母から聞いた不思議な体験談を紹介します

今日は科学とは関係のない話の紹介です。私の母から聞いた話です。母は幼いときに実母を病気でなくし、すぐ継母がきて奉公にだされたそうです。母が7歳の時、母のお母さん(当時29歳)が病気で亡くなる日のことでした。親戚が集まっており、私の母は病気のお母さんの隣の部屋で親戚の人に寝かしつけられていたそうです。眠っていた母がふと目をあけると、ふすまのところにお母さんが立っているので、「おかあちゃん元気にならはったんや!」、「おかあちゃんがそこに立ったはるやん!」と喜びの声をあげたそうです。しかし大人には何も見えていないようで、大人たちが、ものすごく怖がっていたと、母が話してくれました。私の母のお母さんはその日に亡くなったのでした。私の京都の家には、私の母のお母さんの位牌がありました。母が毎日その位牌に御線香をあげて手を合わせていたのを覚えています。私の母が亡くなった後、母の位牌も作って仏壇に並べたのですが、片付けているときに二つの位牌の裏を見て驚きました。私の母の命日と、母のお母さんの命日は同じだったのです。年末も近い、寒い京都の冬の日でした。

今日のリンクは以下です。明治大学金子研究室ホームページです。
https://datachemeng.com/
昨日、講談社のKindle ポイント50%セールで明治大学の金子先生の教科書を買いました。「Pythonで学ぶ実験計画法入門 ベイズ最適化によるデータ解析」金子弘昌著。これはとても面白い本ですのでおすすめします。また先生の研究室のホームページの上にあるタブにある「データ解析・研究者に関する情報」というプルダウンメニューをご覧ください。いろんな研究に関する知識をおしげもなく公開されているのでおすすめです。たとえば「データ解析・機械学習」のメニューhttps://datachemeng.com/summarydataanalysis/などをみてください。「学生・研究者へ」というメニューもお勧めします。https://datachemeng.com/forstudentsresearchers/
英語論文の書き方、発表の仕方などなど、様々なtipsも学べます。

無料の電子書籍 free eBooksをProject Gutenbergで探してみよう!

無料の英語の電子書籍を探す時、Project Gutenbergがおすすめです。
https://www.gutenberg.org/
Search and BrowseからBookshelvesを選ぶと、分野別にfree eBooksを探すこともできます。
https://www.gutenberg.org/ebooks/bookshelf/
現代の著者のfree eBookを探すならこちらがいいです。
http://self.gutenberg.org/
Project Gutenbergには、ポアンカレの「科学と方法」、「科学と仮説」、「科学の価値」の三つの本の合本(英語版)https://www.gutenberg.org/ebooks/39713
もありますし、アインシュタインの「相対論の意味」やその他の本、オーディオブックもあります。https://www.gutenberg.org/ebooks/search/?query=einstein&submit_search=Go%21
生物物理学の発展のもとになったような本で、ルネ・トムのカタストロフィーの理論で有名になった本、D’Arcy ThompsonのOn Growth and Form (1919)も読めます。
https://www.gutenberg.org/ebooks/55264
ロバートフックのマイクログラフィアもダウンロード可能です。図はHookeの細胞の有名な顕微鏡による細胞の図です。

上の動画はフックが勤めていたRoyal Societyによるマイクログラフィアの紹介ビデオです。

MRC LMBでのセミナー:DeepMindによるAIの科学への応用とAlphaFoldによるタンパク質立体構造予測についての講演会ビデオ公開のお知らせ

私が短期留学していたことがある英国CambridgeにあるMRC LMB (分子生物学研究所)ではコロナ下の現在、多くのセミナーをネットで公開しています。先日、10月13日午後10時半から夜中の1時まで(日本時間)、タンパク質の立体構造予測で有名なAlphaFoldの開発者John Jumperさんと、AlphaFoldや有名な碁の人工知能ソフトAlphaGOの開発元DeepMind社の創設者でCEOのDemis Hassabisさんの講演がライブでありました。今回の講演は、ライブ限定でネットでは公開しないということで眠いのを我慢して視聴していたのですが、本日YouTubeで2つの講演ともに公開されましたのでお知らせします。わかりやすい講演ですので是非ご覧ください。
どちらの講演もYouTubeの再生画面の下のほうにある字幕ボタンを押せば、英語字幕が自動生成されますので字幕オンでご覧になるのをおすすめします。日本語の講演の自動字幕生成機能はまだまだ使い物にならないことが多いですが、英語の講演の字幕自動生成機能は結構信頼性が高いです。

MRC LMBのYouTubeチャンネル(ここをクリック)にはその他の面白い動画もありますので、いろいろ探して視聴されるとよいと思います。

Kendrew Lecture 2021 pt1 – Using AI to accelerate scientific discovery – Demis Hassabis

Kendrew Lecture 2021 pt2 – Highly accurate protein structure prediction with AlphaFold – John Jumper

論文のレフリーのやり方―おすすめの査読の手引き書がでています

論文をだすようになると、査読依頼がくることが増えてきます。昔は査読の仕方は先輩や先生に教えてもらっていたのですが、最近とてもよい本が出たので紹介します。水島昇さんの本です。
「科学を育む 査読の技法+リアルな例文765」(羊土社)という本です。
https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758121132/22.html
水島さんはノーベル賞を授賞された大隅先生の協同研究者でもあり、同時受賞を推す方も多かったと聞いています。私がJSTのさきがけの研究費をもらっていた時の仲間です。日本生化学会の会長もされていたことがあり、最前線で活躍されている科学者です。
この本は例文ものっていて、私が前に紹介していたように、オンラインで公開されているレフリーのコメント(たとえばここここにあります。前のEMBO journalのサイトでは論文を開いて、Peer Reviewというタブをクリックするとみられますし、後のeLifeのサイトでは論文を開いて、横のReferecesの下にあるDecision Letter―これは論文を掲載するかしないかなどについて編集部から著者へ送られてくるメールのことです―のところをクリックするとみられます)から学ぶ方法と組み合わせると、査読の要領がよくわかる絶対おすすめの本です。是非購入してお手元におかれることをすすめます。

なお九州大学の方はMaruzen eBook Libraryで無料で読めます。オンラインで読むのもいいですし、ダウンロードして読むのもおすすめです(ただし1日60ページの制限があります)。他大学の方もそれぞれの図書館がMaruzen eBook Libraryを契約しているならそちらで読むことが出来ると思います。
今日の写真は、秋の青空にかかる月(9月29日撮影)を背景に、落ち葉の季節の桜の木にかかったクモとクモの巣が写っています。拡大してよくみると一番下の枝の尖端あたりに蜘蛛がいるのがわかるのですが‥‥
昨日は散歩の途中、家の近くの路上でタヌキがたたずんでこっちを見ていました。ちょっと離れていたので、写真を撮ったのですがうまくとれませんでした。長いしっぽでよその家の庭にはいっていきました。間近にタヌキをみたのははじめてです。ハクビシンも住宅街をうろついています‥‥。

癌の糖鎖生物学―NIH videocastの紹介です

秋が深まってきたようで、近所では稲刈りの真っ最中です。今日からこのブログのスタイルをちょっと変更して、短い記事をこまめに投稿していこうと思います。長い記事は書くのに時間がかかるので、こちらは今までと同じ頻度になると思います。

いつも紹介しているNIHのvideo castのサイトに今月(2021年)9月16日と9月17日にわたって開催されたGlycobiology of Cancerという講演会の動画リンクがアップロードされています。初日の16日の分がこちら2日目の17日の分がこちらにありますので画面左下の+Moreの部分をクリックして開く画面で、Downloadのボタンをクリックしてダウンロードしてご覧ください。画質はビットレートで、1240k、1440k、1840kの三種類が選べます。ダウンロードした動画は、f4vファイルという形式で作成されており、1840kの場合は2ギガちょっとのサイズですのでダウンロード先の空き容量を確かめてからダウンロードしてください。f4vファイルはMPC-HCなどの無料版動画プレーヤーで再生できます。英語がちょっとと思われる方は同じDownload画面に、スクリプトのダウンロードリンクもありますので、まずは英語の講演のスクリプトをダウンロードして、それを眺めながら自分の興味のある講演だけをみるとよいと思います。
下には講演の演目を並べておきます。

一日目(September 16, 2021)1:00-5:00p.m., EDT
Session I: Cancer Progression & Metastasis(Chair, Dr. Karl Krueger, Program Director, NCI)
1:00p.m., Dr. Gerard C. Blobe, Duke University Medical School
Loss of ALK4 Function Promotes Cancer Progression Through Reprogramming of Receptor Glycosylation
1:30p.m., Dr. Kevin Yarema, Johns Hopkins Medical School
Metabolic Glycoengineering Labeling of Sialic Acid for Early Cancer Detection
2:00p.m., Dr. Prakash Radhakrishnan, University of Nebraska Medical Center
Cancer-associated Short O-glycans in Pancreatic Cancer Malignancy
2:30p.m., Dr. Charles Dimitroff, Florida International University
The Role of Hypoxia Driving Melanoma Glycobiology Signature

Session II: Diagnostics & Therapeutics(Chair, Dr. Neeraja Sathyamoorthy, Program Director, NCI)
3:15p.m., Dr. Joseph Contessa, Yale University Medical School
Developing an Inhibitor of N-glycosylation for Cancer Therapy
3:45p.m., Dr. Steven Banik, Stanford University
Targeted Protein Degradation from the Extracellular Space
4:00p.m., Dr. Mia L. Huang, Scripps Department of Molecular Medicine
Tools to Discover and Surveil Glycoconjugate Targets in Cancer Biology
4:15p.m., Dr. Dannielle Engle, Salk Institute for Biological Studies
Interception of the Aberrant Glycan CA19-9 in Pancreatic Disease
4:30p.m., Dr. Edgar Engleman, Stanford University School of Medicine
Targeting Dectin-2 for Tumor Immunotherapy
5:00p.m., Adjourn

二日目(September 17, 2021)1:00-5:15p.m., EDT
Session III. Cell Signaling (Chair, Dr. Neeraja Sathyamoorthy, Program Director, NCI)
1:00p.m., Dr. Mauricio Reginato, Drexel University
O-GlcNAcylation: Linking Signaling and Metabolism in Cancer
1:30p.m., Dr. Virginia Shapiro, Mayo Rochester
ST8Sia6 Promotes Tumor Growth in Mice by Inhibiting Immune Responses
2:00p.m, Dr. Anita Hjelmeland, University of Alabama Birmingham
A Protumorigenic Role for ST6Gal1-Mediated Sialylation in Brain Tumor Initiating Cells
2:30p.m., Dr. Thomas Clausen, University of California San Diego
Binding of Malarial VAR2CSA to Oncofetal Chondroitin Sulfate Depends on Sulfation and Ligand Accessibility

Session IV. Glycoproteomics & Informatics (Chair, Dr. Karl Krueger, Program Director, NCI)
3:15p.m., Dr. Richard Drake, Medical University of South Carolina
Integrated Workflows for Carbohydrate Antigen Immunohistochemistry, N-glycan Imaging Mass Spectrometry and Targeted Glycoproteomics on the Same Tumor Tissue Slide
3:45p.m., Dr. Stacy Malaker, Yale University
Revealing the Cancer-Associated Mucinome
4:00p.m., Dr. Hui Zhang, Johns Hopkins School of Medicine
Characterization of Human Cancers by Glycoproteomics
4:30p.m., Dr. Raja Mazumder, George Washington University
Exploring Cancer Mutations and its Effect on Glycosylation Sites Using GlyGen Supersearch
4:45p.m., Dr. Lingjun Li, University of Wisconsin
Development and Application of Chemical Tags for Quantitative Glycomics and Glycoproteomics
5:15p.m., Adjourn
今日も長くなりましたが、面白そうな講演なので是非聴いてみてください。

英単語の発音を調べるサイト―FASTA, GWAS, RNAseq, glycocalyx, Entrezなど正しく発音できますか?

毎日うだるような暑さですがお元気でしょうか。今日は英語の話です。
英語で発表しようとする時や、会話のとき、この単語の発音でいいのかな?と思うことがよくあります。そんなときはYouGlishというサイト(リンク集にいれてあります)にアクセスして、検索窓に発音を調べたい単語を入れて、Say It!というボタンを押しましょう。するとYouTubeの音声コーパスからその単語を含む動画を選び出して再生してくれます。動画の下には、その単語を含む文(字幕)が表示されます。いくつかの動画をみて比較したいときは、次の動画のボタンを押すと別の動画が同様に再生されます。これは便利なサイトです。Improve your English pronunciation using YouTubeというタイトルのサイトです。

ブックマーク必須のサイトですので、是非試してみてください。
以下はこのサイトを使ってみるための 練習問題です。それぞれの単語を検索窓にいれて発音を調べてみてください。面白い動画も見つかると思います。

RNAseq  (アール・エヌ ・エー・セックという人が多いですが‥本当はどう発音するでしょう)
glycocalyx (細胞表面を覆っている糖衣)
sialic acid  (シアル酸)
GWAS (ゲノムワイド関連解析―この解析でABO式血液型物質合成遺伝子と血液凝固に関係があることや、新型コロナウイルスの劇症化とABO式血液型が関連することも解明されています)
FASTA  (塩基配列やタンパク質のアミノ酸配列を記述する標準記載形式です。ファスタという発音も正しいですが、ファストエイと読む人も多いです)
Entrez (NCBIのデータベースの入り口ですが、フランス語として読むようです), genome (ゲノムですが英米人の発音はどうでしょうか?)
Lucretius (ルクレチウス)
などなど、いろいろ遊んでみてください。

出てくる動画は、基本的なものが選ばれているので、動画をはじめから見るのも勉強になりますよ。

写真は散歩の途中でみつけた錦鯉です。なんと川の中を泳いでいます。梅雨入りのころには上流500メートルあたりに泳いていましたが、梅雨の増水で流されたようで少しづつ下流へ移動して今は橋の下で悠々と泳いでいます。これを書いている最中に町内で野生のサルが出没しているので出会ったら家の中に避難するようにという放送が入りました。イノシシやタヌキは時折見かけますが、サルは怖いですね。京都の家の柿の木には毎年サルが実を食べにやってきていました。飼っていた犬が木の上にいるサルに吠えて、まるで絵本のような情景でした。近くの駅では、小学校の下校時にサルが電車の駅のベンチに座っていて、子供たちが逃げるようにして電車に乗り込んでいたそうです。昔の話です。

科学英語の書き方についての無料オンラインコース(スタンフォード大学医学部)の紹介です

五月になってあたりは緑と花にあふれています。

今日はゴールデンウイークなので無料のオンライン英語コースの紹介です。連休中にちょっと見てみるといいと思います。スタンフォード大学医学部の准教授(疫学や統計学、およびwritingの専門家)のかたがやっているオンラインコースです。

登録して無料で受講することもできますし、
https://www.coursera.org/learn/sciwrite
過去のビデオは下のリンクをクリックしてYouTube動画のリストを表示して見られますので、それを順番にみるだけでも勉強になります。YouTubeでは字幕もだせるので、聞き取りの練習にもなると思います。
https://www.youtube.com/channel/UC-wb-n89yM0lBiP2QltsDaA/videos
が過去ビデオの一覧です。下のビデオはイントロです。

写真は、近所に咲いていた藤の花とキンラン(金蘭)の花です。今年のキンランは例年の花にくらべてとても元気がよくて花もしっかり開いていました。どちらの花も4月下旬の撮影です。拡大するには画像をクリックしてみてください。

Firefoxの不具合をリフレッシュ機能で解消する

昨日はFirefox の古いesr版を最新版へとアップグレードする方法とScrapBookやSageのアドオンの代替品を紹介しました。スムーズにアップグレードできる場合とできない場合がありましたが、後者の場合はFirefoxのバージョンを上げたり、下げたりいろいろいじっていたのがうまくいかない原因だろうと思います。
後者の場合ですが、無事にScrapBookとSageの代替品のインストールも終わって、どちらもうまく使えるようになったので一安心して、再起動すると、なんとツールバーのScrapBookとSageのアイコンが透明になって、マウスをあてると、そこにアイコンは存在するのですが押してもうまく動きません。そして設定したscrapbook.rdfの場所や、Sage feedsの場所の設定も消えてしまっていて初期設定に戻っていました。いろいろGoogle検索したのですが解決法はみつからず、結局Firefoxのリフレッシュを試したところ、うまくいって不具合を解消できたのでやり方をメモしておきます。

リフレッシュのやり方はここにあります。
https://support.mozilla.org/ja/kb/refresh-firefox-reset-add-ons-and-settings

リフレッシュすると、アドオン(拡張機能)やその設定などは消えてなくなりますが、ログインパスワードを含むログイン情報、ブックマークなどは保存したままFirefoxの不具合が解消されるそうです。不具合のあるFirefoxで、上のリンクにアクセスして、ページ内のリフレッシュボタンを押すなどするとリフレッシュが始まります。リフレッシュ中に今までのprofileフォルダはOld Firefox Dataという名前のフォルダとしてデスクトップに保存されるので、デスクトップフォルダの空容量がprofileフォルダを保存するのに十分かどうかを、リフレッシュの実行前に必ず確認しておいてから実行してください。このOld Firefox Data フォルダには前のprofileがそのまま残っていますので、リフレッシュで不具合が出た場合は、このprofileから復旧できます。

リフレッシュが終わるのに時間がかかる人が多いかもしれませんが、じっとまちましょう。しばらくするとリフレッシュが終わります。私の場合、復元とかいうボタンがでたので押しました。終わると私のブックマークタブとかもきれいになくなっていて失敗かと思ったのですが、右上の三本線ボタンを押して、ヘルプ、トラブルシューティング情報、profileで確認すると全く新しいprofileフォルダができているのがわかりました。その中にはたしかにブックマーク情報もはいっているようでした。これを確認した後再起動すると、(記録をとっていなかったので二回目の再起動後かもしれません)めでたく前のブックマークやログイン情報その他が復活しており、ログイン情報も残っているのがわかりました。リフレッシュの仕様によって、すべての拡張機能(機能拡張、アドオン)はなくなっているので、さっそくSage-likeScrapBeeLie Science Dictionary Tool WebExtensionなどのアドオンをインストールしました。最後のアドオンは、Life Science Dictionaryのアドオンで、マウスカーソルを英語にあてると訳や例文がポップアップするものです。pdfをブラウザで表示すればpdfを読む時にもポップアップ辞書として使えます。私は文献の整理にZoteroを使っていますので、Zoteroのページにいって、Zotero Connectorというアドオンをインストールしました(firefoxの機能拡張ページにzoteroといれても見つかりませんでした)。このアドオンはZoteroを起動しておいた状態でツールバーのZotero connectorアイコンをクリックすると文献情報やpdfを一発でZoteroにダウンロードするものです。ZoteroはEndNoteなどのように文献整理、論文の文献欄の作成などができるソフトです。いろいろな無料文献ソフトの中では個人情報の扱いが一番ちゃんとしているようなのでここ数年はこれを使っています。

写真は散歩の途中でみつけた からすうり です。梅の木にからまっています。後ろに見えるのは柿です。秋も深まってきていますが、ここ数日、福岡は20度を越えていて、暑いです。

夏のおすすめ本2020―その2 夏目漱石の「明暗」の完結編など

今日は肩のこらない小説などを紹介したいと思います。夏目漱石の本は青空文庫で簡単にダウンロードして読めるのでおすすめですが、未完に終わった最後の小説「明暗」を完結させた小説があります。「続明暗」というタイトルで、私は去年、漱石の「明暗」に続いて読みましたが、とてもうまく完結させてあってうまいハッピーエンドになっていました。

漱石が胃潰瘍で亡くならなかったら、このような完結の仕方になったかもしれないという終わり方でした。この「続明暗」は有名な小説家水村美苗さんの作品で、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞しています。去年NHKでやっていた夏目漱石をあつかった100分de名著の番組の中にも、この本が飾ってありました。とても面白い本ですので、是非読まれるのをおすすめします。

水村さんは、小説家でその他にも多くの賞を授賞されています(野間文芸新人賞や読売文学賞)。12才の時から米国で過ごされた方でイエール大学卒業。プリンストン大学で日本文学を教えておられたこともあり、「日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で」という精緻な論説も書かれています。この本は大変評判になり小林秀雄賞を受賞した他、
The Fall of Language in the Age of Englishという題でコロンビア大学出版会から英訳が刊行されています。今は文庫化されているのでこちらも是非お読みください。英語で論文を書くことについて深く考えさせられる本でもあります。松岡正剛さんの千夜千冊にも紹介されています。

以前このブログで紹介したABC予想を解決された望月新一先生のブログでも、日本語と外国語という観点の記事で、水村さんについて触れられておりました。この望月先生のブログの記事は、米軍基地問題や北朝鮮問題、数学の意義についての考察のほか、論文の書き方や英語についての考察が詰まっていて、とても示唆に富む内容ですのでご覧ください。望月先生は古代ギリシャ語、ラテン語、サンスクリットなどを学ばれたそうですが、私達の苦手な定冠詞(英語のthe)や不定冠詞(英語のaとan)についていえば、古代ギリシャ語には不定冠詞はなく、ラテン語や現代ロシア語には定冠詞も不定冠詞もないのだそうです。

オープンアクセスの電子ブックをダウンロードしてみよう―Pythonや制御理論や統計学の教科書、力学の教科書やFelix Kleinについての本などなど

以前の記事に書きましたが、分子生物学会のランチョンセミナーでオープンアクセスの電子ブック(無料で読める電子ブック)を探せるサイトDOAB(Directory of Open Access Book)を紹介しました。リンク集にもリンクをのせてあります。今日、ちょっとのぞいてみるといろいろオープンアクセスの本が新しく公開されていました。検索窓にPythonと入れて検索してみると、Pythonに関連した本がずらずらとでてきます。本のLicenseの下にある
Abstract | Keywords | Free access | Buy the book |の部分のFree accessのリンクをクリックすると本がダウンロードできます。いろいろな本がありますがPythonを学ぶにはIntroduction to Scientific Programming with Python
Authors: Dr. Joakim Sundnes in Simula SpringerBriefs on Computing。Springer Nature (2020) とか
Programming for Computations – Python
Authors: Linge, Svein — Langtangen, Hans Petter
Book Series: Texts in Computational Science and Engineering, Springer Nature (2020) などは面白そうです。
また神経科学へのPythonの応用を紹介している本で
Python in Neuroscience
Authors: Eilif Muller — James A. Bednar — Markus Diesmann — Marc-Oliver Gewaltig
Book Series: Frontiers Research (2015)Publisher: Frontiers Media SA
も神経科学に興味がある人には面白いのではないでしょうか。

検索窓にソフトウエアのMathematicaをいれて検索すると、こんどは制御理論の教科書がでてきました。Mathematicaを使って制御理論を学ぶ教科書のようです。
Control Theory Tutorial: Basic Concepts Illustrated by Software Examples
Author: Steven A. Frank Book Series: SpringerBriefs in Applied Sciences and Technology, Springer Nature (2018)

ほかにもいろいろ面白そうなオープンアクセスの本があります。Browseボタンを押して色んな本をタイトル、分野、そして出版社別にながめることもできます。Publisherで検索すると、各出版社から何冊くらいオープンアクセス本がでているかがわかります。とても多くのオープンアクセス本をだしているSpringer Nature社の面白そうなタイトル(2019-2020年発行)を以下にならべておきますので、検索してみてください(直リンクははってないので、上のサイトでタイトルで検索するなどしてみてください)。科学だけではなくて哲学、社会学の本とかもあります。たとえば王陽明の紹介本とかもありました。

Make Life Visible
Prof. Yoshiaki Toyama, Ph.D. Atsushi Miyawaki… (2020) 生物科学の可視化の技術の本のようです。

Statistical Population Genomics
Julien Y. Dutheil in Methods in Molecular Biology (2020)

Gene Drives at Tipping Points
Precautionary Technology Assessment and Governance of New Approaches to Genetically Modify Animal and Plant Populations
Prof. Dr. Arnim von Gleich… (2020) ジーンドライブについての本

Data Journeys in the Sciences
Dr. Sabina Leonelli, Dr. Niccolo Tempini (2020)

The Amazing Journey of Reason
from DNA to Artificial Intelligence
Mario Alemi in SpringerBriefs in Computer Science (2020)

Introduction to Scientific Programming with Python
Dr. Joakim Sundnes in Simula SpringerBriefs on Computing (2020) これは最初に紹介した本です。

The Pangenome
Diversity, Dynamics and Evolution of Genomes
Dr. Herve Tettelin, Duccio Medini (2020)

Bioimage Data Analysis Workflows
Dr. Kota Miura, Dr. Nata?a Sladoje in Learning Materials in Biosciences (2020)

Good Research Practice in Non-Clinical Pharmacology and Biomedicine
Editors :Anton BespalovMartin C. MichelThomas Steckler 薬学や医学での研究の再現性、正しいサンプリング、実験デザインなどを教えてくれる本です。

The Everyday Life of an Algorithm
Authors: Daniel Neyland アルゴリズムのやさしい紹介の本。

Principles of Mechanics
Fundamental University Physics
Salma Alrasheed in Advances in Science, Technology & Innovation (2019) 物理の力学の本

The Ethics of Vaccination
Dr. Alberto Giubilini in Palgrave Studies in Ethics and Public Policy (2019) ワクチン接種の必要性を議論している本

Understanding Statistics and Experimental Design
How to Not Lie with Statistics
Prof. Dr. Michael H. Herzog… in Learning Materials in Biosciences (2019) 統計学と実験計画法の教科書

The Legacy of Felix Klein 数学者フェリックス・クラインについての本
Prof. Dr. Hans-Georg Weigand… in ICME-13 Monographs (2019)

The Brownian Motion
A Rigorous but Gentle Introduction for Economists
Authors;Andreas Loffler, Lutz Kruschwitz 経済学者のためのブラウン運動の理論の教科書。

写真は5月ごろに撮影したバラの花をホテルにしているアマガエルです。昼間はこのバラの花の部屋の中でじっと休憩していますが、夜になると外にでかけて大きな声で鳴きます。今も外はカエルの声がにぎやかです。