホジキンの伝記を書いたので有名な Georgina Ferryさんが書いた本です。Paul Nurseが序文を書いています。

Based on personal interviews with Sydney Brenner, L. Luca Cavalli-Sforza, Georges Cohen, James Watson and the directors of EMBO, this book tells the story of the journey from the study of molecules and microbes in the nuclear age to the growth and expansion of EMBO and the life sciences. It also provides new perspectives on some of the creation myths of the organization. (上記のEMBOのホームページからの引用)

写真は自宅に実ったサクランボです。毎年、カラスなどに食べられないようネットを張っていたのですが、今年は面倒なので白いビニールの荷づくり紐を、トリの羽が引っ掛かるように張りました(写真右)。これは案外効果がありました。一切鳥がよりつきませんでした。

最近、カラスの代わりにカラスの仲間のカチガラスがご近所のサクランボを食い尽くしていました。カチガラスはかささぎの別称で、佐賀の県鳥ですが福岡にも出没しています。(余談ですが、植松三十里さんの小説「かちがらす-幕末を読みきった男」( 小学館)は、幕末の佐賀藩主の活躍を描いたものでとても面白かったです。) カチガラスは電柱の上に巣を作って停電の原因になったりしている害鳥でもあります。

白いビニール紐を張っておくと、カチガラスはおろか、一切の鳥が寄り付かなくなり、写真のサクランボは今は熟れすぎたまま木に全部残っています。収穫は連休中に終えたので、あとは紐を切って鳥に食べてもらわなくてはと思っています。とにかく、サクランボなどを鳥から守るには、ビニールひもを張り渡すというのがとても効果があることがわかったのは発見でした。