プログラミング言語Rに関する情報源の紹介

R言語は統計解析の定番ですがそれ以外にも様々な分野でのデータ解析に活用されている、無料で信頼性の高い解析ツールです。最近の論文の例としてはこんなのもあります。中国の研究者によるバイオインフォマティクスのパッケージについての論文です。
“easyEWAS: a flexible and user-friendly R package for epigenome-wide association study”
Yuting Wang, Meijie Jiang, Siyuan Niu, Xu Gao
Bioinformatics Advances, Volume 5, Issue 1, 2025, vbaf026,
https://doi.org/10.1093/bioadv/vbaf026
Published:13 February 2025

こんな風に役立つRですが、その使い方や最新情報を探すのに皆さんはどうしておられるでしょうか。ツイートで統計解析に関するRの情報を探すのには私はたとえばこんなタグ(#RStats)を使って検索しています。

https://nitter.net/search?q=%23RStats
ハッカーの宣伝もヒットしてしまいますが、Rでの統計解析についての本とかパッケージの情報などが毎日更新されているので便利だと思います。たとえばこんな本がヒットしました。生態学のデータのRでの解析のためのデータの前処理(データクリーニング)のやりかたが学べます。

Cleaning Biodiversity Data in R
Atlas of Living Australia’s practical guide to cleaning ecological data in R
https://cleaning-data-r.ala.org.au/

あるいはこんなRについての情報満載のポータルサイトも紹介されていました。
https://www.resourcesdatabase.com/
つくったのはこんな方です。https://www.resourcesdatabase.com/team
とても役立つポータルサイトだと思います。

生成AIの最新情報や活用法がわかる素晴らしいポータルサイトがあります!

今日は簡単な記事です。

東京大学の吉田塁先生が中心になって作っておられる「教育における生成 AI の利活用に関する基本的な情報や最新情報」がまとめてある
ポータルサイトが役立ちそうです。

Manabi AI(まなびあい)というサイトです。https://manabiai.super.site/
記事一覧はこちら https://manabiai.super.site/pages
資料集やイベント集もありますし、活用事例なども充実しています。各月ごとに生成AIの最新情報まとめの記事もあるので、最新の動向をフォローするにも便利です。
https://manabiai.super.site/pages/news-2025-01

是非参考にしてAIを活用してください。

DNAが四重螺旋構造をとるって知っていますか?

DNAの二重らせん構造は有名ですが、実は生理的条件下で四重螺旋構造をとりそれが重要な機能を果たしていることがわかってきています。DNAの塩基配列で特定のGに富む配列部分が四重螺旋構造をとるようで、転写やクロマチン制御因子のリクルートなど様々な機能を果たしているそうです。

英国ケンブリッジにあるMRC 分子生物学研究所(MRC LMB)がYouTubeで配信した最新動画を見るとその研究の最新情報がわかるのでお勧めします。

Crick Lecture 2025: The DNA Quadruplex Helix by Shankar Balasubramanian
https://youtu.be/RIDAP0Ds2yo?

DNAの二重らせん構造を発見したCrickを記念する講演会Crick lecture 2025での講演動画です。

AIについての情報収集法

AIについての情報収集法の記事が話題になっていたので紹介します。どちらもZennの記事になっています。

AI系情報収集方法の社内アンケート・手軽な情報収集の仕組み【2025年版】
https://zenn.dev/mkj/articles/41e3f0abb0dd0e

これは、からあげさんの記事です。からあげさんについては末尾にあげた以前の記事をご覧ください。

この記事の中に引用されている小川雄太郎さんの記事も合わせて読むとよいでしょう。
AI系の情報収集手法を紹介(ビジネス・開発・研究)【2025年版】
https://zenn.dev/mkj/articles/1357a7ea2970c4

お二人とも東大・松尾研の関係者の方々でAI研究の最先端でどのように情報をあつめておられれるのかは私など別分野の者の情報収集にも参考になります。

面倒なことはやWeb検索はLLMにやらせよう!‥‥という動画二本を紹介します。

 

120歳まで長生きする方法―最新研究によるまとめと実現への展望 、おまけとして最近話題のCAR T-cellの解説動画も紹介します!

120歳まで長生きする方法―最新研究によるまとめと実現への展望を知ることが出来る動画がでました。
NIH video castの最新の動画です。例によって動画と字幕はダウンロードできるのでゆっくり自分の好きな時に視聴することができます。
2025 Demystifying Medicine Series — Can We Live to 120?

人間は120歳まで生きられるか?というテーマでの二人の科学者による講演でした。
生活習慣に留意することで長生きする方法の現在までのまとめと、長寿には遺伝子だけではなくてエピジェネティクスの効果が大きな影響を与えているという最新のマウスによる研究の紹介もあります。
おまけ: 2025 Demystifying Medicine Series — CAR T-Cell Therapy
Chimeric Antigen Receptor (CAR) T cell therapyの解説動画です。
CAR T-cell は、「カー ティー セル」と読みます。癌や自己免疫病の治療に革命をもたらしつつある治療法です。
CAR T-cell研究のリーダー、最先端を走る2人の研究者による講演です。
最近の首相の発言で批難轟々となった治療法について学ぶには最適の動画でしょう。NIHでは専用の建物も建っているようです。

今日、ノーベルウイークダイアローグというノーベル賞受賞者を囲む催しが開催されオンライン公開されています。

ノーベル賞受賞者を囲むフォーラム「Nobel Week Dialogue」が今年は本日、東京で開催されました。ライブ配信もしていて日本語同時通訳付きの動画が公開されているので、どなたも気軽に楽しめます。
The Future of Life | Nobel Prize Dialogue Tokyo 2025
https://www.youtube.com/live/-g_vKw-4wrs?

催しについての詳細はこちらをご覧ください。
https://www.nobelprize.org/events/nobel-prize-dialogue/tokyo-2025/event-information-jp

プログラムはこちらです。イベントを楽しむための予習に最適なプログラムです!
https://www.nobelprize.org/events/nobel-prize-dialogue/tokyo-2025/programme-jp

各演者についてのリンクも充実しているので是非このプログラムを参考にしながら視聴してみてください。線虫のRNAiでノーベル賞を受賞したFireさんも参加されています。今年のノーベル賞受賞者のAI研究者Hinton先生もオンライン参加されています。リボソームの立体構造を完全解明したアダ・ヨナット – Ada Yonath さんも現地参加されていました!

英語版はこちら。英語はききとりやすいので、こちらのほうが理解しやすいかもしれません。
https://www.youtube.com/live/2_lhR5_8O3k?

古代ギリシャの科学―地球・月・太陽の大きさと距離の測定の科学史

今日は科学史の話題です。アリスタルコスという紀元前に生きた古代ギリシャの科学者がいます。地球の大きさや、地球と月、太陽までの距離なども巧妙な方法で求めています。
そのやり方をわかりやすく解説している動画があったので紹介します。

地球と月、そして太陽がそれぞれどのくらい離れているか、大きさはどれほどかなどを古代ギリシャ人が測定した方法が次の動画でわかりやすく解説されています。

The Ancient Mathematician who Measured the Sun
https://youtu.be/shkcVDHOvAI?

動画の中に出てくる本はInternet Archiveで貸出可能なので借りて読むことができます。ダウンロードすることはできませんが、同じ本の古いバージョンはダウンロードできるのでやってみてください。本のタイトルは
Aristarchus of Samos, the ancient Copernicus; a history of Greek astronomy to Aristarchus, together with Aristarchus’s Treatise on the sizes and distances of the sun and moon
ダウンロードできるサイトはこちらです。
https://archive.org/details/aristarchusofsam0000heat/mode/1up

アリスタルコスの現存している著作の翻訳もあります。国立国会図書館デジタルコレクションで読むことができます。
世界の名著9 ギリシャの科学
国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/12406073

この動画のチャンネルにあった次の動画も面白そうです。アルキメデスの失われていた著作『方法』が如何に発見されて解読されたかという有名なお話です。

The $2 Million Lost Book of Archimedes
https://youtu.be/ZXNIgHov0Nk?

擬人化ドラマ✕情報解説 \世界は元素でできている/が明日放送だそうです。バイオ・ケモインフォマティクスのよいブログも必見です。

明日土曜日のNHK Eテレで面白い番組があるそうです。さっそく録画予約しました!

バイオ関係のブログで面白いものを紹介します。

SKJ Blog
大学院生・研究者のための創薬データサイエンス技術ブログ
Bioinformatics & Chemoinformatics

こんな記事もあります。以前RDKitについて紹介した記事も合わせて参照してください(リンクはこちら)。


サイトが広告でとてもみにくいのでBraveでのアクセスをお薦めします。最近、広告表示がのさばってよい記事を妨害しているサイトが増えています。広告を一回見ないと次にすすめないとかいうサイトは、速攻でアクセスをBraveからのみに変更します。

RDKit入門 # 1 ファイルのRead / Write

RDKit入門 # 2 Molオブジェクト

https://shiokoji11235.com/how_to_use_rdkit_1_read_write
https://shiokoji11235.com/how_to_use_rdkit_2_mol_object

記事は5まであります。

RDKit入門 # 5 Visualization

このブログには他にもスライドの作り方や様々なバイオインフォマティクス、ケモインフォマティクスの記事があって役立ちます。

All the world is information! 2030年までに新しい物理学が誕生?

The Royal Institutionの新しい動画が公開されました。近頃よく量子力学は情報理論というようなキャッチフレーズをききますが、なんのことやら詳しい説明は読んだことがありません。
この動画では量子重力の専門家(Oxford大学教授)からの話をきけるのでおすすめです。

講演タイトル『Decoding quantum reality – with Vlatko Vedral』
https://youtu.be/70FhS6NAbuA?

Vedral先生は量子重力や量子情報の研究者だそうです。講演に関連した本はこちらです。
『Decoding Reality: The Universe as Quantum Information』
https://academic.oup.com/book/40594

一か月ほど前に対談(Podcast)がYouTubeで公開されています。

Testing Quantum Gravity & Reality with Prof. Vlatko Vedral | Quantum Foundations Podcast Ep5
https://youtu.be/mqKVmst8Wwo?

先生のブログはこちらです。
https://www.vlatkovedral.com/

いっぱい論文や本を書いておられます。
https://www.vlatkovedral.com/in-print/
今年の10月には新しい本がでるそうで、今回のThe Royal Institutionでの講演にも関係があるようで楽しみです。

大学入試問題を大学の(高等)数学を用いて解くというチート解法の動画が公開されています!

去年の夏に紹介した本 佐久間 正樹 著
『取扱注意!高校数学を大学数学で解く「チート解法」』本体価格 1,700円についての動画が公開されました。

【禁断】高校数学の問題を大学数学で”ぶん殴る”チート解法【橋本幸治の理系通信】というタイトルです。
https://youtu.be/cC73qdZrFV8?

この本は去年の7月の記事でとりあげたおすすめの本です。

数学を学ぶとき役立つ優良インターネットサイトと本の紹介です。

佐久間 正樹さんはこの本の著者プロフィルによると、東大数学科卒で東大大学院の修士を終えて現在博士課程在学中とのことです。佐久間さんのツイート によると、東京大学の博士課程の大学院生で大学院に入ってからの単著論文が6本もあるそうです。


去年、雑誌『数学セミナー』(2024年5月号)の記事でこの本が紹介されていて、著者が未来ある若者と紹介されていたのが印象に残っています(西郷甲矢人先生の「心に喜びをもたらす二冊」という記事にとりあげられた一冊がこの本です)。私もこの西郷先生の記事を読んで購入しました。
動画をみて面白そうだったら是非購入することをおすすめします。とても面白い本です。