フェンシングの金メダルの報を聞いて思い出した名前。

オリンピックで続々とメダルがでていますね。フェンシングでは加納虹輝選手がエペで、個人として日本初の金メダルを獲得したと大きく報じられていました。おめでとうございます。このオリンピックのフェンシングのニュースで思い出しました。皆さんは森寅雄という名前を聞いたことがありますか?

ベルリンオリンピック(1936年)の時のアメリカチームのコーチだった森寅雄は、アメリカに剣道を普及させた昭和の武蔵と呼ばれていた天才剣士です。
渡米してアメリカでフェンシングを習い、最初は負けていたのですが剣道の経験を生かして工夫し、負けた相手に再戦を挑み完勝。さらに3本勝負を連続で6人の相手に行い、18連勝したという話です。こちらの本に書いてありました。
諸田政治 著『上毛剣術史』下,煥乎堂,1991.6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12144163 (参照 2024-07-30)
該当箇所はこちらです。
https://dl.ndl.go.jp/pid/12144163/1/360
たったフェンシングを習い始めてわずか6ヵ月のトレーニングで全米フェンシング選手権準優勝(誤審で優勝を逃したともいわれています)を勝ち取っています。1960年、1964年、1968年のオリンピックにコーチとして参加したと、国際フェンシング連盟のサイトに書いてありますからすごいですね。以下に引用しておきます。
Torao Mori practiced Kendo (Japanese fencing) before moving to the United States and discovering fencing. He came 2nd at the U.S. National Fencing Championships. It was a great shock to see him almost winning the championship after training only for 6 months. Due to his strength as well as his name, he was called “Tiger Mori.” He participated in the 1960, 1964 and 1968 Olympic Games as a coach.

アメリカでは尊敬をこめてタイガー・モリと呼ばれていたそうです。このサイトHall of fameには日本人は三名しか掲載されていません。
https://fie.org/fie/structure/hall-of-fame

加納選手も太田選手のようにこのサイトにのるのでしょうね。金メダルおめでとうございます。

森寅雄というのは司馬遼太郎さんのエッセイではじめて知った名前だったのですが、こちらのサイトにさらに詳しく書かれています。
よいサイトなのに」広告があって見にくいのでBraveでのアクセスをおすすめします。
https://serai.jp/tour/1040630

シッフの量子力学の教科書が無料でダウンロードできます。

ツイートをみていたら、有名なSchiffの量子力学の教科書が無料でダウンロードできるのを知りました。


この出版社のサイトからは他にも数学の本https://www.bwpest2018.org/books/mathematics.htmlなどが無料ダウンロードできます。

これとは別に統計の本も無料で読めるのを知りました。統計的手法の誤った使い方について学べるよい本ですので是非ダウンロードしてみてください。

『ダメな統計学』 https://repun-app.fish.hokudai.ac.jp/pluginfile.php/6536/mod_resource/content/1/%E3%82%BF%E3%82%99%E3%83%A1%E3%81%AA%E7%B5%B1%E8%A8%88%E5%AD%A6.pdf
英語版はこちらで公開されています。https://www.statisticsdonewrong.com/

量子論の発展史の動画と、物理学者とティータイムの動画がでていました。

昨日は町内の夏祭りで、たまたま夏祭り委員というのになっていたので朝から会場設営、夜は組対向、輪投げゲームなどの補助と、無事終了後の会場後片付けなどをやっていました。暑い一日でしたが空が澄み渡ってとてもよいお祭り日和でした。町長さんとか議員さんもこられて町内出身者がオリンピックにでているので応援してくださいというようなお話もあってもりあがりました。
さて、今朝の会場後片付けが終わってほっとして、YouTubeをみるとDr. Jorge S. Diazの新しい動画がでていたので、早速見てみました。
Connecting classical and quantum physics
https://youtu.be/PpuUeL2WvjM?si=5UdfmZDXAkKOMaxK

例によってYouTube側の広告と、動画内の広告があるので視聴の流れが止まります。
ブラウザをBraveにして、動画内の広告はスキップできないので我慢してみることをおすすめします。YouTubeの広告は今までにまして増えてきていると思います。広告が多すぎるので広告をだしている会社にはよい印象がもてませんね。
さて動画の内容ですが、いつものように量子論の発展史を論文をもとにわかりやすく解説してくれています。今回は論文にでてきた数式が、テーラー展開すると古典論の数式になるということをわかりやすく解説しています。Bohrの原論文へのリンクもありますので動画をみたあとに眺めてみるのもよいでしょう。数式がたどれるようになるので原論文も読めるという感覚が味わえると思います。よい動画です。

もう一つは、物理学者とティータイムの動画です。LEOさん夫妻はフランスから帰国されたようですね。
エウレーカ!銭湯のアイデアで物理学者に?!
https://youtu.be/C5dFvfVAFc8?si=tLWaKsWaphzY5n_B

佐々木閑先生のAIと仏教の動画が参考になります。

理系出身の仏教学者 佐々木閑先生の動画の紹介です。ミリンダ王の問いの講義がつづいていましたが特別回だそうです。『特別回 AIと仏教 その1』
https://youtu.be/r_F6YoGkcaI?si=LUGCiHC0jpwAt3PG

昨日、AlphaFoldを生み出したGoogleのDeepMindが開発した、AlphaGeometry 2と強化学習を利用した形式推論システム AlphaProofの二つを組み合わせる手法で、数学オリンピックの問題を解くとなんと銀メダルレベルの得点をはじき出したというニュースがながれていました。動画ではその話題も含めて、AIの今後について仏教の立場からの議論が展開されており、大変参考になると思います。国際数学オリンピックの問題が解けたというツイートも埋め込んでおきます。

 

数学を学ぶとき役立つ優良インターネットサイトと本の紹介です。

今日は数学を学ぶときの参考になるサイトを紹介します。
Gigazineのツイートでコグニカルというサイトが紹介されていました。たしか個人で作っておられるサイトだったと思います。

数学検定とかうける人にピッタリのサイトですね。

ほかに高校数学の美しい物語というサイトもおすすめです。https://manabitimes.jp/math
アクセスしてみて広告が気になる人もいると思います。私もFirefoxでアクセスしたのですが広告が気になるので、Braveでアクセスしてみました。見事に広告が消えて内容が頭に入りやすくなりました。これも数検を受験する人にはおすすめできますね。

ほかにもいろいろ数学関係の役立つサイトを紹介した本もあります。


古いツイートを埋め込んだので新発売となっていますが、今は普通に購入できます。
この本の第0章「記号・用語」は数学の本を読むとき初心者がつまづきそうな記号を網羅した解説の章です。この章だけでも買う価値があると思います。
巻末の参考文献の前には、「参考にするとよい優良サイト」というページがあって、19の優良サイト(「高校数学の美しい物語」や、Wolfram Alphaなどなど)の紹介と解説、論文の読み方その他 大変役立つ情報が書かれています。本文の内容は、高校数学を大学数学で解くといもので、高校数学の問題をテイラーの定理と超準解析で解くなどという項目もあって、どれも面白すぎる内容になっています。難しい部分もありますが買って損のない本です。

国立国会図書館デジタルコレクションで読める本の紹介(第17回)

国立国会図書館デジタルコレクションで読める面白そうな本の紹介です。

176) ヨハネス・ケプラー 著 ほか『ケプラーの夢』,講談社,1985.5. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12624099 (参照 2024-07-25)
ケプラーが書いた月旅行のSFです。

177) アーサー・ケストラー 著 ほか『ヨハネス・ケプラー : 近代宇宙観の夜明け』,河出書房新社,1977.9. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12226060 (参照 2024-07-25) これはケプラーの伝記です。

178)アーサー・ケストラー 著 ほか『コペルニクス : 人とその体系』,すぐ書房,1977.11. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12224912 (参照 2024-07-25) 上と同じく、ケストラーの書いたコペルニクスの伝記です。

179)『世界大思想全集』[第2期] 第31 (社会・宗教・科学思想篇 第31),河出書房新社,1963. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2940345 (参照 2024-07-25) これには以下の本 (たぶん抄訳もあると思いますが確かめていません)が含まれています。
ガリレオ 星界の報告/ガリレオ 太陽黒点論/ケプラー 新しい天文学/ケプラー 世界の調和/

180)ルドフ・カルナップ 著 ほか『物理学の哲学的基礎 : -科学の哲学への序説-』,岩波書店,1968. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12621660 (参照 2024-07-25) 科学哲学の古典です。

181)ルドルフ・カルナップ 著『意味と必然性 : 意味論と様相論理学の研究』,紀伊国屋書店,1974. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12224414 (参照 2024-07-25) 同じくカルナップの有名な本です。

182)福井謙一 (ノーベル化学賞の日本人初の受賞者)著『量子化学』
これはデジタルコレクションを著者名 福井謙一で検索してもヒットしない本です。以下から読めます。小田良平 等編『近代工業化学』第2,朝倉書店,1968. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2463524 (参照 2024-07-25)

183)福井謙一 著『化学反応と電子の軌道』,丸善,1976. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12697699 (参照 2024-07-25)
ノーベル化学賞に輝いたフロンティア軌道の学部生から読める解説書。学部生の最初の一冊としては多分難しすぎると思います‥‥。

自然科学研究機構若手研究者賞記念講演会が本日開催されていました。

今日の午後に『第13回 自然科学研究機構若手研究者賞記念講演会』という講演会をYouTubeのライブでやっていました。これは自然科学研究機構が毎年若手研究者に贈っている賞でその受賞記念講演会だそうです。こちらに今日の講演会の要旨集のダウンロードリンクやテーマなどが紹介されていますのでご覧ください。
https://www.nins.jp/event/cat75/y_awards/13.html
YouTubeのライブのリンクを埋め込んでおきます。https://www.youtube.com/live/UaB_lLEEPsk?si=cSLiFb2ZVjs0eqbl

これがみられなくなっても後日、自然科学研究機構公式YouTubeチャンネル
であらためて公開されるとのことですので是非ご覧ください。高校生から一般向けのやさしい講演会です。天文学から生物学までさまざまなトピックスがとりあげられているので面白いですよ。講演のタイトルをコピペしておきます。


講演 13:00 『アインシュタイン”最初”の宿題』太田 雅人(核融合科学研究所 助教)
13:30 『宇宙の夜明けを探る:130億年以前の星々の誕生から始まる酸素の進化』中島 王彦 (国立天文台 特任助教)
14:00 『核融合プラズマのデジタルツイン制御への挑戦』森下 侑哉(京都大学大学院工学研究科 助教(核融合科学研究所の共同利用研究者))
14:30 『光で探りあてるイオンチャネル分子の隠しコマンド』下村 拓史(生理学研究所 助教)
15:00 『生命38億年の進化を超える挑戦 〜生き物の中で働いている分子タンパク質をデザインする〜』小杉 貴洋(分子科学研究所 助教)
15:30 『細胞の中を覗いて読み解く植物のかたち』四方 明格(基礎生物学研究所 助教)
16:00 『「系外地球」のシルエットを捉える ~地上望遠鏡で地球サイズの太陽系外惑星の観測を実現~』福井 暁彦(東京大学大学院総合文化研究科 特任助教) 研究者トーク
16:35 『研究者を目指した特異点』   司会者:渡部 潤一(国立天文台 上席教授) 閉会挨拶
17:15 自然科学研究機構 副機構長 渡辺 芳人

TOGO TVのSnowflakeの紹介動画が役立ちます。

TOGO TVの動画はよくこのブログでも紹介しています。今日は最新の動画二本を紹介します。
一本目はクラウドベースでバイオインフォマティクスのデータ解析ができるSnowflakeというサービス(有料ですが安いです)の解説動画です。Snowflakeを用いたインシリコ創薬、疾患バリアント解析、シングルセルRNA-Seqについてデモが入っている動画で、大変役立ちそうです。
『Snowflakeで実現するAll-in-One Bioinformatics Platform @ Bio”Pack”athon2024#7』
https://togotv.dbcls.jp/20240712.html
YouTubeでもみられるので、動画を埋め込んでおきます。
https://youtu.be/bx2X04xMGUc?si=eJcaUFCzqobdIF8E

もう一本は最新のLLMの動向についての定期的なまとめの動画です。以前も紹介したことがありますが、最新版はこちらです。
『LLM/ChatGPTの現状理解と2024年6月版LLM情報アップデート @ Bio”Pack”athon2024#6』
https://togotv.dbcls.jp/20240620.html
https://youtu.be/7sQlv0PD4S0?si=cPgjNyn4ROO1Z2zS

有名なベイズ統計学の教科書が賞を受賞したそうです。

昨年紹介した(文末に記事へのリンクを埋め込みました)ベイズ統計学の教科書Statistical Rethinking 2nd ed (Chapman & Hall/CRC) が賞を受賞したそうです。

 

この本をもとにした講義がYouTubeで公開されており、著者のGithubのページにはRやPythonのコード、スライドもダウンロードできるようになっています。またYouTubeビデオへのリンクもあります。
https://github.com/rmcelreath/stat_rethinking_2024
2024年の講義サイトですが、動画へのリンクは2023年のもののようです。動画の一例(第6回目の講義)を埋め込んでおきます。
https://youtu.be/uanZZLlzKHw?si=5Da_osSR4O0lrsfy

 

ベイズ統計学の「院生、研究者むけ」のよい教科書があるそうです。

やまなみ書房からでているCC BY 4.0で公開されているPDF版の本を紹介します。

クマゼミが毎朝早くから鳴いています。ものすごくやかましいので都会から来た人はおどろくかもしれません。写真は朝、我が家の壁にのぼって脱皮し終えたクマゼミとその抜け殻です。早朝6時過ぎにみつけたのですが10時すぎて見るともう飛び去っていなくなっていました。

今日は、やまなみ書房という出版社からでている本を紹介します。紙の本は有料で販売されていますがpdf版は無料でダウンロードできます。どれも出版社のトップページにあるリンクからダウンロードできますのでご覧ください。

https://www.yamanami.tokyo/

素粒子読本  樋口正人 (著), 小林悌二 (編集), 齋藤曉 (編集)
https://www.yamanami.tokyo/particle_tokuhon/
解析力学 細谷曉夫著
https://www.yamanami.tokyo/analytical_mechanics/

形式論理探求 第1巻 古典論理のタブロー 高木 翼 著
https://www.yamanami.tokyo/tableau_contents/tableau01classical_logic/