日本語のAlphaFold2の総説を紹介します。

昨日は英語のAlphaFold2の講演動画などを紹介しました。日本語の総説ですが、東京大学の森脇 由隆先生が書かれたオープンアクセスの総説がおすすめです。
「AlphaFold2までのタンパク質立体構造予測の軌跡とこれから」
JSBi Bioinformatics Review 2022 年 3 巻 2 号 p. 47-60
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbibr/3/2/3_jsbibr.2022.3/_article/-char/ja
この総説誌にはいろいろ参考になる総説が満載です。是非他の総説やバックナンバーもご覧ください。

https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsbibr/list/-char/ja

福岡は毎日快晴です。朝夕は寒い日もあってストーブを燃やすこともあるのですが、日中は暑い日もあって、なんと今日は夏日でした。写真は台風のときに雨宿りしていたカマキリです。寒くなった今はもういなくなってしまいました。卵を産んでいたようなのでまた来年、子供が庭に現れるでしょう。季節の移り変わりを感じます。

MRC LMBで開催されたシンポジュウムの動画にAlphaFoldやDe Novo Protein Design開発者による講演があります!

英国MRC分子生物学研究所(MRC LMB)で開催されたNext Generation Biophysics Symposium 2022というシンポジュウムの動画がYouTubeのMRC LMBチャンネル
https://www.youtube.com/user/LMBCambridgeで公開されています。
プログラムはこちら。
https://www3.mrc-lmb.cam.ac.uk/sites/nextgen/programme/
動画がない講演も少しありますが、11の動画がアップロードされています。どれも面白そうです。興味のあるものをご覧ください。

AlphaFold2の講演もあります。John Jumper, DeepMind, London, UK:
AlphaFold and its implications for understanding biology
alphafold2 の論文https://www.nature.com/articles/s41586-021-03819-2
のlead author ,(筆頭著者)による講演です。
https://youtu.be/uejO0Af3eQc

Scientific AmericanのサイトにちょうどOne of the Biggest Problems in Biology Has Finally Been Solved―Google DeepMind CEO Demis Hassabis explains how its AlphaFold AI program predicted the 3-D structure of every known protein
というAlphaFoldのプロジェクトリーダーDemis Hassabisへのインタビュー記事がでていたところです。こちらもご覧ください。
https://www.scientificamerican.com/article/one-of-the-biggest-problems-in-biology-has-finally-been-solved/

このシンポジュウムの最後を飾るのKey Note Lectureは
NGBS2022 Talk 11: Protein design using deep learning – David Baker University of Washington, USAというもので、
https://youtu.be/autrSHqzcH4

物理的モデルに基づくタンパク質構造解析ソフトウエア suiteのRosetta
https://www.rosettacommons.org/softwareと深層学習を用いて、全く新しい機能蛋白質を任意に設計できる(De Novo Protein Design)という講演です。SARS-Co-V2のレセプター結合部位に対する抗体の設計とか抗癌効果のある抗体の設計の話からはじまります。光合成に関係するタンパク質とか、科学がここまで発展してきたのかという感慨を生み出す講演です。

マイケル・ファラデーの超常現象実験

今日はハロウイーンですね。昨日の韓国での事故で亡くなられた方々と御遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。また怪我をおわれた方々の一日も早い、御回復をお祈り申し上げます。
今日の動画はRoyal Institutionのハロウイーン動画です。マイケル・ファラディーの超常現象実験の再現動画です。
Michael Faraday’s supernatural experiment
https://youtu.be/lvB9hZf0hRU

ファラデーの生きたビクトリア朝時代、霊との交流会など超常現象がものすごく流行っていました。その中でも有名なのはTable turnです。Table movingともいわれるこの現象は、テーブルを何人かでかこんでテーブル上に各人の手をのせて手を動かさず、そのままじっとまっていると、霊がやってきてテーブルが霊におされて動き出すというものです。やってみると誰も意識的にテーブルを動かしていないのに自然にテーブルがまわりだすそうです。この現象をファラデーは実験的に研究して、論文にしています。今回の動画はファラディーがどのようにこの現象を解明したかをみせてくれます。各人の手が無意識にテーブルを押しているのか、あるいは霊がテーブルをおしているのかをそれぞれの人が区別できる仕掛けをつくってそれを使ってやってみると、テーブルは全く動かなくなりました。動画では実際のtable movingをやっている様子がでてきて面白い動画になっています。ファラデーの論文は以下のものです。有料ですが大学などから無料で読める方はダウンロードしてみてください。

Experimental investigation of table-moving,
Journal of the Franklin Institute,
Volume 56, Issue 5,1853,
Pages 328-333, ISSN 0016-0032,
https://doi.org/10.1016/S0016-0032(38)92173-8.
(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0016003238921738)

私の使っている辞書引きソフトを紹介します。

今日は私の使っている辞書ソフトの紹介をしておきます。Windows PCでは
辞書ソフトはシェアウエアのPDICを使っています。http://pdic.la.coocan.jp/unicode/
”書籍版「英辞郎」を購入された方に限り、送金免除になっています。”とのことですので私は送金していません。機能制限なしのシェアウエアです。上記のサイトに書かれているように辞書データは別途インストールする必要があります。私は書籍版の英辞郎(version 144.8以前のデータはプロテクトがかかっていなかったのでPDICに簡単にとりこめました)の付属ディスクからデータをPDICにとりこんで利用しています。ただし、現在の最新版英辞郎や上に述べたバージョン以降の英辞郎(第九版 version  148以降)のデータはプロテクトがかかっているのでPDICにとりこめませんので、誤ってこれらを購入しないように注意してくだい。プロテクトがかかっている英辞郎には、プロテクトされたデータをよみこめる特殊なPDICがついているようです。プロテクトがかかっていない最も新しい辞書データはこちらから購入できます。https://booth.pm/ja/items/777563
安価なのでこれを購入してPDICにとりこめばよいと思います。ただ私はやったことがないので、サイトからテスト用サンプルデータを無料ダウンロードして、PDICにとりこめるのを確認してから購入するようにしてください(と書いたのですが、現在サイトに書いてあるリンクはアクセスできないようです。Firefox, Chromeでクリックすると、You don’t have permission to access this resource.とでるだけです。)サイトに書かれている注意点をあらかじめよく読んでから購入してください。

PDICにはFirefoxあるいはChrome用の機能拡張FirePop!が用意されています。
http://firepop.osdn.jp/
この機能拡張を有効にしておくと、画面の英単語にカーソルをあわせておいてAlt+右クリック(左クリックにも設定変更できます)すると、訳がポップアップします。便利ですので使ってみてください。またPDICはEPWING形式の辞書その他を利用することもできます。ネットで検索すれば、EPWING形式の辞書をPDIC形式の辞書に変換する方法も見つかりますので、辞書の拡張も簡単にできます。

あと、iPadでは次の辞書を使っています。
ウイズダム英和、和英辞典2(物書堂)
Merriam-Webster Dictionary & Thesaurus
この英英辞典は古いバージョンです。英英辞書の中では最高の辞書だと思います。ただ最新版は改悪されています。それで旧版を、時々起動時にバージョンアップのおすすめがでても無視して使い続けています。それで皆さんにはオンライン版の辞書サイトの利用をおすすめします。

https://www.merriam-webster.com/
このサイトを利用すると、私の使っている旧版と同じようにDictioanry とThesaurusが使えることがわかりました。ブックマークして是非活用してください。

京都大学OCW(Open Course Ware)に掲載されている講義ノートや動画を紹介します。

京都大学のOpen Course Ware (OCW)は大変役立つサイトです。運営母体の高等教育研究開発推進センターの廃止にともない、今後が心配されていましたが、現在のコンテンツは維持するとのことで、京大OCWの今後を検討するタスクフォースが設置されたとのことで年内に結論がでるそうです。
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news/2022-09-16

検索機能もまだサイト
https://ocw.kyoto-u.ac.jp/
で使えるので、興味のあるテーマのキーワードで検索して、いろいろ学ぶことができます。
たとえばソフトマター物理学は生命科学におおいに関係する分野ですが、ソフトマターで検索すると、ソフトマター物理学基礎論という講義の講義ノートを読むこともできます。
https://ocw.kyoto-u.ac.jp/course/71/
相転移生物学で注目の相転移についてもこの講義ノートで学べます。

また以前紹介したMACSコロキウムの講演で面白そうなものもいろいろあります。
https://youtu.be/iz1uitO4LOo

この講演は、「形態形成の多細胞力学シミュレーション」井上 康博(工学研究科 教授)2022年4月18日というもので、サイトの他、YouTubeでも見ることができます。
京大OCWのYouTubeチャンネルの動画一覧をみると興味深い動画がいろいろ見つかると思います。
https://www.youtube.com/user/KyoDaiOcw/videos

さらに2022年10月18日、京都大学情報学研究科の有志が、同大学の講義動画や資料を集めたポータルサイト“OCW Central”を作成したことを発表しています。
OCW Central
https://ocwcentral.com/
講義音声の書き起こしもあるそうです。サイトのソースコードも公開されています。
OCW Central(GitHub)
https://github.com/ocw-central

日本のOCWのリストはここ(クリックするとウイキペディアの記事が別タブで開きます)にまとめられているようです。

「Faradayに学ぶイノベーションの方法―電気モーターの発明を例として」というような内容の動画が公開されました。必見です。

「ロウソクの科学」で有名なMichael Faraday は1821年9月3日に世界ではじめての電気で動くモーターを発明しました。発明に要した時間はたったの一日。それが世界を変えました。このFaradayのようなイノベーションをどうしたら実現できるでしょうか。その秘密を解説する動画が公開されていますので紹介します。Royal Institutionの動画です。
https://youtu.be/z1uOsg2-LTA

ハーバード大学の David Rickettsさんによる講演で、様々なイノベーションを企業(Mastercard, Ubisoft, Disney, General Motors, Dell や Ferrariなど) とともに進めている方だそうです。 201年前の9月3日のFaraday’s Diaryの実物を書画カメラで映しながら電気モータ―の発明の様子が語られているのは必見です。これは観るしかないという動画です!
写真はファラデーの日記の1821年9月3日の最初のページです。以前紹介した記事でダウンロードしたファラデーの日記からとりました。過去記事はFaradayなどでこのブログを検索してみてください。

ファラデーのモーターは再現している方が日本におられます。
こちらも必見の記事で参照をお勧めします。
https://umihoshi.com/index.php?QBlog-20191002-1
「うみほしの部屋」というタイトルのブログで以前の記事でも紹介しましたが、
https://umihoshi.com/index.php?FrontPage
霧箱の作り方やファラデーの様々な実験の再現、放射線の測定など参考になる記事満載です。

新型コロナウイルスワクチンの効果についての動画(NIHでの講演)が公開されています。

COVID-19に対するmRNAタイプのワクチンについての動画をNIH videocastでみることができます。

Understanding adaptive immunity and immune memory to SARS-CoV-2 and COVID-19 RNA vaccines, with lessons for vaccines against other pathogensというタイトルの動画です。(携帯でみたとき技術的な問題によって動画が再生できませんというerror code 100000 がでることがあります。NIH videocastのページでも同じエラーがでてみられないかもしれません。iPadやPCではみられましたので申し訳ありませんが端末を変えてみてください。)
https://videocast.nih.gov/Summary.asp?file=32709


mRNAタイプのワクチンは世界中で接種がすすめられましたが、感染予防にはなぜか効果がないことが確認されているようです。本当に接種が意味があるのかどうか、このビデオをじっくり見てみようと思いました。例によって、英語字幕付でみられますし、動画も字幕もダウンロードできます。上のリンクをクリックして開く動画のページの左下にある「+More…」ボタンをおすと、ダウンロードボタンがでますので、開いたVideoCast Downloaderのメニューから動画のビットレート=解像度をSelect bitrateボタンをクリックして選んでダウンロードしてください。bitrateは150k, 440k, 740k, 1040k, 1240k, 1840kから選べます。携帯で見るには低いbitrateを選び、PCやiPadでみるには最高bitrateでみるとよいでしょう。スライドもくっきり見えます。またCaption textのダウンロードボタンもありますので、必要に応じてダウンロードしてください。)。じっくり見てみたいと思います。

自分の論文をどこに投稿しようかと迷った時、投稿先や関連論文候補を教えてくれるサイト Janeがあります!

まだ空色アサガオは毎日咲き続けています。今朝も百余りの花が楽しめました。絞りの朝顔はほとんど種になって来年用の種を集めてかたずけました。しかし庭の芝生にはいつ落ちたのでしょう、小さな絞りの朝顔が花を咲かせ続けています。今日も一日快晴でした。

昨日は英語を母国語としない人むけの英語論文執筆の教科書を紹介しました。とても良い本だと思いますので是非ダウンロードして読んでみてください。この本の中に、自分の論文をどんな雑誌の投稿すればよいかを教えてくれる(投稿先の雑誌候補をあげてくれる)Janeというサイト(Journal/Author Name Estimator) が紹介してありましたので今日はそのリンクを下に張っておきます。
https://jane.biosemantics.org/
論文のタイトルやアブストラクトを検索窓にペーストして、検索窓の下にあるFind journalsボタンを押すと、投稿先の候補がズラーッとランク付けされて表示されます。これで投稿先のJournal候補が選べます。また下のFind articlesボタンを押すと関連のある論文がこれもランク付けされて一覧表示されます。Find authorsボタンを押すと関連のある論文を書いた著者が一覧されます。著者名の右にはemailアドレス(E-mailボタン)やその著者による関連論文を表示するボタン(Show articlesボタン)がありますので、押すとそれぞれの情報が得られます。Show articlesボタンは関連論文を探すのにとても便利です。Janeにキーワードを含む研究のタイトルやアブストラクトをいれて1)Find articlesボタンを押す、2)Find authorsボタンで表示される各authorについてShow articlesボタンで関連論文を表示する、の二つの方法で、関連論文を効率的に探すことができます。自分の論文のタイトルなどをいれて、一度試してみてください。かなり的確な答えがかえってくるので驚きました。これは使えます。

無料で読める、英語を第二外国語としている人のための英語論文執筆の手引きを見つけました!

英語で科学論文をはじめて書く外国人のための論文執筆の指導書がオープンアクセスで公開されています。
The Pathway to Publishing: A Guide to Quantitative Writing in the Health Sciences  (Springer)という本で以下のリンクから誰でもダウンロード可能です。pdf版とEPUB版どちらでもダウンロードできます。
https://link.springer.com/book/10.1007/978-3-030-98175-4
著者 (スタンフォード大学のStephen Lubyさんと、 ハーバード大学/CDCのDorothy L. Southernさん)はバングラデシュやパキスタンで疫学をもとに現地の健康のために活動してきた方々です。https://lubylab.stanford.edu/
はじめて論文を書く人を指導して論文の原稿を直してあげた豊富な経験をお持ちの先生です。その過程で、初めて論文を執筆する人が犯しがちな誤りのリストをまとめていったそうです。論文を直すときに、「リストの何番にのっている誤りですので見てください」と言うように使うリストが、どんどん膨らんでいったそうです。そのリストの最新版をもとに書かれたのが本書で、part 1では論文の執筆法についての詳細な手引き、part 2ではよくある誤りのリストがそれぞれ詳しい解説と例文つきでのっています。最初の論文の書き方の部では、論文執筆をする具体的な方法、ドラフト版の共著者への回覧と返されてきたコメントを元に改良するやり方、投稿するジャーナルの選び方や、著者の記載順の決め方、gift authorshipなどの問題についてもきっちり書かれています。2022年出版の本ですのでプレプリントサーバーへの原稿のアップロードについても的確に指南されているのはありがたいです。part 2では、よくある誤りが網羅されています。疫学の論文など定量的データを扱う論文を書くときに犯す誤りのリストのみならず、どんな科学論文の執筆でもありがちなエラーもリストされているので、この本は生命科学一般の論文執筆指導書としても大いに役立つものになっています。正しいコンマの入れ方、スペースの入れ方などまで書かれていますし、ポスター発表の手引きまで書いてありますので、どなたにも大いに参考になると思います。この本はオープンアクセスにしてありますがその理由は、お金のない はじめて論文を書こうとする科学者が無料でダウンロードして読める論文執筆指導書を提供するためだそうです。英語で書かれていますが、英語を第二外国語とする人のために書かれた本ですので是非ダウンロードして読んでみてください。論文執筆を指導している先生にも読んで役立つ本だと思います。付録もとても役立ちます。

田口 善弘先生のバイオインフォマティクス(テンソル分解のゲノムサイエンスへの応用)の動画の紹介です。

奈良先端科学技術大学院大学の動画を紹介します。
田口, 善弘 (タグチ, ヨシヒロ) 先生のTwitterで先生の講義の動画がみられることを知りました。Application of tensor decomposition based unsupervised feature extraction to genomic scienceというタイトルです。英語ですが、わかりやすい英語なので私も勉強してみようと思います。田口先生はブルーバックスに「はじめての機械学習」という本を書いておられます。こちらはやさしい入門書でおすすめします。他にもブルーバックスに「生命はデジタルでできている」という本も書かれております。

さて講義の動画ですが、以下のリンクで
https://library.naist.jp/opac/book/102922
上のほうにある2022年10月5日の資料内のMPDASHのボタンをクリックすると
自動再生失敗」というタイトルのポップアップがでて、「自動再生はブロックされました。手動で再生してください。」と表示されます。ポップアップを閉じると下の方に再生ツールバーが出るので、手動再生して視聴してください。

https://library.naist.jp/library/archive_top/st/2022.htmlのページにはいろんな講義がならんでいます。Freeの文字が緑の背景に白抜きでくっきり見える講義は動画が公開されているようです。興味のあるものを見てみるとよいでしょう。