新年あけましておめでとうございます!
福岡は快晴です。朝歩いていると太陽がのぼってきました。あたたかい元旦です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新年あけましておめでとうございます!
福岡は快晴です。朝歩いていると太陽がのぼってきました。あたたかい元旦です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
Firefoxの更新をした後、タブを開いてしばらくすると
とかいうメッセージがタブを開くたびにクラッシュしました。古いESR版から最新のFirefox Quantumに移行しようとしたのにこれではうまく移行できません。いろいろ解決策をネット検索してみました。私の場合、Firefoxをセーフモードで起動してもなおらず、Firefoxを新しくインストールしなおしてもだめでした。 古いバージョンにもどすとクラッシュは起こりません。ネットに書いてあるhardware acceleration を切るというのも効果なしでした。ネット検索しても以上のような解決策ばかりでしたが、さらにねばってネット検索してみると、Firefoxのurlをいれるところに、about:configとうちこみ、 動作保証対象外になりますという警告がでても危険性を承知の上で使用すると選び(下のギャラリーの左の写真をクリックしてください)、開く画面で、webgl.disabledのところ、falseになっているいのを右クリックで「切り替え」(toggle)をクリックしてtrueになおすとよいことがわかりました(下のギャラリーの写真の右側をクリックしてください)。私は最新版のFirefoxを使っていますがこれでタブを開くたびにクラッシュしなくなって無事、古いバージョンから最新バージョンに移行できました。トラブルで困っている方の参考になれば幸いです。
福岡はすっかり冬らしくなり小雪がちらつく年末でした。ただ寒さはそんなにひどくなく大みそかは快晴で近くの丘で凧揚げなどを楽しめました。今日の元旦の朝には卒業生の方たちから結婚のお知らせの年賀状や、嬉しい知らせの電話などをいただきました。年賀状もいろんな方からとどいていてゆっくり読ませていただきました。旧年中は本当にお世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
本年も皆様にとってすばらしい一年でありますように!
新学期もはじまりました。お知らせしておりましたように、九州大学の野村研のホームページの内容をこのサイトに4月はじめにすべて移動させました。移動にあたってリンク切れなどをチェックして内容を最新にしましたので、今後は九州大学のホームページではなく、こちらをご覧ください。移動にともなって九州大学の野村研究室のホームページの更新を停止します(しばらくは九大の野村研究室のホームページはのこしておいてくださるとのことです。)今後とも、どうぞこのホームページをよろしくお願いいたします。
さて、今年はことのほか桜が美しく、3月の末に私達のお世話になっていた九州大学のコラボステーションⅡ周辺の桜を写真にとりに行きました。九大の馬出 病院地区の桜は今年もきれいに咲いていました。桜が散るとアザミがきれいに咲く季節です。今はアザミと八重桜が福岡とその周辺で満開です(下のギャラリーをご覧ください。3月末の馬出病院地区の桜、今日撮影したアザミと八重桜の写真をのせています。卒業生の方々には馬出の桜は特に懐かしいと思います)。
「科学を学ぶ人のために」の、話題としては、今日は最近見つけた数学の教科書を紹介しておきます。学習院大学の田崎晴明先生が公開されている無料の教科書で、「数学:物理を学び楽しむために」というタイトルの、とてもわかりやすい教科書です。是非ダウンロードして読んでみてください。WolframAlphaについても触れられていておすすめです。
岡田節人先生が1月17日朝にご逝去されました。先生には3年ちょっと前、ハリソン賞のメダルの交付セレモニーで岡田研究室メンバーが集まったときお目にかかったのが最後となりました。元旦のブログに書いた氷川丸でWaddingtonのもとに留学された先生は、先取の気風のある彼から多くを学ばれたとのだと思います。Waddingtonは発生学研究にラジオアイソトープをとりいれたり、影響力の大きい発生の教科書を書いてepigenetic landscapeの概念を提唱したりという、いち早く最新のテクノロジーやアイデアをとりこむタイプの研究者だったと思います。後には力学系の理論にも興味をもち、R. Thomのカタストロフィーの理論を応援したりもしています。
岡田先生は細胞接着と分化転換をラボの二つの柱にされており、私が入学したときには竹市先生たちが細胞接着の物理モデルを提唱していたCurtisの本をセミナーで勉強しておられたと聞きました。van der Waals ?London forceとか、岡田先生がつぶやきながら講義されていたのも覚えています。電子スピン共鳴をやっている先輩もおられました。細胞接着のほうは竹市雅俊先生のグループのカドヘリンの発見に結実しましたが、そのブレイクスルーも岡田先生が出張で仕入れてこられたモノクローナル抗体という最新の実験手法をとりいれよう、という提案が実行されたことから生まれたのでした。(第一回の福岡で開催された分子生物学会でモノクローナル抗体の発表を岡田研究室がしたのを覚えています。)また細胞接着分子を欠失したマウスをつくろうという遠大な計画のもとに、F9細胞で細胞接着分子の研究をおこなったのもブレイクスルーのもとだったと思います。とにかく先進先取の先生でかつ、メンターとして後進にいつもやさしい気遣いと応援を(ラボのメンバーであるか否かはかかわりなく)してくださる先生でした。
写真は私が修士二年とのときに先生に同行してフランスのLe Douarinのラボに滞在したときのもの、そして九州大学に特別講義に来て頂いたときのものです。当時、講義室はぼろぼろでマイクも無く、教卓が講義中に壊れて先生と近くの学生が手で崩壊をくいとめたというのも思い出です(その後、教室にマイクが備わり、教卓も補修されました)。教室が満員になった特別講義で、学外からも多くの先生がたが聴講にこられていました。写真を撮るときに、3人でうつったら真ん中の人が早死にするとかいうし…などといわれて、学生と一緒に写真におさまられた先生です。そのさりげない気遣いに先生のメンターとしての風格を感じたものでした。
江口吾朗先生が決定的な実験を行われた分化転換transdifferentiationの業績をはじめとして、神経性網膜の分化転換などの研究も展開されました。こうした業績をまとめたTransdifferentiationというモノグラフや「発生における分化」という本にはこうした分化転換の御仕事がまとめられています(私の撮った写真もどちらにも載っています)。いったん分化した細胞が分化転換して配偶子などになるという現象(クラゲなどでみつかった現象)も一般向け解説書で紹介され研究者の卵に多くのインスピレーションを与えました。
分化転換という言葉は、しばらく主要な発生の教科書から消えてしまいましたが、発生で重要な役割を果たしている例がしだいに蓄積し、MyoDなどの転写因子を培養細胞に導入して筋肉をこしらえるというような分化転換の実験が注目され、分化転換という言葉が教科書や論文に頻繁にみられるようになった後、iPS細胞が誕生しました。
岡田先生のことはまた、折にふれてお伝えしていこうと思います。
寒波が到来するようですが、どうぞ皆様、お体を大切になさってください。
先生のご冥福をおいのりいたします。
11月13日の日曜日は福岡市民マラソンで、折り返し点の九大伊都キャンパスが地デジ中継で映っていました。
私達の研究室が馬出のコラボステーションⅡからこの伊都キャンパスへ移転して10月1日で一年になりました。院生や四年生の皆さんの頑張りのおかげで無事移転を完了できて
本当に感謝しています。移転の中で行われた卒論も見事に完成させ、線虫糖鎖遺伝子データベースCGGDBの大改良や、今まで硫酸化されていないとされていた線虫のコンドロイチンに硫酸化されているものがある(ヘパラン硫酸くらいの量がある)という私達のCRESTでの成果の完成と論文発表も終えることができました。
今年の9月19日、Journal of Biological Chemsitryにonline版が掲載され最近印刷版も発表しました。
投稿して2週間かからずに採択されましたので、プレスリリースを薦められたのですが記者会見は見送りました。
ラボの移転一周年を記念して福岡市海づり公園(写真)に皆ででかけました。九大の近くで海づりができるんです!九大伊都キャパスから車でほんの10-15分程度のところにあるのが有名な福岡市海づり公園です。釣り道具は公園で貸してくれる(有料)ので、大きなアイスボックスだけもって出かけました。大きすぎるボックスでは?と思いましたが、すぐにタイがつれました。
タイの他に、スズメダイ、アジがどっさり、イワシ、メジナ、カワハギ、50 cmをこえるボラもつれて鮮魚店でさばいてもらってお刺身にしていただきました。ボラは新鮮なものはとてもおいしいと鮮魚店のご主人。たしかにおいしかったです。九大にお越しの際、時間があれば是非、海釣りも楽しんでみて下さい。
福岡では毎日猛暑日がつづいており、空は雲がない毎日です。
大学院入試やオープンキャンパスも終わり、11日から16日まで一斉休止実施期間も終わりましたが、夏真っ盛りで本日も熱中症警報がでています。
8月6日土曜日のオープンキャンパスでは多数の生徒さんや先生がたに来学いただき、にぎやかな一日を過ごせました。 暑い中、九州大学を訪れてくださってどうもありがとうございました。 研究室を訪問してくれた高校生のみなさんには、糖鎖生物学の話をきいてもらいました。その中で紹介した糖鎖生物学と病気について考えさせてくれる映画 「小さな命が叫ぶとき」(原題:Extraordinary Measures)はレンタルビデオ屋さんなどでよく見かけます。夏休みにおすすめの映画ですので、ぜひご覧ください。
グリコーゲンがうまく分解されないためにおこるPompe(ポンぺ)病という病気の治療についてのDuke大学での実話に基づく映画です。ハリソン・フォードが治療薬を開発する研究者を演じており、病を抱える子供たちを救おうと製薬会社をたちあげる父を ブレンダン・フレイザーが演じています。
リソソームで 糖鎖がうまく分解されないことで起こる病気はリソソーム病(ライソソーム病、ライソゾーム病ともいいます)の一種ですが、不具合のある分解酵素によって様々なものが知られています。日本でも様々な研究室で治療法の開発がつづいています。
今年は冬がとても寒く、夏がとても暑いからでしょうか、自宅の庭には例年になく たくさんユリが花開きました(写真は朝とったユリの影です)。 まだ大学院入試や就職活動が続いている学生さんも多いと思います。夏バテしないように、気をつけて頑張ってください。
再び実験ノートについてです。 あまり知られていいないのですが、実験ノートにタイムスタンプ(タイムスタンプサービスを提供している会社の一例です)を押しておくのが必須になりつつあります。
最近では知的財産権の主張のためにも実験ノートが大事だとされています。しかし日本とアメリカの知財の扱いの違いによって、先取権の主張のためには実験記録にタイムスタンプが押してないとアメリカでの裁判には勝てないことが話題になっています。
つまり実験がいつ行われたか、ある発見や発明がいつ行われたかを証言するためにタイムスタンプ入りの資料の作成が必須になるケースが増えているということです。新発明や新発見をして知的財産権を主張したいときには、発明・発見の日付が入ったデジタル資料にタイムスタンプを押して保存しておかなくてはなりません。タイムスタンプというのは、デジタル資料に改ざん不可能な時刻を組み込むサービスで、タイムスタンプを付加した資料は、内容と作成日作成時間が不可分となっており内容と作成日時の改ざんが不可能になっています。通常、タイムスタンプサービスをしている会社にコンピュータのファイル(暗号化ファイルも可能)をアップロードしてタイムスタンプを押してもらうという形をとります。
紙の実験ノートに日付入りの記録をとりその内容を上司などが確認したという署名入りの、よくある実験ノートでは外国での裁判には不十分だと心得ておいてください。紙のノートはあとから簡単に追記ができますので不十分だということは想像できると思います(昔、FBIが実験ノートに貼ってあるプリンタのインクの経時変化を調べた事件がありました)。
米国の裁判で発明の先取権を争った経験のある、知り合いの社長さんによると、米国の裁判所は改ざんが容易な紙のノートはもちろんとりあってくれませんが、国際規格にそった基準でつくられた、日本の会社が提供しているタイムスタンプを押したデジタル資料も取り合ってくれなかったそうです。米国のタイムスタンプ基準は国際標準の規格プラスαの条件がいっぱいあり、それをみたしていないと米国での裁判には勝てないのだそうです。幸いその方は日本のタイムスタンプと米国のタイムスタンプ(一例はここ)
の両方を押したデジタル資料を保存していたので後者を提出して、発明の先取性を主張したところ、めでたく裁判には勝てたそうです。郷に入れば郷に従えということで、こうしたタイムスタンプの利用の実体を知らないばかりに競争に敗れている日本の研究者があとをたたないとのことです。
科学を学んでいる皆さんもぜひ一度タイムスタンプというのを学んでおいてください。
今年のお正月は3月下旬から4月上旬なみの温かい日もありましたが、一昨日からは最高気温が氷点下という40年ぶりとかの寒波に見舞われています。私たちのいる九大伊都キャンパスへはバスが走っているのですが、降雪で運休とのことで大学の授業は休講、予定されていた会議は休会となりました。そこで本日はこのサイトのリンク集を見直して、リンク切れなどを修正し、廃止されたサービスは代替のサイトに変更しましたのでお知らせします。変更したリンクには、無料で使えるFirefoxの機能拡張であるWeblioの辞書を自動でひいてくれるもの(webliopane)など目新しいものもありますので、ご覧ください。
今日は英語の勉強に役立つ辞書と論文発表やプレゼンについての本をいくつか紹介したいと思います。: 私はiPadも使っていますが、iPadで一番役にたっている英和・和英辞書はウイズダム英和・和英辞典2というアプリです。英語を書くときに語法をチェックするのに便利です。また英英辞典アプリはいろいろ試しましたが、論文を書いたり本を読んだりするのに最も便利(ほかの学習用辞典などではのっていない、知りたい意味がたいてい書いてあるという)な英英辞書アプリはMerriam-Webster Dictionary HDです。広告のでる無料版もあるはずですので一度試してみてください。九大の人は図書館のJapanKnowledge Libというサービスにアクセスすると、百科事典のほか、ランダムハウス英和辞典、コビルド英英和などのほか、日本大百科全書なども検索、利用できますので参考にしてください。 また研究社のオンライン辞書(リーダーズ+プラス、ルミナス、新英和、新編英和活用大辞典、その他いろいろ)も九大の人は利用できます。
さらに、Oxford English Dictionaryという権威ある英英辞典も九大の人は使えますので、試してみてください。
最後に英語での情報発信の本ですが九大の契約しているSpringerの電子ブックからは以下のような本がダウンロードして読めますので利用してみてください。Adrian Wallworkの本です。
English for Academic Research: Grammar Exercises
English for Academic Research: Vocabulary Exercises
English for Academic Research: Writing Exercises
English for Research: Usage, Style, and Grammar
Presentations, Demos, and Training Sessions
Meetings, Negotiations, and Socializing
Email and Commercial Correspondence
Telephone and Helpdesk Skills
CVs, Resumes, and LinkedIn
User Guides, Manuals, and Technical Writing
私達の研究室ではヒトの糖鎖遺伝子の機能をモデル生物線虫C. elegansで研究するため、全ヒト糖鎖遺伝子のオーソログ遺伝子を同定してその網羅的な機能阻害をおこなってきました。秋好さんの論文はその集大成となる論文で、181個の線虫のヒト糖鎖遺伝子オーソログの分類と阻害結果を網羅しています。コンドロイチンの合成遺伝子やヘパラン硫酸プロテオグリカンの糖鎖部分の硫酸化遺伝子を阻害すると卵母細胞の形成が異常になることを見いだしました。さらに大きな発見はN型糖鎖(アスパラギン:一文字のアミノ酸記号でNです。タンパク質のアスパラギンに結合する糖鎖をN型糖鎖といい、一般的な糖鎖修飾です)の合成の初期過程で働く遺伝子群(小胞体の細胞質側で働く脂質Dolicholに結合したオリゴ糖の合成に働く遺伝子群)の機能阻害で、卵母細胞の形成がそこなわれ体長が短くなり、小胞体ストレスが引きおこされることの発見です。小胞体の内腔側で働く遺伝子群やゴルジ体での糖鎖修飾に関わる遺伝子を阻害してもこうした異常はみられませんでした。効果のあった遺伝子はどれもヒトの先天性グリコシル化異常症(Congenital Disorders of Glycosylation: CDG)タイプ1の原因遺伝子なので、線虫をCDG type 1の病気の研究のモデル生物として手軽に利用できることを明らかにした重要な研究成果です。またこの論文では、私達と産総研が共同で作製した線虫糖鎖遺伝子データベース(CGGDB)の作製と使い方についても紹介しています。データベースには今回の論文で発表した成果のほか、ヒト糖鎖遺伝子の線虫オーソログ遺伝子についての世界中で集められた研究成果が簡単に鳥瞰できるように集めてあります。この論文の発表と同時に公開しておりますので是非、使ってみて下さい。 自分たちで使っていますがとても便利です。詳しい使い方はデータベースに後日、アップロードする予定です。またこのホームページでも公開致します。(2014.8.29) |