英国で一番有名な統計学者David SpiegelhalterさんのOxford大学での公開講演が面白かったです。 タイトルは、 “Chance, luck, and ignorance: how to put our uncertainty into numbers” – David Spiegelhalter です。動画では、コイン投げの実演や、ケネディ大統領にキューバ侵攻計画の成功確率をどうつたえて許可を得たか(侵攻は失敗におわっています)など、面白い話題とクイズを通して、どのようにあることに対する無知を数値化していくかというベイズ統計の基本がわかりやすく説明されています。彼が英国情報局MI5での講演した時もらったMI5公式マグカップには、情報局員が使うlikelyという言葉は、確率55-75%の意味だというような表が書いてあるそうです。その話が面白いので、今回の講演動画はそのマグカップがでてくる部分から再生するように設定して、埋め込んでおきます。
この動画は、Spiegelhalterさんの今年出版された本に基づく講演動画です。 The Art of Uncertainty: How to Navigate Chance, Ignorance, Risk and Luck’ (Penguin, September 2024) という本で、面白そうです。翻訳がでるといいのですが‥‥。
David Spiegelhalterさんはケンブリッジ大学の教授やMRCの統計ユニットのリーダーを長年つとめケンブリッジ大学の名誉教授です。ベイズ統計の専門家で、リスクの統計的に正しい扱い方の専門家です。医療統計への貢献の他 数々の業績で賞を多数受賞している科学者です。彼は英国王立統計協会会長でしたし、WinBUGS, OpenBUGSなどのベイズ統計ソフトウエアの開発のリーダーでした。Amazonで検索してみるとわかりますが、ベイズ統計の本や統計学の入門書あるいはPyTorchの入門書など多くの本を書いています。日本語訳もいろいろ出ています。彼の本のお世話になった人も多いのではないでしょうか。日本語訳を2つ紹介しておきます。
— 田口善弘@発言は私の個人としての見解であり中央大学やその機関の意見を代表するものではありません (@Yh_Taguchi) December 9, 2024
AGI (Artificial general intelligence:汎用人工知能)はすでに ほぼ実現しているというOpen AIの技術者の人のツイートも注目ですね。いや まだAGIではないというこのツイートへの反論もみられます。 まったくの素人の私見ですが、現在のAIは確率的に挙動するシステムなので、AIの自律的発想を確率的におこなうようにすれば人間のように思いつく能力をもったAIがつくれるのではないでしょうか。それと数学の証明をAIで行うシステムが統合されれば、AGIができるような気がします(もうできている?)。
In my opinion we have already achieved AGI and it’s even more clear with O1. We have not achieved “better than any human at any task” but what we have is “better than most humans at most tasks”. Some say LLMs only know how to follow a recipe. Firstly, no one can really explain…